第1実験室より

小説投稿投稿掲示板より。


1    杜若  [id : nPkcfR51] [2016-08-01(月) 10:18:59] 削除依頼

[人造人間]
人間によって造られた知能を持つ機械や人工の生命体を指す。
特に、自ら思考出来るものを言う。
類:ロボット

−とある国語辞典より抜粋

7 杜若  [id : VBag6fw1] [2016-08-02(火) 12:07:13] 削除依頼

1-01 覚醒.
目が覚めた。覚めるというより、唐突に意識が戻るような感じだった。
まぶたの端を両手で擦りながら身を起こして、そのまま大きく伸びをする。
眩暈を起こしそうになった頭を抱えて、部屋を見渡して、

--違和感が走った。

何だろう、何がおかしい?
もぞもぞと体を動かしてベッドの縁に腰掛けたところで、違和感の正体が分かった。
自分は、この部屋を知らない。
いや、部屋だけではなかった。眠る前の記憶が一切ない。自分の名、出身、性別、なんて基本的な事ですらも分からない。

こめかみに手を当てようとすると、さらさらとした髪に邪魔された。かきあげてみると、指に数本の金髪が引っかかる。
そうか、自分は金髪の持ち主なのか。でもこんな情報なんの役にも立たないか。
腕を下ろしながら、ため息を吐いていた。その勢いで項垂れていたのか、視界が下に向く。
自分の着ている物が目に入った。

8 杜若  [id : KVSetmu.] [2016-08-04(木) 12:13:57] 削除依頼

白と黒のボーダーのシャツ。灰色のズボン。
この服は、まるで……。

「囚人服、みたいじゃないか」

声に出していた。捕らえられた罪人が着せられる服。
何でそんな服を着ているのだろうという疑問は湧いたけれど、呟いた声から自分は10代半ば程の少年だろうということが分かった。声で自分の性別を知るなんて滅多にない経験なんだろうな、と状況に合わない事が頭をよぎる。

混乱している。何故自分はこんなところに寝ていたのか、そして何者なのか。
少しでも情報が欲しくて、部屋を見渡す。
六畳ほどだろうか、そこまで広い部屋ではない。家具も少ない部屋だ。
自分__いや、おそらく少年なのだから僕と言うべきなのだろうか?__が座っているベッド。木の台の上にテレビがあり、中央には低めのテーブルと椅子二脚。角に置かれているのはたんす、だろうか。
部屋の持ち主は質素な生活を送っているらしい。もしここが僕の部屋だとしても、特に自分の手がかりになりそうなものはなかった。

……いや、それは少し違うな。記憶がないと言っても名詞は覚えているようだ。そう言えば囚人服なんて概念もすぐに頭に浮かんできた。

9 杜若  [id : 1gdOE/h0] [2016-08-06(土) 12:52:59] 削除依頼

とりあえず、立ち上がってさっき目の端に捉えたものに近づく。テーブルの上に載っていたそれは、テレビのコントローラーだ。
電源を入れればテレビが使える。それも覚えていた。
赤いボタンを押すと、液晶画面にニュース番組が映った。
アナウンサーが淡々と原稿を読んでいる。

「人によって造られた人型の機械__いわゆるロボットが一般家庭に取り入れられ始めました。技術者によると……」

原稿がめくられる。画面はVTRに切り替わり、居間らしき場所で片言のロボットが話す様子が映される。
どうやらロボットはプログラミングされた言葉だけを話す設計になっているらしい。
その話は、聞いた事があるような気がした。

10 杜若  [id : fqJiqXb.] [2016-08-08(月) 10:35:01] 削除依頼

コントローラーを操作してチャンネルを変える。
切り替わった先はバラエティー番組か。出演者が話題に関して自分の体験を喋る、という主旨らしい。
出演者は見覚えがあるような気もするけど、名前は分からない。
記憶を失くす前の僕はこんな番組には興味がなかったのだろうか。もしくは単に忘れているのか。

テレビを見るのに飽きて、ベッドに体を向ける。
すると、小さな黒板のような物が下げられていた事に気づく。自分の真後ろにあったからさっきは気づかなかったようだ。
チョークで書かれた白い文字を読んでみると心配した、とか、起きたら知らせろ、などと書かれている。筆跡は一種類ではなかった。
知らせろも何も僕にはここが何処かも誰に知らせればいいのかも分からないのに。

11 杜若  [id : fqJiqXb.] [2016-08-08(月) 10:40:29] 削除依頼

でも、ちらりと思う。自分を気にかけてくれる人はいたのか。目が覚めたら誰もいない部屋に一人、しかも記憶がないなんて状況で僕は心細くなっていたのかもしれない。
少しだけほっとした。

急に頭がぎゅっと締め付けられるような感覚がして、ベッドに崩れるように倒れこむ。
目覚めるまで十分に睡眠を取ったものだと思っていたのに、とても眠い。何故だろう。分からない事ばかりだ。
ああ、もう意識が朦朧としている。
ゆっくりとまぶたを閉じ、意識を切り離した。

1-01 覚醒.fin.

