魚影に空想

詩投稿投稿掲示板より。


1    羽月  [id : .Yf5F61/] [2014-08-15(金) 12:52:20] 削除依頼




くじらが空飛ぶ夏に
わたしの背骨は泡になった

168 羽月  [id : TB7TTt70] [2016-05-27(金) 01:32:18] 削除依頼


カラスと森
たたずむ
ひと吹きの風
朝の匂い

バスの運転手
透明になって


少女は

待ち続ける
薄まる光の中
錆びたバス停で幾重にも重なる朝の真ん中で

時の流れだったろうか
ぬるい風が
びゅうっと
頬をなぞって

(わたし、あまい雲を食べて生きてる
 ぱたぱた、裸足で
 水面だって走れた)

ふと、いま、
羽音

/をとめの羽音


なつかしいときをおもいだす
あれは

169 ふかみどり  [id : QUACce5.] [2016-05-29(日) 19:53:42] 削除依頼

半死の僕らは潮を吸う

波の子守唄を聴きながら

脈うつ砂に、手を埋めて

あったかいねと微笑んで

このまま砂に埋まれたら


`はじめまして!
題名が素敵だなと思って読みました。
使われる言葉の沈む感じがとても好きです!!

170 羽月  [id : 35eZib8/] [2016-05-31(火) 21:48:10] 削除依頼


→ふかみどりさん

ふかみどりさん、はじめまして。
「沈む」とのお言葉、さらに気に入っていただけてうれしいです!
詩についてですが、短い詩ながらも着眼点というか詩情が良いなと感じました。加えて詩の始まり方がすてきなので、もっとふくらませないともったいない気がします。
個人的に“海”のイメージがとても好きなので楽しませていただきました。
またお時間あれば覗いてやってください(^^)

171 羽月  [id : UhSkgQA/] [2016-06-02(木) 01:32:17] 削除依頼

 
きみになりたい夜更け
ぼくは窓越し
朝を見透かしている
こちらへおいで
冷えた夜にきみはなく
しずかに、
しずかに此のひと時
融けていく
うすいからだ
17歳で死ぬべきだったよ
清んだ青のままで
きみと消えるべきだったよ
止まらぬ夜と加速しながら
かみさまについて思考する
運命とは…?
きみの信じるものがわからないし
ぼくに植え付けようとするものがわからない
笑えるね
例えば宇宙ときみについて
一点に帰結するからうつくしいので
ぼくはちっぽけなままで良いし
多くの変遷において
いのちはゆめまぼろしだからいとおしいのだ


/目の音

172 羽月  [id : HhmTD1N1] [2016-07-08(金) 20:47:41] 削除依頼


断続する彼女、柘榴の実
をとめの羽音、桃の風
宵口越ゆる小夜月夜
恋しき貴方の声が降る
星は麗し、君は幻

173 羽月  [id : V9GsdRf1] [2016-07-08(金) 21:58:17] 削除依頼



透明な羽根が生えて
夜だけの浮遊
(まぶたのうらがわ
 夏の星
 ぞっとするほど
 青く青く…)


宇宙みたいに
遠い記憶や憧れ
まばゆく煌めくので

追いかけた、
短夜のにおい
くゆるノスタルジア
生まれは沈み

(嗚呼、きみはまたうつくしくなったね)


戻らなくては、
(いづこへ)
白い午後や駆ける夕べに
呑まれ囚われる前に

泣きそうになりながら
ほんとはこわいくせして
消失点を探して

あわせ鏡のような
いとしい呪い


臆病な目
潰し
眩まし
(ねえ、
 おやすみ)

またゆめの中で


/ゆめのまたゆめ

174 かわづ  [id : EB2fLjV/] [2016-07-09(土) 19:39:51] 削除依頼

はじめまして、こんにちは!
魚影に空想、からの1のフレーズ、魅力的です。これだけでひとつの世界を広げられそうです……。
羽月さんの詩はどれも読後、淡い余韻に浸らせてくれます。その余韻にひかれ、もう一度読みたい、と何度も読み直します。
>134の詩は、羽月さんの気持ちを言葉におりこんでいて、なんだろう、青春の爽やかな香りを感じることができました。別れをただ、悲観してしまうわたしですが、こういうふうに前を向く、忘れてしまっても、それでいい、と言い切る切なさ潔さが、爽やか!
>134の詩は、言葉がそのまま情景としてイメージすることができました。自分が詩を読み追体験しているような心地です。特に、「この眠れない夜について思案すると」以降の流れが好きです。こんな怒涛の追体験ができる詩を、わたしも書いてみたいなぁ…けど真似できんなぁ……と、思いました。
突然の訪問、感想になってしまい、すみません…。これからも読ませていただきたいと思います!m(__)m

