負けないから

小説投稿投稿掲示板より。


1    コン  [id : w-DfmX.ga0] [2015-03-14(土) 12:10:05] 削除依頼

高校の男子ばっかりの野球部で泥にまみれながら奮闘し、プロを目指す少女の物語です

31 コン  [id : Hm27R4I.] [2016-07-05(火) 23:07:44] 削除依頼

女がキャプテンか。頑張れ」そう言って男子達は部屋を出ていった。
その後、真穂は気になってしょうがなかった。自分がキャプテンなんか

次の日朝食を終え、ユニフォームに着替え玄関へ
「藤原、今日から一年生キャプテンはお前だ。はっきり言っておくけど、肩書きだけだから安心しろ。今までと同じようにやれば良いから。」いつもより口調が優しい。
男子達が集まるにつれ、真穂は緊張してくる
「今日から一年生キャプテンは藤原にやってもらう。話するのを忘れてたが、来週他校の一年生チームと練習試合を行う。今日は一人一人がやりたいポジションで最後にノックを受けてもらうけど、途中で変わってもらうかもしれないが、気にするな。」真穂は今までセカンドだった。
グランドまで一列になって走っていくが、だんだん差を広げられていく。
「おい!藤原もっと真面目に走れ」
後ろから華原の声
自分は必死になって走っているのに


なんとかグランドに着き、アップを終え、いよいよノックかと思った
違った
「これからお前らは先輩達を脅かす存在でなければならない。そのためにはきつい練習に耐えて行ける体力を作らなければならない。今から全員でこのグランドを決められたタイム内に10本走ってもらう。同然ながら、全員がタイム内に走れて1本。走れなかったら、カウントしないからな」
藤原が先頭で走れ
真穂は恐る恐る前へ
「今からセンターの真ん中まで走って歩いてここまで戻って来て、また走る。
2分30秒ぐらいかな走れなかったらやり直しだ。」
「位置についてよーいどん」
真穂先頭でスタートしたが、一斉に男子が駆け出す
負けてたまるか
男子の背中を必死に追いかけ
なんとか食らいついてタイム内に走れた
息があがっている
「ゆっくり歩いて息をととのえろ」
真穂はゆっくり深呼吸しながらスタート位置に戻った
最初はなんとか食らいついてタイム内に走れた真穂だったが、だんだんタイム内ギリギリになってきた
そして5本目で真穂はタイム内に走れなかった
「藤原が走れなかったから、やり直しだ。」
男子が真穂を睨む
必死で走ったのに
その後もやり直しが続いたが、なんとか本数をこなした

32 コン  [id : Hm27R4I.] [2016-07-05(火) 23:09:49] 削除依頼

一安心して汗をぬぐった
風が気持ちいい
「おい!藤原次の練習はじめるぞ!」
真穂はセカンドへ。
「藤原、ショート入れ。」
えっ?何で?
ショートに入った真穂
今までみてた光景とちょっと違うし、晴天が続きグランドの土も乾いている
「いいか!今からノック打つぞ。声だしてるところに打つぞ良いな!」
「はい」
必死になってみんな声を出す
華原の打球はギリギリに強烈に打ち込まれたり、ボテボテだったり
真穂のところにも打球が飛んできた
打球に合わせ、打球の正面へ
「バシッ」
ボールをキャッチ一塁手に返球
「はい、次」
しばらくしてまた真穂の番
今度は先とは違ってギリギリに強烈な打球
全力で走って打球に合わせ身体を飛ばせる
シュッ
打球は真穂のグラブをかすめる
「藤原!何で今の球が捕れないんだ!ばか」
華原がまた同じような打球を飛ばしてきた
シュッ
「やる気があんのか?何でこんな球が捕れないんだ!気持ちが入ってない。やり直し次」
また強烈な打球を飛ばしてきた
今度こそ
シュッ
バシッ
痛っ
華原の打ち込んだ打球は真穂の右目に直撃

「痛がってないで立て!次」
華原は容赦なしに打球を打ち込む
打球スピードボールのバウンドが今までと違う
戸惑う真穂
「いいか!藤原、こんな球が捕れないんだんじゃ話にならない。野球部辞めろ。今からすぐにグランドから出てけ」
「いいか。お前ら、これからは先輩達と同じようにやれ。できないんたったらできるように努力しろ。俺らは甲子園目指して練習してるんだ。生半可な気持ちでやるな」華原の罵声が広いグランドに響く
「だからはっきり言って女は必要ないんだ。わかったな!わかったなら早く出てけ」
「わかりません。私は男子なんかに負けないから、みんなと同じグランドに立ちたいそれだけなんです。打球が当たって危ないとか意味がわかりません。それに私は女子選手じゃなくて野球部選手です」
「藤原!ブラジャーつけてるのお前だけだよ」男子が冷やかす
「うるさい。なら、ブラジャーつけるの今日でやめるから。それでみんなと一緒でしょ?」
「なら、スカートもやめるか?女装が趣味か?」みんなが笑う
「何よ!女も男も関係ないんだから」そう言って真穂は泣きながら走ってグランドを去った

33 長槻 夏妃  [id : ENxQAkZ1] [2016-07-09(土) 14:30:07] 削除依頼

引き続き読ませていただきます!

34 七つ星  [id : h6QouAR0] [2016-07-09(土) 15:16:08] 削除依頼

とっても面白いです!

35 コン  [id : UhDLPgV1] [2016-07-11(月) 22:45:05] 削除依頼

ありがとうございます

36 コン  [id : UhDLPgV1] [2016-07-11(月) 22:46:37] 削除依頼

心地よい風が吹く。真穂は、グランドの外に腰かけた。周囲には特に目立った建物もない。聞こえてくるのは、風の音と時より通る車の音と何より華原の罵声だ。
自分はただ野球がやりたいそれだけなののに何で女だって言われなきゃならないの?真っ黒になったユニフォーム、額には汗
襟から中を除き混むと下着も汚れている。
しばらくゆっくり座っていた。
「おい!いつまでサボってんだ!さっさとグランドに戻れ!」後ろから華原
「いいか、藤原よく聞け!グランドで女は捨てろ!女は必要ないんだ。男子達とやるんだったら男になれ。それはプレーや野球に対する気持ちだ。下着とか体格は関係ないんだから。わかったなら立つ。わからんのだったら、ここにいたら良いから」そう言って華原はまたグランドへ戻った
自分は負けないから!真穂は再びグランドへ向かうのだった。

37 コン  [id : 2Cp02gU/] [2016-07-18(月) 16:37:54] 削除依頼

「おい!女が戻って来たぞ!」杉田がちゃかす
無視する真穂
男子選手達のユニフォームはドロドロ

「今から最後に声だし一人一人外野から大きな声で名前と希望のポジションを言え。聞こえたらOK。聞こえるまで言えわかったな。」全員がセンターに向かう。
真穂も男子選手達を追う
「真穂はキャプテンだからな。ほら」
みんなからせがまれるように前へ。
「よし、藤原からはじめろ!」
真穂は大きく深呼吸をすると、腹のそこから大きな声で叫んだ
「藤原真穂ポジションはセカンドです。」
「聞こえない!次」
大きな声出してるのに
また女だって言われる
真穂は後ろへ
その後も合格する者、しない者と続く。
真穂の番がまた近づいてくる
何度も深呼吸を繰り返し
「次、藤原!」
先より、お腹に力を入れて大きな声で叫んだ
「藤原真穂ポジションはセカンドです」
「名前は聞こえるけど、その後が聞こえない。やり直し」
「藤原真穂ポジションはセカンドです」
大きな声出してるのに
その後も何度も繰り返しやり直した。
女だって言われる
ほとんどの男子選手達が終わり、残ったのは真穂一人だけになった。
声出しが終わった者は、じっと真穂を見つめる
「藤原真穂ポジションはセカンドです」
「OK」
真穂は全力疾走でみんなのところに戻った
こうして強化合宿は幕を閉じた

38 コン  [id : 1MguiCv.] [2016-07-19(火) 21:50:56] 削除依頼

いつもと同じ帰り道しかし、カバンが重たい
合宿中真っ黒になって頑張った証が入っているからである。
プルプル
静かな住宅街に真穂の着信音が響く。
誰だろう?
携帯をポケットから取りだし、見ると、
悟と表示されている
真穂はゆっくりと通話ボタンを押した
「もしもし、お疲れ」
「お疲れ、合宿はどうだった?」
そう言えば、合宿に行くって話したな
「うん。きつかったけど、なんとかなったよ。」泣いて追い出されたなんてそんな事言えない

「ホンマか?中学の時に合宿できつくて泣きながら走ってたろ」そんな事もあったけどあれは違う
「泣いてない。あれは汗いっぱいかいてたから」すぐに言い返した
「嘘つけ。声も泣き声だっだぞ。」
「違う。」
「まぁとにかく無事終わってよかったね。」小学生の頃からの付き合い
ちょっとしたことも心配してくれる悟
そんな悟のことが中学の頃から気になっている真穂
「明日からまた頑張れよ」
「ありがとう。明日は練習休みだけどね。」
「なら、会うか?」
悟の意外な誘いに戸惑う真穂
他校の野球部で男子と一緒にいるところ見られたらどうしよう
「嫌ならいいわ。」
「嫌じゃないけど。なら、会おう。17時に駅前の本屋で待ってるわ。おやすみ」
ブチッ電話は切れた
ちょっと嬉しかった。
翌朝、いつもより念入りに髪を整え、学校へ
「美咲おはよう」
「真穂おはよう。合宿どうだった?」
「合宿大丈夫だったよ。」
「無事終わってよかったな」菅野君も心配そうに声をかけてきた。
それよりいつもの真穂と違うけど?
「イヤ一緒だよ。」ばれませんように

「いつまで立ってるんだ座れ」後ろから華原の声
急いで席につく真穂
「担任の先生が今日はおやすみだから、今日は先生が見るからな。藤原前に来い」
またか
真穂はゆっくり前へ。
「全員の名前を読み上げろ。先生が印つけるから」
前は声が小さいって注意された。
ゆっくりと名前を読み上げる
華原は黙々と印をつけていく。全員の名前を呼び終えると、「みんな昨日まで休みだったけど、休み気分は捨てろ。ちなみに先生は藤原や他の部員達一年と合宿に行った。今日はちゃんと授業を受けるように。」そう言って教室から出ていった
その後何事もなく、午前中の授業は進み、昼休み
昼からの授業の為に体操服に着替えグランドへ向かっていた時だった。「おい!藤原、お前昨日合宿中に明日からブラつけないって言ってたよな。」男子の一人が声をかけてきた
真穂は無視して階段をかけ降りる
男子も追いかける
男子の方が足が速い
背中を引っ張られた
「何で逃げる?何で女の下着つけてるの?って聞いてるの」
「私は身体は女だし。」
「女って認めるんだな。なら、何で女が男子の野球部に入ってるんだ?わかった男が好きなんだな。」
「うるさい!私は野球がやりたいそれだけなの。男子なんかに負けないから。気持ち、練習いろいろ負けるつもりしないから」そう言って真穂は走ってグランドに向かったのだった。
時間ばっかり気になって仕方なかった

39 コン  [id : 1MguiCv.] [2016-07-19(火) 21:52:03] 削除依頼

授業がやっと終わり、急いで地元の駅前へ。
夕方の帰宅時間帯
駅前へはサラリーマン、学生で溢れかえっている。
悟はまだかな?キョロキョロしながら待っていると、「お前にはスカートは似合わないな」後ろから悟
「何それ。」
「真穂はやっぱユニフォームや体操服が似合うな。でも元気そうだね」
中学の卒業式以来一ヶ月半ぶり
ちょっと背が高くなり、日焼けしてちょっぴり大人の悟
「まぁゆっくり話しよう」そう言って駅前の喫茶店へ
悟と二人だけで喫茶店なんか初めてでそわそわしながら後を追う
椅子に座り正面に悟
照れくさそうな二人
「野球部はどう?やっぱ大変?」
心配そうに聞いてくる
「うん。でも負けたくないし。女だって理由で試合に出られませんって意味わからんし。女でも野球できるって私が認めさせてやるから。」
「真穂は野球バカだったな。小学校の時からずっと俺らと遊んでたし、私服も体操服かユニフォーム姿しか覚えてない。女子力ゼロだったし。男子なんかに負けないからって言ってたけど、大変だろ?」
「うん。男子に野球部なのに何で女の下着つけてるの?って言われて、なら明日からつけないからって言い返したけど。そんなわけにはいかないし。」
「真穂は小学校の時に男子の横で普通に着替えて俺らがやめろって言い返したぐらいだからな。なら、シャツ重ね着したらいいんじゃない?それか色を変えるか」恥ずかしそうに言い返す悟

「悟はどう?野球部楽しい?」
「うん。でも練習はきつくて。」
「やっぱ硬式はなれないしね。でも悟なら大丈夫」

「ありがとう」
二人は野球の話で盛り上がり、時間はあっという間に流れ外を見ると薄暗くなっていた。
「そろそろ帰ろうか」
しかし、悟がなにか言いたいことがあるのに言えてない気がする
「悟もう帰るの?」
「うん。また時間があったらこんなふうに会おう」二人は喫茶店を後にして
途中まで一緒に帰った
小学校の時には汚れたユニフォームで揃って歩いた道。懐かしさを感じながら二人は別れた