12 杜若  [id : euuVr0d/] [2016-08-10(水) 16:28:16] 削除依頼

1-02 混乱.
……あまり、長くは寝れなかった。
ベッドが鈍く軋む音がして目を薄らと開けると、電球の強い光を背にして黒いシルエットが僕の上にまたがっていた。
何をするつもりなのか、しばらくじっと様子を伺う。
人影は身じろぎすると、僕の上に覆い被さり、
ー躊躇なく水の入ったペットボトルを僕の口につけて、無理やり飲ませてきた。

「……げほっ、ごほっ、はぁっ……」
ペットボトルが口から外されると、盛大にむせた。変なところに水が入った気がする。

「誰、なんてこと、するんだ……」
呼吸を整えながら発したその一言を聞いてか、影になっていた人物が身を乗り出す。
「ねえ、起きた!?起きたんだね!良かった!」

感嘆符がたくさんついているような口調だった。
この人は僕を心配してくれたのだろうか。嬉しいかもしれないけれど、とりあえず重い。
ベッドから降りてほしいと言うと、その人は大人しくどいてくれた。
やっと逆光ではなくなったので顔がわかる。

13 杜若  [id : tWrRJLJ1] [2016-08-13(土) 13:17:35] 削除依頼

女の子だ。10代前半だろうか、長い黒髪を肩のあたりで二つにまとめ、人懐こい笑みをこちらに向けている。

「急にいなくなるから心配したんだけど、無事だったんだね!カルムがあなたを連れてきてくれたんだよ。あ、でもカルムはまだ寝ていないとだから……」
「ちょっと待って」

手をあげて制止すると、少女は話すのをやめてくれた。話すのが好きな子のようだ。
まだ話し足りないのか、いじけたように自分の髪をいじっている。

話ぶりからして、この子は確実に僕の事を知っている。何から聞けばいいのか悩み、結局一番疑問に思った事を尋ねた。

「起きるまでの記憶がないんだ。僕は、誰だ?」

14 杜若  [id : qFGDV.p/] [2016-08-17(水) 09:34:09] 削除依頼

少女が驚いたように目を見開く。
口を開いたり閉じたりしているのは、僕に聞きたいことをまとめているのだろうか。
ようやく声になったそれはかすれていた。

「待って、トキ、それ本当なの?」

「嘘は言わない。トキ、って言うのが僕の名前なのか?」
「そう、だけど……」

少女は訳が分からない、とため息を吐く。
うなだれているから表情は見えないが混乱はしていると思う。
記憶喪失なんてよくある話では無いだろうから当然と言えば当然か。

15 杜若  [id : XA1rpYn0] [2016-08-20(土) 17:21:50] 削除依頼

「ねえ、トキ。全部忘れちゃったの?自分の事も、皆の事も?研究所の事も覚えていないの?」

僕は黙って首を横に振った。何一つ、分からない。罪悪感を感じる。

「……私の事も、忘れちゃったの?トキ」
「ごめん、名前も覚えていないんだ」
「思い出せないなら仕方ないでしょ。私は、リシャスだよ」

悲しげな少女の笑みが、辛かった。

16 杜若  [id : XA1rpYn0] [2016-08-20(土) 17:26:37] 削除依頼

何も思い出しそうにない僕を見かねてか、リシャスと言う名の少女は立ち上がってテーブルの周りを歩き出した。考えをまとめているようだ。

「どうすればいいかな。私はどうすればいいか分からないし……。やっぱりカルムに相談するのがいいのかな」

僕に訊いているというより独り言のようだ。
カルム、という名前はさっきも聞いた。
というより、少女自身が話していた。

「カルムはまだ寝ているって言ってたよな」

僕がぼそりと口を挟むとリシャスは僕の方を向いた。

「そうだっけ、あ……そうだね」

そう言ってうんうんと顔を上下させる。

17 杜若  [id : UGIUZeF/] [2016-08-22(月) 14:04:32] 削除依頼

「だったらお兄ちゃんに言うのがいいのかな。呼びに行かないと……。あ、トキ」

リシャスが不意に何かを投げてきた。両手で受け止めると、水の入ったペットボトルだった。
さっきリシャスが僕に飲ませてきた物だろう。

「水、飲まないとエネルギーが切れちゃうから。飲んでおいて」

気遣ってくれているのだろう。今度は悲しげではない笑みを浮かべている。
リシャスはそのままドアに手をかけて、部屋を出て行こうとする。

その背中に向かって、「ありがとう」と小さく呟いた。

1-02 混乱.fin.

