罪人の定義と背負う十字架4コメント

1 Lua id:CuokYx8/

2011-12-02(金) 21:51:13 [削除依頼]



全ての光が遮断された湿った裏路地で、
抉れた二の腕を強く抑えて息を殺した。

掻かれた傷が疼く手のひらに握られた"カネ"。


――あと、970万レッド……!!


血飛沫に汚れた紙切れ1枚1枚が、
一生を懸けた"悲願"と死んでも果たす"復讐"への切符。


鉄格子の向こうで失くした笑顔の値段は当時8億レッド。
これが最後の涙だと誓ってから4年もの月日が過ぎた。


厚い壁に囲まれた三畳の世界、まだ生きているのか?


僕にあと半年だけ時間を下さい。
抱きしめられるほど綺麗な手はとっくに失くしたけど、
それでも君に変えられるものなんて何もないから。









悲哀に浸るのは後にしよう。


サイレンの音が聞こえてきた……。


#00.罪人の定義と背負う十字架
(凍える冬には間に合わせる)
(空をもう一度見上げさせてあげるよ)
  • 2 Lua id:CuokYx8/

    2011-12-02(金) 21:55:07 [削除依頼]

    ○Me and Story

    Luaです。別スレで『Secret』も執筆中です。
    『罪人の定義と背負う十字架』は人身売買の話です。
    残酷な表現、グロい表現が多々発生すると思います。
    頭の中で話はできているので、完結させたいです!
    まだまだ小説は下手ですが、よろしくお願いします。
  • 3 Lua id:uhiRmQp/

    2011-12-04(日) 12:44:25 [削除依頼]


    粗末なバラック――布をかぶせた粗末なテントのようなもの――に、体を引きずるようにして帰った。
    スモ―キーマウンテンと呼ばれるごみの山の中に合って、四六時中鼻がやられるような異臭を放っている。
    炎天下の中でもゴミが腐敗して生じた有害ガスが立ち込め、数メートル先も見えないほどの白い煙で覆われていた。
    普通の人がこんなところに小1時間もいたら、肺やら目やらイカれてしまうだろう。
    慣れているとはいえ、目は常に充血ししょっちゅう咳き込んでいた。
    崩れる足元に注意を払い、唯一の居場所へと辿りついた。

    「ヨルだ。開けてくれ」

    同じように充血した目が隙間からのぞき、バラックの入り口が空く。
    僕は転がるようになかに入り、そのまま倒れ込んだ。

    「ご苦労さん」
    「あー、腕怪我してんな」

    声をかけてくれた奴らは、同じバラックに住む同居人だ。
    こいつらも僕と同じような"罪人"で、世間に身を置ける場所はない。
    独りで住むには過酷すぎるこの場所も、人数がいれば何とかなる。

    「おら、見せてみろ」
    「悪い……」

    罪人と言っても、一緒に住んでいれば悪い奴らではない。
    こうして傷の手当てをしてくれる。僕等は助け合って生きていた。
    泥水に近い程に濁った水を口に含み、勢いよく患部に噴射する。
    ある程度の血と細菌を流し、薄汚れた布で巻くという最低限の応急処置。
    礼を言えば、そいつは黄ばんだ歯が覗いてニッと笑った。
  • 4 Lua id:uhiRmQp/

    2011-12-04(日) 13:17:54 [削除依頼]

    手当てをしてくれた男の名前はゼルと言った。
    僕より2歳年上の18歳で、街から迫害されて5年経つ。
    ワインレッドの髪と、緑の目が印象的だった。

    「んで、収穫は?」

    ゼルの問いに、僕はポケットに手を突っ込む。

    「10万レッドと少し」

    ゼルはまたニッと笑うと、僕の頭を荒く撫でた。
    「上出来」とだけ言って、堅いパンをひとちぎりくれた。
    僕はパンを受け取ると、手に握った金の中から5000レッドだけ取り出してゼルに渡した。
    傍で様子を見ていた奴らも群がってきた。

    「皆で何か食おうぜ」

    腕の痛みにひきつる顔でなんとか笑顔を作った。
    皆地面に頭をすりつけるようにいて僕に礼を言う。
    涙を流して感謝している奴もいた。
    収穫の一部を分けるのはいつものことなのに。
    その度に皆いちいち大げさに「ありがとう」と叫ぶ。

    バラックに居るのは罪人だけではない。
    世の中から偏見をもたれた病気の奴もいる。
    本当は感染なんてしないのに、病気がうつるといわれて追い出された人。
    火傷か何かで酷い顔になった人や指がない人もいる。
    そういった病人は自分で稼ぐことができない。盗みもできない。
    だから、スモ―キーマウンテンに逃げて僕等がかくまってる。

    盗んだ金で、食べ物を買う。
    食べ物も盗めばいいと思うかもしれないが、そうもいかない。
    食糧不足が深刻になってきているため、商人は食料の盗みを何よりも警戒していた。
    金を盗むことより、食糧を盗む方が見つかる危険性が高いのだ。
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