175 羽月  [id : Y7wShKf.] [2016-07-12(火) 17:22:44] 削除依頼


→かわづさん

かわづさんはじめまして!と言いつつも、実は前からかわづさんのスレ覗かせていただいておりました!!
私がまだ中学生だったと思うのですが、かわづさんの詩を読んで、言葉の選び方やリズムを含めてその言語感覚に感銘を受けたのを覚えております…
スレがあがっているのをみて喜んでいたところに、感想まで頂いて…うれしいです。
>>134は高校卒業の折に書いたものでして、別れはとっても悲しいのですが、過ごしてきた時間に積もる記憶が少しでも実感的に残っていたら、その時に帰れるような、その場に私たちが息づいている気がして、さみしさといとしさがいっぱいになった時につくった詩です。忘れても忘れられても消えないんだってなって、あっけないつながりでも。ちょっとなにいってるかわからなくなってきましたが、青春の刹那性を感じてくださったようでよかったです。
>>134は苦しい詩です。実体験に基づいて作ったので、特に読者の目を持てない詩なのですが、追体験したとのお言葉をいただき感動しています。かわづさんの「青い部屋」があればうれしいなと思いました。

うれしいうれしいと連呼しているわけですが、スレ訪問感想ほんとうにうれしかったです!
こちらこそ、ふらふら空泳、更新たのしみにしています。
またお暇があれば覗いてやってください^^

176 羽月  [id : Y7wShKf.] [2016-07-12(火) 17:57:18] 削除依頼


私の感覚や感情を通して描いた詩の世界が、読んでくださる方に享受されてそこから想起されるもののなかに、リンクするものがあればしあわせだと常々思っている。
人って自分の感覚や感情しかわからないから相互理解は不可能なので、文学が種となってケーブルになってそれらを共有するのではないか、と。最近古典をよく読むし、読み継がれていく名作は変わらない人間の本質みたいなものを捉えていて、読者が個々に受信できるものを備えている気がしている。歌舞伎なんかを見ていると時代が近いし感動はわかりやすく現代人にもグッときやすくて、これとおんなじ感動を何百年も昔の人と共有してるのか!?と思えると胸が熱くなる。(ちりばめられたテーマの中には当時の美意識、倫理観死生観とか垣間見えて相違もまたうれしいけれど)

でも私の場合、同じ映画を見てワア感動!じゃあさみしい。
私の感覚を共有して、私を理解してほしいっていうわがままが根本にあるのかなあ。

詩は言語として不完全なことばも許してくれる。だから一番純度が高い私のことば。
だから私のわがままを叶えてくれる文学は詩だし、短歌や俳句もすきだけれど、詩だけは手放せなかったしこれからもそうだろうと思う。

177 羽月  [id : 1nsTK2F1] [2016-07-16(土) 16:14:16] 削除依頼


君がさびしいと言った朝
仄明るい
レースのカーテンの隙間
光の群れが身体を透かして
わたし、ますます薄っぺらくなっていくわ
(ゆめうつつ
 もう聴けない船の音がする)