40 コン  [id : d3K4jCg0] [2016-07-31(日) 10:30:32] 削除依頼

今日からまた甲子園めざして練習再開
男子なんかに負けないから気持ちを奮い立たせて学校へ向かった。
「真穂おはよう。」校門前で美咲が声をかけてきた。
「おはよう。」
「おい!藤原何してる?」後ろから華原が声をかけてきた
「おはようございます。」
「おはようございますじゃない。今日から一年も朝練に参加するように言っただろう。何サボってんだ。」
「えっ?」そんな事聞いてない
一瞬意味がわからなくかたまる真穂
「聞いてないんですけど。」
「藤原にも伝えておけって言ったんだが」まぁ良い。放課後はちゃんと来るように。
そう言って華原はグランド方向へ戻って行った。
「本当に聞いてないの?」
「うん。」
「相当怒ってたけど」
「なんとかなるでしょ。」

教室につきしばらくして野球部の男子が入ってきた。
朝練が終わってちょっと汗をかいている
いつものように鞄を机に置き、椅子に座る
「何で言ってくれなかったの?」
「何の話?」とぼけている
「だから朝練の話何で言ってくれなかったの?」
「あぁゴメンゴメン。藤原も一応野球部だったな。」
「何その言い方?」
「そもそも何で女が男子と一緒に野球やってんの?危ないからって規定で試合には出られないのに。」
「私が絶対に試合に出られるようにするから。」
「みんなそんなこと言って男子と一緒に野球やって結局最後まで試合に出られなくて泣いて。」
「うるさい!私は負けないから。絶対にレギュラーになって甲子園行くんだから。」
「はいはい。頑張ってね」バカにしたような言い方にムカツク真穂だった。
放課後、授業が終わり、真穂は急いでユニフォームに着替えグランドへ。

41 ばんち猫  [id : 5kgn9vI/] [2016-08-01(月) 23:26:29] 削除依頼

いやぁ、、、。いいねー。
続き!

42 コン  [id : Ti0C0Rt.] [2016-08-08(月) 20:11:37] 削除依頼

野球部のグランドには誰もいない。
入念にストレッチ
「おい!藤原お前そんなストレッチしても試合には出られませんよ。」後ろから男子が冷やかしてくる。うるさい!心のそこで叫ぶ
しばらくして華原がやってきた。
「今日は今からアップしてそれから、ポジションに入ってノックとバッティング」
いつもと同じ口調
朝のことはあまり気にしていないようだ。
よかった

練習がはじまった
いつもよりちょっと暖かい日差し
真穂は一番後ろから男子の背中を追うがいつもより男子が速い
体力の差が?いやいや違う。男子がいつもより早く走ってるだけそう言い聞かす。
いつもならついていけるのに今日は
おい!藤原真面目に走れ
華原の怒鳴り声
ランニングが終わったが、「藤原がついていけてないからやり直し」
男子全員が後ろを振り向きにらみつける
私の責?
一二一二
再び男子の背中を追う
なんとか走りきり、ストレッチ
またペアがいない
あまった男子一人が真穂を睨む
真穂はその男子の元へ
チームの中ではおとなしい方の男子の一人
「ヨロシク」
男子は無視
二人でストレッチ
男子が羨ましそうに嫌らしい目でニタニタしながら見つめる

ストレッチが終わり、休憩
「なぁ、藤原先アイツ、お前の身体触ろうとしてたぞ」男子がニタニタしながら言ってくる。
中学の時も日常茶飯で今となってはあまり気にしないようにしている。
「だから?触りたいなら堂々と触りたいですって言えば良いのに」
「お前、そんなこと言えるかアホ」
「何で言えないの?私を女だからって思
ってるからでしょ。私は男子の身体に興味ないけど、女の人が筋肉ムキムキの男の人を触る感覚と一緒だと思うけど。どうぞご自由に」
男子視線
「わかった。今日の練習が終わったら、男子の部室で着替えるから。だけど、それなりの見返りがあるからね」
そう言って真穂はグラブを取りだしセカンドのポジションに向かった。
「藤原!お前は朝来なかったから、グランドの周りを5周走ってから素振りを200回終わったら、また来い」
やっぱり朝のことを気にしているようだ。
真穂はグラブを置き、グランドの周りを走った。

43 コン  [id : kedge4e1] [2016-08-09(火) 13:33:16] 削除依頼

聞こえてくるのは、男子部員達の元気な声と華原の罵声だけだ。
負けないから

なんとか走りきり、汗をぬぐい

バッドの置かれているところへ。男子は真っ黒になって白球を追っている
男子部員達が使っている、金属バッドを取り出そうとすると、「コラッ!触るな。」ノックを終えて戻ってきた三年の先輩
「監督から素振りしろって言われたんですけど。」
「うるさい。言われたからするならするな」
えっ?
意味がわからない。
「素振りしたいんです。だからバッド貸してください。」
「わかった。どうぞ」
偉そうな態度。
バッドを手に取り素振りをはじめる
重たい

「藤原!もっと一回一回気持ちを込めろ!」後ろから華原
真穂はバッドを持ち変えてもう一度やり直した。
素振りを終えて手のひらは真っ赤
「素振りが終わったなら、さっさとセカンドに入れ」後ろから一年男子
グラブを取りだし、セカンドへ。
「藤原!走れ」まだ機嫌が直っていない。
セカンドのポジションに入る真穂
「藤原!全力疾走、全力プレーができないなら、辞めろ。女は必要ない。女ならさっさと出てけ」
「女は立つな。帰れ」先輩、同級生の男子達からの冷たい視線
私は女じゃない。男子には負けないから

華原は一瞬の間を置き、強めの打球を真穂に打ち込んだ。
身体ごと打球に食らいついていく。
シュッ
バシッ
白球はグラブをかすめている。
「コラッ!そんな打球も捕れないのか!」
ユニフォームには泥

華原はもう一本打ち込んでくる。
シュッ
バシッ?
打ち込んだ打球が今度は真穂の身体をかすめる。
捕れない

「藤原!辞めろ!」
「辞めません!」力強い声で自分に言い聞かすように大きな声で周りの男子達に聞こえるように
「なら、真面目にやれ!」
真穂はひたすらノックを受け続けた。気が遠くなりそうだった。
けど、ここで弱音をはいたらみんなから女がって言われる。必死だった。
なんとかノックが終わった真穂は泥んこだった。

44 コン  [id : L/3OG1E.] [2016-08-09(火) 20:22:33] 削除依頼

ユニフォームの泥を叩き学校へ。
いつもなら走れるがこの日は走るのがしんどい。
歩きながら、学校へ。
「藤原!待ってるからな。」先輩男子部員
彼のユニフォームも真穂に負けないぐらいに汚れている。

「何を?」
「藤原!とぼけるなよ?今日は男子の部室で着替えるからって言ってただろ。」
そんな約束事確かに軽はずみで言ってしまった。
今さら
「お前、自分で言ってただろ。責任持てよ。とりあえず待ってるから。その汚いユニフォームのままで来い」
汚い?じゃない!これは私が今日頑張った勲章なのに
真穂は襟から中をのぞきこむ
下着も汗と泥で汚れている。
このままでは制服が汚れてしまう。下着も着替えないと
言わなきゃよかった。
後悔した
マネージャー室に着き、真穂は鞄を持ち出し、男子の部室へ。
男子の部室は他の部活の部室と同じところにある。
部室は二階の真ん中
電気がついている。
「君、女子は女子の部室で着替えてよ。」後ろから違う部活の男子
真穂は急ぎ足で男子の部室へ。
「藤原!お前こんなところで何をしてる?マネージャー室で着替えないとダメだろ!何で鞄持ってこんなところいるんだ。ちょっと来なさい」後ろから華原
助かった。
華原は真穂を体育教官室に連れて行った。
入部を志願して行った日以来
今日は男子と同じように出来なかった。辞めろって言われる。でも私は負けないから。頭の中でいろんなことがかけめぐる。
あっという間に教官室の前
「入れ」
おそるおそる中へ
華原はいつも通りイスに座る
「藤原、鞄はそこにおいとけ。まぁここに座れ」
華原は奥から古びたパイ府椅子を目の前に置いた
「藤原、野球部はやれそうか?藤原のことは男子と同じように出来なかったら、怒鳴る。それは男子達でもだ。男子みんなはできるのにある一人の男子部員だけが出来なかったら怒る。それと一緒だ。本来はグランド立ったら男女関係ない。けど、大会になれば男子と女子は区別されてしまうけど、私は区別するつもりはない。」辞めろって言われるって思ってたのに
「男子から何を言われようが、何をされようが藤原は堂々とプレーしたらいいからな。藤原は身体はどうみても女子だ。だけど、それをカバーする方法はある。それは藤原が男子と切磋琢磨できるだけの実力をつけることだ。実力と練習態度こそがみんなから認めさせてもらえる唯一の方法だ。実力があっても自分勝手だったり、練習手抜きしてたら、みんなからは信頼されない。わかったな。今日は早く着替えて帰りなさい。」そう言って華原は教官室を出て行った
真穂も鞄を持ってマネージャー室に戻った
マネージャー室に戻ると、すでに女子マネージャー達が帰るところだった。
「私達帰るから。カギ閉めといて。」
カギを受け取り中へ
いつものところに鞄を置く。
休む間もなく、ユニフォームのボタンを外し、脱ぐ
アンダーシャツ、下着も汗と泥で臭い
自分はこんなにユニフォームを泥んこにして頑張ってる。けど、みんな女の子がって言う
絶対いつかみんなから認めてもらえる選手になる強く心に誓い急ぎ足で帰った。

45 いちごガール♪  [id : w/03w6L.] [2016-08-09(火) 20:44:32] 削除依頼

こんにちは、コンさん。
私は、球児と彼女の青春ドラマを描いた小説を書いています。
この前は、コメントありがとうございます。
凄く良い物語で、少女の頑張る姿が伝わってきました。
私の「ベースボール〜私への満塁ホームラン!〜」も見てください♪
ではでは(*´ω`*)

46 コン  [id : IALg6F6.] [2016-08-15(月) 20:59:47] 削除依頼

真穂は家に着くなり、風呂場へ。
どんなに疲れきっていてもユニフォームは自分で洗う。高校で男子の野球部に入るって決めた時に親と交わした約束事の一つだ。

鞄の中から泥まみれになったユニフォームと下着を取り出した
汗と泥の臭いでものすごく臭い
でもこれは私が今日頑張った勲章
いつの日か公式戦に出られますように
浴室に入り、いつものようにゴシゴシ洗う
身体も洗い、ユニフォームも洗いいつものように洗濯機へ。
「あれっ?」
洗濯機の電源がつかない
「洗濯機の電源つかないよ。」
「昼間壊れたのよ」台所から母
いつもなら、洗濯機で最後に洗うのに
仕方ない。
「真穂!我慢するかコインランドリーに行きなさい」
仕方ない近くのコインランドリーに行くか

真穂は汚れが残るユニフォームを袋に入れ、私服にコインランドリーへ
Tシャツに長ズボン
コインランドリーは家から歩いて5分ぐらいのところにある
外は風が吹きちょっと涼しい
誰もいないコインランドリー
しばらく終わるまで待った
時刻は20時を過ぎていた
コインランドリーの前は人通りも少ない
洗濯機でユニフォームがグルグル回る
それをじっと見つめる
どれだけ時間が経った時だろうかコインランドリーの前に一人の女の子がやってきた

47 コン  [id : IALg6F6.] [2016-08-15(月) 21:01:05] 削除依頼

ランドリーの前には自販機がある
目が合う
「こんばんは」
中学生ぐらいの女の子
上下ジャージで日焼けしている。
ふと見えた鞄にbaseballと書かれている
まさか
マネージャーかな?
「あのー野球やってるの?」声をかけてみた
「はい。一応。硬式野球やってます。」
彼女が中へ入ってくる。
「私も。今日は家の洗濯機壊れたからここで今ユニフォーム洗ってるの。」
彼女が横に座る
自分よりはちょっと小柄で髪も長め
「何年生?」
「中学一年です。」
「私も。高校一年だけど。私は藤原真穂
名前は?」
「渡辺華乃」って言います。
「華乃ちゃんで良いかな?私のことは真穂で良いから。チームに女子は一人?」
「はい。監督は私のこと邪魔って思ってるみたいだし。」
「そうか。私のところも」しばらくの間普段は誰にも話せない愚痴をお互いに言い合った
ピッピッ
洗濯機が終わった音だ
真穂は立ち上がりユニフォームを取り出した
ちょっと汚れているが明日からまたこれで頑張ろう!
袋に入れ、連絡先を交換してランドリーを後にした。
これでまた野球女子が増えた

