個人衛星。335コメント

1 灰 id:ez-ePXzLqC0

2010-08-21(土) 10:24:50 [削除依頼]
なんやかんやでSS板復活。
物語に見せかけて持論を展開するばかりの湿ったスレ。かもしれない。気儘更新。

十割は戯言。


間違えて削除したHPを再建する気になれないだけだったり、ね
  • 316 灰 id:rCPZCQa1

    2015-10-22(木) 23:29:23 [削除依頼]
    貴方が見ている世界に、生きている世界に、多分私はいない。そんな気がする。或いは、どこの世界にも。見えるもの感じるもの全てが偽物に見える時がある。何か作りものの中から、二つの穴を通して視界というディスプレイを覗いているような、そんな気になる。内在する妄想を介在して現実を幻想にすり替え、宛の無い偽物の世界を構築して勝手な夢に浸り、ありもしない暮らしを捏造して、作りものの身体の中に意識を浮かばせたまま、全てが流れていくその様をただぼんやりとゲームのように眺めている、そんな、気がする。あなたがプレイヤーだとするならば私はノンプレイヤーキャラクタである。そんな気がするのだ。意義やら意味やらとひとの尊がるものを排除したフラットでニュートラルな紛い物の可笑しな置物。哲学的動く死体。収まりの良い自己顕示欲と座りの悪い自己満足。自己とは何か?私は果たして生きて、いや生きてとはいわない、存在し得ているのか?その答えを知るだけの要素を一つたりとも考え出すことができなかった。孤独でない人間なんていないしそんなものを認める気なんて毛頭ないのだけれど、人間がなんだかよく分かっていない。ホモ・サピエンス。私がいいたいのはそう言うことじゃあないのだ。こんな虚しさを覚えたりせず一時の疑いも一欠片の不安も知らずに時間を過ごしたかった。あなたといくら不安定で不明瞭な言葉を弄んで酔っても恐らくそこには誰もいなかった。ディスプレイの中に構築される、果てなき都合のいい妄想。鮫は死んでしまった。家畜化された夢や希望と記号化された思想と機械化された感想。無味乾燥な化粧。天使もいない。繰り返される自問自答と異様な感覚、二つの穴から見つめる出来合いのひろい宇宙。何を信じようにも、何も信じられるものが見つからない。自己というものさえ信用にたらず、信用に足らないという自己判断もまた信用に足るはずがない。私は私のいない世界に生きたかった。誰もいない。
  • 317 灰 id:Md7sC/p1

    2015-10-29(木) 01:28:21 [削除依頼]


    宇宙はあからさまな屈折を孕んで、がらんどうの心臓を打ちつけた。錯綜する。十字に交わる地点では目をそらして。答えも何も最初っからなにも持ち得ていない。不服の人体。適当なだけなんだよ、ほんとに。もう謎かけをする能がないから。知った影は悠々と超えていく。ぼくはそのたくさんの明かりや光の洪水に呑まれるのを、ただ見ていた。繋がってるつもりになってるだけだとしても。

    川岸で振った旗や花は土に却ってしまった。今やなけなしの言葉を寄せ集めるだけにすぎない。星を拾いに転げ落ちた。奇しくもどこにもゆけずに死んでゆくだろう。気概や理念なんて、思っていたよりちっぽけだったんだ。
  • 318 灰 id:5RUo/mL/

