瑠璃色の海と月と葉っぱ208コメント

1 坂口 id:OEGlbdx1

2016-05-04(水) 23:01:27 [削除依頼]
 タン タン タン タン タン タタタ ターン

これはあなたが好きな曲だった。いつもいつも何かいいことが
あるたびに口ずさむ。それは、あまりにも有名になりすぎた
サティの「ジムノぺティ」。
もう、聞けないんだ。あの優しい鼻歌も。
いつも私を励ましてくれた優しい手のひらも、もうこの世にはない。
私が奪ったのだ。奪ってしまったのだ。
あなたの人生を。あなたの家族の人生を。
私は、あなた達を殺した。
あの、夏の夜私はもう、二度と許されない罪を犯した。
  • 189 坂口 id:AayYPV5H

    2017-01-20(金) 00:26:21 [削除依頼]
    「ねえ、夏祭り行かない?」

    明野さんが突然呟いた。

    「瑠璃町ではね、夏に瑠璃まつりっていってなんとなくの普通の

     祭りがあるんだけど。結構古典的で面白いのよ。」

    私は少し興味が湧いた。祭りなんて言ったことなかったし。

    そういう屋台とかがいっぱいで回っている祭りに一度訪れて

    みたかった。

    「でね、先輩たちも誘おうかと思ってるんだけど。」

    一瞬考えてしまったけど、私はそれに賛同した。でも、二人も

    行く人がいそうだけどな。

    ヨウも誘ったら、絶対喜ぶだろうな。誘ってしまおうかな。

    少し、心が弾んだ。
  • 190 坂口 id:AayYPV5H

    2017-01-20(金) 23:58:21 [削除依頼]
    部活が終わって家に帰るとヨウがいた。いつもと変わらない様子で。

    「どこに行ってたの?」

    「うーん、ちょっとね。」なんだか、親に知られたくないからごまかす

    みたいな言い方だ。

    「ちょっとって、なんだよ。」私はヨウにわざと聞こえるように

    独り言をいう。普通に笑われてしまった。

    私は夏祭りの件を思い出してヨウに行かないかと誘った。

    ヨウはすごく驚いていたけれど、すごくうれしそうだった。

    「夏祭りって僕もツキちゃんも初めてだよね!金魚すくいとか!りんご飴とか!」

    「そうね。でも、ヨウはどうやっていけばいいんだろ?」

    私たちは少し考えて私と明野さんそして先輩二人の計四人の中にこっそり

    ヨウも連れて行くことに決めた。
  • 191 坂口 id:AayYPV5H

    2017-01-22(日) 23:20:29 [削除依頼]
    次の日、明野さんに、夏祭りはどこで行うのかを聞いた。

    大事なことだし、ヨウも知りたがっていたのだ。

    「ああ、瑠璃町の葡萄畑知ってるでしょ?」

    私は、首をかしげる。葡萄畑なんてまったく知らなかった。

    ただ単に外出数が少ないだけなのだろうけど。

    「神社の近くよ。まあ、私も先輩二人も知ってるだろうから

     大丈夫よ。」

    神社の近く。葡萄畑。脳内にメモする。なんだか、そのフレーズだけで

    ワクワクする。

    私は、夏祭りがより楽しみになってしまった。

  • 192 坂口 id:AayYPV5H

    2017-01-25(水) 00:07:45 [削除依頼]
    先生が来て起立・礼をする。いつもは朝の読書なのに今日は違った。

    夏休み前だからなのか、もう合唱祭の伴奏を決めるといいだした。

    「誰か、やってくれる人いませんか?」

    学級委員がきちんとした声でいう。

    驚いたことに誰もいなかった。中学校の時は取り合いだったのに。

    「ピアノ弾ける人、いないの?」

    さらに学級委員が問うが誰も答えない。それどころかざわついてきた。

    「めんどくさいよね、夏休みって結構大事だし」「そうそう」

    「お前、やれよ~!ww」「間違えたら嫌だよね」

    ざわつく以外の子にうつむいて黙りこんでいる子がいたので私もそれに

    参加する。

    そんなこんなで今日は決まらなかった。
  • 193 坂口 id:AayYPV5H

    2017-01-30(月) 17:49:13 [削除依頼]