18 杜若  [id : XlOQsiV/] [2016-08-24(水) 13:49:02] 削除依頼

1-03 レユニト.
「なあ、お前本当に何も覚えていないのか?」

リシャスがいなくなってから、僕は彼女の言う「お兄ちゃん」を待っていた。すぐ来るだろうと思っていたのにしばらく経っても現れる様子はなかった。
僕の記憶喪失について説明するのに時間がかかっているのだろうか。短い間しか顔を合わせなかったが、リシャスならば余計な事も話していそうだな、と思って気長に待つ事した。

何十分も経ってからようやく、青年が部屋に入ってきた。
おそらく彼が「お兄ちゃん」なのだろう。

部屋に入ってきてからずっと無言だった青年は、意を決したように僕の目を見て話しかけてきた。
それが、さっきの言葉だ。

19 あげもの  [id : .2R3hFx/] [2016-08-26(金) 07:58:20] 削除依頼

とてもおもしろいです。
更新楽しみにしております。

20 杜若  [id : E2tDrz21] [2016-08-26(金) 18:10:21] 削除依頼

>19 あげものさん
コメントありがとうございます!
面白いと言っていただけて光栄です

九月に入ったら学校が始まってしまうので
更新も遅れるかもしれませんが、これからも
読んでいただけると嬉しいです

21 杜若  [id : E2tDrz21] [2016-08-26(金) 18:13:34] 削除依頼


「なあ、答えろよ。全く覚えていないのか?」

黙ったままの僕に痺れを切らしたのか、青年は同じ事をもう一度言った。
顔をあげて、立ったままの青年と目を合わせる。

短く切り揃えられた黒髪に、切れ長の目。腕を組んで僕を見下ろしている。
雰囲気も何だか落ち着いているし、20歳前後だろうか。
顔立ちは何処となくリシャスに似ている。特に口元なんて瓜二つだ。

その明らかに悲しそうな声と表情から、自分はこの男と知り合いだったのだろうな、と何処かぼんやりする頭で思った。

22 杜若  [id : y6EkZF1.] [2016-08-28(日) 10:19:34] 削除依頼

「残念ながら何も覚えていない。僕からすれば、君が自分の知り合いだったかどうかも疑わしいところなんだけど」

息を吸う音が聞こえた。

「見覚えもないか?名前なら分かる、とか……」
「全く。さっきまで自分の名前も分からなかった」

青年はため息を吐き、苛立ちを隠さずに僕が座っているベッドの縁を右手で殴った。シーツに皺がよる。

「ったく……。だから一人でふらふらと歩くなっつったんだよ。大体さっき何て言った?僕だと?お前の一人称が僕とか似合わなすぎて吐き気がする」

「……うるっさいなぁ!」

23 杜若  [id : y6EkZF1.] [2016-08-28(日) 13:13:30] 削除依頼

頭に血が上った。
気付いたら自分は立ち上がっていて、青年はベッドに力なく倒れ込んでいた。
よく考えなくとも、それは自分のやった事だと理解出来た。

「あ、その……ごめん……」

少し慌てている。自分はなんて短気だったんだ、と驚いた。

「いや」

怒られるかと思ったが、青年はニヤリと笑った。

「それでこそトキだ」

24 杜若  [id : BpPKUcg.] [2016-08-30(火) 14:06:03] 削除依頼


青年はレユニトと名乗った。

「とは言っても、レユニトなんて呼ぶやつはいないけどな」

僕の隣に座りながら、レユニトは苦笑をもらした。

「お前にはユニと呼ばれていたし、他の二人からはレユ兄と呼ばれる事がほとんどだ。あいつは何でわざわざ四文字の名前を付けたんだか」
「あいつって誰だ?親じゃないのか?」