    2015-11-09(月) 10:46:11 [削除依頼]
    言葉がいま死んでしまった。ありもしない夢を見ていた。走り出す心境が先走って、どこか遠くから静かに見ていた。朝日の昇るあの瞬間をもう一度見ていたいと思うけれど… 全てが嫌になってなにもかもが朝の光の染まるとき、過ごしてきた時間がゆっくりと壊れて消えていく。悲しむ能を失ってしまって飲み込まれたら強くなれるかしら。夜なべして考えた杜撰な計画は思い込みの前にはただ無力なだけで。言える言葉さえ見つからないのに何もできるわけないね、こんな手じゃ、ねえ、きみの言葉が粉々に割れて喧騒に飲み込まれ、そして、空気に溶けるのをどんな顔して見てればいいんだろう…
    なんだかおかしいのは分かっている。その理由はまだ誰にも見えない。目隠しの技術をみがいたぼくに敵はないけど、味方もないから。適当な意味合いで許すくらいなら最初からなかったことにして、他人行儀に笑おうよ、静まり返った朝焼けの街をぼくは見ている。ゆっくりと壊れて消えていく思い出さえも忘れてしまうだろう。大人になれたならひどい痛みも一笑に付せるかな。もしそうだとしたらぼくはあとどれくらい、子供でいればいいんだろう。夕暮れに染まる駅の無秩序な夢をずっと追いかけていた。きみがすれ違った誰かの明日が死んでゆくのを見ていた。朝が来るのを待ちながら夜の永遠をずっと願っていた…信じていた朝焼けにきみがいないから、孤独でいられるよ。
  • 319 灰 id:7Nhozu0.

    2015-11-14(土) 22:57:18 [削除依頼]
    テレビを見ていた。投降する男の目に涙が溜まって今にもこぼれ落ちそうだった。その涙が生理現象なのか、感情的現象なのか、わたしにはわからない。ただ鮮烈な眼差しだった。失望に伏せるでも絶望に敗するでもなく、ただ怯えるでも苦しむでもない、人間の眼だった。二つの目が一瞬こちらを見て、すぐ遠くを見た。訳もなく苦しくなった。あれが人間の目だと、思った。わけもなく、辛くなった。心臓のゆくえをわたしは知らない。ぼんやりと眺める二つのガラス玉が街のショーウィンドウを飛び交うのを見ていた。群れの一つになって時々不信に陥った、二つの穴から適当なビジョンをぼんやりと覗いていた。言葉と視覚の不可欠な街の喧騒が好きで、嫌いだった。漫ろ歩く人間の塊がつくる世の中はいつも、人間をいちばんうしろへ置いていく。不透明なそのガラスをみて当て付けだと思った。社会がわたしたちを置いていくのだ。わたしたちが世界を置いていくのではなくて。男の目は人間の眼だった。偽の身体に包まるわたしは終ぞ見慣れないと思っていた、人間の眼。漫ろ歩くギアをみつめて、群れだと思った。心臓がわたしたちを止めるのだ、わたしたちが心臓を止めるのではなくて。当たり障りのない言葉でかざられたあれやこれは、光を通して見せるだけのガラス玉だった。交差点やパソコン画面やマクドナルドや高速道路やスーパーにないもの。人間の目だ。0.3秒の眼差しだけが焼きついた。息がわたしたちを生かすのだ、わたしたちが息を生かすのではなくて。漫ろ歩く群れを見て、親しんだ街だと思った。画面の向こうに見た男の目はまぎれなく、人間の眼だった。
  • 320 灰 id:A4RV7EM/

    2015-11-16(月) 18:01:36 [削除依頼]
    死に際くらい笑いたいね。夕暮れに消えていくうつくしいざわめきを聞いていた。苦しい夜が来ないように、蓋をして。すべてが終わったあとに、君に会いたい。その頃には何もかもがぼくを押し潰しているだろう。天使と地獄で不格好なリズムを踏んで、韻も踏んで、ボードレールを投げ捨てた。書を抱えて街へ出た。群れは電気に汚染された水へ沈みぼくはそれを見つめていた。何もできない無力な両手で孤独を掴みとったのは、けっして偶々ではなかった。シェイクスピアを引っ提げてから放り捨てて、ディックも捨てた。それから捨てたものの思い出をひろって、耳に穴を開けて刺した。失うわけにいかないものを粗方失って、喪に服す余裕もない。死に際くらいは笑いたいね。ぼくは常日頃から取り敢えずは口端を上げておくことを忘れない。孤独を弄ぶことを辞さない。そこには何もなく、誰もいない。都合のいい群れと街が地獄の桃源郷に切り立ち、目を光らせた。ぼくは水をすくって飲んで吐いた。まだ満足もなにもひとかけも得ちゃいない。死に際くらいは笑いたいね。センセーショナルでなくていいし、誰にも憐れまれなくて構わない。鳥に食われて砂になろう。ぼくは消滅や風化を恐れない。天使のゆくさきを探している。苦しいことも一歩過ぎれば実感のない不確かな過去になる。野鳥の憐れみも必要ない。いかなる孤独の前にも時間は平等だ。ぼくは笑う。きみに笑えとは言わない。ぼくは笑う。
  • 321 灰 id:TXxk6B//