病的な瞳
ひたすら押し隠して微笑う
青い部屋で得たものは何?
魔女を憎むか許すか
あの海の匂いも忘れてしまったの


生臭い街でまた出逢うか

失くしたものを両手に抱えて
時々泣いて
ひとつずつ見定めて

そして、真新しい朝
わたしもさびしい
薄れるいのちだ


/くじらが死んだ日

178 名無し  [id : B0e8rtL1] [2016-07-16(土) 16:31:25] 削除依頼

俺たちは蟲
不軍発生の下で
這い回る蟻蟲
首を擡げる
月より高く
哀れなお前たちが
見えなくなるまで。


/群

初めまして、名無しと申します
176のお考え、非常に共感する部分があります

詩を書く上でのポリシー、
大切ですよね、

また更新されたら
読みに来たいと思います

様々な色のでる作品、心待ちしております。

179 羽月  [id : 2wlUDp1.] [2016-07-17(日) 18:38:57] 削除依頼


→名無しさん

はじめまして。読んでいただけてうれしいです。
ポリシーと呼べるほど立派なものではないのですが、最近になってやっと詩に対する考えがまとまってきたかなと感じます。名無しさんのお考えと通じるところがあったようで興味深く思いました!
詩のほうも、蟲が主体なのでしょうか、おもしろい視点だと思います。お前たちは人間を指しているように思われましたが、単なる蟲と人間という構図だけでなく、それが暗示・暗喩するものも見出せそうです。
ありがたいお言葉です。自由な時間も増えたので、これからもっと更新できればいいなと思っています。
コメントと詩、ありがとうございました!

180 名無し  [id : Di8c58/.] [2016-07-18(月) 15:28:56] 削除依頼

羽月さん
返信有難うございます

この詩は蟻蟲のような人間の
根拠なきプライドだったり
腐ってもいつかはいがるろうともがく姿だったり
自らが食べられる者は食い尽くそうとする
その獰猛さだったりをテーマとして書きました

自らが底にいると自覚出来ていると
人って凄く強くなれる気がするんです

そんな人間の獣的な強さ、逞しさ、って
考えるととても美しいなって思って...

ですがこれは悪魔でひとつの考えです
この詩を読んでその人が感じたことがこそが
この詩の伝えんとすることですね。

181 羽月  [id : FDYaH4/0] [2016-07-26(火) 20:50:07] 削除依頼


あなた、蜃気楼
過去がなまめく
果ては消えていった
夕立のあとの虹


色を尽かして夏
あなたはいっとう清い
まるで
ひと夜のゆめのやう

花火のにおい
ゆらぐ水面にうつって
あゝうきよの我が身
露とこたへて


淡い月影、照る
去りゆく背にこころ懸け
いまひとすじの陽炎
刹那のわかれ 


思い起こせば花の仇
暮れる芒にあなたが名
わするる間も無き夜半の風
ただ風車の音がする


/月下美人

182 羽月  [id : FDYaH4/0] [2016-07-26(火) 21:11:08] 削除依頼


ほろほろと、
いつのまに飛べなくなった
ひどい夢想じゃないか
つばさ
剥がれて
なみだ


もう二度と君に会えない


/最果て

183 羽月  [id : FDYaH4/0] [2016-07-26(火) 21:19:18] 削除依頼



ひとときの邂逅
君が背に想いこぼして
にわかに降りだした細雨
交わらない瞳
薄紅の身になりゆく淋しさ
夏の夕べの呆気なさ
墨の袖は振らねども
作り花の意味問へば
とこしえにみた鮮やかな夢