名前は一般的には親から付けられるものだと把握していた。僕は一般常識は覚えているのだろうか。

25 杜若  [id : BpPKUcg.] [2016-08-30(火) 14:09:03] 削除依頼

「親ではないな。むしろ親……みたいな奴からはナンバーで呼ばれていた。名前を付けてくれたのはカルムだよ」
「カルム……?」

その名前はさっきから何度も聞いている気がする。
まだ、少なくとも記憶を失ってからは会ったことがない人だ。

「そうか、お前はあいつに会った記憶がないのか。カルムは……」

レユニトは何か言いかけて、結局首を振った。

「とにかく、あいつの事はあいつに聞いてくれ。俺が変な事を言ったら怒られちまう」

しばらくの沈黙。カルムという人物がどんな人か想像しようとして、何も思い浮かばなかったからやめた。

26 杜若  [id : J/58qri.] [2016-09-02(金) 16:12:14] 削除依頼


「さて」

レユニトが軽く咳払いをする。

「お前、何も覚えていないんだよな?何から知りたい?」

大雑把すぎる問いだと思った。何から、と言われても僕は何も知らない。
黙ったままの僕に、レユニトがもう一度口を開く。

「自分の正体か?それとも今まで俺たちに何があったのか知りたいか?」

27 杜若  [id : J/58qri.] [2016-09-02(金) 16:14:47] 削除依頼

その二択なら、答えは簡単だ。

「自分の正体が知りたい。僕は何者なのか、知らなきゃいけない気がする」
「何者なのか、か……」

レユニトがおもむろに手を差し伸べてきた。
そのまま、僕の首筋に掌を当てる。
その手は妙に冷たくて酷く滑らかだった。

人間としては、不自然な感触だ。

「俺たちは、人間ではないんだ。人に造られた存在なんだよ」

人に造られた青年は、人工的な笑みを顔に浮かべていた。


1-03 レユニト.fin.

28 杜若  [id : 7238Nac.] [2016-09-04(日) 13:32:57] 削除依頼

1-04 人造人間.
「人に、造られた……」

その言葉で、僕の頭にはさっき見た画面が浮かんだ。
アナウンサーが淡々と原稿を読んでいる。確かロボットについて説明していたはずだ。
その後に、片言で話すロボットが映される。
動きもカクカクしていて、自分では思考していないようだった。人に造られた存在という事は、僕はロボットなのか?
いや、でも……。

「それにしては、僕はロボットらしくない」

そうだ。ロボットはもっと人工的で、こんな複雑な思考なんて出来ないはずだ。
でも、さっきのレユニトの手は確かに人間の手では無かった。それは断言できる。
……矛盾している。

29 杜若  [id : oJGK5Xy.] [2016-09-06(火) 17:44:15] 削除依頼

「いや、俺たちはロボットではないよ」

レユニトの声には何の感情も込められていなかった。平坦で抑揚もない声。

「俺たちは人造人間だ」

「人造人間……?」

人間によって造られた知能を持つ機械や人工の生命体を指す言葉。
特に、自ら思考出来るものを言う。

口に出すと、頭の中に辞書のような定義が浮かんだ。
いや、もしかして本当に辞書の定義なのか?

30 杜若  [id : oJGK5Xy.] [2016-09-06(火) 17:47:06] 削除依頼

「そう、人造人間なんだ。俺も、お前も。リシャスだってそうだ。俺たちは生きてはいないし、死ぬ事もない」
「でも、リシャスはさっき僕に水を飲ませてきたんだ。機械に水は大敵じゃないか」
「ああ、これか?」

ほとんど空になったペットボトルをレユニトが右手で掴む。

「確かにただの機械なら水なんてかけたら壊れる。ただ、俺たちは水からエネルギーを得ているんだよ。燃料電池ってやつかな。だから口から水を摂取する必要がある」

まあ水につかったりしたら壊れるかもしれないけどな、と付け加えてレユニトは笑った。
その笑顔にも、どこか固いものがあると気づいてしまった。

31 杜若  [id : 2ipNxXL0] [2016-09-08(木) 13:16:12] 削除依頼

「でも……、思考は?考え方も一から造れるならロボットなんて作る必要はないじゃないか」

もう一つだけ、どうしても気になった。
だけど、レユニトに尋ねながらも僕は、そこにも論理的な理由があるのだろうなと予想していた。

「そう、なんだけどな」

レユニトは何故か顔を軽く歪めた。

「俺たちの思考や性格は一から造られたものではないんだ。必ずモデルになる生身の人間がいて、その人を真似して造られる」
「モデルの人間がいる……?」
「そうだ。何日か何週間かよく分からないけど研究所に閉じ込められて喋り方のデータを採られるらしいな」

32 杜若  [id : l.JajbN/] [2016-09-11(日) 17:38:21] 削除依頼

何故レユニトが顔を歪めたのかは分からないけど、その言葉から自分達は本当に人に造られたのだと実感した。

そうか、自分は人造人間なのか。
その言葉は妙にしっくりきた。
自分の両手を何気なく合わせてみる。そこにはやはり生身の人間のような暖かさはなかった。

「檻の中から出てきた気分はどうだ?」

不意に、知らない声が紛れ込んだ。
ドアを見ると一人の男が立っている。少年と言えばいいのか青年と言えばいいのか微妙な感じだ。長く黒い髪を後ろで束ねているが女性には見えない。筋肉質ではないが引き締まった体型をしている。
そして、左腕を白い布のようなもので覆っている。あれは、包帯だろうか?

