あの日を・・・51コメント

1 咲 id:hE7wsoR.

2011-12-04(日) 18:08:49 [削除依頼]
<登場人物>
・三上若菜→中学2年生・苦しい過去を背負った女の子

・和泉龍→中学2年生・クラスのムードメーカー

・川澄友也→中学2年生・龍の昔からの心友

・藤井桃音→中学3年生・可愛くてモテル先輩
  • 32 咲 id:i/isz4j/

    2011-12-24(土) 12:54:01 [削除依頼]
    31

    どんなコメント??
  • 33 咲 id:i/isz4j/

    2011-12-24(土) 13:32:29 [削除依頼]
    <誤り〜龍side〜>

    若菜と付き合い始めてから妙に告白されるようになった。
    あの時見られたのは5回目。
    男として、告白されるのは嬉しいことだけどあれから若菜とギクシャク
    するようになった。

    『龍は、若菜の何処がいいの?』

    『若菜が良くて、どうしてあたしは駄目なの??』

    なんて言ってくる女子も居る。
    若菜がいいんじゃなくて、若菜じゃないと駄目なんだと思う。

    確かに若菜は、男っぽいしうるせーし、暴力も振るう。
    でも、誰よりも優しいことを俺は知っている。
    誰よりも弱いことを知っている。
    若菜より可愛い女子なんてたくさん居る。
    若菜より女の子っぽい人もたくさん居る・・・。


    「龍!!!」

    そういって見せる笑顔が好きだ。
    本当は、大好きなんだ。
    大切にしたいし、一緒に居てほしい。

    それを言えないのが俺の悪い癖。
    言いたいけど、なんか恥ずかしい・・・って思って言えないんだ。

    「若菜・・・」

    「何!?」

    「好きだよ★」

    そう言うことなんて簡単だ。
    若菜を笑顔にすることなんて俺には簡単。
    喜ばせることだって簡単。

    「・・・うっさい!!!」

    照れさせるのだって簡単。

    泣かせることも・・・簡単。
    苦しくさせることも・・・簡単。

    俺の行動が、どれだけ若菜を苦しめているのかな・・・。
    俺の言葉で、どれだけ不安にさせてるんだろ・・・。
    若菜は俺といて、楽しいのかな・・・。
  • 34 咲 id:i/isz4j/

    2011-12-24(土) 13:48:58 [削除依頼]


    新しい登場人物

    新山・怜奈(にいやま・れな)
  • 35 咲 id:i/isz4j/

    2011-12-24(土) 14:13:08 [削除依頼]
    <怜奈のキモチ>

    「若菜さ〜ん!!!」
    ・・・!?
    「愛してる〜!!ギュウーー!!」

    そう言って抱きついてきたのは、1年の新山怜奈。
    何故かしら好かれてしまった・・・。
    うるさくて、バカで同級からは評判が悪い。

    「離れろ!!ゲイ!!」

    「ゲイじゃないですぅー!!」

    ぶりっ子め・・・。
    身長差はほとんどない。
    むしろ、怜奈の方が身長は高い。年下にも抜かれるとは・・・。

    「若菜さん。怜奈今悩みがあるんです・・・」

    「へぇー。お前にも悩みがあるんかい。ビックリビックリー」

    「あー!!簡単に流そうとしましたねぇ??」

    チッ。
    そう言うところだけ妙に反応しやがって。
    どうせ、彼氏がどうとか言うんだろ!?

    「で?彼氏が何!!?」

    「怜奈彼氏と別れましたよ??」

    なんだよ。
    別れたのかよ。

    「新しい好きな人に、告白しようと思って・・・。」
    「彼氏と何ヶ月続いたん?」
    「えーっと・・・3週間ですね。」
    ・・・。
    「3週間!?」
    「はい。」

    こいつはやっぱり、バカだ・・・。
    頭いかれてやがる。
    100%こいつが原因だな・・・。性格の問題か。

    「告れば?ってか、誰?」

    「えーっと・・・」
    こういうとき無性にムカついてくる。
    さっさと言ってほしい。

    「2年生の和泉龍先輩なんです・・・」

    「はっ!??」

    「だから〜、和泉龍先輩ですってぇ〜」

    そういえば、内が龍と付き合っていることこいつに言ってなかった。
    失敗した・・・。
    こういうときって、どうすれば・・・・・・?!
  • 36 咲 id:i/isz4j/

    2011-12-24(土) 14:44:31 [削除依頼]
    <素直に・・・>

    聞いてはならないことを内は聞いてしまった。
    怜奈が龍のこと・・・。

    「・・・若菜さん??どうかしました??」

    「あっ!?でも、龍彼女いるよ??」
    諦めろ!!!

