最弱能力者達の異日常

小説投稿投稿掲示板より。


1    白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-27(火) 23:37:02] 削除依頼

初めて小説を書きます!
これが自分の初作品なので、あまり期待はせず、幼稚園児の作文を読むように暖かい目で読んでくださると嬉しいです。

15 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-28(水) 23:46:17] 削除依頼

出雲崎 菜斗透(イズモザキ ナトス)
俺の友達。多能力者(サ-ドホルダ-)
腰まであるストレートの黒髪。透き通るような瞳と白い肌。美少女、ではなく美人って感じの顔つき。病んでる。というか病んデレ。何故か俺。



ーーーーーナトスってすげえ名前だよな。

16 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-29(木) 01:26:45] 削除依頼



昼休み。
俺はガイラと屋上で飯を食べていた。
俺達以外に生徒は居ない。
空に飛行機雲が出てる。雲の数は少なく、日が照って気持ちいい。さっきまで寝転がって目を閉じていたが、最高だった。

「それにしても今日はホント災難だったよ。」

練乳パンを食べながら絆創膏だらけのガイラが言う。

ーーーコイツは絆創膏を貼ったら何でも治るとでも思っているのだろうか。
打撲なのに。

「あ、あぁ……そうだな。」
反応が遅れた。
が、そんな事を気にもせず新しい練乳パンを食べ始めるガイラ。もう一本(?)目を食い終わったのかよ。速ぇな。
俺もサンドイッチを頬張る。うん、旨い。

「それにしてもさぁ。」

「あぁ?どした?」

「いや、ナトスとクロト。何で喧嘩してたのかなって。」

「あ、それは俺も気にn」
「それはねぇ、」

「「ぶふぉっっ!!」」
今の誰だよ。びっくりしたじゃねーか。

いつの間にか俺の隣にいた奴が会話に入ってきた。

ーーーというかナトスだった。

「ちょっ、ナトスいつの間にーーーッ!」

「ナトス!?」
これはガイラ。

「ふふん、私はサードホルダーよ?レクトの居場所くらいすぐ分かるの。」
小さな胸を張るナトス。

「あぁ、なるほど。」

「待てガイラ騙されるな!コイツそんな能力持ってねぇからな!?」
確かナトスの能力は分子操作と重力制御と破壊だったはず。何故俺の居場所が分かった?

「そんなことはどうでもいいでしょ?」
さっきからちょっとずつナトスが近寄ってくる。

「まあ、偶然かもだし疑うのはy」
「発信機よ。」

「一瞬でも信じた俺の気持ちを返せ!しかも能力関係ねぇ!!」
くそっ!どこだ!どこに付けられてる!?
体中を探す。
「うるさいよ?レクト。」

「ガイラには言われたくなかった!!」
そう叫んだ時ナトスと肩がぶつかった。
肩が触れる距離とか……いつの間に?

改めてナトスと離れて座る。

「 どうしたのレクト??」

ナトスが不思議そうにこっちを見る。
本気で言ってるのか?

「近いかr」
『キーンコーンカーンコーン』

昼休み終わりのチャイム。
ちょうど良いタイミングだ。

「教室行こうぜ。」

「おう。」

ガイラと屋上からでる。校舎の中は屋上よりちょっと寒い。

「あ……待ってよ!!」

後からナトスが走って来る。



ーーーーーー喧嘩の理由聞いてねぇぞ?






17 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-29(木) 02:26:36] 削除依頼


ナトスは病んデレと言ったが、実はちょっと違う。普通の病んデレは、
他人がいる時;病み。
二人きりの時;病み。
の常時病みモードだがナトスは
他人がいる時;デレ。
二人きりの時;病み。
て感じ。だからナトスと二人になる事だけは避けないと危ない。逆に言えば誰かが居ると安全って事。



ーーーーーーナトスは他人に隠しきれてるつもりらしい。

18 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-29(木) 14:50:21] 削除依頼

教室に戻ると生徒は殆ど居なかった。

「あれ?何で誰も居ないの?」

ガイラが不思議そうに呟く。
コイツまさか今日能力検査があるのを忘れたのか?能力者にとって大事な日なのに。
ナトスが俺の背中を押す。

「保健室、行こ?」

「待てナトス。誤解を招くような言い方は止めるんだ。」
ちなみに保健室で能力検査がある。
ガイラがもの凄い勘違いをしそうだから一応説明しておくか。理解すれば一緒に来るだろ。

「あのな、ガイラ。今から保健室で能力検査があるんだ。」

「ん、あぁ。そうだねーーー」

「ガイラ、分かってくれて嬉si」

「ーーー末永く幸せな家庭を築いてね。」
前言撤回。
全然分かってねぇなコイツ。無理やり連れて行くしかねぇか。

「レクト。早く行こ?」
ナトスが俺の手を取って歩き出す

「あぁ、そうだな。」
俺がガイラの首を持って連れて行く。

「ちょ、まっ、何でーーーッ!」
ガイラが抵抗する。



ーーーーーー結局遅れて先生に怒られた。

19 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-29(木) 18:07:46] 削除依頼

能力検査の終わった放課後。
(今日は能力検査があったので5時間だけ)

他に誰も居ない教室で俺はガイラと向かい合っていた。紙を持って。

能力検査では、おおざっぱに言うと能力のランクと名前が貰える。
ランクはCからSSまであって、その中でも+か-で分けられる。もちろんCよりSが強いし、-より+のほうが上だ。
何が言いたいかというと、つまりーーー