    朝活が終わってから、すぐに明野さんが私のところへやってくる。

    「ピアノっていつもいつもだれがひくか悩むよね。」

    少し驚いた。どうしてなんだろう。

    「だって、ここら辺にピアノ教室がないのよ。あるとしたら隣の市。

     それも、すごい子が行くような超エリートのスクールだから。」

    そのスクールのことを聞いてどきっとした。もしかして

    私の行ってたスクールと一緒だろうか。値段も高いし、年齢問わず

    実力で進級していくタイプである。なんだか嫌なので話を変えた。

    「明野さんは、ピアノ習ってないの?」

    「そのスクールで習ってたのよ。でも、小1から小6まで

     厳しいんだもの。」

    さらに驚いた。あのスクールで6年間も続けられていたら立派だ。

    明野さんが伴奏やったらいいのに。
  • 194 坂口 id:AayYPV5H

    2017-02-03(金) 00:06:55 [削除依頼]
    その提案をしてみた。

    「いやだよ。私、すごく緊張するタイプだし。それに別にピアノ好きでやってた

     わけじゃないのよ。」

    私はさらにどきっとする。今度は心の奥がもやもやした。だけど無視した。

    「ねえ、あなたはやってないの?」

    「どうして?」私に来るとは思ってなかったので驚く。

    「そのスクールにあなたのコンクールの表彰ポスターが飾ってあったの。

     それみたとき、次元が違うなあと思って。優秀賞だっけ?

     確か名前はツキミって人だったけなあって今思い出したわ。もしかして

     あなたじゃないわよね。」

    その時の記憶が今、鮮明に頭の中によみがえった。

    夏のコンクール。私はそれに向けて一生懸命頑張っていたのだ。毎日

    睡眠時間もぎりぎりまで削って。大好きだったからそんなにつらくはなかったのだ。

    本番は案の定完璧に弾いた。難しい難所も軽々とこなした。

    だけど、最優秀にはなれなかった。

    最優秀はのんきに練習していた、ヨウだった。ヨウには勝てないと思った、

    最初の挫折だ。



     
  • 195 坂口 id:AayYPV5H

    2017-02-07(火) 00:10:30 [削除依頼]
    今でも、悔しいから思い出すと胸が苦しくなる。ピアノを弾いているとき
    私はふと、このことを思い出すときがあった。
    そんなことがあったのに、よくヨウと一緒に練習ができていたなと思う。
    「ねえ、ぼうっとしちゃってどうしたのよ。」
    明野さんが大きな眼をぱちぱちとさせた。すごく、美人だ。
    私はすぐに我に返って、考えた。明野さんにだったらピアノを習って
    いたことをいってもいいかなと思えた。そして決心した。
    「それ、きっと私だわ。ちょっと前まで、ピアノ習ってたから…。」
    言ってしまったと少し後悔の念が走る。だけど、もう遅い。
    そして明野さんはぽかんとした。そして
    「すごい!すごい!ほら、あなたやっぱりすごい人だったの?
     だって、すごく大々的にポスターが飾ってあったもの!
     合唱祭で、ピアノ弾いてよ!!絶対いいと思うわ!」
    私はそれに全力で否定した。まずは私は全然すごくないということ。
    そして私に合唱祭でピアノを弾けということ。


  • 196 坂口 id:AayYPV5H

    2017-02-12(日) 00:30:55 [削除依頼]
    ピアノを弾くなんてとんでもないことだと思った。ピアノは私の
    トラウマになっていた。
    実はこの前、ヨウに弾いたらいいのにといわれてからキーボードを
    触ってみたのだ。だめだった。全然だめだった。鍵盤がすごく
    重たく感じて指が動かなくて体が拒否してるみたいに頭の中が
    グラグラしてしまう。すごく怖い。
    そんなことがあって、私のピアノへのきもちは完全に閉ざした。
    だから、弾けないのだ。素人以上に弾けないのだ。
    そんな気持ちを明野さんは察したのか「どうせだれかやるわよ。」
    言って話題を変えた。私はそのことにほっとした。
  • 197 メム id:pIk90aBY

