ほろ苦いカレンダー10コメント

1 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

2017-03-10(金) 17:49:45 [削除依頼]
パラパラと、カレンダーをめくる。

これは、ひと月ひと月の、物語。

ちょっと、苦くて、甘い。

そんな季節。
  • 2 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-10(金) 20:19:08 [削除依頼]
    「戻ってきてよ…。」

    桜の木の前で、ポツリと呟く。

    何時から此処にいただろう。

    何時、キミが、この世を捨てたのだろう。

    止めることさえ、出来なかったクセに、こういう時だけ、偉そうだ。

    想いも伝えられずに、いたりして。

    「ねぇ、なんで、私をおいてくの?」

    届かないけれど、期待を乗せて、桜の木の幹をたたく。


    [April/桜]
  • 3 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-10(金) 20:34:38 [削除依頼]
    新しい風が光る。

    窓から、5月の風と、光が満ちる。

    目の前にいる、微笑んでいるキミを見つめる。

    「あったかいね。」

    つまらない言葉ばかり紡ぎ出される。

    キミは、ふんわり笑う。

    「つまらなくなんか、ないよ。」

    まるで、僕の心を見透かしたようで、驚く。

    あたしこそ、と呟く。

    キミは、つまらなくなんかない。

    言いたかった。

    けど、言えない。

    キミに、言えるほどの想いはない。

    見つめ合っている、僕らの間に、5月の光が差していた。

    [May/光と、風]
  • 4 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-10(金) 21:34:24 [削除依頼]
    サーッと、雨が降り出す。

    小雨だ。

    駅に向かって、走る。

    雨のにおいが、ツンと、鼻を突く。

    嗚呼…。

    今の私の気分みたいだ。

    フられたのに、全然泣けない。

    だけど、悲しい。

    雨が、私の頬をぬらす。

    しょっぱい。

    涙、かな?

    よくわからない。

    必死に走っても、駅に着かない。

    雨が、私の服を濡らして、身体を濡らす。

    急に寒くなる。

    誰も通らない、道の真ん中で、泣き叫ぶ。

    雨は、更に激しく降って、道路に叩きつけられた。

    [June/雨]
  • 5 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-10(金) 21:54:35 [削除依頼]
    「おめでとう。」

    素直に、言えた。

    彼は、照れくさそうに、笑う。

    「ありがとう、沙友理。」

    これで良かったんだ。

    「これからも、友達として、よろしくな。」

    チクンと胸が痛む。

    友達として、か…。

    恋愛対象には、なれないのかぁ。

    「そろそろ、花火だよ、梨花ちゃんのとこ、いきなよ。」

    背中を押す。

    この背中に抱きつきたいよ。

    私にできること、

    「好き。」

    パアンッ!

    花火が、上がった。

    [July/花火]
  • 6 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-11(土) 09:36:11 [削除依頼]
    暑い。

    日が射して、眩しい。

    目がくらむのは、あの時のあの日以来かな。

    『迎えに行くよ。』とか、言ったくせに…。

    まだ、初夏だ。

    本場の夏は、まだだろう。

    これより、暑いのか。

    弱すぎる自分を罵る。

    プールから、水しぶきが上がる。

    冷たい。

    中の、プールに行こうとし、プールを出る。


    こちらに向かってきた、人を見て、思わず足が止まる。

    向こうもだ。

    あの時の、あの人だった。

    夏は、まだまだだ…。

    [August/夏]
  • 7 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-20(月) 11:31:45 [削除依頼]
    木の葉が、舞い散る。

    歩くたび、カサカサ音がする。

    もうすぐ、この道を歩くことはないんだ。

    決めた道に向かうから。

    離れてもいい。

    大好きな人でも、

    大切な友達でも、

    今の私には、何も心に響かない。

    今、大切なのは、

    自分の

    夢、だ…。

    [September/夢]
  • 8 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-20(月) 11:39:12 [削除依頼]
    街にくりだすと、仮装をした人々が目にはいる。

    「那智は、魔女なんだ~!」

    「そう言う、凜は、黒猫じゃん!」

    魔女、と言う単語に、ドキッとする。

    今日ぐらい、聞きたくなかった。

    急いで、街を離れる。

    路地に行くと、箒にまたがる。

    スウッと、空を飛ぶ。

    深い森の中。

    家の前に、箒を置く。

    と…

    「すげー、魔女って、いたんだ!?」

    振り向くと、人間の男の子がいた。

    私は、肩をすくめて、

    「いらっしゃい。」

    戸を開けて、男の子と中に入った。

    [October/ハロウィン]
  • 9 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-25(土) 17:32:10 [削除依頼]
    パラリ

    本のページをめくる音。

    茶色の表紙の本と、長い黒髪を結った君。

    どことなく、話せない。

    一行、一字、君の瞳は、活字を映す。

    その姿を、懐かしいと、思う。

    僕の視線に気付いたのか、こっちを見る‥。

    「何…?」

    短い言葉の中に、嬉しさが埋もれていた。

    気難しそうな口元に、嬉しそうなキラキラした瞳。

    微かに、頬が赤い。

    「何でもないよ?」

    すぐに、本の活字を追う。

    離れてしまったけど、瞳はキラキラ。

    本のためか、はたまた、僕か。

    分からないけど、いつか分かってみせる。

    [November/輝き]
  • 10 ルナ★ id:Uy6ZWkJz

    2017-03-25(土) 17:42:19 [削除依頼]
    ホッホッ

    白い雪。

    この地方では、初雪だ。

    たくさん降ると、あたり一面、白粉をまぶしたかのように、白くなる。

    雪を見る度、哀しくなる。

    別れてしまった、元カレと。

    傘を差さずに、歩き出す。

    なんとなく。

    雪が、私の肩や、制服に付く。

    ちょっとした寒さに、ぶるりと体が震える。

    だけど、指でチョンッと、つついてみたり。

    音もなしに、消えてしまう。

    かわいい雪なのに、切なくて、儚い。

    「由夏…?」

    懐かしい声。

    振り向くと、

    『カレ』がいた。

    [December/初雪]
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