48 コン  [id : svlKUnw0] [2016-08-23(火) 15:51:36] 削除依頼

突然ですが?今さらですが
登場人物の紹介

忘れてたので

登場人物達

主人公 藤原真穂 男子野球部唯一の女子選手
監督 華原信広 野球部監督 学校で一番怖いと恐れられている。県でも鬼監督で有名。
伊藤美咲 真穂の親友で新聞部
菅野友幸 クラスメイトの一人。真穂は普通の友達と思っているが…
野球部に入ったことを心配している。

山田悟 他校の野球部に所属。真穂の幼馴染で唯一の理解者
加藤千春 他校の野球部に所属する女子選手。小学生の頃はライバルだった。
清水力 野球部キャプテン。
工藤里紗 野球部マネージャー。真穂のことをよくは思っていない。
中野りさ 真穂の通っていた中学の野球部に所属する女子部員。

49 コン  [id : QC2GlS/0] [2016-08-29(月) 20:49:18] 削除依頼

いつもより早く目が覚めた
今日から朝練
いつもより一時間早く家を出た
いつもなら、小学生ぐらいの子供達の声が聞こえるが、聞こえない。
電車も満員
もみくちゃにされながらなんとか学校に着いた
朝早く、生徒もまばら
マネージャー室へ
カギがかかっている。
体育教官室へ
「おはようございます。野球部の藤原です。マネージャー室のカギを取りに来ました」
「おはよう」奥からコーヒーカップを手に持った華原
真穂はカギを取り、マネージャー室へ
まだ誰も来ていない
真穂はカギを開け、いつものように練習着に着替える
しばらくたって、マネージャーがやってきた
「真穂おはよう」
「おはようございます!」
「真穂ちょっと言いにくいんだけど今度からマネージャー室で着替えないで欲しいんだけど。」
はっ?
「何で?」
「これから夏の大会に向けて練習もハードになってユニフォームも泥んこになる。そんな格好でここに入って欲しくないから、どこか違うところで着替えて。ヨロシク」
はっ?
意味がわからない。
私は別に汚したくて汚してるんじゃない。うまくなりたい、負けたくない!それだけなのに。
でも仕方ないのかな?
真穂は仕方なく了承した。
しかし、悔しかった
朝練が終わり、教室へ。
「真穂おはよう」
美咲が声をかけてきた
「おはよう。」
「元気ないね。朝練きつかった?」
「違う。そうじゃないの。」マネージャー室で着替えないでって言われたことは言えない。
「じゃ何で?」
「何でもない」
「真穂おはよう。」悟
「二人ともどうしたん?」
「藤原さんの元気がないような気がして」
「確かに。」
「実は」しばらくの沈黙
「マネージャー室で着替えないでって言われた」
「何で?」二人とも驚いた顔
「汚れたユニフォームで入って来たら、マネージャー室が汚れるからって」
「男子の部室で着替える分けにはいかないし。どうするん?監督には言ったん?」
「言ってないよ。だからトイレで着替えるかな。」
「昼休みにでも監督に言いに行ったら?行きにくいんだったら私も行くし。」
二人には心配かけたくはないし、けど、着替えないでって言われたって言いにくいし
「俺も行くし」悟
「わかった。言ってみるわ」

50 コン  [id : 4i5hBZy0] [2016-08-30(火) 15:29:38] 削除依頼

昼休み
昼食を終え、体育教官に向かう足はいつもより重い
教官室に向かっている時だった華原とすれ違う
「監督!」
「藤原どうした?」
「どうしたじゃありません」横から美咲
「藤原さん、マネージャー室で着替えるなって言われたんですよ。どこで着替えたら良いんですか?」
「誰にそんなこといつ言われたんだ?」
監督も驚いた顔をしている
「朝マネージャーから汚いユニフォームで入ったら、マネージャー室が汚れるからって言われました。」
「マネージャー室が汚れるんだったら、汚れたら、掃除したら済む話じゃないのか?男子の部室なんて見てられないほど汚いぞ。だから気にすることはない。マネージャーには私から言っておくから」
「よろしくお願いします。」三人とも頭を下げた。
「それより、君達名前はなんて言うんだ?」
「伊藤美咲です」
「自分は菅野友幸です」
「そうか。伊藤さんは何か部活はやってるのか?」
「新聞部ですけど何かあるんですか?」
「そうか。藤原も知ってると思うが今マネージャーは今工藤ともう一人の二人だけだ。野球部の強豪校には大体三人ぐらいのマネージャーがいるし、今年の一年にはマネージャーをやりたいって子はいなかった。あくまでも推測だが、藤原さんが野球部部員として入って入りにくくなったんだと思う。藤原が入ったのが悪いって言ってないよ。誤解するなよ。だけど、藤原さんが野球部に入ったことで女子生徒の間ではあまり良いと思ってる人はいない。それは藤原が一番肌で感じてるって思う。一年のマネージャーがいないってのは来年の一年生にとっても良くないし、今の三年生がマネージャーやめたら、マネージャーは工藤一人になる。そこでマネージャーを今探しててまぁ藤原さんもいるから藤原さんのことを知ってる子が良いと思ってる。伊藤さんは藤原さんと仲もよさそうだし。だけど、新聞部だったら、無理か。どうだ藤原さんのことを記事にしたらどうだ。まぁできるならの話だが。」
「監督!もしかして美咲にマネージャーになってもらうってことですか?」
「まぁそいうことだが、既に部活に入ってるなら、仕方ない。他を探すか。」
「部長に聞いてみます!」やりたそうな顔している
「わかった。聞いてみてくれ。なるべく早く頼むよ!」
美咲を心配そうに見つめる菅野
真穂も心配そうに見つめる
三人は監督と別れた

教室へ戻る
「伊藤さん!記事のネタは見つかった?」自分達よりも背の高い女子生徒が声をかけてきた。
「彼女のことを記事にします。」
「あなたは?野球部に初めて入った」
「そうです。」
「わかった。」
彼女はどうやら新聞部の部長さんのようだ。
「部長、新聞部の活動を続けながら野球部のマネージャーやりたいんですけど大丈夫ですか?」
しばらくの沈黙
「構わないけど、週に一回放課後にある集まりには必ず参加して。それが大丈夫なら、迷惑にならないようにやっても良いけど。」
「ありがとうございます。」
真穂の顔を見つめる美咲
三人は再び監督のいる教官室へ。
「監督!マネージャーやらせてください。週に一回放課後新聞部の活動が
あるのでその日以外なら大丈夫です。」
「なら、今日から来い!」
美咲のマネージャー入部が決まった。
放課後
雲行きが怪しい
雨が降りだしそうだ。
「真穂マネージャー室まで案内して」
「わかった」真穂が先頭で後ろから美咲が緊張した様子でついていく。
「ここがマネージャー室。入って」
真穂が扉を開ける
「失礼します」
「関係者以外立ち入り禁止です。」工藤
「違うの。今日からマネージャーやらせてもらうことになった伊藤美咲です。よろしくお願いいたします。」
「今日からマネージャーやるのね。私は工藤里紗よろしく。」
「荷物はここに置いて。」
「美咲ちゃんって呼ばせてもらうから。私のことは里紗でも、工藤でもどちらでも良いから。美咲ちゃん、体操服に着替えて準備して。」
真穂は いつも通りユニフォームに着替える
「真穂のユニフォーム姿初めて見たけど、格好いいね。」
「ありがとう。」
着替え終わった二人は練習グランドへ向かった

51 コン  [id : Bkk80Q31] [2016-08-30(火) 19:13:32] 削除依頼

マネージャーも部員達と同じ道を走って行く。二人は並んでグランドへ向かう。
いつもなら、一人もしくは男子部員達と一緒なのに今日は変な感じだ。
「藤原!誰だ横にいるのは。」キャプテンの清水
「今日からマネージャーやってもらうことになったの。」
「一年の伊藤美咲です。よろしくお願いします」
「あっそうか。」清水は足早にグランドへ。
「そう言えば、マネージャーって何をするの?」
「えっ?美咲何するのか知らないのに入ったの?」
「うん。だってなって欲しいって頼まれたから。」
「ノックの時にボール渡したり、お茶とか準備したりじゃない?他の学校はユニフォームの洗濯とかするって言うけど。うちはみんなユニフォームは自分達で持って帰ってるし。それより雨降ってきたし。」
「えっ!最悪。」
「何が最悪だ。今日はきちんと練習するからな。さっさと走れ」華原が車から顔を出して言い捨てる
二人は急いでグランドへ。
グランドにはすでに男子部員達が集まっている。
「みんな紹介する。今日からうちのマネージャーをしてもらうことになった一年の伊藤さんだ。仲良くするように。」
「はい!」
「今からウォーミングアップしてからグループ分けて練習するからな。」
「藤原!帽子を取れ」
周りを見るとみんな帽子を取って話を聞いている
初めてのグランドに緊張気味の美咲
真穂はいつも通りウォーミングアップ
時より美咲の方を見つめるが、華原の機嫌があまりよろしくない。
ウォーミングアップが終わり集合
「今から、ノック、バッティング、走り込みに別れてもらうぞ。」伊藤さんはノックの手伝いをして。華原がグループ分けをしていく。
真穂は苦手な走り込みからになった
「いいか、グループの中でダッシュして最下位になった回数が一番多いやつはダッシュが終わってから筋トレねダ。ダッシュはホームから一塁に向かって50本
うつぶせになったり、仰向けになったりしてスタートするように。わかったな。」
「はい。」
「藤原!何がわかったんだ言ってみろ」
同じグループになった部員が真穂を見つめる
「ホームから一塁にうつぶせになったり、仰向けになったり、してスタートして50本ダッシュして最下位になった回数が多かった人はダッシュが終わってから筋トレすることです。」
「わかった。並んでダッシュはじめろ。」
マネージャーの工藤がグループメンバー達をスタート位置まで移動させる。
「じゃまずは普通にスタートしてダッシュ10本からね」
位置につき、ダッシュがはじまった
真穂は最下位になると思っていたが、ならなかった。
「まじめにやれ!」華原の怒号
「なら、次はうつぶせになってスタートね。」
真穂はグランドにうつぶせになる。
「よーいどん」
やっぱり男子は早い。
真穂は最下位になった。
男子達は私が最下位になるってわかってあえて手を抜いたのか?
自分は自分気にしない気にしない
ダッシュが中盤になった頃ぐらいから雨が強くなってきた。
それでもグランドに寝転がったり、仰向けになってスタートする
ユニフォームは泥まみれだ。
心配そうに見つめる美咲
ダッシュが終わり、素振り
雨が強くなってグランドがぬかるみだしている。
そんなことおかまいなしに華原はギリギリのところに打球を打ち込み、部員達は食らいついていく。捕れなかったら怒鳴られている
重たい
けど、男子達には負けたくない。だから回数をこなすしかない。ひたすらバットを振り続けた。
「交代」華原の声
バットを振り込んだ手は真っ赤
「ダラダラするな!雨が強くなってるからさっさと走れ」
ふと美咲を見つめるとびしょびしょになってちょっと震えているようにみえる
真穂はセカンドのポジションに全力疾走で向かった。

52 コン  [id : i1OEzQ70] [2016-08-31(水) 01:12:51] 削除依頼

ノックを終え、すれ違う部員達のユニフォームは泥んこだ。
中には顔いっぱいに泥んこになってる子もいる
セカンドのポジションはいつもよりぬかるんでいた。
「いいか今からノック20本取れるまで。最初の10球は連続して捕るように。」
華原は雨だからといって手加減することなく、いつも通りランダムにノックを打ち込んでいく。
真穂のところにも打球が打ち込まれた
シュッ
真穂は打球に食らいつく
しかし、いつもと違うグランドコンディション
打球はグラブをかすめた。
「藤原!そんな打球もとれないのか。どこ見てんだ?」
華原は真穂のいる逆側に強烈な打球を打ち込んだ。
打球に食らいついていく
シュッ
バシッ
今度はキャッチできた。
また反対側に強烈な打球
走ってダイビング
シュッ
しかし、クラブをかすめた
「何で捕れないんだ言ってみろ!」
自分は必死になって食らいついている
けど、捕れない
黙り込む真穂
「黙ってたら、わからない。」
「なんか言ってみろ」
「すいません!」
「何がすいませんだ!」
「ボール捕れなくてすいません。」
「何で捕れないんだって聞いてるんだ!帽子を取れ」
黙り込む真穂
男子部員達全員が真穂の顔を見つめる
「気持ちが入ってない。退いて?」
「嫌です」真穂は叫んだ。

「できないんだったら、退いて。」
「できます!」
「なら、何でやらないんだ?」
華原は真穂の逆側ギリギリのところに打球を打ち込んだ
ダイビングして食らいついていく。
雨でぬかるんでぐしゃぐしゃのグランド
ダイビングしていく度に泥しぶきが顔にかかる
心配そうに見つめる美咲
美咲の体操服もびしょびしょになって中が透けてもう下着姿状態になっていた
ノックは連続して捕ることができず、なかなか終わらない。
いつしか真穂のユニフォーム、帽子は泥んこで最初の色が白ということがわからなくなっていた。。
雨も強くなり、バケツをひっくり返すようなどしゃ降り。
「みんなベンチに戻れ」
華原の声にみんな一斉にベンチに戻った。