    2017-02-12(日) 17:32:28 [削除依頼]
    面白いですね!これからも頑張ってください!応援しています。
  • 198 坂口 id:AayYPV5H

    2017-02-22(水) 23:24:53 [削除依頼]
    >>197
    応援ありがとうございます!すごくうれしいです。
    テスト期間中で小説を放置してしまっていたので今日から再開します。
    「ブレイブ」という小説も書いておりますので是非よかったら見てください。
  • 199 坂口 id:AayYPV5H

    2017-02-22(水) 23:33:58 [削除依頼]
    そして話題は近づいてきている夏祭り。私も明野さんも楽しみで
    仕方がなかった。私もそうだけど明野さんはあまり友達関係が
    うまくいっていなかったので夏祭りには家族ぐらいしか
    言ったことがないらしい。女子高校生なら、友達と夏祭りは
    絶対行きたいと思っていただろう。しかもいくメンバーが部活の
    仲間達。わくわくは募っていく。
    「あのね、この前ノゾミ先輩と話してたんだけどさ。」
    「どうしたの?」
    明野さんが満面の笑みになる。
    「浴衣で行かない?って!ノゾミ先輩が!」
    私は、「ああ~。」とうなずいた。
    「私はいいよ。」
    「何で!?せっかくの夏祭りなんだから浴衣きましょうよ!
     今だけだよ!浴衣着て可愛くいられるのは!」
    「それは明野さんとノゾミ先輩の話よ。私、浴衣持ってないし。
     着たことないわ。」
    明野さんは相当驚いた。ちょっとおどろくかなとは思ったけど。
  • 200 坂口 id:AayYPV5H

    2017-02-26(日) 23:29:53 [削除依頼]
    「えー!だって女の子よ!さすがに小さいときとかに着たりしてるでしょう?」
    「ないわよ。お祭りだって初めてなんだから。」
    私はピアノにかけてた日々を過ごしてたから。その言葉を飲み込む。
    「仕方ないわね…。浴衣、貸してあげるわ。」
    「いいよ。」即答する。恥ずかしいし、着方がわからないし。
    「大丈夫よ、うちの母親が着つけてくれるから。」
    明野さんのお母さんの着付けか…。
    「それに、それなりにお高い浴衣を用意するから。」
    どれくらいの値段がするんだろう…。というか浴衣ってそもそも
    いくらくらいだったっけ?そういや、軽く一万円は超えてたような…。
    お嬢様の浴衣はそれ以上だよね。私の瞳が\マークに変わる。
    「あら、いいの?じゃあ、浴衣貸してもらうわ。」
    「さすがね。」
    私と明野さんは引きつりながら笑いあった。
  • 201 坂口 id:AayYPV5H

    2017-02-28(火) 23:49:55 [削除依頼]
    うーん…、ついついお金に目がくらんでしまったけど、浴衣なんて
    着たくないな。きっと似合わない。
    私は憂鬱だった。
    「初めての浴衣記念日だね!お金に目がくらんでだけど。」
    いつの間にか窓からヨウが顔を出していた。声をあげそうになったけど
    必死でこらえる。
    「よくこらえたね。」
    「うるさい。」
    「浴衣着るんだ。」
    「そうよ。」
    「楽しみ?」
    「今後悔してたとこ。」
    「楽しみなくせに。」
    「そういうのいらない。」
    「お金に目がくらんでだもんね。」
    私はヨウを睨みつけた。ヨウはニコッと笑って窓から落ちた。
    思わず窓から身を乗り出す。事故でのヨウの姿が急に浮かんできた。
    「ヨウ!!」叫んだ。
    「ツキちゃーん!!ここだよ!!ここ!!」
    私はいつもの変わらないヨウの姿がそこにいることにほっとする。
    「今授業中だよ~?大丈夫なの~?」
    その一言で我に帰る。教室中がざわめいてみんな普段ほぼ喋らない
    私が見知らぬ男性の名前を叫んでさらに動揺する。
    しまったと思った。
  • 202 坂口 id:nS3PlLsy