渡された紙を見下ろす。

ーーーー俺の能力はC-だったということだ。

いや、分かってたけど。分かってたけど!
もしかしたらC+かもなぁとかあわよくばB-だったりしないかなぁとか思ってたわけで。
結構落ち込んだ。

で、能力の名前。これは超能力協会とかいう何か胡散臭い所が命名するらしい。強い能力には良い名前を。弱い能力は適当だと聞いてたけど。

ちょっとはましな名前をつけてくれるって信じてたのに。

『火打ち石』…………

「適当にも程があるだろ!?なんだよ火打ち石って。火花散らすだけじゃねーか!」

「そのまんまじゃん。火花散らすしか出来ないじゃん、レクト。」

ガイラが悲しみに満ちた表情で続ける。

「おれなんて『覗き魔』なんだよ?」

「ぶふぉっっ!!」

「笑うなよ!!」

「あははははっ!!」

覗き魔って。そのまんま過ぎて笑う。
やべぇ。涙が出てきた。

「それにしてもさぁ。」

ガイラが俺が笑い終わってから言う。

「強い奴との名前の質の差が……」

それは俺も思う。

「あぁ、クロトなんて『冷酷な王』に『空間転移』に『不死者』だもんな。」

そう言い方ながらカバンに物をいれる。

「うっわ。腹立つなぁ。」

本当に腹が立ったのかガイラが椅子を軽く蹴った。椅子が揺れる。

「まぁ、クロトが悪いんじゃないけどな。どちらかというと超能力協会サマだろ。」

あの胡散臭い連中を思い浮かべ、嫌みたっぷりに言った。

「ーーーっと。そろそろ帰ろうぜ。」

カバンを担いで教室の扉の前でガイラを待つ。

「待って!すぐ行く!」

「待ってるんだが……。」

ガイラの目は節穴なのか?
カバンを担ぎ、ガイラが走る。

「早く帰ろー!」

「お前待ってたから遅いんだが。」

ガイラとそんな言い合いをしながら廊下を歩く。

後ろの教室の影からクロトが見てた事に気づかずに。

20 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-29(木) 18:37:09] 削除依頼

ここで序章(?)は終わりです。ここまで読んで下さった方、有難う御座います!アドバイスを言って下さったキュリオス様。感謝してます!
これからやっとバトルらしきものを入れる予定です!見るに堪えない素人の駄作ですが続きも読んでいただけると有り難いです。

21 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-29(木) 21:51:42] 削除依頼


ーーーーーー平凡な街。

それがこの街の第一印象。
結構大きいショッピングセンターの裏側の道を一人で歩いていた。春なのに寒い。

特に変わった物もなく、街を歩く人はみんな同じ顔をしている。私の嫌いな顔。
嘘の表情で自分を隠している薄っぺらい顔。
前の街でもそうだった。誰もが他人の顔色を伺い、自分の汚い本性を隠し、まるで仮面でも付け替えるかのように同じ表情しかしない。
仮面をつけず、誰の顔色も伺わずありのままで過ごしていた私は嫌悪され、憎悪され、いじめられた。“他人を操る”能力を持っていたのも原因の一つと思う。

私は逃げた。転校した。次の学校ではあの顔をした奴とは関わらないと心に決めて。

ふと、周りに私が転校する学校の制服を着た生徒が何人かいたのが目に入った。学校から帰っている途中みたいだ。分かってはいたけど二人で話してる女の子も三人の仲が良さそうな男女もみんなあの顔だった。

がっかりだ。家に帰ってゲームでもしよう。

そして振り返った私は私の目を疑った。

22 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-29(木) 23:41:13] 削除依頼


振り返った先には、制服を着た二人組がいた。
一人は細い目と短い髪が特徴の男の子。無邪気な笑顔と喋る時に口から覗く八重歯で“少年”というイメージだ。もう一人はサラッとした黒髪と半眼が特徴。こっちも男の子。短髪の少年と言い合いをしてるが、面倒くさそうに受け流してる所がしっかりしてそうなイメージ。

そしてーーーーー偽りの表情じゃない。

何を言ってるのかは聞こえないけどバカな話をしてるんだろうな、と思ってしまう。
きっとあの二人はこれから先ずっと親友でいるんだろうな、とも。

あの二人をもっと見ていたい。
あの二人と喋りたい。
あの二人の側に居たい。
あの二人とバカな話をしたい。
あの二人と一緒に笑いたい。

何も無い砂漠で水を求めるように、私は二人のあとをふらふらと追った。



そのせいで私は事件に巻き込まれる。

23 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-30(金) 01:18:05] 削除依頼



学校から帰る道で、俺はガイラと一緒に喋っていた。まだ明るい。

「なぁーレクトぉー。ちょっとゲーセン行かない?」

「あ?急にどうしたんだ?」

「いや、なんというかさ。気分転換?」

能力者にとって大事な能力検査であれだったから内心落ち込んでるんだろうな。ま、ゲーセンくらい付き合ってやるか。

「ん、おけ。行こうか。ゲーセン。」

「それでこそレクトだよ!」

ガイラが嬉しそうに笑う。

「それはどういう意味かあとでじっくり聞かせて貰おう。」

そんなことを言いながらショッピングセンターへ歩く。ここの近くでゲーセンはそこだけしかない。



ショッピングセンターの裏の道をガイラと雑談(?)をしながら通る。あと少しだ。
と、そのとき後ろから強い視線を感じた。
後ろを振り返る。わりと人がいるな。

視線の主は少女だった。ちょっと長い髪に奥が見えない目。小ぶりな紅い唇。全体的に童顔。美少女、という言葉がぴったりだ。

「ーーーん?レクト、どうしたの?」

そう言ってからガイラは俺が見ていた少女に気付く。

「え、何。一目惚れ?」

「いや、あいつが俺達を見てた。」

「はいはい。自意識過剰もほどほどにね。恋するのはいいけどナトスにバレないようにね。」

「だから違うっつの。一応警戒しとけよ。」

「大丈夫、大丈夫。ごまかさなくとも恥ずかしくはないよレクト。」

コイツを黙らすにはどうしたらいいのか。
まぁ、勘違いさせとけばいいや。

ショッピングセンターのドアを開け、中に入る。

やっぱりあの少女も後から入って来た。

24 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2016-12-30(金) 02:13:48] 削除依頼

すいません!
家の事情で1月10日まで更新出来ないです。本当にすいません!<(_ _)>

25 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2017-01-09(月) 01:17:12] 削除依頼

更新遅れてすみません!家の事情が早く終わったので更新します!