    「あーそっかぁー・・・。でも、怜奈の方が可愛かったら・・・」
    「・・・。」
    「絶っっ対、付き合ってくれますよ!!」

    お調子者・・・。
    本気で心配してやるよ・・・。頭おかしいんじゃない??

    「ないな。ごめんけど、龍はそんな軽い奴じゃない」

    「そうなんですかぁ?普段あんなにチャライのに?」

    「外見で人の性格をお前が決めるな・・・」

    ヤバイ・・・かも。
    堪忍袋の尾が切れる・・・。

    「でも、一応告白してみますね!!」

    「・・・」

    「若菜さん・・・手伝って下さいませんか?」

    上目使いで内をみる怜奈。
    ここで、付き合ってること言ったらどうなるかな・・・。
    驚いたりして・・・。

    「あのさー、龍の彼女って誰か知ってんの??」

    「知ってますよ?」

    「ぇえ!!知ってんの!?」

    「はい。だから、若菜さんに言ったんです。」

    こいつは今何て・・・?
    だから・・・?だから内に言ったって??
    どうして?
    鈍い内はもちろん分からない。

    「怜奈は若菜さんが思ってるようなバカじゃないですよ?」
    ・・・・・・。
    「怜奈が龍先輩取っても、恨まないでくださいね??」

    悪魔っていうのはまさにこいつなのかもしれない。
    先輩の彼氏を簡単に取る??


    『怜奈が龍先輩取っても』


    「ライバルですね。若菜さん☆」

    そう言って怜奈は走っていった。
    年下に宣戦布告をされた。

    悪魔は不似合いな笑顔を浮かべている。
    内の背中に寒気が走った。
    これから悪魔はどう出るかな・・・?
  • 37 咲 id:i/isz4j/

    2011-12-24(土) 15:06:35 [削除依頼]
    <悪魔の囁き>

    「若菜ー!!」
    「あっ・・・龍か」
    先日の悪魔は内の前には現れない。
    代わりに現れたのは龍。

    「龍かって、ヒデーなー。」
    「あはははは・・・」

    「あれ?どした?元気あるか?」
    「あーうん!!元気元気ー!!あははは・・・」

    駄目だ・・・。
    何て言ったらいいんだろ・・・。

    「あーー!龍?友也が呼んでるよーー!」

    「えっ?サンキュー」

    「・・・・・・はぁ」

    もちろん、友也は龍なんて呼んでいない。
    言葉が先に出てしまっていた。

    「若菜・・・。俺龍のこと呼んでない」
    ・・・。
    「とっ!!友也ぁ!!?」
    後ろに居たのは友也本人。
    おー怖い怖い。
    何でいつもこういうタイミングで来るかな〜・・・。

    「怜奈のことか・・・」

    「知ってんの・・・?」

    「まーな。あいつ、悪魔だろ」

    「本物の悪魔だよ・・・。どーしよっかな」

    「言えば?告るなって。」

    「言えてたらこんな苦労してないって・・・」

    言えたらな〜・・・。
    なんて思うけど、いざという時勇気が出ない・・・。

    「龍には言ったんか?」
    「言ってない。」
    「そっか。怜奈には気をつけろよ?平気で人の彼氏取るから」
    「・・・ありがと」

    そんな時・・・。

    「若菜さ〜ん!!」

    悪魔だぁ!!!
    そしてもう一人・・・

    「若菜!!ちょっと!」

    手招きしている龍。

    まさか、この二人が対面してしまうとは・・・。
    何も分かっていない龍は、内の方へ歩いている。
    悪魔は、笑みを浮かべながら走ってくる。

    天使は何処かにいないのかーーー!!!
  • 38 コロン id:JPCevmD0

    2011-12-24(土) 18:43:04 [削除依頼]
    >>32 すみません。 そのコメントで 人違いだと分かりました。
  • 39 咲 id:vv3cZm/1