    2017-03-05(日) 22:49:12 [削除依頼]
    「どうしたんだ、誰かいるのか?」先生が窓を見る。私は
    ひたすらみんなの目が気になって鼓動が早まる。
    夏の暑さがそれをさらに追いたてる。
    みんなのざわめきは収まらない。
    「えっ、急にどうしたの?」「わかんない」「怖い」
    「もしかして彼氏?」「なわけないでしょ」「幻覚でしょ」
    自分に向けて飛んでくる言葉に、東京を思い出す。
    あのときみたいだ。中学で女の子たちの中でヨウに絡まれて
    みんなが動揺したとき。こんな感じだった気がする。
    「誰もいないじゃないか。疲れてるかもしれないが静かしろよ。」
    私は蚊の鳴くような声で返事をした。
  • 203 坂口 id:nS3PlLsy

    2017-03-09(木) 23:28:58 [削除依頼]
    本当にさいあくだ。   
    あのあと、クラスの子たちには噂され「ヨウ」っていう名前の人を
    この学校から探し出してきて会わされたり、明野さんには質問攻めに
    あったりと災難だった。
    仕方ない。だって、普段何も話さずただただ明野さんと世間話
    してるだけの人が大きな声で叫んだら私だってびっくりする。
    今日も部活が終わって、帰り道、今日の夕飯を考えながらとぼとぼと
    歩く。夕焼けがいい感じだけど、今の私には響かない。
    「よっ!!」
    いきなり肩を押され私は驚いた。ヒカル先輩だった。
    「どうしたんですか?」
    「一緒に帰ろう。」
    いきなりすぎて少し戸惑う。戸惑いが徐々に緊張に変わる。
    「夕日、すごいきれいだな~。」ヒカル先輩がスマートフォンを
    出して写真を撮る。幸せな人だと思った。
    「そうですね…。」そこで会話が途切れる。何を話せばいいのかとかは
    自然と困らなかった。
  • 204 坂口 id:nS3PlLsy

    2017-03-14(火) 23:25:25 [削除依頼]
    「なんかいつに増しても暗いな。」
    「そうでしょうか。」私はいきなりそんなことを言われたのでぎくりとする。
    こういうことに勘がよく働く人ってたまにいるけど、ヒカル先輩はそういう
    タイプなのだろうか。
    「ヨウって誰なの?」ますますぎくり。どうして学校て言うのはこんなことでも
    すぐに広まっていくのだろう。
    「誰から、聞いたのですか?」
    「明野ちゃんから。」
    盛大なため息をついた。明野さん、本当に口が早すぎる。
    ヒカル先輩の横顔を見る。この人になら話してもいいだろうか。この感じで
    意外に真面目なことは分かっているし。ヨウのことを一度誰かに話してみたいとは
    思っていた。だけど、どう話していいのか分からなくて口がうまく動かない。
    私はヨウをどうやって説明しよう?
    「幼馴染です。一緒に習い事を頑張っていて。向こうは私なんかのことをライバルだと言っていました。
     向こうの方が断然上なのに。」
    「へぇー。一緒にここに来たの?」
    私の心臓が漠々と跳ねる。言ってしまっていいんだろうか。震える口で
    「私が…、中学最後の年に…亡くなりました。」
    ヒカル先輩は「そうか、わかったよ。」とだけ言って。私の肩をさすった。
    ヒカル先輩と別れて涙がこぼれた。なんでかは分からない。けど、私はヨウが
    死んだことを誰かに話すのがこんなにも苦しいんだと思った。
  • 205 坂口 id:nS3PlLsy