/紅と水仙


たけくらべ原文読んだのですが、やはり良いですね

184 羽月  [id : ujzXZoj1] [2016-07-29(金) 01:30:01] 削除依頼



どうも無愛想な世界になりましたね
みな騒音で威嚇してる
下品な赤いワンピースを着た女が歩く
睨めつける雑踏 剣呑 哀れな目

君のためなんてぜんぶうそ
やたら平和的な詐称 
あっちむいてホイ

交渉決裂 
バカバカしいの!
回らない頭の代わりにベロ
よっぽど犬がまし

ハイヒールで武装
耳元に身代わりのシャウト
ここはこわくてさびしい街さ


/ポリス

185 羽月  [id : rCTqI6S/] [2016-07-31(日) 02:33:49] 削除依頼



赤い月夜
ひとりでゆく、
退廃的なゆめのなか
宿命の声を聞いた
窓に浮かぶ風景に仄かな青
千切れる絵葉書
ついにきみに出せなかった
ゆりら揺れる
誰の泣き顔か


過ぎ去り
また燃え散る夏
巡る巡る!
きみのことをそっと思い出すよ
咲いて枯れゆく花の露
なぜこんなに思い出すのだろうか


/カルマ

186 羽月  [id : rCTqI6S/] [2016-07-31(日) 02:38:22] 削除依頼


帽子を目深にかぶって
あなたの影に隠れた
今のうち
これも今のうち
翡翠の淡さに目が眩んだ

振り返らないで
いじわるな甘さに酔う

いつかくるいつかのために
何を疑おう
何を信じていよう


/夏の白昼夢

187 羽月  [id : rCTqI6S/] [2016-07-31(日) 03:09:25] 削除依頼


十七のあたしをころして
煌めいた永遠を与えたかった

並ぶ幾千の夜に、星に、
ささめくなみだのつぶに
恥じらいながら微笑えた夕べに
あどけない夢のなかに


途方もなかった
急かされて一回りした季節に栞をはさむ


十八のあたしを笑い飛ばしてほしい
なんでもないよと許して
やわい腕で抱きとめて
潰れたまなこを撫ぜてほしい
そうして籠めた嗚咽を悼んで
まだ
さよならは似つかない
あざやかな朝をめくれるように
笑っていてよ
忘れないでよ


/栞

188 羽月  [id : rCTqI6S/] [2016-07-31(日) 03:10:42] 削除依頼




ゆるい坂道に夏が立っていた
また来たのか
あたしを連れて行くのか


/八月

189 羽月  [id : 8S3BSDV1] [2016-07-31(日) 23:56:28] 削除依頼


死にゆく夜を歩いて
機械的な街に消えたいと思った
みじめでちっぽけな身ひとつ
泳いでいけるのか

何にも覚えていないのだ
ただ罪悪と劣等がゆらゆらと
燻るからだだけがわたし
確かなもの
拾い上げてよ
(これまで吐いた泡の嘘を美化してくれる?)

さよならが零れた
なみだの代わり

これで終いにできるのか
またのうのうと泳いでゆけるのだろうか
赤い唇を保って
わらって


/金魚

190 胡蝶  [id : XXWM9EE0] [2016-08-03(水) 02:10:06] 削除依頼

澄み切った空気をすってなお
信じられない人ばかり数えている
ここが許せなくて
あの価値観がずれていて
その淋しさに私は泣きたくなる

真綿の街
その真ん中でさえ
埋まらない こころ

あなたと歩いてやっと思い出した
夜の海がこんなにもどきどきすることと
そして晴れた空のうつくしさ
私は忘れていた

ひかりが此処を通ります

何年も生きてきた気もする
数分しか
呼吸していない気もする
真理など一つも知らなくて

あなたと歩いてやっと知った
埋まらないこころがある悲しさ
それでも生きていけると思う瞬間が
私にあること

夜の海がこんなにもどきどきすることと
晴れた空のうつくしさ
それだけで 満ちること

/ひかり

。。。
遅れてしまってごめんね、
19歳おめでとう羽月(*^_^*)
毎年、いや年々そう思う気持ちが増す
けど8月1日って日がとても似合う!笑
去年もお祝いしたことがほんとについ
数日前くらいに感じます。
相変わらず好きだなあと思う詩ばかりの
スレで、お邪魔するのも気が引ける…笑
私の自己満足なので、感想いらないよ!
日頃の羽月への感謝と気持ちを込めて、
お祝いにさせてください(^^)

191 羽月  [id : 7nxdMyv0] [2016-08-18(木) 15:58:01] 削除依頼


→胡蝶

いつもお祝いに詩をありがとう(^^)
ひとことだけ感想かかせてね。
真綿の街、夜の海に、こころ、うつくしさ、ひかりが満ちていることがやさしいやさしいタッチで描かれてて、でもどこか淋しさが滲んでいて、なんだか切ないような穏やかな気持ちになりました。
リフレインが効いてて、読むごとに引き込まれる(包まれる、という感じのほうが近いかな)素敵な詩を本当にありがとう。
胡蝶のスレにも行く行く詐欺してるので、そろそろほんとにお邪魔せんとね(笑)
訪問とうれしいことば、ありがとう!いつでもまたきてね。

