サイケデリック

詩投稿投稿掲示板より。


1    ひろ  [id : BbOnBq2/] [2014-02-02(日) 11:50:30] 削除依頼


青い小宇宙に赤い雫を垂らせよ
ぐるぐるゆらゆら回る廻る揺らぐ愉楽
紫の目玉が黄色い波を滑る
腕の痕から浮かぶ緑は僕の命だ
五月蝿い奴らは野垂れ死ぬのさ
緑を燃やしてピンクの中身を吹き出そう
堅苦しい奴らはここには居られない
すべてを混ぜてすべてを壊して
好きなようになってしまおう
揺らぎが僕を支配して今自由になる

飛んだ

ー「カラフル」

510 C.E.O  [id : ZVbsFYF0] [2015-12-06(日) 21:58:40] 削除依頼


ずぶ濡れになりながら
あなたは分かろうとしていればいい
一時間前にわたしが言った事とか
そんな事を考えていればいい

わたしはあなたにとって適切な量というやつを
泉が氾濫しない様に努めてきたの
それこそ過不足無いように わたしの何かを犠牲にしながらよ

あなたを人にするモノ

それを あなた自身も分かっていないのなら

全て 燃やす事にするわ あなたというちっぽけな存在ごと

懐かしむ場所なんてなければいい
心の在り方なんて何処にもありはしない
わたしはわたし以外の誰でもない

誰も神になる事なんてできない
ましてや他人になる事など

懐かしむ場所を わたしは捨てた
今度はあなたが同じ事をするの

手を差し出せ
その泉から引きづり出してやる

511 ひろ  [id : CKUJw2v1] [2015-12-19(土) 02:13:25] 削除依頼

>510
C.E.Oさん、こんにちは。

文体のせいか、洋楽の歌詞の翻訳のような印象が強いです。具体的な出来事を、迂回して描写しているような。
引きづり出してやる ということは、救いを表しているのでしょうか。そうだとしても、語り手のちくちくする怒りを感じます。
あと、引きずり出してやるの間違いでしょうか、意図があれば申し訳ないです。
書き込みありがとうございました!

512 ひろ  [id : CKUJw2v1] [2015-12-19(土) 02:28:27] 削除依頼

悪い夢を見ていた
起きて、ベッドの中から横を見ると
上の階に住む女が立っている
鍵を閉め忘れたな、昨日、とぼんやり思う
そのくせ、心臓はばくばく高鳴るし
べたつく汗は体中流れている
彼女は赤が滴る包丁を右手に握って
きれいに微笑んでいる
ああ、死ぬのか、死に.たくないな
と思って
死に.たかったのに、ずっと、前から
と不安になる
隠していた雑誌、捨ててから死に.たい
という口癖
捨てなかったのは、死に.たくなかったから
すがりつくにはあまりに何もなく
乱雑な紙の集まりに指を引っ掛けて
死に.たいを気取っていた
僕はその程度のいのちだよ!
無数の人間の中のひとつだよ!
女は罪に問われるべきじゃない
僕を好きだから、だもんね
お腹に包丁を突き立てられて
悪い夢を見ていた

ー「悪い夢」

513 ひろ  [id : CKUJw2v1] [2015-12-19(土) 02:43:23] 削除依頼

早急にわたしを愛してくれないと
終わってしまう
セーラー服、捨てちゃったよ
もう着れないよ、馬鹿
ニーハイソックスも、履けないよ
変わっていく
ルージュの存在を知ったからね
色付きのリップクリーム、使いきれなかった
変わっていく
知らないうちに、こころが硬くなる
あなたのこと、見えなくなった
もう、あなたのために、涙を流せない
今、わたしは濁りに身投げするところ
変わっていかなきゃならないから
胸が詰まって、あなたが愛しくても
いや
胸が詰まって、あなたが愛しいから
身投げするところ
わかってないよね、わからないよね
わかったとき、あなたもこころが硬くなって
濁りに身投げすることになるよ
胸が詰まるほど愛しい誰かを見つけて
わたしと同じように
見えなくなってから、身投げしてね

