明日の天気は曇りのち星だそうです。

小説投稿投稿掲示板より。


1    りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-08(木) 20:52:12] 削除依頼

明日の天気は曇りのち星だそうです。
落ちてくる星のかけらにご注意ください。

2 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-08(木) 20:54:41] 削除依頼

りつと申します。
小説はwordに書き溜めながら書いていきます。
拙い文章ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。

3 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-08(木) 20:59:24] 削除依頼

学校の玄関を出て家へ帰ろうとする。
図書室にこもり勉強をしていたら随分遅くなってしまった。
あたりには人っ子一人いない。


「あ、星」


太陽の寿命は約100億年。
そして現在の太陽の年齢は約61億年である。
太陽は死を迎える前に膨張をする。
水星、金星とほかの惑星を飲み込みながら、いつかは地球も飲み込まれる。
つまり、それが地球の寿命。
昔、平成だか昭和だかそんな名前の時代に発覚したことだ。

うーん…もっと昔だったっけ?
歴史は覚えることばかりが増えて嫌いだ。
まぁその分、一つの時代をさらっとやるだけだけど。

4 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-08(木) 21:10:40] 削除依頼

なんだっていいがそれくらいの時代に人間は戦争とかいう
くだらないものをしていたらしい。
人が人を殺しあう。そんなことがあったそうだ。
しかし、ある時誰かが言った。
「そんなことしてる場合じゃない。我々が生きていく道を考えねば」
温暖化が進む地球。
人口爆発が進む地球。
私たちが暮らす地球は私たちの手によって蝕まれていった。
その対策を人間は考えた。そんな研究のほうが忙しくなり戦争も終わった。

地球の寿命まであと一億年ほど。
現在では温暖化は止まり人口爆発も抑えられ、むしろ今は減少を続けている。
それは、なぜか。


星が降るようになったからである。

5 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-08(木) 22:16:59] 削除依頼

「はぁ…傘忘れた」

ぽつぽつと落ちてきた星の粒をみやり私は途方に開けた。
小さなかけらとはいえ微弱な静電気を持っているために当たると痛いのだ。
それに対応した傘、通称「星傘」を今日は家に忘れてきてしまった。

学校の靴箱の前でぽつりとたたずむ。
まぁお手伝いのAIに迎えに来てもらってもいいけど…
あいつ…人間味ありすぎてサボりぐせあんだよなぁ…
お手伝いなんだからちゃんとやれっての。設定どうなってんだ…。
高性能すぎるのも考えもんだな。


「傘。忘れたの」


クラスで見たことあるようなないような。
そんな男子に話しかけられた。


「うん」


「へぇ」


それだけ言うと、彼は黙々と靴を履いて傘をさして出ていこうとする。

…別に、入れてもらうのを期待してたわけじゃないし。
大体、あんまり話したことない人の傘に入れてもらいたくないし。
すたすたと歩いていってしまう背中をみてふくれっ面をする。

しばらくあるいたところで彼はふと振り返って私に聞いた。


「…AIは」


「うちのAI、すぐサボるから。
 今日もたぶん家にいないと思う」


きらきらと星のかけらが降る中。
彼は少し考えてから言った。


「傘、やるよ」


「え、いい…」


半ば押し付けるようにして私に傘を渡すと走って帰ってしまった。
なんかこの展開…歴史でやったような…
何億年も前の映画が発見され、今では歴史の教科書に載ってる…
たしか…となりの……


「トロロ?」


なんか違ったような気がする。

6 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-09(金) 16:04:16] 削除依頼

【解説】

AI(artificial intelligence)
人工知能のことです。
簡単に言えば人間にそっくりなロボット
この話にこれからもでてきます

7 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-09(金) 16:18:24] 削除依頼

話をもとに戻そう。

5000年ほど前に初めて星が降るという現象が観測された。
各専門家たちがこれについていろいろ話し合ったそうだ。
地球の滅亡が近いだの、宇宙人の襲来だの言われてきているがどれが正解なのかいまだに解明されていない。
初めは異常現象とされた星の雨も何度も何度も起これば日常へと変わる。
さらに良かったのが、この星の粒が多様なエネルギーへと変換できることだった。
星の粒は光を放ち熱を持つ。そして微量の静電気を帯びているのだ。
つまり光エネルギー、熱エネルギー、電気エネルギーを星のかけらは持っている。