26 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2017-01-09(月) 03:24:56] 削除依頼


このショッピングセンターは七階建てで、ゲーセンは七階にある。ここらへんで唯一のゲーセンだからか1フロア全てゲーセンだ。
昔のゲーセンはものすごいうるさかったらしいが今は静かだ。フロアいっぱいに形がバラバラの大きな箱が並び、箱にはそのゲームの宣伝が描いてある。箱の中には椅子だけが置いてあり、椅子に座るとゲームができる。もちろんお金は払う。百円。
ゲームは直接脳内に映像や音楽が流れて、
精神内でプレイする。
俺達はこのゲームが大好きで、よくここのゲーセンに来る。
ショッピングセンターは、
一階……食料品
二階~四階……雑貨。色々。
五階……フードコート
六階……服。靴。
七階……ゲーセン
となっていてエレベーターで移動する。

27 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2017-01-09(月) 11:00:12] 削除依頼


「なぁー、レクトー。」

一階をエレベーター目指して歩いていた俺は、ついて来ていたガイラに話し掛けられた。

「あぁ?どした?」

「ちょっと、疲れたぁ。」

「体力少なっ!?体力の無さは異常だよな。お前。」

「体力のNASAは非情?」

「ちげぇぞ!?何で宇宙に飛び立ちそうなんだよ!?」

「え……言ったじゃん。体力のNASA。」

「言ってねぇぞ!?耳おかしいんじゃねぇのか!?」

「聴力のNASA(ドヤァ)」

「分かって言ってるだろてめぇ!!つか聞こえてんじゃねぇか!あとそのドヤ顔止めろ!!」

そんな言い合いをガイラとしながら歩いてると人とぶつかった。

「あうぅ……」

というか小さい少女だった。

28 オノシマミソノ  [id : 3cCiNz9F] [2017-01-09(月) 11:31:10] 削除依頼

小女……
あっ
すみません面白くてついコメントをしてしまいました。
なんかリズム感と掛け合いが良い感じに面白い作品ですね!
続き、お待ちしております。
突然失礼しました。

29 白髪猫  [id : ulcbDBiq] [2017-01-09(月) 12:23:22] 削除依頼

薩摩さん!お褒め頂いて光栄です!こんな駄作を読んでもらえて嬉しいです!

突然なんて、いつでもいいんですよ!

30 白髪猫。  [id : ulcbDBiq] [2017-01-09(月) 15:35:42] 削除依頼

少女といっても、後ろから付いてくる少女ではなかった。俺達の学校の制服を着ているが、小学生くらいの背だ。
肩までふんわりと伸びている髪、大きな瞳、小ぶりな唇等の幼い顔立ちでより一層幼く見える。俺とぶつかったせいでか、派手にこけていた。

「大丈夫か?」

少女に手を伸ばす。少女が俺の手を取ると同時に引っ張って立たせる。

「ぅむ。苦しゅうない。」

…………何時代だよ。びっくりだよ。てか普通にこんな言葉づかいの女の子とか面倒臭ぇだろ。微妙に使い方違うきがするし。いや、あってるのか?

「はっ!」と、隣にいたガイラが息を飲んだ。なんだ?この子のことを知ってんのか?

「おい、ガイラ。知り合いか?」

「いや、知り合いでは無いけど知ってる人だ。レクトも知ってるはずだよ?」

「なんじゃ、お主達。我の事を知っておるのか?」

少女が不思議そうに言う。
儂とか妾じゃ無くて我かよ。
少女を見ながらガイラが口を開く。

「この人はね、僕達と同じ高校に通う…」
「ガイラ!ちょっとストップ。」

「ん?」

「え、この子、高校生なのか!?」

「ぅむ。そうじゃ。」
胸を張る少女。

「あ、あと三年生だからね。」

「はぁあつ!?」

この子…が俺達より年上だと!?驚きを隠せずにいる俺に、ガイラが笑いながら言う。

「まぁ、驚くのはこれからなんだけどね。」

いや、流石にあんな衝撃的なカミングアウトの後だし、何を言われても驚かねぇよ。なんて考えている俺にガイラが告げる。


「この人、アレクサンドロス大王って名前なんだ。」


「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああっ!?」

近くにいた主婦とおもわれるおばさん達がびっくりして逃げていった。

31 白髪猫。  [id : ulcbDBiq] [2017-01-09(月) 15:42:28] 削除依頼

あ、なんかおかしくなった。
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!?」

って打ちたかったんです。

32 白髪猫。  [id : ulcbDBiq] [2017-01-09(月) 15:44:40] 削除依頼

ん?また間違った。まぁ、いっか。

33 白髪猫。  [id : ulcbDBiq] [2017-01-09(月) 21:55:45] 削除依頼

「え、ちょ。待って。」

アレクサンドロス大王(?)を見ながら言う。

「アレクサンドロス大王って女の子だったのか!?」

「如何にも。我がアレクサンドロス大王じゃ。」

「マジか……暑苦しくてデカい男と思ってたんだが…正反対だったぜ。可愛くてちっこい女の子とは……」

「褒められておるのか貶されておるのか分からないのう……」

複雑な表情をする大王。褒めたつもりだったんだけどなぁ……

「あ、なぁガイラ。」

「ん?なに?」

「大王って能力者なのか?」

「うん、そーーー」
「ぅむ。能力者じゃ。」

「僕にも喋らせてよ!?」

ガイラが叫ぶ。うるさいなぁ。

「そうか…。俺は《火打ち石》。火花を散らす程度で、制限は無い。大王は?」

「我は《化け狐》じゃ。他人に化ける程度で、最後に触れた奴にしか化けれぬ。お主は?」

「僕は……の…《覗き魔》…だ。透視能力。範囲は360°で、距離は裸眼と一緒だ……。」

「お主達………可哀想な能力名じゃな…」

ーーーーー仲良くなった能力者同士は、互いに自分の能力を相手に教えることで、敵意が無い事を示す。
あいさつと言うよりは自己紹介のようなものだ。
簡単に教えて良いことでは無いが、別に知られたからといってたいした能力じゃないから俺達は損しないので普通に言う。ガイラは嫌がるが。