192 羽月  [id : gOgeoOt1] [2016-08-29(月) 00:09:16] 削除依頼


こどもみたいなてのひら
今夜だけ引いて
呼吸する速度がちがうので君が遠い
どうでもいい話をしようよ

ゆらゆら闇をあるく
君を忘れて
これから雨が降るね
悪い予言
ひどいめまいがして
つま先から透明になっていく


なにも言わないで
クロノスタシス ぬるい風
まぼろしだらけだ
知らないことだけひとつ教えて


/悪い予言

193 羽月  [id : gOgeoOt1] [2016-08-29(月) 00:50:20] 削除依頼

 
昨日のゆめで
あなたを思い出した
飛ばされそうな夕べに酔う
東から入る風にレースのカーテンが揺れている

どこが終わりかわかる?
ひかりのレースが散らばる
仄白い部屋に
うたたねしても
あなた薄れて
もう覚えていない
逢えない
途切れそうな声でうたって手向けて
多くの叶わないもののために

夏が溶けた匂いがして目覚めれば夕立
きっとそっと忘れていく
雨音に忍んで
もうこれでお別れ


/陽炎

194 羽月  [id : gOgeoOt1] [2016-08-29(月) 01:17:34] 削除依頼


冴えない論理に細胞分裂
差し出せない精神性を抱いてる
弱虫のくせに可愛いね
吐息にまざる中性的な声
うめく
止め処ない自己の末に
忘れたころにやってくる
凶暴な諦観に水でもあげる
星巡り また繰り返すの
こわいくせに
息を荒げて滑走
どうかしてる
液晶の眼差し
かりそめのあい
無常の推移と変遷
少しだけ汗ばんだ
どうせお前は涎を垂らしてる
享受と引用、その還元について
もうそろそろ眠れそう?
怒られるよ
平行線だけ見送っている
今夜は忘れて
わたしだけ甘やかしてほしい

/夜の盲点

195 羽月  [id : gOgeoOt1] [2016-08-29(月) 14:39:16] 削除依頼


億劫な白い昼下がりに
海から吹く風をきっときみは知らない

夏が死んで
すこしずつわたしも醒めた
誤魔化しきれぬ淋しさを
夜ごと吐いてはしずむ
(忘れさせてよ)
(五月雨の青いこともきみは知らない)

いつも手遅れ
しあわせもなみだもすくえない
透明なてのひらで
ただ、なぞるだけ


穏やかな午後に目も翳む
このまま宇宙の話をしようか
観念も哲学も漂白されて
からだ一つも嘘になる

つかのまの凪に揺られ
淋しさも溶けて
さざ波のしじま
きっときみは知らない


/嵐の前に

196 羽月  [id : gOgeoOt1] [2016-08-29(月) 17:24:55] 削除依頼


遠くから煙のにおい
こんなよく晴れた日にひとり
どうしようもなくひとり


あなたに手紙を書こうかと思った
あなたのいちばんになりたい
(それがゆいいつの救い)
仄かに 燻されながら
こんなにもわたしは卑しいこと
ひとりきりだということ

神様に焦がれても
けもののような振りをしても
結局わたしたち人間よ


ひどい風に葉が散る
夏の終わりの光をうけて
まぶしくてきれいで淋しくて
目をそらす
(こわいの?)
向こうの海が煙っている


/燻る

197 羽月  [id : 93l7VVV0] [2016-08-30(火) 21:50:46] 削除依頼



ちょっとこっちを向いて
君のこと思い出したの
遥かな
赤子みたいな体温
ほのかにかおってくる
なついかしい灯も見える

此処はあたたかい
ずっと眠って
待っていたんだよ
おかえり
痣の数を数えて泣こう

心臓にかけられたのろい
息を懸けられても痛むので
ぬるい影や柔い昼に
このまま閉じ込めておいてほしい
それが自由
ゆるやかに守って
ねえ、最低な君
窒息させて


/繭のなかで

198 ルチ  [id : aJYa/1S0] [2016-09-15(木) 23:53:58] 削除依頼

新しい生徒の涙が
微小な湖を作った

あそこで
何があったのか

森は 土を喰い
土は 水を飲む

全てよ
全て 自然が排泄したものが
川になって
海へと流れていくってこと

どうせ
どうせこの感情もレプリカだ
乗ってやるよ 乗ってやってもいい
回れ
メリーゴーランドでおまえは殺される
きっと
/),27(;17)「-&&-」
今では 思い出しがたい 幸せだった記憶