これは人間にとって素晴らしいことだった。
塵も積もれば山となる。
一粒、一粒のエネルギーは小さいものだが星のかけらは余るほど空から降ってきた。
このエネルギーを使うことによって、危険な原子力発電もいらなくなりせっせとウラン燃料だのを海から掘り出す必要もなくなった。底をつきそうだった石油のエネルギーもいらなかった。

また、星には二酸化炭素を吸収するというこれまた人間に都合の良い機能を身に着けていた。
これによって地球温暖化は止まった。
なんとも夢のような話であったが今では当たり前のことだ。

そして人口はゆるやかに減少を始めた。
人間の老化が早まったのだ。
これも星による影響なのだろうがこちらも謎が解明されていない。
星に有害物質が含まれているのだろうと人間たちは恐れたが、触ったらいきなり死んでしまうわけでもないし、降ってくるものはどうしようもない。
それに逆に都合のいいものでもあったので、国家権力を持つものたちは口をそろえて「恐ろしいものではない。むしろ人間に利益を与えるものだ」と言った。
それから段々と恐ろしいという認識は薄れていった。

星という名称で呼んではいるが、ここまで来たらもはや「星」などとは呼べないだろう。
昔は星が地球に降ってきたとしてもそれは「隕石」という名の役に立たない石ころだったそうだ。
専門家はなぜ、これが降るようになったのかを調べるとともにこのエネルギーの塊の正体についても調べたのだがこちらもいまだにはっきりとした結果がでていない。


いつしか、きらきらと光る美しいこのかけらを人間は「星の粒」とか「星のかけら」とかとにかく、「星」と呼ぶようになった。
天気予報士もこの星が降るタイミングや条件を研究し、今では曇りとか雨と同じように観測が可能となった。

8 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-09(金) 20:17:11] 削除依頼

今や、この世界は降ってくる星によって支えられている。

これがなくなったらどうなってしまうのだろう。
なんとなくこんなことを考えてしまう私は学生によくある厨ニ病ってやつなのだろうか。

9 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-10(土) 00:23:58] 削除依頼

「ただいま」

「んぁー、おかえりぃー」

「二号、お前それでもAIか」


生半可な返事をする人間によく似た機械に話しかける。
リビングのソファで寝っ転がりながら星のかけらをばりばりと食うこいつはもはや人間そのものである。


「あんたも食べる?」

「いや、食べれないし。
 てか主人の娘を『あんた』呼ばわり……まぁいいけどさ」


私のこともお構いなしにテレビを見る二号をみて怒る気も失せる。


「母さんが帰ってくるまでに、ちゃんと掃除しといてよ」

「へーい」


聞いてないなこいつ。
まぁどうせ、こいつは親の前ではいい顔をしたがる。
きっと、部屋の中をピッカピカにして夕食まで作って母を出迎えることだろう。

10 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-11(日) 20:40:26] 削除依頼

二階へあがり自分の部屋に入る。
ふかふかに自動整備されたベッドに飛び乗る。
ぼふっと体が跳ねて柔らかい布団に体が吸い込まれた。

なんだか、疲れた。特になにもなかったけど。

しばらくするとぴろりん、と可愛らしい機械音が聞こえた。
左手の甲に取り付けた携帯がメールを受信した音だ。

送り主はよく知る友達。


『明日、ひま?』


う~ん…暇っちゃ暇なんだけど、めんどくさいっていうかめんどくさい。

なんと返信をしようか悩んでいたところでまたメールが届いた。


『マースランド行こ!!彼氏も来るけどいいかな?』


え~…
それ、私がいったら絶対邪魔者じゃん。

マースランドは最近火星にできたテーマパークである。
火星移住計画なんてものが大昔に実行され人間は火星に住むことが可能となった。
そうして人口爆発もそれなりに気にならないことになったし、
何億年もの間、人類はゆっくりと年月をかけて増えたり減ったりを繰り返してきたのだ。
そんな中、星が降り始め人口が減り始めた。
減っていく人口。温暖化の止まった地球の土地。そして住みよい火星の土地。
現代は土地にとても余裕できたのであった。