53 コン  [id : jA08SMP1] [2016-09-05(月) 23:54:28] 削除依頼

「真穂大丈夫?」
「うん。美咲ちゃんこそ」
美咲の体操服はびしょびしょで中の下着が透けほぼ下着姿状態だ。
男子部員達が美咲をみている
「何でこっちばっかり見るの?」真穂が声をあらげる。
「何でもないわ。」
「先から美咲ちゃんばっかり見てるじゃん!」
「見てない。」
「そんな口喧嘩する元気があるんだったら、もっと真面目にやれ」横から華原
雨がやみそうにない。美咲、真穂は震えながらやむのを待った。男子部員達は美咲ちゃんを見つめていた。
あたりが暗くなった頃ぐらいに雨は小ぶりになった。
グランドから学校へ戻った
しかし、美咲の様子が変だ。
「どうしたん?」
「下着も体操服もびしょびしょで替え持ってきてないから。」
「どうやって帰る?このままじゃ制服までびしょびしょだし。」
「私の体操服の上だけなら、貸せるけど。下は私も履いて帰るし。」
女子の全生徒が体操服のズボンをスカートの下に履いて帰っている。
誰かに借りるしかない。
すれ違う人全員からじろじろ見られた。
学校に着き、マネージャー室へ向かっていると、
クラスメイトの悟とすれ違った
「二人とも大丈夫?」
「大丈夫だよ。」
「美咲ちゃんは大丈夫じゃなさそうだけど。」
「うん。」
「ねぇお願いがあるんだけど、」
「何?」
「体操服のズボンだけ貸して欲しいんだけど。駅前まで。駅前で何か新しいの買うから。それまでの間」
「わかった。」悟は鞄から自分の体操服のズボンを取りだし、美咲に手渡した。
「じゃロビーで待ってるわ。」そう言って悟はロビーの方へ。
ロビーとは校舎に入ってすぐにある生徒がいつも集まっておしゃべりしてるところだ。
二人はマネージャー室へ

真穂は泥んこで入れない。
「美咲、鞄取って」代わりに美咲が鞄を取ってシャワー室へ
「シャワー室使って大丈夫なの?」心配そうにする美咲
幸いにもシャワー室には誰もいない。
急いで二人はシャワーを浴び、着替えて悟と共に駅前へ。
すっかり雨は止み、真っ暗だ。
駅前のスポーツ用品店で簡単なズボンと下着を買い、着替えて悟にズボンを返した。
「濡れたけど、ゴメン」
「大丈夫だよ。それより腹減ったけど、どこか行かない?」
「私も腹減ったけど」真穂
「行こうか」三人は駅前のコーヒーショップへ。
店内は夕方の遅い時間帯でお客さんもまばら
三人は店内の奥の席に座った

54 コン  [id : 0b4/pKD/] [2016-09-06(火) 19:04:58] 削除依頼

三人とも同じカフェオレと三種類のドーナツを一種類ずつ注文した。
「今日みたいな雨でも野球ってやるの?」
「あんな強い雨でやったのは今日が初めてだよ。」
「洗濯も大変そうだし、足赤くなってるよ?」足元をみる悟
「うん。硬式ボール当たったら、アザぐらいできるよ。」
「顔に当たったら、どうするの。打球に飛び込んで痛くないん?」心配する美咲
「その時はその時。痛いけど、なれたし。」

「だけど、野球部の男子っあれだね。私びしょびしょになってるのに大丈夫?って聞かないで、じろじろ見てくるし。」
「そりゃ体操服の下がそのままだもん。シャツとか重ね着しないと」真穂
「男子ってみんな見たくなくても見てしまうよ。そりゃめったに見れないもん。」悟
「悟もみたいの?」
「真穂は誰か気になってる子とかいる?」間髪いれずに聞いてきた
「ねぇ!悟聞いてるの?」
「見たくなくてもあれじゃ見てしまうよ。」
「私?いないよ。野球一筋だから。」

「悟は?」
「いないよ。」
「中学の時は何部だったん?美咲も何部だったん?」
「私はバレーボール部」
「俺はテニス部だけど。」
「みんなバラバラだったんだ。」
「真穂は野球部だろ?」
「うん。小学生の時からずっと野球ばっかりだよ。」ノートを取り出す美咲
「新聞部の記事書かないと。」
「ここで?」
「うん。悟めたノート出して」
悟もノートを取り出す
「えっと野球をはじめたきっかけは?」
「そこから聞くの?」
「そうだよ。ちょっとした記事書きたいし。」
「話出すと日がくれるよ。恥ずかしいわ。そんなこと人前で話することないし。」
「なら、明日か明後日に聞きたいこと書き出したやつ渡すからそれに書いて渡して。それでもっと聞きたいことあったら聞くし。明日は練習してるところ写真取るから。悟は明日カメラ借りといて。」
「わかった。」
三人はそれぞれ家に帰った

55 コン  [id : SjeXMpO1] [2016-09-07(水) 00:42:40] 削除依頼

練習が終わり、真穂はキャプテンから部室に呼び出された。
部室にはキャプテン以外誰もいない。
「なぁ藤原、今から俺がレギュラー取れるようにレクチャーするから」
「うん。」
何をはじめるつもりなのか真穂にはわからない。
「まず、ユニフォームを全部脱いで」
「えっ?」
「全部だ。俺もするから。」
キャプテンの男子は部屋の鍵を閉めズボンを脱ぎ迫ってくる
「ヤバい。」真穂は部室の端による
キャプテンの男子も迫ってくる
「えっ。」
「やめてよ。何でそんなことするの?」

「真穂大丈夫?何を言ってるの?遅刻よ早く起きなさい!」
真穂ははっと目が覚めた。
目の前には親。時計は7:00だ
部室でキャプテンと二人っきりだったのは夢か。安心した
けど、安心してる場合じゃない。いつもより一時間も寝てしまった
昨日は三人と別れて帰ってご飯食べてそのまま寝てしまったんだ。
完全に遅刻だ。
ヤバい
真穂はベッドから飛び起き、着替えて学校へ。
学校には誰もいない。
えっ?
マネージャーに電話した
「今日は10時集合よ。聞いてなかったの?」携帯の時計はまだ8時過ぎだ。
早く来すぎたんだ。
真穂は一人教官室へ。
教官室の鍵もかかっている。
まだ監督も来ていないようだ。
仕方ない
真穂はしばらくロビーで待った
しばらくして華原がやってきた
「おお藤原早いな。」
「集合時間間違えてしまって」
「まぁ遅く間違えるよりはましだ。」
真穂は教官室へ鍵を取りに華原の後をついていった
教官室で鍵を受け取りマネージャー室へ。マネージャー室にはまだ誰もいない。
真穂はいつもと同じ場所に鞄を置き、ユニフォームを取り出した。
「ヤバい。」泥んこのままだ。
昨日ご飯食べてそのまま寝てしまったからだ。
ユニフォームの代わりはない。
何かないか?
ふと辺りを見渡すと、アンダーシャツが一枚ある。
けど、ズボンも泥んこだ。
どうしよう?
待て
真穂は急いでアンダーシャツ、汚れたユニフォームの格好でグランドへ向かった。胸元の膨らみが目立つ。
グランドに早く行って筋トレとスライディングの練習したってことにしよう

56 コン  [id : SjeXMpO1] [2016-09-07(水) 00:43:55] 削除依頼

グランドに着き、筋トレ、スライディングをした
普段ユニフォームを着てする時よりも痛い

しばらくして部員達と美咲もやってきた。
「藤原早いな。」
「はい。」しばらくして華原もやってきた
「藤原!お前何でそんなにズボン汚れてるんだ!言ってみろ」
「スライディングの練習をしました。」
「一人で?何で上はアンダーシャツ何だ?」
「はい。忘れてしまって」
「今日は他校との強化試合だ。選手は試合に出る出ない関わらずユニフォームの上下で来るように言ってたはずだ。」
「お前本当は昨日ユニフォーム洗濯するの忘れたから、嘘ついてるんだろ?」男子部員の発言にドキッとする真穂
「いいか藤原!お前本当にスライディングの練習してそんなに汚れたのか?今日は晴れてるから、さっき会った時から時間もそんなに経ってない。正直に答えろ!」
黙り込む真穂
「藤原!今日は練習に参加するな。今すぐ着替えて帰れ!嘘はつくな。」
「藤原!さっさと走れ!」
動かず、黙り込む真穂
みんなが真穂に注目している。
華原の怒鳴り声がグランドに響く
「伊藤!藤原と一緒に学校に戻れ。真穂が帰ったら、伊藤だけ戻って来たら良いから。」
美咲は真穂の横に行き、真穂の腕を引っ張った。
「今日はおとなしく帰ろ」二人はマネージャー室に戻った

「真穂大丈夫?あんな言い方ないよね?」
「うん。けど、私が洗濯するの忘れたから、。私が悪いの。」
「今からどうしよう?」
「謝る。」真穂は急いでグランドに戻った。
グランドでは練習の真っ最中だ。
男子部員の一人が二人に気がつく
真穂はゆっくり華原の横へ
「朝はすいませんでした。私が悪いです。どんな練習もやります。だから」
「藤原いいか。よく聞け。グランドに女は必要ない。今までもこれからも藤原のことは女として扱うつもりはない。男子とは同じ扱いだから。男子の練習についていく自信、根性、闘志がないなら、ついていけるように容赦しない。これからみんなは甲子園に向けて猛練習だ。ついていく自信、根性、闘志がないなら今のうちだ。」
「負けないから。負けたくないからがんばります。」
「そうか。毎年必ず一人は練習についていけなくてリタイアする。今年はすでにリタイアする人が一人藤原って決まってるからな。」横からキャプテン
「私?絶対リタイアしないもん。」
「今から、ここと学校を2往復しろ12:00迄に戻って来い。わかったなら、早く」
真穂は再び走って学校へ向かった。

57 ばんち猫  [id : diN/Utz.] [2016-09-12(月) 21:14:43] 削除依頼

いいですねっ!!

野球、、!!

大好きです、この小説

58 コン  [id : nbHE2zA0] [2016-09-26(月) 08:43:08] 削除依頼

時間は10時過ぎ
真穂は来た道を全力疾走で戻った。
負けたくない。必死で走り、学校に戻り時計をみると、10:40
校門前には陸上部の女子部員達
「あんたが野球部に入ったバカ女ね」
バカとはなんだ!
真穂は無視して再びグランドへ。
再びグランドに近づくにつれて部員達の元気な声が聞こえてくる。
グランドから再びUターン
だけど腹の周りが痛い
真穂は一度立ち止まり深呼吸して再び走った。
途中何度か立ち止まったがなんとか学校まで戻った
学校の時計は11:35
ヤバい
ペースをあげないと間に合わない。
再び真穂は痛いのを我慢して走った
きつい
でもきついなんて言ってられない
真穂は一歩ずつ前へ前へ走った
グランドが近づくにつれて部員達の元気な声が聞こえてくる。
後ちょっと
ハァハァ
息があがる
グランドが見えた
真穂は最後の力を振り絞り走りきった
「ハァハァ」
「藤原!遅い?」
「12時すぎてるぞ」
「藤原!見えてるぞ」男子が冷やかす
額からは汗、アンダーシャツも汗で湿っている。
「藤原が戻ったから、休憩。一年は昼から先輩達の試合を見てもらうが、試合が終わったら、各自これを提出しろ」華原が一枚の紙を手渡していく
紙には「良かったところ」「気になったところ」という欄だけがある
「これに先輩達の試合を見て自分が学ばないといけない点や気になったところを書け。」
男子部員達はめんどくさそうな顔をしている。

「真穂お疲れ」美咲
「ありがとう」
真穂は美咲と一緒に昼ご飯を食べた。
昼からの時間はあっという間に過ぎだ。
先輩達の全力プレー
自分も早くみんなと一緒に試合に出たい
声をもっと出して、全力疾走して全力プレーをする。
学ばないといけないことはいっぱいある。

59 コン  [id : Qj3.YMn.] [2016-09-27(火) 20:46:01] 削除依頼

試合が終わり、ミーティングも終わり、華原に紙を手渡して、学校へ戻り、いつも通り着替えて美咲と一緒にマネージャー室を出た。
「喉渇いたね。ジュース買いに行く?」
「うん。」
学校の自販機で今の使えるのは、体育教官室の横にあるやつだけだ。
監督に会いませんように。
教官室横の自販機
「藤原!ちょっと来い」
監督だ。
あちゃー
「ちょっと待ってて」美咲をおいて教官室へ
朝のことを言われるんだ。恐る恐る中へ。
「昼からの練習試合のプリントちょっとだけどみんなが書いたのをざっと目を通したけど、真面目に書いたのは藤原だけだ。いろんなことを書いてたけど、これから夏の大会に向けてレベルがあがって男子部員ですら、ついていけなくてリタイアするんだ。だから、女子のお前にとっては地獄かもしれないけど、今日書いたのを忘れずに頑張れ」
「はい。」
「明日はちゃんとユニフォーム洗濯するんだぞ」
「はい。」
何も朝のこと言われなかった
良かった
真穂はちょっと安心した。
「それでは失礼します。」
「ちょっと待て!」
「ジュース買うんだろ?はい。内緒ね」
華原が小銭を手渡す
「気にするな。その代わり誰にも言うなよ。」
「ありがとうございます」
真穂は教官室を出た