1 2 3 4………ふふふっ
埃をかぶった無線機
1 2 3 4………次に死ぬのは
ランプに手を触れて
もうやめてよ 狂いそうだ
もう狂ってるとするならば もっと狂いそう
みんなも元から狂ってるんじゃないの?
ふふふっ
1234………1234………

うん
全ては神が教えてくれてたよ
神は私の中に いつも居た

暗がりの木が すくすくと 育つ
私の身体を隠せるくらいになった
前は もっと小さくて 隠れられないから
穴を掘って そこに入っていた 悲しかったよ
寂しかったよ 誰もいないの
誰もいないの 土の中だから。でも今は
ちょっとだけど、
嬉しいかな。
やっぱり
おまえはいいなあ
私みたいに 粘土にされなくて
ひねり殺されて 生まれ変わることを強制され
目は見えなくて 耳も聞こえなくて 匂いもしない
この苦しみを知らずに済んだから
76:,65/.-
生き物たちは 本当は見えないの
息遣いが、彼らの崇高な魂の残滓が
こうやって 世界に現れているだけで ほんとうは………
でも私たちは
口付けをして 叩き合って 歪んで 仕事をして
頭を下げて 家に走り込んで 叩き合って 歪んで
どうやら 悟りたいらしいよ

……………………ねえ。話してよ
あなたは何を見たの?
あそこで
何を見たの?
私はこんな、悲しい話をするために来たわけじゃないから!

早くしてほしいの
あなたは光を知ってるんでしょ?

早くほしいの
光が………


「999Abnoutic Seven Breath」

199 羽月  [id : YJUzWY60] [2016-09-18(日) 01:37:35] 削除依頼


あのひとと鼻だけ似てる
きみは美しい男
ピアスは開けないと言う

おんなのこみたいな指
きみはやっぱりずるいね
もう要らないのに馴れるの
煙草もきらいだと言う

どうかしてる?
くだらない話だけしていよう
誰にでもあげられる分の優しさを持ち寄って
知らない街で こいびとのふりをしていよう

怖がりなところはおんなじ
きみは弱い男
縋れないよ
ずるいのはわたし
きみはさみしいと言う


/共犯

200 羽月  [id : YJUzWY60] [2016-09-18(日) 01:54:01] 削除依頼


→ルチさん

客観から主観へと視点の距離が変わって、「私」が浮いてくる感覚のする詩でした。
あと、5連目の英数字のバグった感じの使い方、思い出せない記憶を表現しているようで、映像ならぼやけた回想シーンが入ってきそうな感じが良かったです。
流れが急でちょっとつかみきれないとこもあったんですけど、自分の中に世界を構築してる少女の話のようなイメージがしました。後半の語りもおもしろかったです。
ルチさんの詩を読ませていただいていつも思うのですが、自由で柔軟で、うらやましく思います。ありがとうございました。

201 羽月  [id : YJUzWY60] [2016-09-18(日) 02:07:05] 削除依頼


善は知らない
君の為だと言ってもエゴで鼻血
思い出しても仕方のないこと
ぼやけた記憶が愛おしいのは美化してるからだよ

いつか誰かを救えるわけないだろ
夜が明けるような気持ちになって
泣くように歌った
連れてってほしいよ
ぜんぶ許してあげるから

満たされないものを抱えて
三つ数えた
例え おとなになれても
気付かれないように欠けてる


/十六夜

202   [id : cmGFZu40] [2016-09-23(金) 11:36:17] 削除依頼

はじめまして、わらいと申します。
言葉の連ね方がとても好きです。また覗きに来ますね。

203 羽月  [id : lJl8yPB0] [2016-10-13(木) 19:05:47] 削除依頼


揺れた眼差しの刹那
きみを忘れてまた目覚める
幾度となく瞬いて
とあるゆうべに思い出すよ

いつかのひつじ雲と同じ
巡って風に透かされた
薄紫の空に、
(忘れて、去って、)