    2015-12-14(月) 00:10:29 [削除依頼]
    生きめやも、目も当てられぬ。当て付ける憂き目もなし、浮き上るこころもなしに。応じる耳も今やなしに、風は無風、衛星のため息は雑踏に消えた。思想家の言葉より、地獄の季節。それは気絶。くだらない遊びばかりして擬えて馬鹿げている。吹き付ける疑念も焚き付ける根性すらもなしに、甲斐性ひとつ筋違いに、馬鹿にしてなんかいないけど。すべてを許してもらえたら。摩天楼の夢は静謐に美しけれど、白い光の前には何もなかった。黒い空気に抱かれて衛星は長い長いため息を吐いた。生きめやも、当てる目もなし。戯言でも憎悪にしても宛てて欲しかった。あなたは言うに違いない。甘えるな。
  • 322 灰 id:TXxk6B//

    2015-12-14(月) 00:16:41 [削除依頼]
    甘えたくなどなかったし、甘えたかった。わたしは殉教者ではなく、破壊者でも革命家でも芸術家や思想家でもなく、ましてや大人でも、なかった。
  • 323 灰 id:wXCBrd90

    2015-12-29(火) 01:11:20 [削除依頼]
    当ての外れた期待、とまで書いてから、何を偉そうにと思って消した。私の期待を欲する馬鹿はいない。まだ天使を探している。概ねシステムに用事はない。地獄への片道切符を貰って三等席で天使と楽しみたかった、きっと楽しかった。最近はきみとの通信は完全断線してしまった。悪いものは何もいるまい。いるとすればすべからくそれは私そのものなのだ。私は停滞を恐れない。革命者や中心人物になる資格がない。切れない頭。街頭スクリーンを見て、何を偉そうにと思った。息を吸って吐いた。どこにも存在していて、どこにも存在しないものになりたい。地獄への甘い切り札。天使の声を探した。憐憫はいらない。行き付くところが黒でも白でも構わない。手元の空白を見つめた。私はどこにも行けない。透ける空虚とワルツを。
  • 324 灰 id:3.c.Emz.

    2016-01-09(土) 21:00:45 [削除依頼]
    さようなら、迷宮よ。終わりを告げる鐘それは妄想。あなたと私の確固たる赤土には文明開化の垢が染み込んでしまったのかしら?点滅する信号の向こう側のせせらぎにわたしは旗を振る。それは安酒と潰れた喉の、オマージュ。つまらない生き物だから真っ直ぐ家に帰るよ。最後まで操縦桿を手放さないあなたは飢え死にのもとに花をひろげた。良いセリフひとつ思いつかなくて飲んだ水はプラスチックのにおいがした。
    「お疲れ様」
    心のない言葉が都市をひからせる。わたしはその冷たさがひやりとして気持ちいい。開けたくないドアに見えないふりをする。あなたと私の曖昧な別れには排気ガスが染み付いた。眠れない夜に為すべきことは何もない。代わり映えしない朝と眠らない都市とがいとしい。手を振って見せかけの惜別を振りまいた。 わたしはとうに制御を失った羽に飛び乗る。芝居は苦手だから。あなたが受けた無情の風を、どこで受けたらいいんだう。
    「お疲れ様」
    わたしは蓮っ葉にそう問い掛けた。そこには何もなかった。思い出の蓋を閉めたとき、なんだかひどく、澄んだ気持ちになった。何の変哲もない朝を祝う。古ぼけてかさかさに乾いた真っ白な百合の花がそこに残っている。
  • 325 灰 id:Vi2fOwr1