    2011-12-26(月) 15:17:48 [削除依頼]
    38

    内最近始めたばっかりだから、たぶん違うと思う・・・。

    ゴメンね??
  • 40 咲 id:vv3cZm/1

    2011-12-26(月) 16:02:34 [削除依頼]
    <微笑み>

    「な〜、若菜!!次そっち何??」
    「若菜さ〜ん!!あの件ですけど・・・!」

    ・・・。
    この場合、どっちの答えを先に言えばいいのかな??
    そこはやっぱり、龍だよね??

    「えっと、次は・・・社会だよ?」

    「あー、じゃあ理科の教科書貸して?」

    「分かった。ちょっと待ってて?」

    次は悪魔の相手。
    えーっと、どうせ龍のことでしょ?

    「怜奈?ちょっと待っててくれる?」
    「いいですよ?」

    -ニコッ-
    その笑顔は何処からきているのだろうか。
    龍の前だから、あのことは話せまい・・・。
    内は龍に理科の教科書を貸してから怜奈の元へ戻った。

    「あのことって?」
    「龍先輩のことに決まってますけど?」

    急に口調を変えてきた怜奈。
    怖いくらいに笑顔の怜奈・・・。
    「告白しますから今日。放課後に図書室で」

    図書室・・・。
    出来れば図書室だけではしてほしくなかった。
    「勝手にすれば?内には関係なくない??」
    「じゃあ、龍先輩を呼び出してください」

    「・・・は?」
    「だって〜、若菜さんが呼び出したほうがぁ〜、怜奈にとってはいいからぁ〜」
    「何で?」
    「聞いちゃいますぅ?運よく行けば喧嘩するかもしれないしぃ」

    本当に頭が逝かれてる。
    どれだけ、人の幸せを奪おうとしているんだろう。
    ぶりっ子悪魔。
    人の幸せを奪うことしか出来ない惨めな悪魔よ。
    内はお前を同情するよ。そんなことをしなければ幸せになれるかもしれない
    のに。自分自身で幸せを削っている悪魔よ。
    本来の優しい心は何処へ消えたのだ。

    「喧嘩しても別れないよ?」
    「喧嘩したところで怜奈が龍先輩を奪います」
    「分かった分かった。呼んどくよ」
    「・・・有難うございます☆」

    なんだか凄く疲れた気がする・・・。
    あー、これが夢だったらどれだけ楽なんだろう。
    そして時は刻一刻と過ぎていく。

    -放課後-
    「龍ー!!」
    「何??どうした?」

    ここで言ってしまえば、必ず怪しまれるだろう。
    でも、人との約束だけは破ることは出来ない。

    「図書室に行って?」
    「なんで?」
    「なんでって・・・。とにかく!!今すぐ行って!!」

    龍は何処か納得いかない様子だった。
    でも、理由があると悟ったのかそそくさと図書室の方へ行った。
    行ってはいけないと分かっていても、身体は自然に龍についていく。
    内の心臓は変な緊張でおかしくなっていた。

    「あっ!龍先輩〜!」
    「何でお前が居るの?何か用事??」

    「分かってますよねぇ?龍先輩が好きなんですよぉ」
    あれは、必殺スマイルか?
    龍は全く表情を変えない。それが逆に怖かった。

    「あーごめん!無理だから」
    「はい。若菜さんと付き合ってますもんね」
    「俺部活あるから。」

    それだけ言って龍はそこから立ち去ろうとした。
    しかし、怜奈がそれを許すはずもない。
    怜奈は龍の手首を掴んだ。
    「待ってください・・・。」
  • 41 咲 id:vv3cZm/1

    2011-12-26(月) 16:50:43 [削除依頼]
    <決断>

    「離せよ・・・」
    突然龍の放った一言で、怜奈の顔は強張った。
    「え?何か言いました??」

    「離せって言ってんの。知ってんだよ俺。若菜をお前が縛り付けてること」
    「何のことですか?」
    内は、あんな鈍感な龍が気づいているなんて、予想していなかった。
    ・・・自分の顔に出ていたのかもしれない。