「なぁ、レクト。そろそろ。」

ガイラが後ろにいる少女を、少女にはバレないように指差しながら急かすように言った。

「あぁ、そうだったな。」

と言いながらエレベーターに向かって歩き始める。ガイラも横を歩く。

「む、ま、待つのじゃ!」

ーーーーーー何故か大王も。

34 白髪猫。  [id : ulcbDBiq] [2017-01-10(火) 01:29:11] 削除依頼

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああっ!?」


「ーーーッ!?」
黒髪の少年の絶叫で、壁に隠れていた私はびっくりして声を出しそうになった。
今の何…………?
ちょっとだけ壁から顔を出して黒髪の少年達を見る。私と少年達の間は大体7mくらい離れているからちょっとくらいなら大丈夫なはず。

私の視線の先では、少年達が小さい女の子と話していた。あの女の子も……素の表情だ。というか、だんだん素の表情になっている。なんだろう。あの二人には警戒心を解く何かがあるのかな?それとも能力?

と、急に女の子が嘘をついたーーーーーー気がした。

何かを喋った後、少年達はエレベーターの方へ歩きだした。というか食料品売り場に用は無いだろうからエレベーターで違う階に行くと思う。

私も後を追う。

何でかは分からないけど、私は中学生の時から勘が鋭かった。人一倍他人の嘘に敏感で、嘘や隠し事なんかもすぐにわかった。
彼氏が浮気した事。友達に裏切られた事。
罰ゲームで告白された事。教師の嘘。
全部、“なんとなく”わかった。


少年達がエレベーターの前を通りすぎ、右に曲がって細い道に入った。

「………ぇ?」

後を追って細い道へ入る。が、居ない。左に曲がる道があるだけ。


私の勘が『危険だ!』と叫ぶ。私は叫んでる勘の「声」を無視して、曲がり角を左へ曲がった。


ーーーーーそこには、


「やっと来たか。さて、じっくり話をしようぜ?」

「ぅむ?ガイラ。この女は誰なのじゃ?」

「ぼ、僕に聞かないで下さいよぉ。」

「ちょっ…。お前ら。俺の格好いい雰囲気が台無しじゃねぇか!」


そこには、ちょっと残念な奴等が居た。

35 白髪猫。  [id : ulcbDBiq] [2017-01-10(火) 03:12:58] 削除依頼

すいません!またやらかしました!!
細い道→細い通路
左へ曲がる道→左へ曲がる通路
です。本当にすみません!

36 白髪猫。  [id : ulcbDBiq] [2017-01-11(水) 07:46:15] 削除依頼




最初は、ガイラの案だった。


後ろからついて来る少女が何者なのか、ガイラと話していた時、ガイラが
「本人に聞けば分かるんじゃね?」的な事を言ったのがきっかけで待ち伏せ(?)をした。
俺達が細い通路に入ったら、ついて来る少女は ついて来る か 警戒して諦める かのどっちかで、俺はどっちでも別によかった。実はこの細い通路、行き止まりだ。だから少女がずっと通路の外で俺達が出て来るのを待っている…という可能性もあったのだが、見落としていた。


流石に来ねぇだろ、と思った俺の予想に反し少女は来た。びっくりして、変なセリフを言ってしまったがそこは割愛。

近くで見ると結構可愛い顔だ。ガイラの好きそうな顔だな…とガイラを見たら、顔が赤くなっていた。すげぇ。ガイラの顔がトマトみたいだ。後でしっかりからかっておこう。
ーーーっと。そんな事はどうでもいいんだった。

「何故、俺達をつけてた?」

俺達が一番疑問に思っていた事を少女に聞く。が、少女は黙っていた。
まるで、なんとなくついて来たら怒られたみたいな顔をして黙っていた。
ふふん、俺は騙されねぇぜ。まずは簡単な質問からして行くか。

「じゃあ、名前は?」

「…………潮凪。潮凪 詩穂音。詩人の詩と稲穂の穂と音でシフォネ。」

「何歳?」
ガイラが質問する。

「…16」

シフォネが答える。俺とガイラと同い年か。

「お主の能力は何じゃ?」

大王が聞く。いや、能力聞くのは早いだろ。と思っていると、意外にも答えてくれた。

「私の能力は…《操り人形》。他人を操れる能力で、制限は4秒。インターバルは8秒。ランクC+。」

ふむ。雑魚だな。警戒する程の能力じゃない。

「ところでアレクサンドロス大王。」

「なんじゃ?」

「ランクは?」

「C+じゃ。(ドヤァ)」

「…………。」

隣でガイラが大王にランクを聞いていた。 っていうか何でC+でドヤ顔出来るんだよ。

「何故、俺達をつけてた?」

再び質問する。また、黙る。

…沈黙……数秒後、だんだんシフォネの表情が変わっていった。疑いから驚愕。確信へ。

「ーーーッ!?」

直後。俺はシフォネに押し倒されていた。いや、俺達か。ガイラと大王も隣に倒れていた。全員口を塞がれて。どうやって三人も同時に押し倒したのか等考えていると。

轟音。悲鳴。



ーーーーー何が起きてんだ?