ー「一緒にいけないから」

514 わにさん  [id : MdnXBA6.] [2015-12-21(月) 03:36:26] 削除依頼

真っ暗な夜道
雪が降っていたのだ
オレンジの街灯の下 ちらちらと姿を現す
気づいたことと、気づかないこと

真っ白な綿毛のような雪
ぱくりと口に閉じ込めて溶かす
そうして、雪は空気中のごみと一緒になっているんだ、と話す幼い頃の友人の顔を思い出した
汚れていたことと、決して汚れないこと

マンションのそば
崩れかけた雪だるま
真っ白で先の見えない長い道

515 ひろ  [id : MdnXBA6.] [2015-12-21(月) 09:42:19] 削除依頼

↑ひろです

516 ひろ  [id : NmqxabI1] [2015-12-22(火) 05:12:00] 削除依頼

自分以外しか否定できないあなたを
否定してあげたい
正義が深く根をはり
生茂った濃緑の葉
硬く尖る果実は無機質な鉄の色
皮をなめればサビの味
柔らかい水を受け入れず
濁った廃水ばかりを吸い取る
あなたはそういう人
あなたは人間ではく…

517 ひろ  [id : nihUJhA/] [2015-12-29(火) 04:04:42] 削除依頼

剥離、ぺり、と
誰もがそうであったように
うすっぺらな青春を過ごしました

淡いパステルカラーに見えた日々は
実は、禍々しいカオスだった
ショッキングピンクとマリンブルー
極彩色が交わって重なって溶けて
音をたててぶつかって
痛くて
爪でひっかいたら
赤い筋ができる
白い肌も 艶やかな黒髪も
血のような唇も 素朴な若さも なかった
憧れはきらめいて散っていく
ショッキングピンクとマリンブルー
星になって吸いこまれた
しらなみのシーツと
透きとおる汗のシミ
揺れる焦げ茶の 渇いた髪
近くで見たら にきびができていて
そういうところが、うすっぺらいの

ー「まぼろしはほろぼされて」

518 ひろ  [id : /w4lM4q0] [2016-01-01(金) 04:05:12] 削除依頼

あなたの皮膚の下
熱く脈打つ嘘だらけ
唇が乾いて 真っ赤な嘘が切れ目からにじむ
鉄くさいあなたは確かに人間だ
錆びついて鈍くもろくなった人間だ
土のにおいも太陽のにおいもしない
金属のように立ち尽くす人間だ
その色づく唇にキスをして
あなたと一緒に朽ち果てたいわたしも
強く 弱い 生きている人間だ

ー「真っ赤な嘘は錆の味」

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

519 ルチ  [id : MBNXRcq.] [2016-01-01(金) 10:50:42] 削除依頼


貴方の知的な姿
夢にしか見えないよ

窓際の観葉植物が すくすくと育つ

今日は何処までも行こう
太陽を追いかけて 山を越え 森を抜け
そうすれば 夜にならなくていい

心の中

はみだした 静かな部分は

水槽の奥深くに 沈んで
ぷくぷくと 泡を立てる

へたなポリゴンのように
崩れて へこんで ばらばらに散る

星が恋しくなると
決まって 踊り出す

柔らかな影が踊り始める

私のためのブルーに

別れを告げて


「Blue For You」


あけましておめでとうございます!
これからもよろしくお願いします。

520 ひろ  [id : 97c4dbS/] [2016-01-03(日) 03:07:30] 削除依頼

>519
あけましておめでとうございます、ルチさん。こちらこそよろしくお願いいたします。

深い海の底で深呼吸するような気持ちになりました。
夢のように非現実的で叶わないなにかをずっと追いかけているようです。
どの部分を切り取っても美しい景色が浮かぶ詩だと思いました。

あちらで投稿させていただいたMの詩、
マゾヒストとメシアとかそんな感じの雰囲気にならないかなーって思いながら書かせていただきました。

521 ひろ  [id : 97c4dbS/] [2016-01-03(日) 03:15:46] 削除依頼

嘘つき呼ばわりしながら
真っ青なカラーボールを
はだかのわたしにぶつけた
垂れてゆく青色に
凸凹による溝や陰が失われて
白い肌も覆われて
世界を武装してあなたと対峙する

522 ルチ  [id : OYe3oC21] [2016-01-03(日) 12:36:01] 削除依頼

>>520
感想わざわざありがとうございます。
そうなのですか。マゾヒストの他にも、意味があったのですね。

自分で決めておきながら申し訳ないのですが、
「M」の詩を上手く作るのは難しい所と思います。

何か面白い事があるかもしれないと、発案したのですが、
やや失敗だったと、反省中です(汗)
1 を取った作品はrising sun で紹介させていただくので、
宜しくお願いします。

523 ひろ  [id : wwhXx8c/] [2016-01-07(木) 18:50:05] 削除依頼

>522
やはり難しいですよね笑
はい、1とれるように頑張ります!