    「なんでこんなことするの?若菜がついてくる事知ってたんでしょ?」
    「えっ・・・?」
    「あー、ついてこさせるようにしたのか。」

    全部合ってる・・・。
    龍は一瞬内のほうを見てかすかに笑った。
    「だって・・・」

    「だって、龍先輩全然あたしのこと見てくれないんだもん!!」
    「当たり前じゃない?」
    「あたしのほうが、前から好きだったし。あたしのほうが可愛いし・・・」
    「俺、顔どうでもいいから。」

    それって、ある意味ひどくない?
    本当かもしれないけど。
    「なんで?怜奈は・・・」
    「新山・・・。お前若菜のことなんだと思ってる?」
    「えっ?」
    「若菜は、本当は優しい奴なんだぜ?」
    急に何を?
    そんなおkと言って・・・。
    「それに、弱いんだ。俺は、いつの間にか若菜しか見えなくなってた。」

    「だからゴメン。新しい好きな人見つけろよ!!お前には、俺なんかよりいい人居るから!」

    龍は内の手を取った。
    「ちょっ!龍!?」

    それからはずっと無言だった。
    龍は何も言わずただ優しく内の手を握っていた。

    「何で言わなかった?俺に」

    「言ったら龍何するか分かんないじゃん」

    「これからはちゃんと言えよ?」

    「うん。あっ!龍も!!何か合ったらちゃんと言って!!」

    「はいはい。」

    「ハイは一回!!」

    「はーい」

    「・・・若菜」

    呼びかけられ、龍を見ると急にキスされた。
    今度はちゃんとキスの味がした。

    「また明日」

    「じゃあね」

    これ以上、何もありませんように・・・。
    そう願った内はバカだったのかな?
    このあと、何が起きるとは知らず、内は家の中に入った。
  • 42 咲 id:IWLMKfy/

    2011-12-29(木) 13:49:43 [削除依頼]


    :第3話:
  • 43 咲 id:IWLMKfy/

    2011-12-29(木) 14:21:28 [削除依頼]
    <一度〜友也side〜>

    -プルプルプル・・・-

    突然鳴り出した家の電話。
    家には俺一人だけ。面倒くさいけど電話に出なければならない。

    「はい。川澄ですけど」

    若菜からだった。

    「え?今なんて言った?!」

    電話の中で若菜は泣いていた。

    「龍が・・・轢かれた?」

    若菜を送ってから龍は家に帰る途中、車にはねられたらしい・・・。
    信号無視の、大型トラックに・・・。
    今さっき、龍のお母さんから若菜にメールが入ったそうだ。

    「分かった。お前は俺が来るまで家に居ろ!!」

    勢いよく電話を切って、投げてあったジャンバーを無理やり羽織り若菜の家に向かった。
    走っている間、嫌な予感が脳内を駆け巡った。
    そのたびに『そんなはずない』と自分を叱った。

    「若菜!!!」

    「友也・・・」

    若菜の目は赤くなっていた。
    相当自分を責めたのかもしれない。だって、奴が事故にあったのは若菜を送った後だったから。

    「若菜のせいじゃないって!だから泣くなよ!!」

    「だって・・・内を送ってから事故に・・・」

    「今すぐ病院行くぞ!!」

    俺は若菜の手を引いて病院まで走った。
    病院は嫌いだ。
    変な薬の臭いと器具の音がすることと、たまに誰を思ってか泣いている人も居るから。
    龍は手術をしている最中だった。

    「あっ・・・若菜ちゃん、友也くん」

    「あばさん!龍は大丈夫なんですか?!」

    本当は若菜が言うはずだった言葉。
    ・・・だったけど、頭が働くより先に口が動いた。
  • 44 咲 id:IWLMKfy/

    2011-12-29(木) 14:38:25 [削除依頼]
    <願い>

    -スゥー・・・-

    突然開いたオペ室の自動ドア。
    そこに立っていたのは、病院の先生だった。

    「あっ!先生。息子は・・・!!」

    「今は何とも言えませんが、安定している状態です。」

    我慢していた涙が又零れた。

    「しかし・・・」

    「しかし?」

    「まだ意識は戻っていません。」

    「えっ?」

    ・・・意識は戻ってない?
    安定しているんじゃないの・・・?