37 白髪猫。  [id : lfAgjHNF] [2017-01-11(水) 20:45:58] 削除依頼


「何故、俺達をつけてた?」

黒髪の少年が言う。これで二回目だ。
ーーーだけど、私は答えない。答えられない。

何故か、と聞かれても“なんとなく”としか答えれない。でも、“なんとなく”と答えても納得しないだろうな。かといって他の答えは無い。あるけど、言えない。


偽ってない表情だったから。と答えたら、「痛い女。」と思われる。

あなた達を見ていたかった。と答えたら、「なにコイツ。」と思われる。

あなた達と喋ろうと思った。と答えたら、「キモい。」と思われる。

あなた達の側にいたかった。と答えたら、「痛い女。」と思われる。

あなた達とふざけたかった。と答えたら、「なにコイツ。」と思われる。

あなた達と笑おうと思った。と答えたら、「キモい。」と思われる。

つけてた理由を言ってしまったら、この少年達と友達には絶対になれない。そんな気がするから、私は黙っていた。

糸をぴんと張ったような、そんな沈黙が私と少年達の間に流れる。

ヤバいな………だんだん私を見る目がキツくなってきてる。納得されなくてもいいから“なんとなく”で押し切るしかないか……

私が決心(?)して、口を開こうとしたとき。 “嫌な予感”がした。私の近くで何かが起きている。そんな気がした。というか実際そうだった。




異常なほど静かなのだ。




服がこすれる音や、小さい音がかろうじて聞こえるだけ。
夕方のショッピングセンターの、食料品売り場がこんなに静かなのはおかしい。普通はもっと、賑やかなはず。

ーーー少なくとも『糸をぴんと張ったような、そんな沈黙』になるはずがない。


耳を澄ますと、すぐ近くにあるエレベーターから、断片的に声が聞こえた。

『黙っ………10人ずつ……大人しく…』

ーーーーー少なくとも私の勘違いの可能性はなくなった。いま喋ったら確実に危険だ。

割と冷静な私に私がびっくりする。多分、いま私が聞こえたことを言っても、黒髪の少年と変な言葉づかいの少女は冷静でいられると思う。が、短髪の少年はパニックになる気がする。まあ、最初から喋るという選択肢は無いんだけど。

ただ、いつまでも黙り込むわけにはいかない。きっと、私がこのまま黙っていたら少年達は喋ってしまう。何がおきているか知らないから。

そう考えていると、怯えた誰かの声と足音、それを止めようとする声がした。

チャンスだ。今なら多少の物音はバレない。今しかない。


そして私は少年達に飛びかかった。

38 白髪猫。  [id : lfAgjHNF] [2017-01-12(木) 00:18:39] 削除依頼

すみません!(何回言うんだろう?)
私事ですが、学校が始まってしまい、受験もあるので1日1回くらいしか更新出来ないと思います。本当に申し訳ありません。
ここまで読んで下さった皆様。これからも読み続けて頂けるように精進しますので、感想•改善点等を遠慮無く言ってもらえると嬉しいです。

39 白髪猫。  [id : YIku1ymj] [2017-01-13(金) 00:44:24] 削除依頼


私が少年達を押し倒して口を塞いだ直後、ドオォォン!と体の芯に響く轟音と悲鳴が聞こえた。

今のは…………銃声?

突然の出来事に、少年達は目を白黒させていた。短髪の少年なんかはびっくりして目を見開いて固まってる。まだ気絶はしてないみたいだ。

黒髪の少年の口を塞いでいた手を離して自分の口元に人差し指を当て、「静かに!」とする。
全員の口から手を離すと、黒髪の少年が最小限の声で話し掛けてきた。

(何が起きているんだ?)

(分からない。少なくとも大きい何かが起きているのは確実なの。楽観視は出来ない。)

黒髪の少年に若干戸惑いながら私が答える。と、急に黒髪の少年が短髪の少年の肩を叩いた。

(ガイラ、“視”れるか?)

(…………?)

(能力だ。お前の能力であっちを視てくれ。)

黒髪の少年がエレベーターのある方向を指で差して言う。

(………分かった。やってみる。)

短髪の少年が頷き、再び目を見開く。

(銃を持った危険人物が数人いるね。強盗かテロリストかのどっちかだよ。人質をエレベーターに乗せて五階に集めてるからテロリストかな?ここの通路は死角になっていて気付いてないみたい。うわ……死体だ…さっきの音はこの人か。)

目を見開いたまま短髪の少年が状況を言った。…………透視系能力者?

(なんじゃ?何が起きておるのじゃ?)

(事件だ。多分テロ。どうせ協会への反逆とかだろ。)

(ふむ。つまりどういうことなのじゃ?)

(俺達は危険だ。って事だ。)

(何故危険なのじゃ?)

(……。あー、面倒くせぇ。ガイラ、パス。)

(うえぇぇぇ!?何で!?)

(で、ガイラ。どういう事なのじゃ?)

未だに状況が分かっていない小さな女の子に短髪の少年が説明している間に、黒髪の少年が私に話し掛けてきた。

40 白髪猫。  [id : LCrMxHby] [2017-01-13(金) 02:56:42] 削除依頼

※本文とは関係無いです。

何故かIDがころころ変わってますが、同一人物なので気にしないで下さい。(バグかな?)

41 白髪猫。  [id : LCrMxHby] [2017-01-13(金) 19:58:05] 削除依頼



(ガイラ、まだか?)