    2016-01-19(火) 20:56:13 [削除依頼]
    厚かましくて生ぬるいそれが苦手で都会に出た。ここが自分のいるべき場所だと疑わずに、街灯なんてなくても明るい通りを闊歩した。煙草嫌いだけど、シーシャを吸った。酒は一人の時しか飲みたくない。かかとの減った靴をゴミ箱に入れた。「ワンモアチャンス」テレビの中で名前も知らない女が笑って、ぼくはそういう俗っぽいチャンスに洗剤をかけて排水溝に流した。そういう些細なギザギザが、荒れた指先みたいなバランスが、それなりに好きだった。人と違ってなにがいけないのか。「他人と一緒がいい、目立ったり出っ張ったりしたくない」といつも剽軽にしているアルバイトに言われたのでなにも返す言葉がなかった。それはぼくの地獄そのもの。「ワンモアチャンス」知らない女が水着からセーターに着替えた。ぼくは電源を落として、アンドリューズ・シスターズのCDをかける。何一つ報いてなどくれるものか。ぼくは杭ではない。口がついている。出て叩かれるなら食いちぎってやろうと思う。あれは幻だったんだと思うことにした。ぼくには彼に返す言葉が本当にかけらもなかった。そんな人間がいるなんて考えもしなかったから。「それって、生きてる意味ある?」そっと言葉を飲み込んだ。他人の人生はぼくのものじゃないし、ぼくの幸福は他人のものじゃない。厚かましくて生ぬるい嘘が嫌いで、都会に出た。鋭利なくせに多様性に寛容な大都市。そのバランスが結構気に入っている。「ワンモアチャンス」知らない女は季節とともに消失した。街頭スクリーンが分け隔てなく見境のないチャンスを投げてよこす。ぼくはそれを避けて再生ボタンを押した。「それで生きている意味があるのか?」天使がぼくに問いかける声が脳裏に聴こえたので、ぼくは「それはぼくが決めることだよ、君には会えないのだから」と返答した。車の免許を取る予定は今のところない。絶対にだれか轢き殺してしまうと思うから。都会をちんたら歩いた。「ワンモアチャンス」意味もなくつぶやくと、北風で凍えそうになった。「それは地獄そのものではないか?」夢の中で彼はそう悲しそうに言った。ぼくはぼくがいないと、生きてはゆけまい。名前も知らない女が、名前も知らない女に変わる。信号を渡り切った時、チャンスが風にさらわれて消えるのを、ぼくは笑って見ていた。
  • 326 灰 id:ewH/57Z1

    2016-02-10(水) 23:40:09 [削除依頼]
    言葉がうまく思いつかなくても全然かなしくなどない。私の中の天使は赤い鉄骨や黒く濡れた摩天楼、目につく人工的なイルミネーションの間から足音たてず現れる。背中のつばさは暴力と孤独でできているので、飛べはしない。感動も共感も、感嘆も暴力である。私がそう言うとおかしそうに笑った。首都高をだれかのいらだちと荷物を乗せたトラックが抜けていくのを見ていた。言語中枢に詰まったチョコレートが気分を曖昧にした。おそろしいのは予期せぬ言葉が次々と思い浮かぶときだ。死人に梔子、生者に向日葵。月下美人が咲いている。哲学書には夜がその藍を落とした。私は暴力がきらいではないが、振るわれることはすきではない。練り歩いた夢には骨の庭。天使は光の洪水の真ん中に立っている。
  • 327 灰 id:X/KJ/fz/