    「助けてください!!龍を!!助けてください!お願いします!!!」

    「勿論です。私達ができることはします」

    冷静な態度をしている先生は、またオペ室に入っていった。
    これでもしも龍が死んだら・・・。
    全部内のせいだ。
    あの時、もう少し時間をずらせていたら事故に会わなくてすんだかもしれない。

    「若菜?大丈夫だって!龍が・・・アイツが死ぬわけない!!」

    「友也・・・慰めてくれてありがと」

    「慰めてなんか・・・」

    ゴメン友也・・・。
    今の内には慰めにしか聞こえないよ・・・。
    だって、まだ生きる保障なんてない。
    死ぬ可能性だってあるんだから。

    「りゅぅ・・・」

    生きて・・・お願い。
    もう一回笑顔見たいよ・・・。
    話したいよ・・・。
  • 45 咲 id:IWLMKfy/

    2011-12-29(木) 15:05:27 [削除依頼]
    <思うままに〜龍side〜>

    『何処だ・・・ここ』

    目の前には真っ白な壁ばかり。
    他には何も見えない。
    一つだけある扉。

    -キィ・・・-

    『まぶし・・・』
    何処からかもの凄い光が目に入ってきた。
    だんだん目が慣れてきた・・・。

    丸い光が俺の前に寄ってきた。
    少しすると向こうにいってしまった。
    俺は無意識のうちにその光を追って走っていた。
    追わなかったら何か大きなものを失いそうな気がして・・・。
    丸かったはずの光は人の形に代わった。

    『誰?お前・・・』

    そいつは何か言っている。
    でも、何を言っているか聞こえない。

    「何?なんて言ってんの!?」

    『大切な人が待ってるよ。行ってあげなきゃ』

    「大切な人・・・?」

    『君のために泣いてくれる人がいるでしょ?』

    若菜・・・?のことか。

    『彼女?』

    「ぁ・・・そうだけど」

    『あれ?でも、違う男の子と手つないでるよ??』

    「っえ!?」

    若菜と・・・友也が手をつないでる。
    泣いている若菜を宥めている友也が居る。

    「情けねぇな俺。このまま死ねたらあんな若菜みなくて・・・」

    -パンッ!!-

    突然そいつの平手が飛んできた。
  • 46 咲 id:8HQUCMF.

    2012-01-01(日) 01:25:04 [削除依頼]
    <夢の中で〜龍side〜>

    「痛いけど・・・?」

    『最低だよ。そんな考え持ってるお前なんかをあの子は待ってんだよ!?』

    もう一度若菜を見た・・・。
    目を真っ赤にしてオペ室を見ている若菜が居る。
    もちろん、未だに友也と手をつないだいる。

    「若菜は・・・俺を待ってんのかな。あのまま、友也と一緒になればいいのに」

    『確かにお前はいつも若菜を困らせてる。でも若菜は、そんなお前が好きなんだよ』

    「なんか・・・でかい口叩いてやがんな」

    『あたしはさー・・・若菜の心友だったんだよ』

    心友・・・?
    今若菜には心友はいない。
    もしかしたら、こいつが心友だから・・・?

    「本当は・・・ずっと側にいたんか?」

    『うん。死んでからずっと。若菜の隣に居たよ』

    「名前は?」

    『・・・水谷蓮華。』

    水谷・・・蓮華。
    若菜の心友。若菜は気がつかなくても、ずっと側に居た・・・。
    「寂しかったな」

    『同情してんの?寂しくなんか無かった。だって、若菜が居たから』

    「でも、若菜は気がついてないよな?」

    『まーね。始めの頃は泣いてたんだよ・・・?最近はあたしの事じゃなくて・・・』

    「じゃなくて・・・?」

    『お前を想って泣いてた。軽く嫉妬したよ』

    俺を想って・・・?
    若菜が、俺を想って泣いたのか?
    辛い思いをさせたのか・・・やっぱりな。俺の行動が、言葉が苦しめてたんだ。
    それだったら・・・