33 杜若  [id : pX2Rg.L0] [2016-09-15(木) 07:30:00] 削除依頼

「カルム。もう寝てなくていいのか」

レユニトがその人に声をかける。そうか、その人がカルムなのか。

「ああ。悪いなレユ兄、ちょっと待たせた」

カルムは僕の前までゆっくりと歩いてきた。そのまま、座っている僕を見下ろす。その表情には何も浮かんでいなかった。

「トキ、全て忘れているらしいから端的に言う。お前の身勝手な行動のせいで俺は左腕を折ったし、お前のメモリーは抜かれた」

カルムは一旦そこで言葉を切り、僕の肩を掴んだ。その手には黒い手袋がつけられていた。

「そして……。何よりもまず、二度はないかもしれないチャンスが不意になったんだ」
「カルム、お前っ……!」

レユニトがカルムを咎める声が聞こえた気がしたけれど、僕の頭には入らなかった。
僕はただ、記憶を失くす前の自分が他人の足手まといになったという事実を飲み込むので精一杯だった。

1-04 人造人間.fin.

34 杜若  [id : /xMBZrn.] [2016-09-20(火) 13:40:24] 削除依頼

1-05 トキ.
……さっきから、驚く事ばかりだ。
自分は人間ではなかった事。そして……。
どうやら、他でもない自分自身が人を傷つけていたらしい事。

「トキ。お前自分のせいで人に迷惑かかったなんて考えるなよ。カルムも言い過ぎだ。トキは何も覚えていないんだぞ?」

レユニトがフォローをしてくれるが、それをどう捉えたらいいのか分からない。自分が何をやってしまったのかも知らないけれど、それがとても重大な失態だったということは分かった。
でも、一体何をしたんだろう。

35 みんな  [id : /7fRAO.0] [2016-09-20(火) 14:33:10] 削除依頼

そうきたかw((
たしかにこのやろ((

36 杜若  [id : /xMBZrn.] [2016-09-20(火) 16:47:53] 削除依頼

>35
そうきましたね笑
でもカルムだって悪い子じゃないからね!(必死

37 杜若  [id : /xMBZrn.] [2016-09-20(火) 17:07:42] 削除依頼

「……そうだな。トキ、悪かった。まずは何があったかを教えないといけなかった。思慮が足りなかった」

カルムがしおらしく頭を下げた。態度が急変した事に戸惑う。今の短い時間でカルムは何を考えたのだろうか。

「そんな風に言われても……。まず、何があったか教えてよ」
「何があったか……。俺たちはな、人造人間の研究施設から逃げ出してきたんだ。脱走だな。まあ個人的には脱獄と言う方が好きだけど……」
「待って、脱走?逃げ出してきた?どういうこと?」

話が急すぎる。自分たちに何があったのかいよいよ分からなくなった。

38 杜若  [id : DdU/FRh1] [2016-09-25(日) 13:51:32] 削除依頼

カルムは難しい顔をして手をこめかみに当てた。

「分かりやすく説明するのは難しいな。要するに、お前は人造人間の研究施設で生まれたけど、その施設は酷い環境だったから俺たちは逃げる計画を立てた。ここまでは分かるな、トキ?」
「まあ、理解はできる」
「ただ、研究所にいたのは俺たちだけじゃなかったんだ。試作段階の人造人間もいたし、モデルになる人間もいた。だから、逃げる途中可能であればその人たちも助けようとした」
「モデルになる人間っていうのはさっきレユニトが言ってた人間のことか?」

レユニトを見やると静かに頷いた。

「そうだ。その時研究所には数人の生身の人間がいたんだ。お前は勝手に飛び出して行ってその人たちを逃がそうとして研究所の職員に見つかった」
「俺たちも捕まりそうになって命からがら逃げてきた。その時、おそらくお前は職員に『今まで体験した事』が入ったメモリーカードを抜かれたんだろうな」

レユニトの言葉をカルムが引き継ぐ。それを聞いて納得していた。

39 杜若  [id : gOENZUT.] [2016-10-01(土) 15:32:55] 削除依頼

「メモリーカードか、それなら確かに記憶喪失になるのも頷けるな」
「ああ、だから一般常識は覚えていたんだろうな」
「え?カルム、それどういう事だ?」

尋ねたのは僕ではなくレユニトだった。どうやらカルムはレユニトも知らない事を言ったらしい。

「レユ兄には前に言わなかったか?人造人間には2つメモリーカードがセットされているんだ。一つは『今まで体験した事』が入ったもの。もう一つは『初期情報』、つまり一般常識とか生活に必要な情報が入っている。まあ俺には……」