    2016-03-19(土) 23:47:52 [削除依頼]
    あなたは知らない。当たり前のことだ。あなたは能力者などではないし、わたしは意地が悪い。言葉は這いまわり、灰になっても刺をのこしてゆく。サイレンの赤いランプが顔半分を照らしている。それはくるくると回って冷静さをなくした末路みたいだった。わたしの言葉が伝線してしまったのは誰のせいでもないのだ。恐ろしい夜が、朝がきて、大人になってしまうことも誰のせいでもない。東京のネオンを道路をビルを車を人波を、新宿の無感動さや渋谷の無感動さや池袋の無神経さや銀座の無性別さを、あなたは本当には知らない。それは私が煙に対して無知なのと全く同じことだ。神様も仏様もアスファルトの上にはいないが、困ったことはない。私は覚えたての歌をうたう。苛立ちとむなしさとほんの少しの無駄な抵抗が、古いヒューズのようにはじけて、青信号の轟音に溶けてゆくのを眺めている。
  • 328 灰 id:UkG.98r1

    2016-04-04(月) 00:00:42 [削除依頼]
    わたしは彼のことを天使だと思っている。街並みの隙間から現れる、翼を持たない天使だ。彼は必要ならば他人を殴ることを躊躇わないし、腹が減れば美味しいものを食べたがるし、それが気に入らなければ捨ててしまう。わたしはその一挙一動一投足には興味がさほど無いけれど、悪意が純然としているところがうつくしいと思う。その悪意には罪や冒涜がない。見上げた狭い空でひとが翼を広げる場所などありはしないのだ。ものごとを悪いと思うことが正義なのだとしたらそれは既に死んでいる。わたしは善人というものでは恐らくないので必要とあらば他人を害してしまいたいけれど、多くの枷に気づいている。だから、ある日新宿の街角でわたしが見つけたのは、天使だった。
    あなたはわたしや彼のことを馬鹿げているといって嫌悪するだろう。雨足に追われていく両脚の更新をながめる空気になれたら、そう思えるだろうか。わたしや彼は煙草も酒も賭け事もやらないけれど別段やったからどうという思いもない。好ききらいの優先度だ。好きなら好きにしたらいい。報復を受けるのは、いつだって自分であるべきなのだ。街並みの隙間から呼びかける、二本の足で地面を歩く天使。よこしまな指先が嘘をすり抜けて合致した。最早貴方と繋いでいた一本の線はぼろぼろになり、挨拶ひとつ、悪意なしにはできないかもしれない。時代遅れのダイアルで天使に電話をかける。必要でなかったとしても他人を助けるだろうか。わたしは善悪の話をしたいわけでも天国と地獄の話をしたいわけでもない。貴方は卑しいといってしまうだろう。天使が理由しか必要としてくれないので、わたしは彼を信.仰することにした。強まる雨脚に混じって、人間のおとがする。人の息はアルトの高さをしている。濡れた靴跡を追ってたどり着く先が血の底だったとしても、それに何の理由があるだろう。その眼差しがうつくしいと思う。4コールで天使が応えた。わたしはそっと目を瞑って、足元の新芽を千切って捨てた。
  • 329 灰 id:GaRUcsW/

    2016-04-25(月) 21:20:09 [削除依頼]
    全ての強制から逃れられたら。果てなき自由と孤独のなかにこの身を滑り込ませてしまえたら。私はなにひとつとして他人に勝る人間などではない。だから、他人を馬鹿にしたり下に見たりして詰まらない自己愛を擁護しようとする。誰かに褒められると得意になる。それが夜半すぎには虚しさに変貌してしまうと、知っていても。飽くなき好奇心とそれを覆い隠すまっさらな虚栄心。中身のない、無為な呼吸。矛盾だ。私は天国や地獄など信じるつもりはないが、自分に微塵も自信がないので、その考えにすら確固たる答えがない。ただ、強く見せたいという欺瞞ばかりが、そこにはある。縛り付けるものすべてを壊して、ひとりになれたら。誰も誰にも優しくない。終わりなき自由と責任を背に負えたなら。ひとは一人では生きてはゆけない。こんな弱々しい生き物にうまれてしまったが最後、馬鹿馬鹿しい言葉でしか得ることのできない陶酔を飲み干して。神経ばかりを研ぎ澄まして。無知な振りをするのだ。その浅はかさに、気づいているとしても。
  • 330 灰 id:gWxmUQt1