(まだ駄目だよ。)

待ちくたびれた俺がガイラを急かす。

俺はシフォネと話し終わった後、全員に作戦を伝えた。

本当は脱出を優先したかったが、シフォネが「出入り口は厳重に警戒されてる気がするの。仮に警戒されてなかったとして、あなたは人質の人達を見捨てるの?」と言ってきたので奴らと戦おうという事になった。

で、戦うためには武器が必要だ。残念ながら俺達は武器になりそうな物を何も持っていなかった。素手で戦うなんて選択肢は最初から無い。ナトスやクロトならテロリスト程度正面からねじ伏せるだろうけど、俺達の能力ははっきり言ってゴミだ。能力だけで勝てる可能性なんて微塵も無い。

だが、武器を調達して作戦通りにすれば勝てる………はず。

そんな訳で、俺達は雑貨売り場の二階に行く事になったのだが…。未だに一歩も動けてない。

理由は単純。出るタイミングが来ないのだ。武器を調達するまでに敵に見つかってはいけないのに、敵がうろうろしていて通路から出られない。

いつチャンスが来るか分からないから、いつでも飛び出せるように俺達は脚に力を込めて待機しているが、30分もチャンスが来ない。俺達はガイラのサインが来るのをずっと待っていた。

汗が出る。唇が乾く。

緊張してるんだなぁ、俺。そりゃあ失敗したら死んでしまうしな。誰だって死ぬのは嫌だろう。
本音は、人質なんてどうでもいいからここから逃げたい。だけど、ガイラ達は逃げていない。逃げようとすらしてない。だから俺が逃げる訳にはいかない。ガイラですら逃げ出していないのだから。

そんなことを考えていたのは多分俺だけではなかった。

他の3人も緊張しているようだった。


ガイラは膝と背中が震えている。

大王は何度も何度も深呼吸してる。

シフォネはきつく目を瞑っている。


誰かが唾を飲み込んだ音が聞こえた時、

(今だよっ!!)

ガイラのサインが出た。

(((ーーッ!!)))

ガイラの声が聞こえたと同時に、俺達は通路から飛び出したーーー

42 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-14(土) 03:06:56] 削除依頼


俺達は食料品売り場を、棚や積み重ねてあるダンボール等に隠れながら、二階へ上がる階段目指して薄暗いフロアを走っていた。

(敵、右斜め前の角から!隠れて!)

ガイラの指示で近くの棚に隠れる。ガイラのアシストのおかげで未だに敵と遭遇はしていない。

敵が通り過ぎたのを確認し、また走る。

俺達がいた細い通路が暗くて気付かなかったが、一階の電気は全て消えていた。多分、ショッピングセンター全ての電気が消えているだろう。好都合だ。

暗闇に紛れて敵のすぐ後ろを通り過ぎる。

真っ直ぐ行って右に曲がると通路が見えてきた。さっき俺達が居た通路より大きい。横に5人は並んで歩けそうだ。あそこを進めば二階に上がる階段だ。

通路へ走る。が、

(待って、みんな!止まって!)

後ろからガイラに止められた。
ってことはつまりーーー

(ーーー敵か?)

ガイラが頷く。

(敵?どこにいるのじゃ?)

大王がガイラに聞く。と、ガイラが通路の奥を指差した。

(あそこの階段の前に。)

(何人居るの?)

これはシフォネ。

(一人だよ。一人で階段に座ってる。)

(一人か……。仕方ない。シフォネ、やれるか?)

俺がシフォネにそう言うと、シフォネは頷いた。

43 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-15(日) 02:17:20] 削除依頼


敵のいる階段は、通路から死角になっていた。通路も、階段からは死角だ。

俺達は、階段に限界まで近づき、ギリギリ死角の所に行った。シフォネが先頭で、一番後ろがガイラだ。ガイラには後ろを警戒させている。

(いい?もう一度言うけど、私がGOって言ったら全力で階段を駆け上がって。4秒以内に二階に着かないと走る音でバレるから死ぬ気で走らないと本当に死ぬからね?)

シフォネが最終確認をする。俺達が頷くのを見てシフォネ自身も頷き、前を向く。

(ーーー3、)

シフォネがカウントダウンを始める。

(ーーー2、)

体を前に倒し、走り出しやすくする。

(ーーー1、)

すう、と息を吐く。


(ーーーーーーGO!!)


ゴーサインと同時に通路から階段へ飛び出し、駆け上がる。座っている敵の隣を通り抜ける。俺の後ろを大王とガイラが追従する。

ーーー1秒。

敵は、座ったまま動いていない。シフォネの能力は、対象の操られていた記憶を消すーーーというか記憶を残さない事が出来るらしい。それを利用しての“通り抜け”だ。

ーーー2秒。

シフォネが踊り場に到着し、ターンして再び階段を駆け上がる。俺達も後を追い、踊り場を通り過ぎる。

ーーー3秒。

シフォネが二階へ着く。それを追って俺も。ーーーと、あと3段というところでガイラが派手にこけた。
ヤバいーーーと焦りながらガイラの体を掴む。


ーーーーーー4秒。


俺達がガイラを引っ張り上げるのと、シ
フォネの能力が切れたのはほぼ同時だった。下の階段ではキョロキョロと周りを見渡して不思議そうにしている敵の姿があった。

44 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-15(日) 02:25:26] 削除依頼

分かりにくい気がするので説明入ります。

「」………普通の会話

『』………遠くからの声等

( )………小さい声、内緒話等

です。読みづらかったらすいません。

45 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-16(月) 02:56:51] 削除依頼


一階から二階へ上がった俺達は、誰もいない通路を歩いていた。二階は一階より敵の数が少なくて楽に動き回れた。勿論ガイラの能力のおかげだが。

やはり俺の思った通り電気は消えていて、静かでどことなくひんやりした空気の中を歩いていると、夕方のはずなのにいつの間にか夜になった気がして来る。

特に何も喋らず、俺達は静かに目的地を目指す。

数分後。俺達は目的地ーーーみんな大好き百円均一。つまりダ〇ソーに着いた。ダイ〇ーで俺達の戦う道具を揃えるつもりだ。

正直言うと〇イソーで買った物はすぐ壊れる。あっさりと。日常生活で使って「え?もう壊れたの!?早くない!?」となる人は少なく無いはず。で、「まあ百均だし仕方ないか…。」という事を経験した人も少なく無いと思う。が、今回は使い捨てとして使うからダイソ〇を選んだ。まぁ、他にも沢山理由はあるけど。

俺はダ〇ソーに入ると、油とかそういう火を生かせる道具を探した。油は一階で取って来たから探しているのは別の物だけど。


ガイラが売り物のカバンを改造していた。ハサミで切って他のと縫い合わせて。大量に針をぶっ刺した何かを入れて。

他の奴らも同じように自分の武器を集めている。さて、俺も準備するか。



ーーーそして、数十分後。装備を揃えた俺達は三階へと歩き出した。

46 朝比奈あやの  [id : 8BCreWSH] [2017-01-16(月) 15:30:34] 削除依頼

突然、失礼します!
読み始めました!
笑えるところがあって読んでてすごく楽しいです!
これからも読んでいきたいと思うので頑張ってください!