カルムははっとしたように口を噤んだ。それから、何事もなかったように肩を竦めた。
でも、僕はカルムが何かを言いかけ、そして止めたのをしっかりと見ていた。

「……俺たちには、そんな事関係ないけどな。人間が自身の脳の構造を知ってもどうしようもないのと同じだ」

40 杜若  [id : 3gsaKJX.] [2016-10-05(水) 18:09:47] 削除依頼

それから、またしばらく誰も話さなかった。
何となく空気が重苦しくて、僕はずっと下ばかり見ていた。
その空気は、レユニトが軽く手を叩くまで続いた。

「さあ、そろそろトキも今までの事が分かっただろうし、これからの事を話さないか」
「そうだな」

カルムが立ち上がる。結局、カルムは僕とレユニトのいるベッドには座らず、床にしゃがみこんで僕に色々と説明してくれていた。

「これからの予定って事になるとリシャスも呼んだ方がいいな。俺が声をかけてくるから二人は空き部屋に行っててくれ。レユ兄、トキを頼む」
「ああ」

カルムが部屋を出ていくのを見送ってから、レユニトは深いため息を吐いた。

41 杜若  [id : RzS.Dbf/] [2016-10-08(土) 15:45:48] 削除依頼

「ったく、面倒かけやがって……」
「レユニト、面倒って……?」

首を振って、レユニトはこっちの話だ、とはっきりしない声で言った。
その様子に、僕はこれ以上余計な事を聞いてはいけないのだと悟った。

「よし、じゃあ行こうか、トキ」
「レユニト……」
「どうした?」

立ち上がりかけていたレユニトが再びベッドに座った。

「カルムって、どういう人なんだ?上手く説明できないけど、なんか違和感があるんだ」
「カルムか……」

レユニトは少し眉間に縦皺を寄せた。

42 杜若  [id : PE/Y.Cf0] [2016-10-10(月) 21:35:25] 削除依頼

「あいつは、特別なんだ。俺たちの中でも一番初めから研究施設にいた上に自分から話すことが少ないから、俺もあいつのことをよく分かっているという訳でもないけどな」

レユニトが、どこか寂しそうな顔をする。

「まあ……俺たちとあいつはつくりが違うから、そのせいかもな」
「つくりが違う……?」
「ああ。そうだ、お前は覚えていないんだよな。初めから話すとすると……。そうだな、人造人間は新しく造られた者ほど低年齢化しているんだ」
「どういうこと?人造人間に年齢なんて関係ないじゃないか」

あー、なんて言いながらレユニトが頭を掻く。

「性格上、だよ。俺たち三人が造られた順番は俺、お前、そしてリシャスなんだ。その順番とお前がそれぞれから受けた歳の印象は一致してないか?」

確かに、一致している。レユニトは20歳前後に見えたし、僕はおそらく10代半ばだろうと思った。リシャスは10代前半の少女のようだった。

43 杜若  [id : kiYJOZ51] [2016-10-14(金) 07:32:32] 削除依頼

「研究所の奴らは、感情豊かな子供を造るのには時間がかかると考えた。だから、先に情緒も安定して落ち着いた大人を造った。それが俺だ」
「でも、カルムは?」

さっき、レユニトはカルムが一番初めから研究所にいたと言った。でも、それはおかしい。カルムは見た目で年齢がわかりづらかったけど、レユニトよりは若いと思う。若い人造人間を造るのが難しいと考えていたのに、何故カルムが一番初めに造られたのだろう。

「だから、カルムは特別なんだよ。俺たちとは生まれ方から違う」
「それってどういう……」

もう少し追及しようとして、レユニトに片手で止められた。

「これ以上二人を待たせる訳にはいかないだろ?詳しいことは、今度時間があったら話すから」

レユニトは今度こそちゃんと立ち上がり、部屋から出て行った。空き部屋の場所も知らない僕は慌ててその背中を追いかけた。

1-05 トキ.fin.

44 杜若  [id : AaoH.TV1] [2016-10-23(日) 09:18:21] 削除依頼

1-06 方針.
その部屋は、夕陽特有の茜色に染められていた。
見ると、そこにはもう三人が椅子に座って待っていた。

「やっと来たか、トキ」

席につくように手で示しながら、カルムは少しだけ表情を崩す。さっきのレユニトの話に関係あるのかは分からないけど、この人は表情が豊かだ。
……最も、人造人間を『人』と言えるのかは分からないが。

「ごめん、レユニトを追ってきたはずなんだけど見失って……」
「早く歩きすぎたか?悪かったな」

レユニトが申し訳なさそうに頭を掻く。その姿を見て、首を横に振り大丈夫だと伝えた。

「じゃあ、トキも来たし早速会議始めようよ。これからの予定を決めるんだよね?」
「ああ、そうだ。これまでの事は俺とレユ兄であらかたトキに話しておいた」
「さすがカルムだね!」