    2016-06-02(木) 19:58:12 [削除依頼]
    グルグルとまわり、出来の悪い頭をつかい、答えのない疑問に窮し、九死に一生、大事なものは全て水底に。安いばかりの感傷にほんのひとかけ、嘘をつく。そこにぼんやりと浮かんで、生きたり死んだり、生き返ったり。日陰ものは、日向の影にこそ恋をする。あなたは私のことを何もしらない。なにも。それの一体どこが罪だというのか。大切なものを投げ打ってまで飛ぶつばさが欲しいのか。生きていくには、犠牲がいる。ぼくの愛しいものがそこにはなくとも。ただ胸にあいたギザギザした淵の穴だけが残った。白く煙る視界に安堵したのはそこが見知ったところだったから。街の真ん中では思考停止もろくにできない。きみはいない。それはまことに楽園の空気。
  • 331 灰 id:S7xgjhs/

    2016-06-12(日) 21:30:04 [削除依頼]
    我に返っては気づく天井知らずの無力感を、みな見ぬふりしているのだろうか。不意にそれを見つめると恐ろしくなる。自分の弱さと、途方もない世界でまわり、すべてを噛み潰す歯車、力、盾に駒に家畜になる人の群れ、何処までも続く見えないライン、証明された存在。欠けても変わりは腐る程ある。個人はとうの昔にばらばらになって、霧と消えた。一度認めると、一歩前へ歩くことさえいやに怖くなる。こちらを見ているのだ。私が呆けていたその間もずっと。何も知らず愚鈍に、ある種賢しらに生きてゆけたら。誰も返事はしない。利口なのだ。あたりを見回せば押し潰そうと迫るばかりの世界を受け止めて立つ技量が私には微塵もない。思惑は武器で疑惑は敵だ。笑ってみせる。それが滑稽な、猿真似だとしても。綱渡りをしている自覚どころか綱渡りを始めるだけの触覚もない。そっと息を殺す。最も厄介な自己顕示欲。失うことができたらその壁に楯突き、或いは穴でも開けて、向こう側へすり抜けられるだろうか。行先など何処にもないことに気づいているけど、それではあまりに恐いので、期待の僅かな範囲で確立しようとする。その時また、それが覗くのだ。ビルの間に、タイルの隙間に、白線の外側に、佇む分厚い無力感。見なかったふりばかりする。皆気付いていて、素知らぬ顔をしているんだろうか。逃げ出したそこには、やはり、それが聳えているのだから。行き場のない心臓を抑えて笑ってみせる。笑ってみせる。それが質の低い紛い物としても。どこまで生きてゆけば脱出できるだろうか。私は文言を繰り返し思い出す。それは何も助けてはくれない。狩の時間はいつもすぐ側にあって聞き耳を立てている。どこにでもゆける様な顔をする。あなたの掌を待っている。我に返らずずっと生きてゆけたら。返答はない。ベッドのしたから先は地雷原だ。あなたはいない。呼吸を整える。また一日が始まる。もうすぐ。
  • 332 灰 id:tIcVJIW1

    2016-07-16(土) 21:44:02 [削除依頼]
    生まれてこなければよかった。我に返ってしまってはいけない、そういう心根の矮小さがいやになるのだ。こんなはずではなかった。過大評価していたわけじゃない、ないけど、こうじゃない。ばらばらになって解けて消える。いくらでも嘘はつける。口が達者なので反省に困ったことはない。考える前にそれらしい文句が滑り出てくる。何も感じてない、ほんとは。いつも。誰かが笑っていると馬鹿にされている気がするから私は強くなる。みんな嫌いだ、無がなによりも優しいから。わたしはあなたと暮らしたかった。それは愛や恋のくだらない例えではない。天使と暮らせば幸せになれるだろうか。それとも薄青の心優しい蛇とでも暮らせばよいか?鳥と暮らせるほど私は器用でないし、鮫は私には有り余るだろうし、おかしな人形は素直すぎた。生まれてこなければよかった。私はそのことばだけはまだ口にできないでいる。声に出してしまったらもう引き返せない気がしている。楽しく生きている振りを信じ込めなくなる。独りだ。果ての見えない孤独は気楽でどこまでも何もない。何も。生まれ変わったら、なんて、生まれ変わりたくはない。無は何よりもあまく、優しい。煙の向こうには何も居らず私には何も見えない。生まれてこなければよかった。あなたの刃でしねるのなら、私は産まれて初めて最後にしあわせになれる。息を吸ってすべてを忘れて楽しい振りをする。あなたと暮らしたかった。しにたいわけでは微塵もない。むざむざしにたくないけど、消えてなくなりたい。わたしには生きてゆく技量がない。ないのだ。そこに何もないように。あなたがいないように。
  • 333 灰 id:2LdekVR.