524 ひろ  [id : lgrs7RG.] [2016-01-15(金) 04:54:31] 削除依頼

きみのくるぶしが作る陰
そこには数多の男の痕
なめらかに 黒が伸びて
僕のからだの影と重なる
きみは脱け殻になっていく
朝日が射す
きみの
薄くなって 透きとおったからだを通り
僕の顔を照らした
きみは支配者だから
心臓のかわりに 太陽を胸に埋めたのだと
ようやく気がついた
くるぶしの陰は濃くなる
きみはひやりと冷たい足を
僕の顔の前に差し出す
僕はその 透明な爪先に くちびるで触れて
きみが好きです
愛しています
きみのくるぶしの陰が好きです
きみの不完全さが好きです
きみの 真っ赤な純粋が好きです
嘘をつくたび 輝く太陽が好きです
きみの心臓が好きです
きみが、好きです

ー「くるぶしと太陽」

525 ひろ  [id : MJzGd.B/] [2016-01-24(日) 03:41:50] 削除依頼

どこにも行けないよ
雪が溶けていくのと
死んでいくのは似ているのだろう
白く降りつもったあなたの痕跡が
透き通って消えていく
静かに 重力が増して
動けなくなっていった
あなたは何だったのだろう
雪像が無残に壊されるのを見て
死ぬのが怖くなって
泣いてしまうね
涙は薄く氷の膜をまとって
地面に落ちて
ガラスみたいに割れた
破片はきらめいて 散らばって
溶けて 流れていく
わたしは何なのだろう

一生わからない境界線を
白と白の境界線を
ただ見つめるだけなのだ

526 ひろ  [id : vQ7bPIw/] [2016-02-10(水) 03:08:34] 削除依頼

吸って 粒子 目に見えないほどの
黒く濡れる瞳は わたしを見つめて
海が広がって 夜の海が広がって
波がしずかに なだらかに
わたしをさらっていった
吐いて 粒子 目に見えないほどの
白い喉仏が こくりと動いて
その影がどこまでも深い
吸って 吐いて
そのたび 揺れるあなたの肩
粒子 吸って 吐いて 目を閉じて
喉仏が大きく上下して
まだ 閉じ込められたまま

ー「ひとめ」

527 ひろ  [id : vQ7bPIw/] [2016-02-10(水) 03:10:29] 削除依頼

何時の間にかスレ2周年を迎えました。
いつもありがとうございます、これからもよろしくお願いします。

528 ひろ  [id : nB4jQfj.] [2016-02-16(火) 02:54:33] 削除依頼

わかったように頷くあなた
首をはねたあとに言い聞かせた
あなたには赤い血が流れ 肉も骨もある
目が二つに鼻と口が一つずつある
あなたは生き物で人間だ 残念ながら
あなたは離れた身体を取り戻そうとするし
わたしを殺し返して さめざめ泣くからだ

わたしはあなたを意味もなく傷つけて
笑い、忘れてやりたいと思う
ほろほろ崩れるこころをそのままに
ナイフを握り続けたい
わたしは泣かない
歩かない
生きない
さようならも言わずに
餓死してやりたいと思う

ー「見栄見栄」

529 ひろ  [id : XoHLu400] [2016-02-18(木) 04:07:17] 削除依頼

ドブに浸かって
爪の間にはさまった砂を掻き出し
浮いている虫の死骸にまぎれ
黄ばんだ白目をむいている
わたしはうつくしいよ
本当の姿を知っているから
臭い肥溜め
あなたの足跡には蝿がたかる
腐る肉が溶け落ちて
すかすかの骨が見えた
脳が耳から垂れている
わたしはうつくしいよ
本当の姿だとわかっているから