二人は華原が渡した小銭でジュースを買い飲みながら学校を出た
「ちょっとお腹空いてない?」
「うん。いつものところ行く?」
二人はいつもの喫茶店へ。
初めて美咲と行った喫茶店だ。
土曜日の夕方、いつもより人が多い。
パンとジュースを頼み店奥の座席に座った。
「真穂、ちょっと今からいろいろ聞くけど、良い?」
「うん。」
美咲はノートとペンを取り出した
「じゃますは野球をはじめたきっかけは?」
「幼なじみの男の子がはじめたから。私も一緒に。」
「今までやってってつらかったこと、やってって良かったことは?」
「つらかったのは、練習についていいけなかった時、良かったのは体力がついたことかな。」
美咲はどんどん質問してくる。
それに一つ一つ答えていく形式で時間は過ぎた
「じゃ、最後に何でうちの学校の野球部に入ったの?県内にはいろんな学校あるし、女子の野球部だってあるのに。うちの野球部に入っての目標は?」
「何でって言われても目標は甲子園」
真穂は目の前にあるカフェオレを一口飲む
「ありがとう。後は最後の質問と練習中の写真があればOKかな。じゃ帰ろか」
二人は喫茶店を後にして家に帰った。

60 コン  [id : Qj3.YMn.] [2016-09-27(火) 22:49:44] 削除依頼

自分が野球をはじめたきっかけ、何で今まで男子ばっかりの中でつらい練習をしてきたんだらう?何で公式戦にも出られないってわかってるのに今の高校の野球部に入ったんだろう?帰り道ずっと考えた。
電車待ちの時だった
ぷるぷる
幼なじみの悟からの着信
「もしもし真穂?」
「元気?」
「元気だよ。」
「俺今日練習試合でヒット打ったでぇ。」
「良かったね。」
「真穂はまだか?初ヒットは?」
「まだだし、試合はまだやってないし。」
「そうか。」
「ねぇ私って何で野球はじめたんだろう?」
「何急に。」
「いや学校の新聞記事にするためにはからって取材受けたけど、野球はじめたきっかけ、何で今まで男子ばっかりの中でつらい練習してきてここまでやれたんだろうって思って」
「それは」しばらくの沈黙
「俺がいたからじゃない?野球はじめたのは俺が最初で、それを見て真穂も入って来て、中学の時も俺が野球部入るって言ったら、私も入るって言ってたし。でも、高校は別だけどね。」
「ありがとう。電車来たから切るね。おやすみ」真穂は電話を切った
家に着き、夕食を終え、何かしら今までの記録がないか探した。
自分の部屋にある、唯一のクローゼットを開けた
中には一つ大きな衣装ケース
中をあけると、ユニフォームに藤原と書かれている
少年野球のユニフォームだ。中には表彰状、メダルもある。最優秀選手に選ばれた時の表彰状もある。ケースの中をいろいろみていると、一枚の写真
汚れたユニフォームを来て悟と写った記念写真
クローゼットの奥にもう一つ衣装ケース
その中には中学野球部のユニフォーム、同じく中学時代の表彰状がある。
思い出がいっぱい
つらかったこと、楽しかったこといろいろあったな。懐かしい気分だった
けど、何で高校も男子の野球部に入ったのかはわからない。
真穂は自分の勉強机を探した。
何かないか?
進路の道しるべと書かれた冊子
これだ!
中をめぐる
後ろのページ
担任から「藤原さんは実力はあるから、女子野球部に入って活躍できる。けど、男子の中でさらにパワーアップしてみんなと甲子園を目指したいって気持ちならそれもいいと思う。いずれにしろつらいことはある。後悔はしないように。」コメント欄に記された言葉。
甲子園に出たい
それが私が野球をはじめて叶えたいって思った夢。だから男子ばっかりの中でずっとやれたんだ。だけど、今の規定では
甲子園にはその学校に所属する男子部員だけ
なら、私がその期間を変えてやるんだって思ってレベルの高い今の学校を選んだだ
中三の夏いろんな学校を回ったが、女だという理由で入部を断られた。今の学校だけは好きにしてって言われたから試験受けて入ったんだ。やっと思い出した。
明日からまた頑張ろう。

61 コン  [id : Qj3.YMn.] [2016-09-27(火) 22:51:26] 削除依頼

次の日いつもよりも早く家を出た
今日からまた全力でやらないと
グランドへ向かった。
すでにほとんどが集まっていた
「今からアップしてから、一年は他校の一年と練習試合をする。負けたら、罰ゲームだ。今から、ポジションごとにメンバーを発表する。」一年は10人いる。一人はベンチだ。
セカンド、藤原
「えっ?」
「えっじゃない。ちゃんとやれ」
高校で初めてのスタメン
嬉しい反面、緊張
ウォーミングアップが終わり、他校も集まり試合がはじまった。緊張していつものプレーができない。相手の男子ピッチャーのスピードが早く対応できない。
一人だけういていた。
華原が真穂をにらんでいる。
相手チームも真穂を女だって思ってか狙い打ちしてくる。
早くこの場から逃げたしたい

試合は散々な結果だった。
「コラッ!やる気あんのか!今まで何をやってたんだ。一人一人自分が何をやってたのか立って発表!まずは、今日一番最悪だった藤原!」
私か
「はい。」
「今日はすいませんでした。」
間髪入れず、
「そんな言葉、言い訳はいらない!何をやってたのかって聞いてるんだ。聞いてることに真面目に答えろ!」
「私は」
間髪入れず、
「返事もできないのか?」
「はい」
クスクス笑う男子
「帰れ!」
「返事はできます。今までは必死になって打球を追いかけて」
「私は頑張ってますってアピールしたいのか?はっきり言うけど、お前ができてるのは最低限できなければならないことだけで、初心者レベルだから。話になってないから。今日試合で何一つできてない。それは普段から気持ちが入ってないからだ。ついていくだけで必死でそれ以上のことができてないんだ。お前は。だからうちの野球部でこれからもやりたいって気持ちがあるなら、もっと真面目に練習量をこなせ。男子以上にだ。うちは甲子園目指した練習をしてる。だから男子にとっても辛い練習だ。だからすでに体力面で劣ってる女のお前にはハードルが高すぎるんだ。それを覚悟の上で、野球部に入ったんだろうなら、もっと練習をしろ!できてないなら、このミーティングが終わったら、帰って。はい次は」
真穂は涙をこらえた。
全員泣きそうになりながら話を聞いた
ミーティングを終えて真穂はグランドに残った。
私の夢は甲子園だから
負けないから。

62 コン  [id : t6VqAaR/] [2016-10-04(火) 15:07:23] 削除依頼

「真穂大丈夫?」
「うん」
昼から練習
この日は普段に比べて暑い
広いグランドで一年生だけで練習
「今から、各ポジションに広がれ?今から、ノック100本!連続して捕れたら終わりにする。」
真穂はセカンドのポジションに入った。
ノックがはじまった
華原がランダムに打球を打ち込む
「声が出てない!」「飛び込め!」監督の罵声が響く。
真穂のところに打球
カキーン
シュッ
打球がグラブをかすめた。
「最初からやり直し」
「おい!女真面目にやれ。」男子からの冷やかし
ノックやり直し
次こそ
真穂のところに打球が飛ぶ
食らいつく真穂だが、また打球がグラブをかすめる。
今度はサードの男子部員のところに打球
サードライナーギリギリに飛び込んでいく
打球をキャッチして、一塁へ
再びランダムに打ち込む華原
しかし、再び真穂のところへ。
シュッ
バシッ
またグラブをかすめる。
またやり直し
「女は帰れ!」男子部員
「藤原が失敗したから、やり直し」
ノック再開
真穂のところに打球
またグラブをかすめる
再び真穂のところへ。
またグラブをかすめる
華原は真穂が捕れるまで連続して打ち込んできた。
真穂はその度に全力で食らいつく
しかし、打球スピードが早く追いつかない
追いついたとしても、打球をこぼしたり、一塁へ送球しても一塁手が捕れない。
一塁へ一塁の選手がわざと落としてるんじゃないの?そう思ってしまう。
ユニフォームは泥まみれ
「反応が遅い?」
「気持ちが入ってないなら、退いて?」
「嫌です!」
「お前みたいな根性なしはさっさと引っ込んで」
華原が他のポジションに打球を打ち込む。真穂はその間汗をぬぐう
「集合!」華原の合図に全力疾走で行く
「いいかよく聞け?夏の全国大会に向けてのレギュラー争いには一人でも多くの一年生に入って欲しい。だから気合いを入れてやれ。うちの野球部では大会が近くなってからの練習では気合いが入ってない選手には泥で顔を洗ってもらっている。今から見本を見せるから、もし気合いを入れて来いって言われたら、やるように。じゃ藤原その場で正座しろ」
「えっ!」
「えっじゃない!正座」
真穂はグランドに正座する
「じゃ両手いっぱいに土をのせろ」
真穂が華原を見る
「さっさとしろ!」
真穂は両手いっぱいに土をのせる
「目をつぶって両手いっぱいにのせた土で顔を石鹸で洗うようにゴシゴシしろ!」
自分の手を見つめる
「気合いが入ってないんだお前は。言ったはずだ!うちの野球部は泥くさい野球をやるんだ。さっさとしろ!」
真穂は目をつぶって両手を顔にあてた
ちょっとひんやりしてザラザラしている。
「もっと強く」
真穂は両手で顔をゴシゴシする。
「よし。こんな感じでやれ。わかったな
なら、今からポジションに戻ってノックやり直し

真穂は自分の顔を確認する暇なく、セカンドに戻った。
真穂だけ全身泥んこだ。
その後何度も気合いを入れさせられた真穂
「さっさと引っ込んで?」体が追いつかない。
とうとう真穂は練習途中でリタイアしてしまった。
鞄の中から鏡を取り出し見た自分の顔は泥人形状態だった。

63 コン  [id : P4QvH5r1] [2016-10-05(水) 00:31:37] 削除依頼

自分は練習についていけなくて
悔しくて
「おい!藤原何でお前サボってんだよ!それにお前泣いてんのか?」練習を終えた男子
彼らのユニフォームは真穂にも負けないぐらい泥んこだ。
「泣いてない。」
「藤原!お前はチームに必要ないんだから、帰れって言ったはずだ。話を聞いてないのか」華原
「私はどんなことがあってもやめません。私はみんなと甲子園に出たいんです。だからやめません。」
「藤原!お前は女で女は甲子園のグランドには立てないんだ。そんなことも知らないのか?」男子部員達
「知ってるけど。私が変えて見せるから。」
「今日の練習途中でリタイアしたような奴が甲子園のグランドに立てるか。」
「とにかく明日から来るな!わかったか」男子
「●●」真穂
「お前、今何て言った?」男子
「●●って言ったけど」
「俺とやんのか」男子部員達が詰め寄ってくる。
「おい!お前らそんな言い合いする元気があるなら、今から、ダッシュ10本追加」
「えっ?」
「今、えっ言った奴は5本さらに追加」
男子部員達がグランドへ向かう
「藤原は学校までダッシュして来い!その後は二度と戻って来るな!わかったか?」
「はい。」
真穂は泣くのを必死に我慢してグランドを後に出た。
しかし、グランドを出た瞬間緊張の糸が切れ、その場で泣き崩れた。
私は女
だけど、男子なんかに負けたくない
負けてたまるか
だけど、ついていけなくて
しばらくの間その場から動けなかった。
しばらくたって、
「なぁ、藤原のやつとうとう野球部辞めたな」
「そうだな。これで今年のリタイア第1号は藤原確定で、女が野球なんか無理だってことがわかったな。」男子部員達が言いたい放題言っている
「おい!藤原お前ちょっと来い!」後ろから華原
見つかってしまった
だけど、逃げられない
野球部辞めますって伝えて帰ろう
本当は辞めたくないけど。
何言っても仕方ないし。
真穂は華原の後について行った
グランドの端に二人
「私もう決めました。」
「何をだ?」華原
「野球部辞めます。私は女で練習でみんなの足を引っ張ってばっかりで、甲子園には立てないのに。」
「そうだな。確かに藤原はみんなの足を引っ張ってばっかりだ。甲子園にも立てないんだ。だけど、今日あんだけ怒鳴られたのに自分からグランドを出なかった。お前はみんなと甲子園に出たいんです。どんなことがあってもやめませんってみんなの前で言ってた。こんだけ泥んこになってやってっても試合に出たいって気持ちがあっても立てないのに頑張ってる姿を男子部員達には見て欲しいって思った。この野球部に入った以上は何事からも逃げるな。わかったな」
「はい。」
華原は去って行った。