逃げゆく真昼の月にノスタルジア
いまさら過ぎた夢のこと
さらぬ別れとうそぶいて
そっと君を思い出すよ


/ひつじ雲

204 羽月  [id : lJl8yPB0] [2016-10-13(木) 19:08:50] 削除依頼


→笑さん
はじめまして。
めっきり更新ペースが落ちていますが、そう言っていただけてうれしいです。どうぞまたのぞきにきてください

205 羽月  [id : LgGyPsk.] [2016-10-14(金) 23:32:21] 削除依頼


言葉ひとつも要らないのです
老いていく青い月影を
深夜のコーヒーに差して
また大人ぶる

君の声は秋に似合う
さみしさを溶かすようで
沈む夜
電話をかけたくなるような

さよなら、ひとつも要らないのです

星がきれいねと呟いて
ふらふら街にさすらえば
遠くまで来たもんだねと笑って
そうしてゆるやかに泣いて


/

206 羽月  [id : 2MDvzk90] [2016-10-20(木) 02:24:58] 削除依頼


彷徨えば憂鬱
夕焼け空に憧憬をあてる
きっとなつかしい歌の中の世界
追い求めて回帰
わたしを引く掌が霞む

あの声はとっくに忘れた
実は遠ざけた夢だった
君は何て言うのだろうね

さやかに夕闇
微睡んで
白い部屋に朝が来る

君はきっと知らない歌
脆く淡く、柔く、
ほころんでいくわたしたちを包む

明星を探したバスの窓
仄かな夜が灯り
ひと吹きの風に睫毛がふるえた

とっくに忘れたはずだろ
君は何も知らない顔で笑う


/懐かしい歌

207 羽月  [id : eCM21zi/] [2016-11-03(木) 13:33:05] 削除依頼


見ての通り、
もう立ってられないほどよ
ぼやけたあたしに幽かにくゆる
涙なんて要らないのに
反芻してまた揺れる

好きよ、
三つ数えて
ぐるぐるまわって
君がわかんなくなった
ぜんぶ笑って誤魔化して
どっか連れていってよね

そういや世界は幻だった
愛してないわけないのよ
もうこれで終わりかもね


/恋


クリープハイプやっぱスキ

208 羽月  [id : GkW6yGq1] [2016-11-06(日) 10:16:52] 削除依頼


遠い朝に痛みを投げかける
何も言えない子
枷を忘れてカラスになる

知らない町で君に会いにいくよ
此処は夢でみたところ
覗き込んだ硝子のなかに淡いブルー
永遠さえ感じた

すれ違い 過ぎ去ったものすべて
わたしが失くしたもの
叶わなくても忘れないでいて

研いだナイフのような危うさと
露のいのちをたずさえて君は歩く
ひとはかなしいね

遠い朝に記憶を託して
忘れられぬ人
さよならと一緒にたなびく


/ウォーカー

209 羽月  [id : n9YuDG6Q] [2016-12-06(火) 16:06:56] 削除依頼


きみの影がゆらゆら揺れてる
耳たぶに魔法をかけたの
家まで帰る道で真白い午後に食まれた
まどろむに響く音がやさしい
どうかしてる?
わたし今とてもしあわせ

手品師みたいな嘘の吐き方
おしえて
刻々と腐っていくわたしの一部
痛まないように感じさせて

偽もののパール
それでいいと思えた
それだけでいいと思えた
だれかに取り留めのない電話をしたくなった


きみの輪郭を描こうとして、
いつも雲を掴んでいます

やわらかな声音が繰り返されて
パールが揺れるたび
何度も思い出して
それだけでいいと思えた


叶わなかったゆめも
きれいな思い出も
今頃になって胸に詰まる

刻々と腐っていくわたしの一部
痛まないように感じさせて





/コットンパールピアス





210 羽月  [id : n9YuDG6Q] [2016-12-06(火) 16:38:08] 削除依頼



ずっと永遠に守れない約束も
雪が降るまえに忘れられるよ
薄情なわたしのこと
あなたはいつまで憶えていられるんでしょうか

終わったことは振り向いて気づく
なみだは今更やってきたよ
甘いミルクティーの作り方も忘れたから
誰かを好きになるなんてどうせうまくできない

スカートひらひら吹かれて