47 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-16(月) 18:24:26] 削除依頼

あやめさん!ありがとうございます!読んでいただけて感激です!駄作ですがこれからも楽しく読んでいただけると嬉しいです!

48 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-16(月) 18:50:30] 削除依頼

あやのさん!すみません!とんでもない間違いをしました。

49 斧嶼深苑  [id : ixgEnmM1] [2017-01-16(月) 19:07:14] 削除依頼

伏せ字で思わず吹き出しました(笑)
いやぁ、本当面白いですね!

おっと、いきなり失礼しました。大人しく引っ込みます。

50 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-16(月) 19:16:25] 削除依頼

ヤバいです。こんなに読んでくださる方がいて小躍りしそうです。というか涙が止まりません。本当にありがとうございます。これからも頑張ります!

51 朝比奈あやの  [id : 8BCreWSH] [2017-01-16(月) 19:50:24] 削除依頼

大丈夫ですよ
私、あやめでもあるのでw
それよりも、頑張ってください!

52 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-16(月) 20:23:01] 削除依頼



敵を見つけるたびにシフォネが敵の動きを止めて、大王が喉をナイフで切り裂く。ちなみにこれで11人目だ。


…………正直に言おう。俺は女子という種族がとてつもなく危険なものに見えしてきた。いや、分かってるよ?危険じゃない事くらいは分かってるよ?そりゃあ作戦を伝える時に『敵に情けはかけるな』って言ったのは俺だし、『殺さないと殺されるから殺す事に躊躇するな』って言ったのも俺なんだけど。

なんていうか、その。喉を切り裂く大王の目が虫でも潰してるかのように錯覚するほど冷たい色をしているし、冷酷な目で淡々と喉を切り裂く姿はまさに現代に蘇った忍者みたいだし、返り血一つ浴びて無いし、きっと大王はただの大王じゃ無いと思う。


そんな感じで敵をあっさり倒していく大王とシフォネを、特に何もする事ができないので俺は後ろから眺めていた。一階の敵は全員大王によって潰された。今は二階だ。

大王達の後ろにいる俺の後ろーーーつまり最後尾にいるガイラは口を開けて唖然としていた。顔色が悪い。

(大丈夫か?ガイラ?)

(あ、あぁ。うん。大丈夫)

(そうか、吐きそうになったら言えよ?)

(え?あ、うん)

今にも吐きそうな顔してるから心配して言ったのに「え?」って返されるとは思わなかった。

そんなガイラから、視線をシフォネ達に戻して呟く。



(そろそろ俺の出番だな…)



それが聞こえたシフォネと大王が驚きながらこっちを見る。沈黙が流れる。シフォネ達が「まさか…」という顔をした。俺がシフォネ達に頷く。たったそれだけで俺の意図を理解したらしいシフォネ達が俺を心配した様子で、口を開いた。


( (引っ込んでろ生ゴミ) )


二人からストレートに罵倒された。
酷い。俺の格好いい雰囲気がまた破壊された。っていうか大王、あの言葉づかいはどこいったんだよ。

53 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-16(月) 20:24:31] 削除依頼

あやの(め?)さん!ありがとうございます!

54 マグリット  [id : CvJusFl6] [2017-01-16(月) 21:48:30] 削除依頼

笑えるし読みやすい…応援しています!
失礼しましたm(_ _)m

55 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-16(月) 22:27:30] 削除依頼

マグリットさんありがとうございます!頑張っていこうと思います!

ありきたりな返事ですいません。

56 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-18(水) 21:05:57] 削除依頼

あわわわわ。更新忘れてましたっ!すいません!本当にすいません!

57 文化の神になりたい男  [id : mMtrBNek] [2017-01-18(水) 22:09:42] 削除依頼

見やすかったし読みやすかった
一気読みしてしまったぜ
応援してまーす

58 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-18(水) 22:11:56] 削除依頼

私は歩いていた。その後ろを両手でナイフを持ちながら短髪の少年ーーーガイラが震えながらついて来る。


私のちょっと前では、私にレクトと名乗った黒髪の少年が走り回っていた。二人に増えて。


今、私達が居るのは三階。二階の敵を全て殺して三階に上がったら、大量に敵が待ち構えていた。待ち構えていた、と言ったけれど階段で待ち構えていた訳ではなく、三階の真ん中にバラバラになって待ち伏せしていた。無視してそのまま四階に行きたかったが、黒髪の少年ーーーつまりレクトが「作戦通りやれ。」と言って私を止めた。

走り回る二人のレクトが敵に触れると、敵は “まるで操られているように” ふらふらと自分の持っている銃をこめかみに当て、引き金を引いた。

敵が片方のレクトを撃とうした時、もう片方のレクトが銃に触れ、爆発させた。

戦闘は起きていない。其処にあるのは一方的な「攻撃」だけだった。

何も知らない人はこの光景を見たらレクトがサードホルダーに見えるだろう。実際は二人になっているのは片方がアレクサンドロス大王ちゃん(さん?)だし、敵を操っているのは私だ。爆発させているのはレクトだけど。

レクトに触れられたら終わりだと思ったのだか、それとも敵のボスに報告に行ったのか、敵の一人が逃げて行った。

59 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-18(水) 22:14:20] 削除依頼

思ったのだか→思ったのか

また間違えました………

60 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-18(水) 22:22:34] 削除依頼

>>57
文化の神になりたい男さん!ありがとうございます!皆様がコメントして下さる事が幸せです!これからも最弱能力者達の異日常をよろしくお願いします!

