硝子の子守唄5コメント

1 鈴菜 id:7yzZ1MA/

2011-12-10(土) 15:11:44 [削除依頼]
――泣きたくて、泣けなくて。
  • 2 鈴菜 id:7yzZ1MA/

    2011-12-10(土) 15:17:49 [削除依頼]
     沈みかけている太陽が、燃えるばかりに空を紅く染め上げる。
     独りあたしを乗せた公園のブランコは、哀しげな音を響かせて闇夜に呑まれるのを拒んでいた。
     全部、なくなっちゃえばいいのに。
     吐き出した息は白く空気中に跡を残し、儚く消えた。
  • 3 鈴菜 id:7yzZ1MA/

    2011-12-10(土) 15:23:59 [削除依頼]
     家に帰ると、待ってましたとばかりにコロが駆け寄ってくる。その茶色の尻尾を目一杯に振りながら。
     しゃがみこんで軽く抱き上げると、コロの温かさがいつも以上に感じられた。尻尾とおそろいの茶色くて長いふさふさの毛が、頬にあたってくすぐったい。
     少し長居し過ぎたかな。
     軽く反省しながら、リビングへと向かった。
  • 4 鈴菜 id:7yzZ1MA/

    2011-12-10(土) 20:51:04 [削除依頼]
     殺風景なリビングは、温かさで溢れている。
     身寄りのないあたしを優しく迎えてくれた、大事な家族。
     ときにその優しさはあたしの心をずたずたに引き裂くけれど、それを決して顔には出さない。
     それが、あたしなりの恩返しだと思うから。

    「お帰りなさい」

     家主である満月さんは、遅くまで留守にしていたあたしを咎めることもなく、満面の笑みを湛えて両腕を広げてくれた。
     ほら、まただ。その優しさが、辛すぎる。
     目頭が熱を帯び始めたことを必死に考えないようにして、満月さんの愛情に応える。
     満月さんからは、お日さまの匂いがした。
  • 5 鈴菜 id:7yzZ1MA/

    2011-12-10(土) 20:59:36 [削除依頼]
     満月さんに、名前はない。
     ただあたし達“家族”が満月みたいな大きい心をもっているから、という理由で勝手につけた。
     満月さんは拒むことなく、相変わらずにこにこしながら「ありがとう」と言い、あたし達を一人ずつ抱きしめた。

     彼女はいつも、優しい。

     だからこそ、満月さんがかなり無理をしていることなんてすぐに分かる。
     皆も気づいていたけど、口にして言わない。ただ笑って、一日を大切に刻んでいく。
     それがきっと、あたし達の絆だから。
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