64 薩摩  [id : xBlmxjM/] [2016-10-15(土) 21:34:02] 削除依頼

コン様
ご依頼ありがとうございました。薩摩と申すものです。
評価依頼を完遂致しましたことをこの場を借りて告知させて頂きます。

65 コン  [id : 5F1yLfN.] [2016-10-19(水) 00:03:42] 削除依頼

泥んこになったユニフォーム
顔にも泥がべっちょりついている
早く洗いたい
早足で学校へ戻った
通学路に近づくと、部活を終え、帰る生徒達とすれ違う
じろじろ見てくる


「お前、その格好は?女が野球か?女が野球なんかできんのか?男と一緒で楽しいか?」知らない男子生徒が冷やかしてくる
無視する真穂
「無視かよ。」男子が追いかけてくる
必死で逃げる真穂
追いかけてくる男子
バーン
「何よあんた!汚い格好で。制服が汚れちゃうじゃない?」先輩らしき女子生徒
「ごめんなさい。」
「ごめんなさい?ふざけなんなよ。」
「ごめんなさい。」真穂は走ってトイレにに駆け込んだ
鏡に映るのは顔いっぱいに泥にまみれた顔
「あんた!何なのその格好は。そんなところで顔なんか洗わないでよ。明日の掃除が大変でしょ!」また先とは違う先輩らしき女子生徒
「すいません。」真穂は足早にマネージャー室に戻った
マネージャーでは美咲が待っていた
「美咲、先帰っていいよ。」
「大丈夫。」真穂は鞄を持ってシャワー室へ
シャワー室の更衣室には他の部活の女子生徒達がシャワーを終えてくつろいでいる
中には下着姿でくつろいでいる生徒もいた。
「あんた!何なのその格好は?野球なんかさっさと辞めたら?」
真穂は無視
ごちゃごちゃ言われたが、無視してユニフォームを脱ぎ、シャワールームへ。
髪から足先までついた泥を落として更衣室に戻った。
しかし、更衣室に戻ると、自分が脱いだユニフォームがなくなっていた。
「あのー私が脱いだユニフォーム知りません?」
「知らないわ」
みんな冷たい反応
周りを探すが見つからない。
誰かが隠したに違いない。だけど、誰が何の目的で?
とりあえず、制服に着替えてマネージャー室に戻った
まだ美咲は待っていた。
「真穂、帰ろう。」
「美咲、先帰ってって。私ユニフォーム見つからないから、探さないといけないから」
「私も探す」
「ありがとう。」
二人は真穂のユニフォームを探した。

66 コン  [id : 5F1yLfN.] [2016-10-19(水) 00:07:00] 削除依頼

ユニフォームが見つからない。
誰がが隠したのはわかる。
しかし、どこに誰が隠したのかはわからない。
「真穂もし、自分がいじめる側だったら、どこに隠す?」美咲
「何それ!私がいじめる?」
「誤解しないでね。真穂はそんな事しない優しい人だよ。けど、隠す側の立場に立って探してみたら見つかるんじゃないかって思って」
その時だった。
「藤原!何やってる?早く帰れよ。」後ろから華原
「私のユニフォームが見つからなくて。」
「そうか。二人ともちょっと来い」
「えっ?」
「いいから」二人は華原の後をついて教官室へ
「二人とも座れ」
華原は奥から二つの袋を持ってきた
「藤原、お前が探しているのはこの汚れたユニフォーム、それともこの真っ白のユニフォームどっちだ?」
「この汚れたユニフォームです。」
「そうか。他に言い方はないか?」
「この泥んこになった汚いユニフォームです。」
「藤原!お前は何もわかってないな。」
「えっ?」
「お前が探しているのは汚れたユニフォームじゃない。自分が今日練習一生懸命頑張った勲章がつまった、証のユニフォームじゃないのか?。
いいかよく聞け。今日の練習を見てない人や、何もわかってない人は汚いユニフォームだって思う。だけど、今日の練習を見てた人や、野球部のことをわかってる人はこのユニフォーム見て汚いなんて思わない。頑張った勲章、頑張った証だって思うぞ。だから藤原自信を持て。誰に何を言われようが。自信を持て。確かに藤原に対しては男子部員達以上に厳しくしてるし、厳しい口調や態度で接してる。それは、お前が甲子園に出たいんですって言ってたから、気持ちがあるからこそ、男子と同レベルになってもらって欲しいからだ。決して藤原を野球部から辞めさせるためにしてるんじゃない。時には時には辞めろって言ってたりするけど。だから泥んこになったユニフォームで堂々堂々としてたらいいからわかったか?」
「真穂大丈夫?」美咲
「藤原!何泣いてる?」華原
真穂は今までのことが一気に溢れてきていた
「今日練習終わってみんなから」泣き声
「それは、お前の練習を見てないやつが好き勝手言ってるんだ。それは、ほっとけ。」
「わかったなら、早く帰ってご飯食べて勉強して寝る。後、藤原に渡すのを忘れてたけど、野球部の鞄、新しいユニフォームだ。明日から鞄は使ったらいいから。」
涙が止まらない。
「泣くな?そんなんだから、いつまでも女だって言われるんだ。今日は早く帰ってご飯食べて、勉強して寝ろ!明日からテストが終わるまで練習は休みだ。」
野球部の一員にやっとなれたそんな気がした
テスト期間中も真穂は自主練習を欠かさなかった。
監督からもらった野球部の鞄は練習再開の日までは使わないことに決めた。

67 コン  [id : 5F1yLfN.] [2016-10-19(水) 00:38:11] 削除依頼

そして、テスト最終日
新品の野球部の鞄でいつものように電車に乗り、学校へ
鞄にはローマ字で
higashi kobe baseballと書かれ、その下には漢字で藤原真穂と書かれている。
これを三年間毎日使うことになる。大切にしないと
みんなが鞄を見ている
マネージャーだって同じ鞄を持って通っている。誰も自分を野球部員とは見てないはずだけど。
テスト時間は思ってたより、短く早く終わった。
テストが終わり、マネージャーへ
「藤原さん、ミーティングがあるらしいから、教官室前に集合だってよ。」マネージャーの工藤
「わかった。」真穂と美咲は教官室へ
教官室の前には野球部の一年生が集まっている。
しばらくして、華原が教官室から出てきた。
「藤原!これをみんなに配れ」
「はい。」
「いいかよく聞け?夏の大会に向けてこれから本格的に練習をしていく。うちの野球部は甲子園出場を目指している。当然、練習量、内容共に生ぬるいものではない。先輩部員達と切磋琢磨してレギュラー争いに入って欲しい。そこで今までは一年生は一年生だけで練習したり、本数を先輩部員達より少なくしてたけど、今日から先輩達と同じように練習していく。そしてもう一つ。今配布した紙に書かれているメニューは毎日言うメニューとは別にやってもらうノルマだ。このノルマを毎日やって欲しい。それは全体練習前にやっても良いし、全体練習が終わってからやってもいい。ただし、このノルマは毎日必ずちゃんとやるように。」
「では藤原一つずつ読め」
「一つ、毎日200回の素振り、二つ、毎日ベースの間をウサギ飛び、股割飛び、手押し車、おんぶで一周を五セットすること。三つ、全力疾走、全力プレーで限界に挑むこと以上です。」
「ありがとう。一周するのはそれぞれベースとベースの間。例えば、ホームから一塁の間をウサギ飛び、一塁から二塁を股割飛び、二塁から三塁を手押し車、三塁からホームをおんぶしてってことだ。決して手をぬいたり、サボったりはなしだ。全体練習が終わってからも、日が暮れるまではグランドを解放しておくから。では、一旦ここで解散。今から昼飯を食べてグランドに13時に集合してください。」
時間は11:50だ。
真穂と美咲は急いでマネージャー室に戻り、昼食を食べ、ユニフォームに着替えグランドに向かった。
この日はいつもより暑い。
半袖で十分だった。グランドに走っただけで汗だくになった。
グランドにはすでに男子部員達が集まっていた。中にはノルマを初めている子もいた。
「集合!」華原の号令
「一年生は今からアップの後、内野アメリカンノックをする。簡単に言えば、一塁側から三塁側に向かって全力で走って打ち込む打球に食らいつく練習だ。わかったか?」
「はい。」
ユニフォームが泥んこになることは確実だ。

68 コン  [id : jLjw6lW1] [2016-10-26(水) 01:08:22] 削除依頼

ウォーミングアップが終わった。
「今から二つのグループに分ける。一つのグループはノック、もう一つのグループは二人組でトスバッティング」
真穂はトスバッティングからだ。
みんながペアを組む中、真穂は取り残された。
ペアを組む人がいない。
「真穂やろうか?」美咲が誘ってきた
「ありがとう。」
二人は空いているスペースを見つけ、トスバッティングをはじめた
「ちょっと!伊藤さんあんたはマネージャーの仕事があるんだからちゃんと仕事しなさいよ。」横から工藤
「すいません」美咲
真穂はまた一人
仕方なく、一人で素振りをはじめる
しばらくして、「交代!」華原の号令が響く。
ノックを終えた部員達のユニフォームは泥んこになっている。
いよいよノック
「グラブを持って、一塁ベースに並べ!ノックを打つから食らいついて、キャッチしたら、一塁に投げる。一塁手がキャッチできたら、OKで、次に三塁側から一塁側に全力疾走して食らいつく。一塁にまた投げる。できたら、また一塁側の後ろに並んで行け。」
「はじめるぞ。」
ノックがはじまった。
一塁側から全力疾走で走る部員達のギリギリに打ち込む打球。
なんとか食らいついてキャッチできるぐらいだ。
真穂に順番が回ってきた
「藤原!いくぞ」
「はい」
全力疾走
カキーン
シュッ
カキーン
シュッ
カキーン
シュッ
打球がはやく、全力疾走して、食らいついても捕れない
何回も一塁側から三塁側を往復した
「藤原!やる気がないんだったら、辞めろ!出来ないんだったら、退いて?」
「できます!」
「出来てない!嘘をつくな!」
「ここまで走れ!」
真穂は華原のいるホームベースの横に走った。
「いいか今から、気合い入れて一塁側に走って戻れ?それでもう一度チャンスをやる。何回もやって出来ないようだったら、お前はうちの練習にはついていけないってことになるし、お前は必要ない邪魔なだけになるから。わかったか?女は必要ない。」
「はい。」
真穂は華原の横にしゃがみ、グランドの土を顔にごしごしこすりつけた
真穂の顔は泥んこ
グラブを持ち、再び一塁側に立った
「次こそ捕ってやる」
カキーン
シュッ
カキーン
シュッ

バシッ

「捕れた」

三塁側から、一塁側へ走った
カキーン
シュッ

「捕れない」

「藤原!一塁側から三塁側に向かって全力疾走でキャッチ、三塁側から一塁側に全力で走ってキャッチできたらOKだから、 二回捕れたらよしとする。」
「いくぞ」
カキーン
シュッ
カキーン
シュッ
カキーン
シュッ
打球がはやくて捕れない
真穂のユニフォーム、顔、腕は泥んこだ。
「藤原!打球が早いんじゃない!お前がとろいだけだ。わかってんのか?」
「先言ったことを言ってみろ」
「二回捕れたら」
「違う。その前に言ったことだ。」
「女は帰れ?」男子からの罵声
「私は女じゃありません。やらせてください。」
「なら、その胸の膨らみは何?」男子が冷やかしている
「●●じゃないの?」笑い声も聞こえる
「誰だ!今藤原に侮辱するようなことを言ったやつは?」華原
悔しい反面、冷やかしてくる、男子に腹が立ってきた
真穂はゆっくり笑い声が聞こえる一塁側へ向かった。

「ねぇ、先なんて言った?」一人の男子部員の前で立ち止まった
「何にも」
「嘘つけ?その胸の膨らみは何?」って言ってたよね
「あんたは、●●じゃないの?って言ったよね。」
「本当のことを言っただけで何が悪いの?」
真穂は男子部員の胸ぐらを掴んだ
「やんのか?試合に出れない、体力ない、根性ない。お前が俺らに勝つのは胸の」真穂は男子を突飛ばした
「バシッ」男子の一人が真穂の顔を平手打ちした
「何をやってる!」華原
「藤原!お前今何やったかわかってるか?男子の挑発にのってるようじゃお前はまだまだだ。はっきり言ってお前は心が弱すぎる。肉体的にもまだまだだし、精神的にも弱い。そんなんだったら、うちの練習にはついていけない。今日は帰れ。お前らはお前らで、一人の必死になって頑張ってる選手に対しての言動がひどすぎる。もうちょっと考えろ!それでもうちの野球部員か!そんなんだったら、練習なんか教えても意味がない。勝手にしろ!」真穂は涙を必死にこらえた。
華原はそう言い残し、グランドを出ていった。