    2016-09-24(土) 15:50:17 [削除依頼]
    あなたの熱がさめるころ、錆びた歯車ふたたびかちりかちり噛み合う。誰でも一度は考えうるくだらない話をやめて。柔らかく透けてみえてその実強固な壁にすべてを阻まれる。あなたは知らない。忘れられた隙間からの光をあびて、きみが目を細めてわらう。わたしはあなたには捕らえられない。そこには真実がなくて、排気ガスのにおいもしない。均等にクリーンでクリアでどこもかしこも嘘で溢れかえっている。あなたの熱はシンと冷めきり、休息を知らない日だけがかちりかちりとやって来る。きみだけが笑いかける。甘いだけの過去ならいらなかったけど。安い感傷は星のかなたに。宛てのない四十億光年の空想、鋭くやさしく手をさしだす。わたしはその指先をとる。あなたの冷え切った感覚がさらさらに溶けて砂になる。世界中なにもなかった。きみの高らかな足音が湿気った鉄を叩いて、救われても報われないんだなと思った。曖昧な温度を手繰り寄せる。すべてがシンと冷えている。
  • 334 灰 id:wJUTe1Q/

    2016-11-22(火) 00:08:37 [削除依頼]
    とんだ不幸者、不忠者、不届き者、浮き世にはびこる不確かなものどもよ、ありとあらゆるそれはまるでわたしたち。嘘の得意な唇で、嘘はないのと言ってみせる。なんて卑怯者、臆病者、とわたしたちは胸中を同じくして知らないふりをする。からからとコップの季節外れの氷が音を立てる。わたしの理性がもう少し柔軟であったならそんなものをびしゃりと部屋にまきちらしてやりたかった。できるわけなどなかった。なんたる不躾な心。不確かで、それでいて純粋で、つかみどころのない、悪意。わたしはその悪意を食らいたいのではなくてただ抱きしめたい。言葉をつくす言葉に不慣れなもの。心臓なんてちっぽけな臓器で何もかもをまかなおうとするもの。か弱くて、いじらしくて、悲しいほど屈強で、短命なもの。あなたは言う。それは、貴方なのです。この瞬間だけが永遠に擦り変わればよかった。それは私であってあなたである。問答を繰り返すばかな生き物。心と知恵ばかりを膨らませて寒さに身を縮ませる。どんなにつくしてもつくしても、満たされないもの。わたしは言いたい。それはあなたでしょう。手をとりあって誰もいないところに消えてしまいたい。杏の花を耳のうえへそっとさす麗らかな薄氷の夜、ほんとうになんて筆舌に尽くしがたい、卑怯者ども。すべてを差出せても、心ばかりは人にはあげてしまえない。あなたが苦しいとやけに平坦な声で泣く。わたしはその答えを知っている。どうしてこんなにもけだもの。全てをほうりだしてわたしたちは月へゆきたい。煌々とそればかりは傷口を照らしてくれる。陽の光はまぶしすぎて、軟弱者の身にはつらい。苦しいといわれたら、つらいという。何も変わらないなら、もう何もかもを抱きしめたいのに。
  • 335 灰 id:wJUTe1Q/

    2016-11-22(火) 00:10:02 [削除依頼]
    /物々しいものどもよ
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