ちなみに、私は火星には何度か訪れたがマースランドにまだ一度も行ったことがない。
理由はなぜか。それは簡単、行きたくないからである。
火星の空気が合わないとかそういうことではない。というか地球と火星の大気には大差ない。
ただ、マースランドという人気スポットに行きたくないだけなのである。
人混みは嫌いだ。というか人があまり好きではない。

この友達も友達と呼べるのか。果たして呼んでいいのか。私には疑問である。

11 りつ  [id : zTlQBUF3] [2016-12-21(水) 21:20:43] 削除依頼

「ごめん。明日は星集め…っと」


星集めとは星が降った次の日に行うものだ。

星はエネルギーの塊なのでできるだけ多く星を拾い生活に役立てるようにと政府は呼びかけている。
それを星集めと呼んだ。

さらに言えば、これは世界全体で決められている義務である。
日本国民の三大義務である「教育の義務」「勤労の義務」「納税の義務」
それに加えて世界の義務となったのは「星集めの義務」だ。

星が降った日の次の日は一人あたり約30gずつ星を集め、国家に納めなければならないという義務だ。
星は放っておくと三日ほどで気化してしまう。
だからその前にできるだけ早く星を集め、星専用の保管庫に入れておく必要があるのだ。

12 りつ  [id : zTlQBUF3] [2017-01-03(火) 20:36:27] 削除依頼

ぴろりん

『そっか。そっちは星降ってるんだっけ』

『うん。ごめんね』

『ダイジョブ!また今度行こーね!』


…また、今度か。


携帯をぽいっと投げ出しベッドの上に大の字になる。
本当は星集めなんてAIに任せておけばいいんだけどさ。あんな性格だし、行ってくれるわけない。

まぁ一番の理由は私がでかけたくないってだけなんだけど。


母さん、あとどれくらいで帰ってくるかなぁ。お腹減った。
そういや月曜は数学の小テストがあったっけ。勉強しなきゃな。
でも勉強したくないし、図書室でやってきたしいっか。
なにかやること…
漫画も読む気ない。テレビも見る気ない。娯楽ですらやる気にならないだなんて。


なんか、なにもかも面倒くさい。だるい。眠い。


いつの間にか星は止んだらしく、うとうととまどろみかけた私を西日が照らし出していた。
あぁこの太陽もいつかなくなってしまうなら、もう地球だっていらないはずなのに。

なんで地球ってあるんだろう。

てか、なんで星が降るんだろう。


なんで世界って馬鹿みたいにつまらないのだろう。

13 りつ  [id : zTlQBUF3] [2017-01-16(月) 20:27:14] 削除依頼

「おーきーろー!朝だぞ!おい」

「ん……?」


眩しい光で目が開けられない。
薄く瞼を開き、声の主を確認する。


「あぁ、二号か……」

「あんたが昨日そのまま寝るから、ぼくは仕事が増えたんだぞ」


そのまま寝る?
あ、そっか。私あれからずっと寝てたんだ。


「寝てるあんたの体を拭いて、服着替えさせて……」

「はいはい……すみませんねぇ
 ま、介護の仕事の練習ってことで」


あぁ、まだ眠い。どうせ今日も休みなんだ。もう一回寝よう。
私は布団にもう一度潜り込んだ。


「おい!寝るなって!今日、星集めだろうが!」

「えぇ……。そんなのAIの仕事でしょ?
 なんで私がやらにゃいかんのじゃ」

「はぁ?ぼく一人で家族全員分の星を国家に納めろって?無理なんだけど!」

「ん~がんばれ~」

「この……」


私は昨日のお返しと言わんばかりににやりと笑って見せた。
いつもサボってばかりのこのポンコツに今日という今日は私が上の立場だとわからせてやる!
……本音はただ寝たいだけだけど。


「じゃあ、一緒に行ってあげますから、そのかわり」


ほいっと腕を差し出して言う。


「着替えさせてくれたまえ。二号くん?」


案の定、自分でやれと殴られた。

14 マグリット  [id : CvJusFl6] [2017-01-16(月) 23:16:37] 削除依頼

設定が素敵だし主人公と二号くんのコンビがかわいい…
続きが楽しみです!
失礼しましたm(_ _)m

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