69 コン  [id : O4j/gHz0] [2016-11-07(月) 16:45:30] 削除依頼

監督がいなくなったグランド。
しばらくの沈黙
「そもそも何で野球部に女の子が入って野球やってるんだ!女子硬式野球部ってのが世の中にはあるんだから、そっちでやってくれ。俺らにしたら、お前は役にたたないし、目障りなだけだ。」男子部員全員が真穂を見つめる
真穂は涙をこらえるのに必死
「私は私は」涙が出てくる。
「泣いたら、済む話じゃないで。男子からしたら、目障り」
「負けたくないの!女子だからとか言われたくない。男子なんかに負けたくないの。プロ野球選手になりたいの。だから、レベルの高い野球部で練習して、うまくなりたいの。」男子の笑い声が聞こえる。
「なら、もっと真面目にやれよ。もっと練習についていけるように努力しろよ。」男子からの冷やかし。
黙り込む真穂
「ねぇ、先から真穂が邪魔とか目障りとか言ってるけど、あんた達も真穂が辛そうにしてたら、気にかけるとか気に止めたらどうなの?真穂は真穂でもっと練習しないといけないかもしれない。けど、あんた達は彼女が気持ち良く、練習できるように考えたら?」美咲
「マネージャーが偉そうなこと言いやがって?」男子
「マネージャーだってね。選手と同じ気持ちで頑張ってるの。いい加減にしてよ!」
「真穂、帰ろ!」美咲は真穂の腕を引っ張ってグランドから引きずり出した。
「帰れ帰れ」男子
グランドから出た瞬間、一気にたまっていたものが溢れた。
「大丈夫だから。」美咲は真穂をさすりながら、学校へ戻った。

70 コン  [id : MXiTVkt.] [2016-11-22(火) 00:39:02] 削除依頼

学校に戻る間涙が止まらなかった。まだ学校では部活動の真っ最中だ。
みんな真穂を見つめる
泥んこになったユニフォーム
泣き止んだ顔
「女が野球できんのか〜」男子からの声が聞こえる
「気にしたらダメだよ。」美咲
うなずく真穂

無視して足早にマネージャー室に戻った
マネージャー室は静まりかえっている。
真穂は鞄を持ってシャワー室へ
美咲もついていく。
シャワー室には鍵がかかっている。
「鍵かかってるわ」
「なら、とってくる」美咲は鞄をおいて、鍵のある職員室へ
誰にも邪魔されずにシャワ浴びて帰れる
しばらくして鍵を持って美咲が戻ってきた。
鍵を開け、鞄をおいた。
「真穂、今日のことあまり気にしたらダメだよ。」
「わかってるよ。気にしてるわけないし。」ちょっときつめの口調
シャワーを浴び、シャワー室を出た。
「帰る?」
時間はまだ、18時ちょっと過ぎ。
「どうする?」
「伊藤さん、藤原さん?」後ろから男の子の声がする。
振り返ると、菅野くんが一人立っている。
「今日は早いね。」
途中で帰ったなんか言えない。真穂がうつむく。
「今から帰るの?」
「うん。だけど、ちょっと早いから今からどうするか話してたところ。」
「なら、今から三人でとこかよる?」
その時だった。校門に野球部員達
美咲が気づき、真穂の腕を引っ張った。
「早く。菅野くんも」
校舎に向かって走る
「おい!藤原待て!」見つかった
野球部員達が追いかけてくる。
野球部員達は早い。
すぐに追いつかれてしまった。
「藤原何で逃げたんだ?というか何で途中で帰ったんだ?もう野球部は無理だったって諦めがついたか?一つだけ言っておく!俺らはお前の野球ごっこに付き合う暇はない。だから、諦めがついたなら、明日から二度と野球部に来るな。以上。」言い捨てて、わざとらしく、真穂の肩にぶつかって去って行った。
心配そうに見つめる二人
真穂はぐっと涙をこらえる。

71 コン  [id : MXiTVkt.] [2016-11-22(火) 00:59:50] 削除依頼

気にしたら、ダメだよ。
真穂はぐっと涙をこらえている。
「藤原さん大丈夫?」
「大丈夫。」
「藤原!女子野球部でも作ってみたら?男子と一緒にやるのは諦めろ。女は女同士で野球やれよ。わざわざ男子と一緒にやらなくたっていいだろ?甲子園には女は立てないんだから。」数人の男子が再び真穂に詰め寄る
一人の男子が足元にある、真穂の鞄のチャックに手をかける
「何してるの?」
「お前にこんな汚いユニフォーム着やがって!!男子の真似しても無駄。」さらに、鞄の中を物色する
「藤原さんに手を出すな!」菅野

「ブラジャーまで泥だらけになって!!菅野、これが真穂ちゃんのブラジャーだ。女のブラジャーなんてめったに見れないぞ」
真穂は恥ずかしさのあまり、泣き出した。
「いい加減にしてよ。真穂ちゃんは何か悪いことした?」美咲
「男子に混じって野球した。汗かいて下着透けて見えてるし、野球部の風潮を乱した。」
「はっ?」
「彼女は女だけど、野球に関しては誰にも負けてない。彼女に手を出さないで。行くよ。菅野くん真穂の鞄持って。これ以上何かしたら、監督に言うから。」
美咲は真穂の腕を引っ張って、菅野くんは真穂の鞄を持ってその場から急ぎ足で去った。

72 コン  [id : 3IdL0Ry.] [2016-11-29(火) 19:51:53] 削除依頼

「まったくなんなの?あれは。」美咲がこんなに怒ってるのは初めてだ。
私のためにこんなに怒ってくれてる
嬉しかった。
「ありがとう。」真穂は泣き声
「菅野くん、見てないよね?」美咲
「暗かったから、あまりよくわからんかったし、それに興味ないし。それよりこの鞄重たいんだけど。」真穂の鞄を持ったまま
「駅まで持ってあげて。男でしょ。真穂のこと好きなんでしょ?」
「えっ?」うつむいた真穂が顔をあげ、菅野くんを見る。
「行こう」菅野は美咲の質問を無視
「ちょっと菅野くん聞いてるの?」
「私、恋人ならいるから。」真穂
「いたの?誰誰?」美咲がぐいぐい聞いてくる
「わかった。工藤君でしょ。」美咲
「バカ。あんなん大嫌い」
「とにかく行くよー。こんなところいたって時間の無駄やし。」菅野は先に行こうとする
「ちょっと待ってよ。」

駅前
結局、駅前まで真穂の鞄は菅野が持っていた。
「ありがとう。」真穂
「お腹すいた〜」美咲
「なら、いつもの店に行こう!」
「いつまで持ってたら、良いの?本当重たいんだけど。」
「ごめん、ごめん」真穂は鞄を受けとる
お互い見つめる
「二人とも早く行くよー」三人はいつもの店に向かった。

73 コン  [id : us9bqGwM] [2016-12-17(土) 17:13:47] 削除依頼

いつもの店は夕方ということもあり、ちょっとだけ混んでいたが、入ることができた。
「藤原さん今日は練習で何があったの?」菅野が心配そうに聞いてくる
黙りこんでいる真穂。
「真穂ちゃん、このカフェラテ美味しいよね。」美咲が答えさせないかのように別の話題に話をかえる
「うん。」
「藤原さん、無理はよくないよ。何かあるんだったら、おもいっきり吐き出したらいいし。」
「うん。」
「菅野くん、男子のグループに女子が一人だったら、目障りかな?」真穂が心配そうに見つめる。
「目障りでは、ないよ。華やかで良いんじゃない?変な意味じゃないよ。」
「じゃ、野球やる女の子は?」
「何かに打ち込んで必死に頑張ってる姿は好きだよ。」
「菅野くんって本当は真穂のことが」美咲
プルプル
真穂の手元の携帯がなる
「ちょっと待ってね」表示には悟と表示されている。
「出たら?」
「大丈夫。」
「菅野君て本当は真穂のことが好きなんでしょ?」
黙りこんでいる菅野
顔が赤くなっている。
「別に」
「女子の間で菅野くんは真穂を狙ってるって噂になってるんだけど。だって野球部に男子と一緒に入ってるのに一番仲良さそうにやってるのが菅野くんだもんね。」美咲が問いつめる。
菅野君はうつむいたまま。

「そうなの?」真穂が菅野くんを見る
顔が真っ赤になっている。
「 後、先から、菅野君真穂の胸元ばっかり見てるよね?」美咲
「見てねぇし。」
「菅野君は私と真穂だったら、どっちが好きなの?」
「あそこにいる男子達が藤原さんのことじっと見てるんだけど」菅野が小声で指摘する方向を振り向くと、男子高校生達が3人真穂の方向を見ている。

目が合うと二人の男子高校生が真穂達の方向に向かって歩いてきた。
何のようかしら?
体格も良い。
「野球部か?」
「うん。」
「女が東神戸高校の野球部員か?」
「うん。」
「東神戸って毎年県大会でベスト8とか4
になるようなチームだよね?」
「●●大丈夫ってどいう意味よ」美咲がにらみつける
菅野は目を合わせないようにしている。
「女が野球できるのか?おとなしくマネージャーやれば?」
「私は男子に負けたくないの!そもそもあんた誰?」真穂もにらみつける
「俺らは向陽学院の野球部だけど?お前らなんか相手にしてないし、女なんか試合出られないのに」
「私が女でも試合に出られるようにするの。」
「勝手にしたら?」男子二人はそう言い残して店を出て行った
「なんなの!」美咲が怒っている
「向陽学院って毎年県大会の準決勝ぐらいまで入ってるところだよ。うちの学校からしたら、ライバルチームだよ。」
「菅野君詳しいね。」
「真穂の恋人って誰?」菅野君が興味深そうに聞いてくる。美咲はラテを飲むのをやめ、真穂を見る
「野球だよ。」
目を見合せる美咲と菅野
「えっ?」
「だから、私は野球の練習でユニフォーム泥だらけにすることが好きなの。男の子は興味ないし」
「藤原さんは何で野球はじめたの?」菅野が真穂の目をみて話かける
「幼なじみがはじめたから」
「幼なじみか」菅野がボソッと呟く。
「真穂、真穂は真穂らしく堂々と野球やればいい。周りの男子が何を言おうと関係ないし。だから、今日のことは気にしたらダメだよ。」美咲が慰める
「ありがとう。そろそろ帰ろうか」
三人は残っていたラテを飲みほして店を出た。
外は真っ暗になっていた
「じゃまた明日ね。」三人がそれぞれの家に帰る。
菅野と真穂は同じ方向で二人とも同じ電車の同じ車両に乗った。
電車はちょっと混んでいたが、二人並んで座った。
二人とも何も会話することなく、時間が流れた。




74 コン  [id : us9bqGwM] [2016-12-18(日) 15:58:46] 削除依頼

「藤原さん起きて」
真穂はびくともしない。
「火事だよ。火事」
真穂が目を覚ます
「えっ?火事?」周りには誰もいない。
「終点だよ。ゆっくり寝れた?」真穂は電車に乗り込んですぐに菅野の肩に寄りかかり寝てしまった。
「何で起こしてくれなかったの?」
「だって気持ちよさそうに寝てたし」
「ゴメン。」
「反対側の電車に乗ったら、帰れるし。」二人は荷物を持ち向かいの電車に乗り込んだ。
今までに感じたことのない不思議な気分だった。

菅野君が先に降りる
「今日はありがとう。」
「どういたしまして。」菅野君がゆっくり電車を降りた。
真穂の最寄り駅まではすぐだった。
プルプル
駅を降りた時、電話がなった。
悟からだった。
「もしもし悟?」
「お疲れ。真穂今度の日曜日って空いてる?」
「日曜日?日曜日は練習だよ。」
「何時から何時まで?」
「ちょっと待ってね。」真穂は地面に鞄をおき、クリアファイルに入った予定表を出した
「日曜日はあれっ?」そこには悟の学校と練習試合と書かれている。
「悟、日曜日練習試合で悟のところとやるみたいだよ。」
「そうだろ。俺、一応試合出るから、真穂も出ろよ。男子なんかに負けたくないんでしょ。その日曜日の試合終わったら、どこかで泥だらけユニフォームで久しぶりにキャッチボールでもするか。」
少年野球の時からずっと悟はユニフォームの汚れ具合を比べたり、汚れたユニフォームのまま練習が終わってからも二人でキャッチボールをしていた。時には地域の子供たちから笑われたこともあった。
「私…」
「なんかあったの?」
「男子から、女は必要ないって言われた。」
「そりゃ野球のグランドに女は必要ないよ。俺だって必要ないって思ってるよ」
真穂は泣くのを必死にこらえる
「真穂最後までよく聞いて。確かに野球のグランドに女は必要ないって言ったよ。それは女の子ってちょっとしたことで、髪とか、汚れとか気にしたり、すぐに泣きそうになったり、気持ちが弱かったりするだろ?そいうのは男子から、みたら嫌なんだよ。汚れも気にせずに真穂みたいな必死に食らいつく子は逆にチームにいてほしいな。何が言いたいか真穂ならわかると思うけど。真穂が女は必要ないって言われたって言ったけど、それは男子に女を見せたからじゃないかな?だからグランドでは誰にも女がいるってわからないようにしたら、良いそれだけ。中学の時みたいに汚れも気にせず、全力で頑張ったら良いから」こらえていたものをこらえることが出来なかった。
「真穂?なんか気にするようなこと言った?」
「大丈夫。また日曜日ね」真穂は電話を切り、家路についた。