リシャスが笑いながら手を叩く。少女らしい明るい笑い声だった。

45 杜若  [id : 9mJotmU0] [2016-10-29(土) 07:34:06] 削除依頼

「おい、カルムだけじゃないだろ、俺もいたからな」
「でも大部分を話したのはお兄ちゃんじゃなくてカルムなんでしょう?」
「それは、まあ……」

苦い顔をしてレユニトが机を叩く。

「とにかく、そんな事はどうでもいい」
「そう、肝心なのはこれからだ」

カルムは長い脚を組んだ。黒い瞳が僕達三人を見回す。

「お前ら、これから何がしたい?」
「何と言われても……」

口を挟むと、三方向から視線が突き刺さった。少しだけ躊躇する。

「……だって、そんな抽象的な事を言われたって分からないじゃないか。まずカルムが何を考えているのか言ってもらえない事には何も言えない」

言ってから、自分でも理屈っぽいなと思った。
少し言いすぎたかもしれない。

「あの……、ごめん」
「あはははっ!」

謝ろうとしたら、リシャスが突然笑い出した。
よく見ると、レユニトとカルムも笑いを堪えているようだ。

46 杜若  [id : fbuVqpG0] [2016-11-03(木) 08:54:33] 削除依頼

「トキ、本当に別人みたいだな」
「そうそう。何処かの誰かさんに似てるね」
「自分で言うのもおかしいけど、トキ、俺に似てきたな」
「僕、そんなに変なこと言ったかな……?」

我慢しきれなかったのか、カルムがふき出した。
おかしな事を言ったという自覚はないんだけどな。

「お前は俺を笑い殺すつもりか?」

カルムはまだ笑い続けている。少しムッとした。

「そこまで笑わなくてもいいじゃないか。大体、これから何をするかって話だっただろ」
「ああ、そういえばそうだったな」

涙を拭いて、カルムは居住まいを正した。
その様子を見て、レユニトがまた少し笑った。

「じゃあトキの要望があったから、もう少し具体的に話そう。俺が思いついた限りでは、これからの俺たちには三つの道があると思う」
「三つもあるの?」

リシャスが不安げに聞く。さっきまでの話と三つの道がどのように繋がるのか、僕にも分かっていなかった。

47 杜若  [id : 7QhfGRj/] [2016-11-09(水) 18:14:18] 削除依頼

「大まかに分ければ三つだろうな。まあ、その内の一つは『何もしない』だから気にしなくていい」

カルムは皆に見えるように三本の指を立てた。その内、薬指が折られる。あと二本だ。

「もう一つは『とりあえず逃げる』」
「逃げる? そんな必要あるか?」
「あるだろうな。今トキのメモリーは研究所にある。リシャス、お前が研究者で自分の所の人造人間が逃げたらどうする?」
「ええっ、私に聞くの?」

リシャスは余り集中してカルムの話を聞いていなかったらしい。飛び退くように椅子から立ち上がり、目を丸くして聞き返した。

「何もそんなに驚かなくたっていいだろ。というかお前、今大事な話なのに寝ようとしてたのか?」
「だっ、大丈夫! 寝てなかったよ! ええっと、私が研究者だったら、って話だよね。そしたら……頑張ってその人造人間を探す、かな」

48 めぐりん  [id : PS.izxe/] [2016-11-09(水) 18:52:59] 削除依頼

「んー?綾人?ちょっと待ってて」
やがてガチャリと音がしてドアが開く
その隙間から小さい頭と手が出てくる
その手を縦に動かしおいでおいでと言うのは言わずとも博士である
昨日ちらっとだが雪が降ったのでスケボーのタイヤを冬用に変えると言われて僕は博士の家であり博士の研究場に呼ばれたのだ
工具やいろんなパーツは揃っていて何かを作るときは ここで作るのだそうだ

49 めぐりん  [id : PS.izxe/] [2016-11-09(水) 18:54:21] 削除依頼

あー!すいません!書き間違えました!
削除依頼を出すので許してください!

50 杜若  [id : 7QhfGRj/] [2016-11-09(水) 21:21:51] 削除依頼

>48+49
了解しました
お気になさらずー(*^^*)

51 杜若  [id : BomBwzL1] [2016-11-16(水) 23:13:52] 削除依頼

カルムは満足げに頷いた。レユニトは怪訝そうに首を傾げる。

「それは、別に普通の事なんじゃないか……?」
「そう、普通の事さ。でもその普通の事をする為に、俺なら手元にあるトキのメモリーを解析する」
「あっ、そっか!」

リシャスがぽん、と手を打った。

「ここに逃げてきた、ってことはトキのメモリーにも記録されてるからここにいたら見つかるかもしれない。そういうこと?」
「そうだ。逃げなくても助かる確率だって0ではないけどな」

中指が折られる。残りの指はあと一本だ。

「じゃあ、もう一つの道はどうするんだ?」

唇が開いて、不明瞭な言葉が囁かれる。

「え、何?」
「襲撃さ」

カルムの口角が上がる。心底から楽しそうな笑みを浮かべていた。

「第三の道は、研究所を襲撃してメモリーも自由も取り返す」

1-06 方針.fin.