61 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-19(木) 02:10:16] 削除依頼


三階に居た敵は殆ど倒した。俺達はそのまま四階に駆け上がった。

やはり、四階は沢山敵が固まって居た。俺達を見かけた途端撃ってくる。

「あぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

絶叫しながら走る。走って走って遠回りして、敵のど真ん中に飛び込む。俺と大王とシフォネだけ。ガイラはーーー置いて来た。

これで敵は俺達(ガイラ以外)を撃てない。外したら味方に当たるから。

「ひいいぃぃぃぃぃぃっ!!」

ガイラが叫びながら転がるように走って柱に隠れる。あいつ、今日良い所ねぇな。敵をまだ一人も倒してないし。強く生きろよ、ガイラ。

そんなことを考えながらも俺と大王(レクトボディー)は敵の間をすり抜けるように走る。もちろんすれ違う時にタッチして。俺達がタッチした敵は例外なく、自分でこめかみを撃つ。シフォネの能力だ。

「ひいぃっ!!ひぃぃぃぃぃぃ!!」

ガイラの隠れている柱が撃たれて削れていく。ひぃひぃうるせぇなガイラ。

敵の数が減ってきた。そろそろ撃って来るな。

俺と俺(大王)は走る速度を落とさずにナイフを取り出した。まだ敵の固まりの中だから右も左も前も後ろも敵だらけだ。

同じ方向に走っていた大王と左右直角に別れて突き進む。シフォネは直進する。

敵が俺に銃を向ける。撃つ前にナイフで銃の向きを逸らす。走っていた速度をそのまま威力にして敵の腹に肩から突っ込み、よろめいた敵の喉を一回転して切り裂く。他の敵が銃を構えて撃つ。倒した死.体を盾にして防ぎ、死.体を高く投げ上げて、一瞬気が逸れた敵の喉をかっ捌いてまた屠る。

「が………っ!?」

敵に横腹を蹴られて2~3m飛ばされた。数人の敵が追撃に来るのが見える。俺の頭に銃を構えられた。横腹がズキズキ痛むのを我慢して構えられた銃をナイフではじく。

「ーーーッ!!」

前に跳躍し、敵の後ろにまわり、敵が振り返る前にアキレス腱を切断して敵を歩けないようにする。敵の銃を手の届かない所まで蹴り飛ばして次の敵へ突っ込む。

62 白髪猫。  [id : hCfJgV1w] [2017-01-20(金) 13:03:54] 削除依頼



最後の敵の喉を切り裂く。裂けた喉から紅い弧を描いて血が飛び散る。敵の体が糸の切れた操り人形のように崩れ落ちるのを横目で見ていた俺は「はぁ」と溜め息をついて、倒れるようにその場に寝転がった。


能力者は学校で、普通の授業とは別に[能力強化訓練]と称した戦闘訓練がある。協会は、「自身の能力と向き合う事により、能力とその使い手の強化を図るとともに現代社会への適合の為のーーー」なんて言っていたが、どうせ外国と戦争になった時の保険だろう。まぁ、その訓練のおかげで生き残れたんだし文句は無い。俺達の通っている高校はかなりのエリート校で、普通の授業も厳しいし、戦闘訓練も厳しい。

視界の隅にこっちに歩いてくるシフォネの姿が入った。スカートや袖が、ところどころ破れていて壮絶な戦いを生き抜いた戦士みたいになっている。どんな戦い方したんだよ。無駄に格好いいじゃねぇか。

「準備。出来たって」

シフォネが寝転がっている俺の横に立って見下ろしながら言う。

「ん、分かった。」

そう返事してから俺はシフォネに話し掛ける。

「どうでもいいけどさ、」

「? 何?」

「今は周りが暗いから見えないけど、明るい時に寝転がっている人の横に立ったらスカートの中が見えると思うから止めた方が良いとぐふぅっ!!!」

蹴られた。腹を思いっきり蹴られた。俺が親切に忠告してやったのに……!

腹を押さえながら悶絶している俺を無視してシフォネはガイラの居る柱の方に歩いていった。

63 白髪猫。  [id : WCwQUxYR] [2017-01-21(土) 00:14:19] 削除依頼

シフォネはガイラと何か話してから、また俺の方に歩いて来た。後ろにガイラを連れて。

「いつまで寝てるつもり?」

シフォネが呆れたように言う。

「さっさと敵のボスぶっ殺して帰ろ?」

いや……女の子が真顔でそんなこと言うなよ。頬に返り血が飛んでるからまるで殺人鬼だよ。あ、殺人鬼か。滅茶苦茶殺してたし。………もしかして俺達犯罪者?裁判とかやだなぁ。面倒くさいだろうなぁ。二桁は殺ってるから有罪かな……?死刑かな?それとも正当防衛になるか?無期懲役だけは嫌だーーー

「げふぅっっ!?」

結構本気で悩んでいると、また腹を蹴られた。い、痛い……。ガイラがびっくりして硬直してる。

「い、つ、ま、で、寝てるの!?」

シフォネが俺の腕を引っ張って立たせる。急に立ち上がったからか、立ちくらみが俺を襲う。

「五階に人質を集めてるのよね?」

ふらふらしている俺をまた無視してシフォネがガイラに聞く。

「う…ん。人質を乗せたエレベーターは全部五階に行ってた…から」

ガイラが答える。

「そう。ボスは?」

「ボス、というかリーダーらしき奴は五階にいる…よ。」

ふぅ……やっと立ちくらみから解放されたぜ。

「分かった。ありがとう、“ガイラ”君」

シフォネが“ガイラ”を強調して言った。俺が役に立たないと遠まわしに言ってんのか?

そんな“確認”を終えて、俺達は五階へ向かった。

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