75 コン  [id : us9bqGwM] [2016-12-20(火) 21:29:59] 削除依頼

明日は試合

今日はアピールして明日試合に出られるようにしないと
真穂はいつもより早く家を出た
天気予報は夏日になるかもしれませんと言っていった
学校にはすでに部員達が揃っていた。
「藤原、お前野球部やめるんじゃなかった?」男子が冷やかしてくる。
「辞めないよ。」
「今から、アップの後、バッティング、ノックに別れて練習するぞ。」後ろから華原の声が聞こえた
いつもより強い日差し
半袖でもちょっと走っただけで汗をかく
明日試合に出られるようにアピールしないと真穂は、おもいっきりバットを振り込んだ。
一球一球気持ちを込めて振り込んだ。
周りの視線を気にすることなく、重たいバットを200球振り込むと、休む間もなく、次はノック
真穂はグラブを手に取り、セカンドに走った。
「ハーイ」真穂はグラブを持つ左手を真上にあげて華原にアピールする。
カキーン
華原が真穂のところに打球を打ち込んできた。
食らいついていく真穂
ギリギリの打球に体ごとダイブした。
シューッ
バシッ
真穂は素早く立ち上がり、打球を一塁に送球した
「次!」なんとかキャッチできた。
その後も華原はランダムに打球を打ち込んできた。それに必死に食らいついていった。
いつもと違って体が動く。不思議な感じだった。バッティングも打席に入り、まずまずの結果を出せた。
午前中で練習が終わった。
いよいよ明日の試合のメンバー発表の時
一年生にとってははじめての対外試合
「今から、明日の練習試合のメンバーを発表する。明日の試合は君たちにとってははじめての試合になる。なるべく全員を試合に出したい。先発メンバーを発表するが、名前が呼ばれなかった人は途中で先発メンバーと交代で入ってもらうから呼ばれなかったからって気にすることはないからな。」そう言うと、華原はポケットから一枚の紙切れを取りだし、読み上げた
真穂は、祈るような気持ちで名前が呼ばれるのを待った
しかし、名前が呼ばれることはなかった。
ミーティングが終わり、着替えて学校を出た。
「明日のデビュー戦ちゃんと撮るからね。今からどうする?」時間はまだ13時をちょっと過ぎたところ
「どうする?」
「私、藤原さんの卒業した中学行ってみたい。」
「えっ?」
「中学じゃなくて、少年野球チームでもいいけど。藤原さんが今までどんなところで野球やってたか知りたい」
「行こうか?でも野球部が練習してるかはわからないよ。」
「練習してなかったら、少年野球チームでもいいけど。」二人は真穂が卒業した中学へ向かった。中学へ行くのは、卒業式以来
最寄り駅から歩いて10分
中学が見えてきた。
野球部のユニフォーム着て学校の周りを走ってる人が見えた
「野球部やってるね」
「うん」
あまり中学野球部でいい思い出はない。

中学の校門に着いた時だった。
「先輩、お久しぶりです」野球部のユニフォームをきた男子二人が声をかけてきた
その時だった。
真穂の横を一人の選手が通り過ぎた
「あれっ?」
髪が長いし、汗で下着が透けている
「先輩、今年の一年生で一人だけ女の子が入ったんです。あの子がそうです。」
真穂と美咲はその子を追いかけた。
「こんにちは!」
「こんにちは。」
おとなしそうな小柄な子だ。
「私、去年の夏までここの野球部だったの。藤原真穂って言います。名前は?」
「中野りさです」
「よろしくね。それよりも一つ良い?」
「髪とかは束ねるか切るかした方がいいよ。野球やるのに髪が長いと気になるでしょ。」
「はい。ありがとうございます。」彼女はグランドに走って行った。
二人めたりさちゃんを追いかけるようにグランドに向かった。
「おう藤原久しぶりじゃないか?野球部はどうだ?」野球部の監督が声をかけてきた。
「はい。大丈夫です。」
「そうか。今年一年生で一人女の子が入ったんだよ。会ったか?」
「はい。先。」
「そうか。心配してたんだよ。強豪の野球部に入って根をあげて辞めてしまったんじゃないって。前に勤めてた学校から東神戸高校だったっけ?野球部に進学して野球部に入った子が一人いたけど、夏休みになって三年がいなくなって本格的な練習になってから、練習についていけないって辞めた子がいてね。あそこは甲子園目指してるから、ある程度のところまでいかないと。確かその年は早々と地方大会敗退してそれで練習量が倍になってが大変だったって言ってたわ。進路指導の時、強豪の野球部に入りますって何度も言ってたし、藤原さんの熱意に負けて言わなかったけど。だから藤原さんもがんばってね。」
そんな話初耳だ。
「華原監督って監督になったの最近だから前の監督じゃない?何年か前に野球部で監督の体罰があって監督辞めさせられたって話聞いたことあるし。」美咲がつけたす
「まぁ、たまには後輩の指導に来い。待ってるから」そいうと、職員室の方向に戻った。
グランドでは練習の真っ最中だ。
ぐるっとグランドを見渡すが、先の女の子が一人寂しそうに立っている。
他の一年生の男子達はキャッチボール、素振りをしている
「美咲、ちょっとここで待ってて」
真穂は急いで、校舎裏の階段の下へ向かった。
中学の時よく着替えをしていた場所だ。
中学の時と変わらない。
道路にめんしているが、外からは草が繁り見えないし、生徒もほとんど通らない。
鞄から、汚れたユニフォームを取りだし、制服から着替えた。着替え終わると、美咲のところに戻った。
「藤原さんどうしたん?ユニフォームに着替えて」
「あの子とキャッチボールしてくる」真穂はグラブを取りだし、グランドへ
「りさキャッチボールしようか」男子が一斉に振り向く
先まで暗そうな顔をしていたりさが笑顔になっている。
真穂はかごからボールを取りだし、キャッチボールをはじめた
最初はゆっくり、だんだんテンポを早くしていく
「全員集合!」後ろから監督の声が聞こえた。
みんなが一斉に監督のところに走る
「藤原、お前は中学の時と変わらないな。」
男子部員達が一斉に真穂の方向を向く。
はい。」
「今から、一年生は、今から自分のやりたいポジションに入って先輩達と一緒にノック」
美咲が真穂の方をみる
「はい。」
「私はこの辺で。」
「今日はありがとう。またいつでもどうぞ。」
「はい。失礼します。」
「ありがとうございました。」男子部員達が一斉に挨拶する。
真穂もお辞儀をして美咲のところに戻った
「ゴメン」
「別に気にしてないから。それより早く着替えたら?こんな格好で店とかに入れないし」
「うん」
真穂は再び校舎裏へ
ベルト外し、制服のスカートを履いて、上着のユニフォームを脱いだ時だった。
「キャー」
「どこ見てんの!あっち行ってよ」
目の前に他の部活の男子が真穂をニヤニヤしながら見ている。
「すいません」男子は足早に走って逃げて行った
真穂は急いで着替え学校を出た。




76 コン  [id : us9bqGwM] [2017-01-10(火) 01:56:25] 削除依頼

気になる。
先のりさと言う女の子
ちゃんとノックやってるのか
真穂は道路側からグランドの見えるところに回った。
ちょうどノックの真っ最中

中学の頃、自分も道路側から他の部活の男子にいろいろ言われた。
彼女はセカンドに立っている
「中野!声が出てない」
監督からの指摘
中学の頃のノックが懐かしい。
「ねぇ、藤原さん?」
「何?」
「ノックやりたいんでしょ?私は大丈夫だから。後輩の女の子が気になるんでしょ?」美咲が真穂をみる
「ありがとう。大丈夫だから。少年野球チーム見に行こうか。」二人はグランドを離れた

77 コン  [id : us9bqGwM] [2017-01-18(水) 00:12:09] 削除依頼

少年野球チームの練習していた小学校へ向かった。
グランドでは子供たちが元気よく練習している
「グランド広いね」
「うん。」
チームに女の子はいないようだ。二人はしばらく練習様子を見て中へ入ることなく、学校を後にした。
「真穂、今からどうする?何か他に真穂の思い出の場所とかないん?」
「あるけど 」
「どこ?行こう。」
「銭湯だよ」
美咲が驚いている
「よく、汗びっしょりになった時とか練習終わってから行ってたの」
「行こうか」
「行こう。」
二人は学校からちょっと住宅地にある銭湯へ向かった。
昔ながらの古そうな銭湯だ。
二人は下駄箱に靴をいれ、中へ入った。
土日の昼間ということもあって空いている。
女子風呂の更衣室へ入った時だった。
野球チームらしきユニフォームを脱いでいる女の子が一人いた
二人は彼女の横のロッカーに荷物を入れた。
「ねぇ?野球部?」単刀直入に彼女に聞いた。
小柄でまだ小学生ぐらい。
うなずく
「私も野球部だよ。」真穂は鞄を開けて汚れたユニフォームを出した
「ほら、練習で汚れたけど。」
汚れ具合に驚いている。
「グランドに立つ以上は女の子も男の子も関係ないから。それより一人?」
「うん。家には汚れたユニフォームで帰ったら、ダメだからいつもここで着替えるの。」
「そうか。今から入るの?」
「うん。」
「三人で入ろう。」美咲はすでに入る準備ができている
「ところで名前は?」
「大野春菜小学6年よろしく。」
真穂も急いで制服を脱ぐ
「真穂って胸大きいよね?よく練習でノック打球に飛び込んでるけど、痛いって思わないの?」
「痛いからって痛いって言ってたら、バカにされるから。」横で春菜も見ている
彼女の胸元もちょっと膨らんでいる
三人は浴室に向かった
誰もいない
貸し切り
三人はゆっくり体を休めた
風呂からあがり休憩室へ
数々のジュースが並んでいる
「春菜ちゃん好きなもの選んで良いよ。」真穂
「じゃあコーラ」美咲
「美咲には聞いてないよ。春菜ちゃんに聞いてるの」
「これも何かの縁だし、同じ野球選手同士。」
「じゃ、リンゴジュース」真穂は小銭を入れた。美咲の分もおごってあげた
近くの椅子に三人座った。
「春菜ちゃんはポジションは?」
「…」
黙り込む春菜
「チームの男の子とうまくいかないんでしょう?」春菜ちゃんが着ているユニフォームは先二人が行った小学校のグランドで練習していたチームのユニフォームだ。
しかもあまり汚れていない。
「今日は練習行ったん?」
「うん。」
「練習は終わったの?」
「…」
「怒らないから、お姉ちゃんに話して。私も小学校からずっと男の子と一緒に野球やってた。最初はみんなとうまくやってたけど、途中からいじめられたりいろいろあったから。春菜ちゃんの気持ちわかるよ。だけど、逃げたらダメ。逃げたら、負け。グランドに立っている以上は女の子も男の子も一緒。私は男の子に負けたくないから、必死になって練習してユニフォーム泥まみれになってたよ。春菜ちゃん家に汚れた格好で帰ったら、ダメって誰に言われたの?それは春菜ちゃんが泥まみれになってしまったユニフォームで帰るのが恥ずかしいからでしょ?」
「違う。」
「何が違うの?」
「私は一生懸命やってたけど、女の子がって言われた。親に言われた。女の子なんだからって」
「私は春菜ちゃんの頑張りが足りないって思うな。女の子なんだから何?堂々とユニフォーム泥んこになって帰って私は今日これだけ頑張ったのって見せつけたらいい。中途半端に汚れてたらダメ。よし、今からお姉ちゃんがノックしてあげる。早く飲んで」
三人は急いでジュースを飲み、小学校へ
小学校ではまだ練習している
春菜ちゃんの歩くスピードが学校に近づくにつれ、ゆっくりになる
「大丈夫。」
学校に着き、グランドに向かっていると、
「大野!何練習サボってんだ?」
「女の子が野球やれるのか?」後ろから真っ黒に汚れたユニフォームの二人の男子
「女の子が野球やれるのかって言い方はないよ。」真穂が切れ口で言い返す
「藤原?」「大野!やる気がないんだろ?」
少年野球チームの監督が声をかけてきた。
「お久しぶりです。そこの銭湯で彼女に会って話してたら、練習サボってるってわかったんで、連れ戻しに来ました。」
「大野は連れ戻さなくていい。彼女は野球やる気がないんだよ。男子と一緒にやれって言ってるのにやらないし。女の子はグランドに必要ないんだよ。」横をみると、春菜ちゃんが泣いている
「泣くなら、来るな!」監督は怒鳴って再びグランドに戻って行った

78   [id : 6Ilo1LPh] [2017-01-18(水) 16:35:24] 削除依頼

私、野球好きなので(特に少年野球)このストーリーに興味持ちました!
とても面白いし、野球用語がちょこちょこ出てきて、とてもいいと思います!
そして、現実っぽいところも…
応援しています、頑張ってください♪

79 しお♪  [id : iPzMXpxn] [2017-01-19(木) 21:27:45] 削除依頼

こんばんは!この小説とてもかっこよくてハマりました!
こんな紅一点ってすごいですよね
応援してます!

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