    「尚更、会わせる顔ねぇな・・・」

    『早く行ってあげな。じゃないと、離れちゃうよ?一番大切なものじゃないの?』

    「大切・・・だけどな。」

    -トンッ-
    ふいに背中を押され、俺はバランスを崩した。
    前まであったはずの壁は、いつの間にか無くなっている。

    『後悔先に立たず!!行って!!』

    「分かった。水谷蓮華!!お前を忘れない!!」

    ・・・・・・。
    微かに開いた目。
    ここは集中治療室だろうか。
    隣には、たぶん若菜だと思われる女子の姿。
    ・・・あれは夢だったのだろうか。アイツは、実在の人物なのか?

    ま〜、そんなことどうだっていい。
    今は、生きてたからいいや。


    「龍〜〜っ!!!龍ー!!」
    「若菜・・・。ゴメンな・・・?」
    「もーいいー!もーいいよ〜!!」
    「ありがと・・・」
  • 47 咲 id:8HQUCMF.

    2012-01-01(日) 01:30:05 [削除依頼]
    どーも><
    ◇◆◇◆◇◆HAPPY/NEW/YEAR!!!!!◆◇◆◇◆◇


    今年もよろしくお願いします★
    皆さんにとって、幸せな一年になりますように・・・。

    内も、頑張りマース↑↑
  • 48 咲 id:8HQUCMF.

    2012-01-01(日) 10:33:30 [削除依頼]
    <認めて>

    龍が目覚めてから一週間が経った。
    事故にあったものの、龍の身体に異変はなく相変わらずお気楽なままだった。
    バカでうるさいのも変わっていなかった。
    蓮華のことを龍が口にしたのはちょうど、花瓶の水を替えていたときだった。

    「若菜、水谷蓮華ってさー・・・」

    -パリーン-
    「あっ!ゴメンびっくりした・・・。」
    「悪い・・・大丈夫か?もしかして、触れられたくなかったことか?」
    「そうじゃないんだけど・・・。何で知ってるの?」
    「会ったんだ。俺が手術してるとき夢だったかもしれねーけど・・・」
    「何で?だって、蓮華は死んでるんだよ?何で会えるの??」
    「話してくれるか?いつでもいいから」
    「分かった。少しだけ時間ちょうだい?簡単に言える内容じゃないから・・・」
    「待つよ。いつでもいいから」

    蓮華のことを言われるなんて思っていなかった。
    ましてや、死んだはずの蓮華に会ったなんて訳の分からないことを言い出すし・・・。
    だって、5年前のあのことは

    内のせい

    なんだから・・・。
    内のせいで蓮華は死んだんだから。
  • 49 咲 id:8GDM9Qx0

    2012-01-06(金) 16:44:25 [削除依頼]
    <衝突>

    内と蓮華は小学生のときバレーボールクラブに所属していた。お互い同じ時からバレーを始めた
    こともあって仲も良かった。
    蓮華は病によくかかり、クラブを休むことが少なくなかった。
    内は休むことなんてなかったから、そのおかげで蓮華よりも先に上に行くことができた。
    もちろん、上のチームに入ってからは試合に出してもらえることが少なくなった。
    でも、ある試合だけは出させてもらえた。
    認めてもらえたのかな?・・・って少し思ったけど、本当は試しにすぎなかった。
    だってその試合には、下のチームだった蓮華も出たんだから・・・。

    その時から内は少しずつ蓮華から距離を置くようになった。
    前は蓮華とパスをするって決めていたけど、違う人とするようになったし。
    話しかけられても無視をした。
    そしたら、だんだん蓮華も内から遠ざかって行った。
    話しかけないようになったし、目も合わさなくなってきた。
    本当は、内が悪いって分かってた。
    自分自身が2人の間に大きな溝を作っているんだって。
    こんなこと、したら駄目だって分かってた。
    でも、内のプライドが許さなかった。プライドを傷つけられた位で内は心友から離れていった。
    くだらない理由で、大切な人を傷つけたんだ。