ー「うつくし」

530 ひろ  [id : jWILOw9.] [2016-02-23(火) 08:52:04] 削除依頼


夢で見た場所を知らない
うつむいたあなたの表情を知らない
指の隙間を通り抜けて
宙に浮いて 消えていく
知らないことを知らない
わかっていないのを知らない
足場の根元に本当は何もないこと
嘘の弱いダンボールに立っていること
あなたは知らない
わたしが考えていること
あなたが生きていること
人間の心臓の意味
脳がある意味
死ぬのがこわい理由
死んではいけない理由
貧しい子供達を思って
グリンピースを残さず食べる感情

ー「無知罪」

531 ひろ  [id : uQhCMwy/] [2016-02-28(日) 03:15:28] 削除依頼

ピアスの数とついた嘘の数
視線が、ゆるりと
地平の果てに流れて
時間が遅く歩む
足を組んだ そのつま先が
どうしても向かなきゃならない方向を
まっすぐ 指していて
ゴミで舗装した道に
身体を擦り付けて
這う
ピアスがきらりと光る
冷たい金属が
身体に溶け込んで
生きること、わからなくなる
這う
無様で惨めなのが良い
這う
それだけで終わっていくのが良い

ー「どうしても」

532 ひろ  [id : tpUAWSK0] [2016-03-06(日) 03:47:14] 削除依頼

垢だらけの手で、
視界に入った白いワイシャツの裾を握った
そこからすらりと伸びてゆくシワと影が
これから死んでいくわたしの人数
という妄想
みんなで地獄に落ちていこう
散々泣いたあとに、あの人の不幸を笑って
妬んだわたしを大事にしたい
理不尽なあなたを貰いたい
わたしにないものばかりで
コンビニは埋め尽くされる
コンビニから陰とシワができて
わたしはまたたくさん死んでいる

533 ふ−かo  [id : i3PLEz/0] [2016-03-06(日) 14:00:56] 削除依頼

自由に詞を書いてokです*/
私はあんま来れんかも知れんけど。
時々書きます。
たくさんの投稿待ってます。・°ο0

534 ふ−かo  [id : i3PLEz/0] [2016-03-06(日) 14:05:17] 削除依頼

ここ初めてで、投稿する場所ミスりました!ごめんなさい!

535 ひろ  [id : rp5x4D30] [2016-03-06(日) 22:15:56] 削除依頼

>534
大丈夫ですよ〜〜!

536 ひろ  [id : 9nCGncF/] [2016-03-17(木) 02:20:05] 削除依頼

不確かな爪先のやわらかさと
落ちやすい口紅
女になるのはずっと先のはずで
濡れた羽を引きずる
その跡が地割れを起こして
戻ることはできないよ
今までが壊れていく
ふつふつと煮えた地中の恨みが
空を目指して上る
上る

草の生えない裸の場所で
少しずつ歩いている
自分の体に腕を巻きつけて
あなたには見せてやらない
視線だけで殺してやりたい
わたしの全部はあげない
ふつふつと煮えた地中の恨みが
あなたを目指して上る
上る

ー「ふつふつ」

537 ひろ  [id : emh8dg1/] [2016-03-26(土) 01:45:08] 削除依頼


時計の針が止まって、
針とわたしの間に 灰色に腐った腕が横たわる
いつまでも いつまでも このまま
触らないで 触られないで あるだけで
その指に絡まった わたしの髪の毛は
今も伸びて わたしに結びつこうとする
いつまでも いつまでも 繋がらないで
忘れて 忘れられて あっただけで

ー「嫌だな」

538 ひろ  [id : 0oy0bcn/] [2016-03-30(水) 01:10:29] 削除依頼

もう会えない
骨が見えた傷跡に指を這わせた
お前の脳みそが透けて見える
うごめく肉の合間
深く暗い赤色が鈍く光って流れた
垂れて、あなたの目へと向かって
瞳でろ過され
涙は透明のまま見せられる
知ってしまったら戻れない
会えない
さようなら

無題

539 ひろ  [id : f.5tjok0] [2016-04-07(木) 01:29:37] 削除依頼

隙間から漏れるひかりは赤く
顔の横の指先をうっすらと照らした
芋虫みたいに指をくねらせて
ゆるゆると 隙間へ近づく
爪がにぶくひかる
中指の爪だけ、欠けていた
つめたい、つめたい床が肌を冷やす
泣いているように 指が動く
第二関節がやわらかく折れ曲り
なんだかきれいなかたちだな
と思って笑いたい
笑いたい