幼い泣き声が飛ばされてゆく
毎日はつまらない映画のように
きっとわたしもすぐぼやけてしまうね



ミルクティー色のコートが欲しくなって
何気ない会話を思い出して細い月を指差すあなたが恋しくなって

冬の朝の透明度はまして
わたしなおさら倒錯して
愛されているような気がしている



/milktea

211 羽月  [id : dOysaW5g] [2016-12-09(金) 02:49:09] 削除依頼



きみの名前をよんで、うつろ
それは空色の孤独
さわやかな朝に訪れる死の香りのように
淡く淡くあまい

すこやかに育ったその背を
わたしは まばゆく思う

百年かけても
きみには成れないこと
わたしはどうしようもなくわたしで


完璧な真実がとめどもなく
なめらかな夜に
滔々とあふれてくるのでした


わたしはそれを掬い
こくこく飲み込む
真白い午後の安寧を待つ




/完璧な真実

212 羽月  [id : n9YuDG6Q] [2016-12-13(火) 18:31:11] 削除依頼




喉骨
けもののなみだ
薔薇のはなびらのように繊細に
鋭いうつくしさで私を穿つ




213 羽月  [id : n9YuDG6Q] [2016-12-22(木) 16:41:21] 削除依頼


ある朝、
目覚めると藤の花がさいて
わたしの瞳にはいつぞやの陽だまりが
ほの白く、やわく、
宿ったように思えたのでした



木洩れ日やシャボン玉から
遠くはなれて
つめたい指先
昨日みた夢をなぞる間もなく

かなしいうたばかりうたって
手放した抱き留めてくれるうで
ふとしてなみだ
あいされて
生かされているわたし
いま、この身を


夜の濡れた信号機の
攻撃的な光ばかり浴びて
傷ついたまなこも伏せず
いつのまに忘れた夢の見方


明けて暮れる日に
積もるおのれの傲慢さが裂けて藤
かすかな春のにおいを含んで
長いまばたきをうながす

泣かないで、
うばうこともせず
悲しまないで、
なつかしい声がする
迷う朝
それでも私は瞼をおろす



/やさしいまぼろし



214 羽月  [id : n9YuDG6Q] [2016-12-31(土) 08:09:03] 削除依頼



思い出せない空想
漉いて
どこか夜明けの空が懐かしかった
いつまでたっても迎えに行けない朝が
しとやかに留まる

たとえば今
花嫁のような純真さで
こどものような無垢さで
鹿子のような軽やかさで
あなたに会いにゆけたら


うごめきだす街の喧騒にのまれ
わたしの瞳が卑屈に濡れる前に
どうかこの明らかさで
あなたに会えたら



/明朝


215 羽月  [id : slxgpZEU] [2017-01-09(月) 14:48:58] 削除依頼


鉛の海
ゆらめいて
夕暮れ時
街を呑みこむように

じわじわと
毒が回るように
月が満ちて欠けるように
ほのめかすあなたの態度
迂闊なあたしが悪かった

世界が止まる
気がして
あまりの孤独に
あたし 息を飲む
安易ななぐさめで生き永らえている

言わないで
行かないで
露骨なことばはきらいだから
そばにいて

宙ぶらりんのあたしに迎えがこない
あなたの歩幅が思い出せない
逢いたくて逢いたくないひと

鉛の海が闇にまじり
さびしさと同じ濃度
眠れない夜と同じにおい
きっといつかのあたしたちと同じ




/鉛色の海




216 羽月  [id : slxgpZEU] [2017-01-13(金) 02:53:47] 削除依頼


近づいていく?
近づいている!
止まらない夜、きらめいて汚い
嘘つきのあなた 気紛れなあなた 幻みたいだった
まん丸いお月様にガソリンスタンドのBGM
まだ強気でいられる
地下鉄の風のぬるさが分かるようになった
こころない視線が乱反射している

いっしょに不幸になってよ
あなたの影 知らない
いまごろちょうど傷付いてる
呪い仕掛けの指輪をはめる
馬鹿なあたし
可哀相なあたしに近づかないで


/approach

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