52 杜若  [id : wg1Bn0c.] [2016-11-24(木) 20:35:12] 削除依頼

0-02
……あれから、一体何年経っただろう。
朝日が昇ったばかりの誰も起きていない時間帯、一人で屋根の上に座り込んでぼんやりと夢想していた。

あの時、孤児院でのうのうと生きていた俺の人生が変わったあの日。目が覚めたら見たこともないような機械的な白い空間に寝ていた。
ここは、何処だ。
呟こうとして、掠れた声しか出ない。首の上を鎖が横切っているのに、ジャラリという不快な金属音で気付いた。目だけを動かして自分の様子を確認すると、手術台のような、否、手術台そのものに肢体を鎖と手.錠で繋がれていた。いつのまにか手術着を着せられ、身体を縛られて全身一寸すら動かせなくて、とても不安で……。

その時、自分はもう二度と空なんて見られないのだと思った。幸せな未来なんてものはとうに諦めたはずだった。いや、舌を噛み切って死.のうとしなかった時点で諦めていたとは言えないか。とにかく、こんな風にまた外の空気が吸えるとは思いもしなかった。

小さなプレハブ小屋の屋根から見える景色は御世辞にも珍しいなんて言えないけれど、研究施設の咽せ返る程の清潔さと比べると、眼に映る日常は涙が出るくらいに美しかった。自分が生きている事を今更ながらに噛みしめる。

屋根の下から足音が聞こえる。誰かが起きて活動を始めたのかもしれない。ああ、そろそろ部屋に戻らないと怪しまれるかな。
もう一度だけ焦がれていた景色を見やり、屋根から数メートル先の地面に飛び降りた。
0-02 昔、現在.fin.

53 杜若  [id : ejmlY5Qa] [2016-12-02(金) 23:15:42] 削除依頼

2-01 決定.
六畳ほどの小さな部屋が、重い空気に包まれた。おそらく、皆カルムの言葉に混乱しているのだろう。
冷静に考察している僕だってそうだ。襲撃する?自由を取り返す?何故、そしてどうやって?

カルムを見ると、眼を閉じて微動だにしない。その姿はよくできた彫像のようだ。まあ、人に造られた者なら当然の事かもしれないけど。

「カルム。お前、襲撃って何するつもりだ?やっとの事で逃げだせたのに、わざわざ戻ってまでしなきゃいけない事か?」

レユニトが代表のように尋ねる。カルムの目がおもむろに開いた。

「それを決めるのは俺じゃない。俺はあくまで道を提示しただけだ」
「でも、襲撃した事で私たちにどんなメリットがあるの?」
「そうだな……。襲撃すれば、もうこんな事にはならない」
「何故?襲撃しても研究者が追ってくる可能性もあるじゃないか」

54 杜若  [id : ejmlY5Qa] [2017-01-05(木) 11:36:29] 削除依頼

疑問をぶつけると、カルムは考え込むように拳を顔の前に当てゆっくりと息を吐いた。飾りのようにつけられた小さな窓の外で、風の吹く音がする。

「研究者が、もう俺たちを追いかけようと思わなくなる程ぶちのめしてやればいい。痕跡さえ残さなければそれで狙われる事はなくなるだろうな」
「ぶちのめすってどういう意味……?」

リシャスが戸惑いがちに聞いた。

「ああ、お前のモデルはそんな言葉使わないのか?叩きのめすとかやっつけるとか、とにかく相手を負かす事だ」
「でも、暴力で解決するのは良くないだろ。他に方法は無いのか」
「無いな」
「だけど、平和に解決した方が絶対いいに決まってるよ」
「甘いんだよ」

艶やかな笑みが浮かぶ。カルムの黒い瞳が湛えているのは、嘲笑だろうか。


あけましておめでとうございます。
一ヶ月の間、違う話を思いついてしまってそちらのプロットを練っていました。
気が向いたらそちらも載せるかもしれません。
受験生になるので更新は今まで以上に遅くなりますが、今年もよろしくお願いします。

55 杜若  [id : ejmlY5Qa] [2017-01-18(水) 08:54:50] 削除依頼

「残念だけど、俺には哀れみなんて感情ないんだよ。あいつらは滅びるべきだと判断した。だから徹底的に叩きのめしておきたい」
「だからって、そこまで言わなくても……」
「そうだ。カルム、そこまでにしとけ」

カルムの前に座っていたはずのレユニトが、後ろからカルムの肩に手を置く。カルムは、ひどく緩慢な所作で振り返った。

「こいつの頭の中には、本当に哀れみという感情が無いんだ。悪いな、トキ、リシャス」
「ああ……。悪かったな、取り乱して」

カルムが軽く舌打ちする。

「生身の人間だって後天的な理由で感情の一部が消える事があるんだ。誰もが全ての感情を完璧に持っているという前提がそもそも間違ってる」
「カルム、お前が言いたい事は分かった。だから話を戻さないか。お前はそこまでして襲撃をしたいんだな」

何故か分からないけど、レユニトはどこか焦っているように見えた。カルムが、今度は気を引き締めるように素早く頭を振る。そして、頷いた。

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