ー「逃亡」

540 ルチ  [id : 7dwg/FH/] [2016-04-09(土) 12:01:01] 削除依頼


コーラスの雨を浴び過ぎて

卑屈になってしまう

ほむらが蘇ると
手足が後ろに向いた奇人が
碁を打ち始める
同じ手 同じ局
ふたりはプログラムされている
静かに
ただ佇む
壊れそうな美しさが通り曲線が蘇る
足が10cmの男が不意に
ダンクシュートを決め始める

ふたりは同じ言葉を言う
「おまえは薬だ」


無彩色な18時
毛髪が伸びるころ

世界はのっそりと目覚めて
暮れを待ち
静かに
佇む
ただ
霊を打ち払う術を知っている
煙草に酔う男
あの時編んでいた思い出を
見せてみる
行く
気がしますから

ふたりは同じ言葉を吐く


「Parade Lights Drugs」

541 ひろ  [id : 4czDFzO.] [2016-04-28(木) 03:15:17] 削除依頼

>540

ルチさん、こんにちは。

スポットライトに照らされたステージの上で、人物たちが代わる代わる現れるようなイメージを受けました。
無彩色な〜からはルチさんらしい壮大で幻想的な風景が描かれていますが、それまでは人工的な冷たさ、静かさを感じる文章だなと思います。

542 ひろ  [id : 4czDFzO.] [2016-04-28(木) 03:24:57] 削除依頼

大きな音が転がって、その坂は濡れ、
ケーキの周りのプラスチックの包装みたいに剥がれてゆく、嘘

やわらかいぬかるみ ななめのぬかるみ
あなたの首を締めながら沈んで
はるか先の、坂の終わり、見えない終わり
そんなところを、一生好きだろうと思って
濁った水を飲んで、舌で唇を舐めた

ただ、空は灰色で、
風は吹かず、ぬるいままの空気

あなたの首から手を離して、
あなたの体が沈んで、
水の唸りを聞いて、
目をつぶる

ー「ころころ」

543 ひろ  [id : T8DBjRE1] [2016-05-11(水) 00:45:36] 削除依頼

朝は遠く実体がない
ゆら ゆれて滲んで霞んで溶けて薄まって
そうして朝だ
限りある輪郭の線と その中の柔らかな形
そうしてわたしだ

544 ひろ  [id : DleWTQl1] [2016-05-16(月) 03:42:12] 削除依頼

見ないでほしい 内側の内側を
入り込んでひだを抜けて 奥の方に
肉色に輝く宝石があって
わたしがなんどもそれを壊そうと
振りかぶって
かっこ悪くよろめく姿
わかるまい
わたしの気持ち わかるまい
骨が崩れる音を待つだけでありたい
色が青黒くなり、水分を失った手から
赤い歴史が垂れて染み込んだ

545 ひろ  [id : aOnmmHf/] [2016-06-06(月) 01:01:16] 削除依頼

地面を突っ切った奥
煮えたぎった僕の汚い内臓が
うめき
うめきながら
ぐらりと揺れ
わななくくちびるの隙間から
呪う音がふつふつと吹きこぼれ
これが恋だと
伸びた爪で頭皮をかきむしり
やはり呪う音がその傷から溢れ
全身がもう僕のものではない
ただ 魂は 世界のどこかにあり
恋そのものだけが
憎たらしく存在している
愛しい血で濡れることを夢見て
代わりでごまかして
いつも 眉と目の間を
ずうっと見つめている

ー「あなたしか見えない」

546 ひろ  [id : FWYQ1A81] [2016-06-22(水) 02:34:17] 削除依頼

宇宙の外側に、あなたのひとみがある
ざわ ざわ と 群れの中
立ち尽くして 虫みたいに
心に障るなにかが 鬱陶しく
手足もがれて 羽は折れ
ただ泣いているだけ
血は何色だ

無理をしないでね
白い肌から剥がれ落ちる痛み
0から蘇って
口の中で飴を転がす

ー「淵」

547 ひろ  [id : .uujSWr/] [2016-07-05(火) 17:27:06] 削除依頼

君が笑う夢をよく見る

わたしの立っている青色
ガラスの下で強く渦を巻いて深く濁る
その渦の底に沈んだ、以前の太陽が
灰色で重いただの石になって黙っていた
どこまでもガラスは続き、景色はなにも変わらない
起承転結は平坦にわたしを滑らせて
また、渦はわたしの下へ移動して
見上げると、白いはずの光が
赤いピンライトに成り代わられている