    少ししてから、練習時間が一時間ずれることになり帰る時間も遅くなった。
    なので、しばらくは近所の人と一緒に帰らなければいけなくなった。
    内と蓮華の家は近かったので、勿論一緒に帰らなければいけない。
    バレーをした疲れと、重い2人の沈黙で内は話す気にさえもなれなかった。

    ある大きな大会の一週間前、大会に出るメンバーが発表された。

    「・・・本田、谷口、川本、伊藤、河角とあと一人は・・・水谷だ」

    自分の名前は・・・呼ばれなかった。
  • 50 咲 id:8GDM9Qx0

    2012-01-06(金) 17:01:32 [削除依頼]
    <分かれ道とあの日・・・>

    自分より下だった蓮華にレギュラーを取られた。
    病にかかって、自分よりもたくさん休んだ蓮華に居場所を取られたんだ。
    誰よりも、誇れるものだった。
    大きな大会に、なるべく小さい数字の背番号を背負って、たくさん活躍して・・・。
    そんな夢は音を立てて崩れていった。

    帰り道。蓮華の口から出たのは、紛れもなくレギュラーの話題。

    『良かったーレギュラーになれて。絶対若菜だと思ってたのに!』
    その言葉で内は怒ったんだ。
    「あっそ。そんなことが嬉しいの??」
    って。嫌味にしか聞こえない台詞を吐いた。

    『何それ!?どうせ若菜より下だったあたしがレギュラーになって嫌なんだよね?!』

    「だって内は蓮華より休まずにバレーして、蓮華より努力したんだよ!なんで蓮華なの?!!」

    『あたしは、休んだ分家でバレーしてた!!』

    「内だって家でバレーしてたもん!!」

    『じゃあ、努力してきたつもり・・・なんじゃないの?』

    「なんで蓮華なんかにそんなこと言われないといけないの?!」

    『若菜って・・・そんな心狭かったの?』

    そう言って、蓮華が横断歩道に向かって走って行ったとき猛スピードの車にはねられたんだ。
    黒いワゴン車だった。車はそのまま走って行き、内はすぐに病院に電話をかけた。
    即死だった。
    もし、ひかれるって分かっていたらあんなこと言わなかった。
    『おめでとう』って言ったのに・・・。
    居てくれるだけでも助かっているのに、自分から突き放して、自分が蓮華を怒らせる
    ようなこと言わなかったら、死ななくてすんだのに・・・。

    内は・・・


    人殺しだ・・・・・・。
  • 51 咲 id:g4.elfy/

    2012-01-14(土) 15:43:54 [削除依頼]
    <もしも取り戻せるのなら>

    蓮華の死んだ日から内はバレーをすることに拒否反応を示すようになっていた。
    いつも一緒に居た人があの出来事でいなくなった。
    いなくなったのは自分のせい。
    何とも言えぬ罪悪感が襲いストレスに悩んだ。
    吐き気や胃の痛み頭痛など何時もはない症状が見えていた。
    それでもやっぱりバレーが好きで、クラブを休むことはしなかった。
    ただその時だけ蓮華の存在を忘れ、まるで何かがとりついたようにバレーをした。

    大きな大会は結局内が出ないといけなくなった。
    あまり活躍も出来ず、結果も悪い大会になってしまった。
    その大会でセッターをしていたのが、桃音先輩だった。

    『いつまで立ち止まってんの?若菜はどうしたいの?それが分からないなら、バレー辞めな』

    その言葉が重く内に圧し掛かった。
    そしてもう一言。

    『若菜の笑顔で元気になってる人も居るから、その人の為には笑ってあげな?』

    内の笑顔・・・内は誰かを元気づけているのかな。
    笑顔にしているのかな・・・。
    もう分からなかった。
    自分の存在理由も、バレーをしている意味も、何もかも。
    解けない硬い鎖で繋がれているようだった。
    何をしても息苦しくて、何もしなくても不意に涙が零れた。

    その時、初めて自分を傷つけた。
    何も分からなくなって、考えられなくなったら切る・・・その繰り返し。
    気づけば左手首は赤い線がたくさん出来ていた。
    痛みも感じない。
    感じるのは、自分の弱さと醜さ、虚しさだった。

    そんな事をして、あの出来事は終わった。
    今でも薄っすらと、左手首にはあの時の傷が残っている。
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