    2017-03-17(金) 23:21:20 [削除依頼]
    家に帰って、ヨウが私の顔をまじまじと見た。泣いたのがすぐにばれた。
    「泣いたの?」
    「泣いてない。」
    ヨウの顔がすごく深刻な顔になる。私はどうしようと思った。
    「もしかして、今日の僕に叫んだやつで、なんか言われたの?」
    「言われてない。ヨウ!!ちょっとあくびしただけでいちいち心配しないで!!
     そんなこと言ってないで早くご飯の用意しようよ。」
    取り止め明るい声で言った。でも、なんだか涙が出そうだった。
    ヨウは、私の声を聞いて安心したのか「はーい。」と気の抜けた返事をして
    すぐに料理にかかった。
    作っているうちに涙は収まった。すごくほっとした。
  • 206 坂口 id:nS3PlLsy

    2017-03-23(木) 00:25:19 [削除依頼]
    [もうすぐだね、夏祭り。」
    ヨウはウキウキとした声でいう。
    「僕、りんご飴食べてみたい。あれ、でかいけど歯、折れないのかな。」
    「なめたら大丈夫よ。でも、中にリンゴが入ってるから、飴と一緒に
     食べたいわね。じゃあ、多少は犠牲にしないと…。」
    「歯の損失は大きいよ!!」
    私もヨウもこの灼熱の暑さとともにもうすぐ来る楽しい思い出に
    ワクワクする。
    「ねえ、夏休みが終わったらね、ぶどう狩りに行きたいんだ。」
    「ぶどう狩り?」
    「そう、瑠璃町ではね有名なんだって。」
    この前、明野さんが夏祭りの場所の近くに葡萄畑があると言っていた。
    確かに有名なんだ。
    ヨウとは、あと何日このまま過ごせるんだろう…?
    そう思うと、葡萄畑に行くしかない気がしてきた。
  • 207 坂口 id:nS3PlLsy

    2017-04-02(日) 23:26:43 [削除依頼]
    「行こう行こう。予定が入って楽しみね。」
    「あー!!すごいワクワク!!」
    葡萄、久し振りに食べるなあ…。ぼーっとまるい房と紫の果汁を思い出した。

    翌日、私は明野さんの浴衣を見に行った。どんな高級な浴衣なんだろう。
    ちょっと緊張する。
    待ち合わせ場所で、麦わら帽に青いワンピースを身につけたすごくきれいな
    夏の少女の明野さんがいた。
    「さあ!行きましょう!」
    私は明野さんのテンションの高さに引いた。いつもとの差が…。
    やはり海を通って、老舗のガラス細工の店を通る。
    そして、綺麗な長い長い坂を登れば明野さんの家。
    明野さんの家は、すごくすごく大きかった。日本風の豪邸。
    インターフォンを鳴らして門が開き庭園を歩いて玄関へとたどり着く。
    私は立派な盆栽たちを丁寧に観察した。
    家の中も、広すぎて緊張して頭がくらくらしてきた。
    流石、社長の娘ね…。
  • 208 坂口 id:nS3PlLsy

    2017-04-05(水) 23:29:00 [削除依頼]
    「こんにちは、はじめまして、明野の母です。」
    浴衣姿のすごく美人な人が目の前に立っていた。明野さんはお母さんになんだ。
    「今日は、ゆっくりとして行ってください。いつも仲良くしてくれてありがとう。」
    「あっ、いや、私こそ…!」そう言って選びに選び抜いた手土産を渡した。
    「ありがとう。」にこりと笑ってくれた。すごく母親という感じがする。
    そう思うとなんだか、お母さんのことを思い出してしまった。
    そして、ヨウのお母さんも。
    気を取り直して、ゆっくりと上がった。明野さんの部屋に入る。
    それまで和風だったのがいきなりピンクのかわいい乙女部屋になった。
    私はそのギャップに一瞬付いていけなくなったが、驚きも飲み込んだ。
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