君の笑い声が聞こえる
すべては嘘の本当の中だ
わたしはわかっているのに、ばかみたいに歩くだけ
灰色の太陽がごとりと揺らいでも
わたしは歩くだけ

ー「後悔と君の深さ」

548 ひろ  [id : .uujSWr/] [2016-07-05(火) 17:52:35] 削除依頼

うつろうだけの日々に意味も価値もないよ
僕、君、それだけの世界に意味も価値もない
僕はね、涙が出るほど辛くなりたい
悲しみがすべてを侵して、
息を吸うことすら難しくなりたい
甘く緩やかな痛みで死へと向かって
耐えがたい苦しみの果てが最期であってほしい
君が幸せそうに笑いながら
僕を一度も見ないまま永遠に生きて
僕だけが、僕が君を見ていることを知っている
それがすべてであってくれ

ー「しあわせ」

549 かわづ  [id : DGytH5p.] [2016-07-06(水) 22:24:15] 削除依頼

こんにちは!
突然の訪問、すみません!
>1の詩を読んで、あ、すきな感じだっとおもい、最新のものを少し読ませていただきました!
サイケデリックという題通りの心理、情景渦巻く様子、そして振り切るような、「飛んだ」に、救いのような絶望のような余韻が残りました。
他にも、うまぁく、絶望になりきれないやるせない感情や、簡単に形容すると平べったくなってしまう複雑な感情を、掘り下げて、ひろさんの詩世界の奥行きをつくっているのかなあって感じました。
とくに>1.>1がはまりました。>1は、ふっと温かい気持ちになりました。>1の太陽の比喩も、質感が感じられていいなあと思いました。
いきなりの長文の感想で、すみません(´`)
いろんな方の詩を読もうと思ってさがしていたら、すてきなスレを見つけて、思わず感想を書いてしまいました!
これからも、よませていただきます!(⊃´?` )⊃

550 ひろ  [id : l4FzfxV.] [2016-07-07(木) 13:57:01] 削除依頼

>549
初めまして、かわづさん
ありがとうございます!そんな風に言っていただけてとても嬉しいです!
かわづさんのスレも密かに読ませていただいていました…とても好きです
ぜひよろしくお願いいたします!

551 ひろ  [id : 9WrpxMN.] [2016-08-14(日) 03:35:36] 削除依頼

伸びた髪の毛 よりも長く その先
わたしが触れる空気 その先
見える範囲 その先
すべてがわたしの夢

夢の中で夢を見る
きっとわたしはこのまま死んでいく
誰かの生首が転がっても
それはわたしの夢だよ

コンクリートが埋め尽くして
息もできない
部屋の中に縛られた身体は
じっとりと汗をかく
息を潜めた生
かげろう



ー「うつつ(わたし)」

自己顕示欲全開って感じ

552 ルチ  [id : iRPSa9.1] [2016-08-22(月) 13:02:30] 削除依頼

わけがわからないものが嬉しくて
いつまでも変なままで美しくはなれない
いつか 普通になっていく

黒かった夏が終わる
あんなに粘っこく 黒かった夏が
回転して わたしの首が飛ぶよう
死んでない
楽しく 生きてるよ

普通になったとき
あれだけ尖っていた自分の才能に思いを馳せて
いた
でも それは普通じゃない
いつまでも変なままではないけれど
それは 人を殺し始める

目の奥から 見えているものは
また ちょっと違う
海は荒れて あの頃はむしろ穏やかだったのに

あの頃欲していた波が
今になって 来ていたりしている

黒かった夏が終わる
あんなに粘っこく 黒かった夏が
回転して わたしの首を刎ねた時
わたしは生きている
わたしの足と足の間から 新しい世界を見つけて
わたしの足と足の間から 古く 縮こまった何かがこちらを見てる

ブン………
ブン………
ブン………


「Everything No Natual/View」

/
おひさしぶりです^ - ^ 暫く動いていないうちにrising sunのスレが無くなってしまったので、
残念ながら紹介する事が出来ないのですが、>>545の詩、とても好きです!

553 ひろ  [id : KitHERh/] [2016-08-29(月) 00:50:09] 削除依頼

>552
ルチさん、おひさしぶりです。

わたしの勝手なイメージで、ルチさんの詩はその文面のまま読んでも文の脈絡がないように感じる特徴がある、と思っていました。
が、今回の詩はイメージよりずいぶん論理的で、思考の流れがわかりやすく感じました。
気味が悪いというか、不気味な雰囲気をまとった詩ですね。好きです!

ありがとうございます!
恋と真っ暗な気持ち悪さは切手は切れないものだと思います。

554 ひろ  [id : uROKYgf0] [2016-09-08(木) 03:19:38] 削除依頼

ゆれる幹 あなたの姿と重なる

あなたの髪が 白く 細くなっていく
しわの増えた手は浅黒い
モノクロの世界で
あなたは風に負けそうになっている

ゆれる幹 そんなあなた、見たくなかった

命は転がって深く暗い穴へ落ちる
芽吹くことを知らない
その終わりは全てが消えるときと同時
わたしの与える塩水は毒になる
腐らせて でも 終われないんだね

どこかで木が倒れる音
地面が震えて あなたもそっと震える

ー「怖いこと あなたのこと」

555 ひろ  [id : G2K8pqN.] [2016-10-01(土) 01:15:30] 削除依頼

空気が色づいて、
わたしは同化していく
なめらかに溶けあって、
わたしは消えていく
紅葉が、零れ落ちるようにわたしを埋めて、
そのまま、呼吸が遅くなって、
大きく、息を吐くと同時に、
少しだけ、地面が、動くのを、止めた。

きみの見ている赤色は濃くなっていく
心臓を締めつけるなにかも
声を声にさせないなにかも
眩しく赤くなっていく
止まっているものが見えていない
止まって溶けたわたしが見えない
コマ撮りみたいに変わる全てを見つめて
きみは、刹那、息をする

ー「きみからフェードアウト」

556 ひろ  [id : 9goIY3nd] [2016-12-05(月) 00:15:10] 削除依頼

ゆめうつつ、海が、波を連ねて足を濡らす
ミルク色の空が空気に馴染んで、
それをゆっくり ゆっくり すう、すうと
肺に 落としこむ
体の中から溶けていきそうになるくらい
穏やかに時が流れ
ほのかに桃色に染まった手の指先で
べたつく髪をすく

あなたはここにいました、
けれど音を立てて沖へと歩いていきました
わたしはそれを見つめるだけ
見つめるだけ
あなたの歩みで跳ねたしぶきだけ
わたしの肌に重なったしぶきだけ

水滴は丸くさよならをつぶやいて
終わりがあること、
四方が終わりで囲まれていたこと
少しだけ怖かった
海は果てがないように見えるのに
少しだけ怖かった

ミルク色の空がわたしと馴染んで
わたしは、振り返りながら
透けて、なめらかに、笑って

ー「海のおわりに」

557 ひろ  [id : 9goIY3nd] [2016-12-20(火) 01:20:26] 削除依頼

霧の街の中をさまよっている
淀んだ太陽が見つめている
こちらを、見つめている
僕は足を引きずって前に出す
淀んだ太陽が
こちらを見つめている
こちらを
家の中に入る
カーテンは破れ腐り
カビが空気に生えて
あなたは床に落ちている
人間はない
どこにもない
僕の体は重く
寝床に沈む
濁った電灯が点滅する
瞬きをして見つめる
太陽

ー「しんでしまえ」

558 ひろ  [id : 9goIY3nd] [2016-12-31(土) 01:23:35] 削除依頼

わたしが醜いこと、誰よりもわたしがわかってる
あなたの、甘いうねりを作った髪の毛に触れられず
どこにもいけない手で
自分の低い鼻を隠した

体中が心臓になって、
たまたまぶつかった肩が脈打つ
熱い血が外に放たれて
世界がわたしと同化していく
冬の凍った空気がしみて
思わずきつく目をつむった
真っ暗な中
雪が音を吸いこんで
あなたの声も聞こえない

独りよがりに生きていくこと
許されたい

あなたを、わたしがあなたと呼ぶこと
その響きに含まれるなにか
許されたい

夢を見てしまうこと
すべてわかった気になること
泣くこと
許しを乞うことも

ー「恋は独り」

2016年、ありがとうございました。

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