陰陽道12コメント

1 K2 id:6N26wLQ0

2011-12-01(木) 18:52:27 [削除依頼]
第一幕 「澪(みお)」の誕生


時は現在(いま)より何百年も昔の話。
ある農村のボロ小屋に一つの産声が挙がった。澪である。
その赤ん坊の両の手の甲には紫色の六芒星が大きく刻み込まれていた。村人達にはその赤ん坊の誕生を恐れる者もあったが、ほとんどの者がその赤ん坊の誕生を喜んだ。

「紫色の六芒星だなんて気味悪か!呪われちょる!そったら者をおいとったらオラ達まで呪われちまうがね!」

「六芒星は神の模様。それば刻まれたこの赤ん坊はきっと神様の使いがね。大切にせなあかんがね」

平助とよねの言葉ではよねの言葉に賛同する者が多かった。
母の桜はその赤ん坊が六芒星を持って生まれてきたことになんの恐れも持たなかった。よね達とは別の意味で澪が紫の六芒星を持って生まれてきたことに喜びを感じていた。
澪は何の気負いもないまま成長をとげていった。澪には父がいなかったが母と村人の愛がその穴を埋めていたため何の悲しみもなかった。
少女には人を和らげる不思議な力があった。
その為、最初は恐れていた平助達もしだいに澪を実の娘、実の孫のようにかわいがるようになった。
齢(よわい)五つにして澪は自分が他の子供達、いや大人を含めても皆とは違うことを感じとった。母親を除いては。
  • 2 K2 id:6N26wLQ0

    2011-12-01(木) 18:54:17 [削除依頼]
    どうも、実際に私は「K2」という人物ではありません。

    友達の小説をこちらに投稿させていただいている始末です。

    感想や、意見、アドバイスなど、何でもいいのでよろしくお願いします。
  • 3 K2 id:trdbNgG.

    2011-12-01(木) 21:43:55 [削除依頼]
    村の子供と遊んでいた時、一人ぽつんと佇(たたず)んでいる同い年程度の男の子を見つけた。初めて見る子、一緒に遊んでいた幼馴染と拓(たく)馬(ま)と烈(れつ)に「ねぇ、あの子引っ越してきたのかな。遊ぼうって言いに行ってみない?」と言ってみた。ところが拓馬も烈も

    「えっ?どこにそんな子がいるの?」

    「拓馬見えないの!?あそこにいるでしょ?烈は見えるよね!?」

    「はぁ?俺にもそんな奴見えねぇよ。あぁ、そっか。澪は俺と拓馬を騙そうとしたんだな。もうちょっとばれない嘘つけよ」

    「なんだ。嘘だったんだ。僕、本当にいるのかと思ったよ」

    「え…う、嘘じゃないよ。本当にそこに…」

    「おいおい。もう分かってんだからいいじゃねえか。そんなことよりベイゴマやろうぜ」

    「うんやろう。ほら澪も」

    「……うん」



    「ていうことがあったの母さん。二人共ふざけてるようには見えなかったの」

    「…澪には見えたけど拓馬君と烈君には見えていなかったのね」

    「うん…私の見間違いだったのかな」

    「澪。それは見間違いなんかじゃないわ。澪には、他の人には見えないものが見えるのよ」

    「他の人には見えないもの?母さんにも?」

    「母さんは見えないけど感じるわ。澪、これからそういうものが沢山見えてくるようになるかもしれない。そういうことは、母さん以外には、母さんがいいって言うまで話しちゃだめよ。いい?」

    「うん。わかった。拓馬と烈にも話さない」

     その日の夜澪が寝た後、母・桜は明かりを消した部屋から満天の星を見ながらつぶやいた。

    「澪が手に印をつけて生まれてきた時から、くると思っていたのよ…。本当に似ているわね。…泰明(やすあき)さん」
  • 4 K2 id:ZeofYJj.

    2011-12-02(金) 16:34:16 [削除依頼]
    澪は母との約束を破らなかった。
    母の言うとおり、その後自分にしか見えないものはだんだん増えていった。
    人間のようなもの、鬼のようなもの、虫のようなもの、河童のようなもの、火の玉、幽霊のようなもの、動物のようなもの、もはや何なのか分からないもの…澪はそれらを怖がらなかった。
    それらは澪に何をするでもなく、ただ遠くからじっと見ているのだった。
  • 5 K2 id:ZeofYJj.

    2011-12-02(金) 16:35:37 [削除依頼]
    第二幕 三本の支え

     
    澪は十歳になった。五歳の時の母との約束は忘れていない。

    澪は隣の町の寺子屋に通うようになった。拓馬と烈も一緒だ。寺子屋で澪と拓馬は優等生。決して烈も頭が悪いわけではないが、烈は気が向いた時にしか本気を出さない。おまけにやんちゃなので、寺子屋の教師達は手を焼いていた。
    だが、そんな烈も澪と拓馬の言うことは聞いた。特に澪の言うことはほとんど聞いた。どんなに暴れていても、拓馬の説得には耳を貸さなくても澪の説得には応じた。

    かわいく明るく、はつらつとした澪は寺子屋中の男子、女子のあこがれの的だった。男子は澪と特別な関係になりたいと思っていたが叶うことはなかった。
    それは、澪に近づこうものなら、“拓馬と烈に闘いを挑む。”ということだからだ。
    拓馬と烈は小さいころから澪に恋心を持っていたのだ。お互い、澪への気持ちは分かっていた。“澪をゆずるとしたら、あいつしかいない。”という信頼の心もあった。
    お互いの気持ちに気付いてからは澪に近づいてくる他の男達を二人で追い払うようになった。拓馬は空手を習い、烈は独自の方法で力をつけた。大人ですらこの二人にかなう者は多くなかった。

    女子は、澪と友達になりたかったが、澪の不思議な雰囲気がある一線をひいていた。
    しゃべりはするが行動は一緒にしない。家の話は一切話さない。その一線を越えたのは拓馬と烈ともう一人、沙奈(さな)だった。
  • 6 K2 id:zkKgN1q/

    2011-12-02(金) 20:03:34 [削除依頼]
    澪と拓馬と烈は、みんなより少し遅れて寺子屋に通いだした。隣の町まで子供三人で行かせるのが不安だったからである。

    「今日からみんなと一緒に学ぶ、藤(ふじ)澪(みお)さんと、柳(やなぎ)拓(たく)馬(ま)君と、椿烈(つばきれつ)君です。藤さんからあいさつして」

    「藤澪です。運動が好きなので一緒に遊んでください。よろしく!」

    「三人が入ってきた途端ざわついていた教室はもっとうるさくなった。先生が何回も注意してやっと静かになった。

    「えー次、柳君」

    「柳拓馬です。わからないことがあったら聞くことがあるかもしれません。よろしくお願いします」

    一部の女子が熱い視線を送ったが拓馬は気付かなかった。

    「次、椿君」

    「…椿烈。よろしく」

    別の一部の女子が熱い視線を送ったが烈に黙殺された。

    「え〜、では三人の席は」

    「先生!俺のとなり空いてるからここに藤さんを!!」

    「ばか。お前のとなりじゃ藤さんかわいそうだろ。俺のとなりのほうが絶対いいって!」

    「柳君〜!ここっ!ここ座って!」

    「椿様〜!こちらに座ってください!!」

    「うるさいなぁ。あんたら新しく来た三人の顔が整ってるからって騒ぎすぎなんだよ」

    別に特別大きな声を出したわけではない。だが、みんなぴたっと騒ぐのをやめた。
    少女は席を立つと扉の方へ大股で歩いて行った。

    「ちょっちょっと松葉さんどこへ行くんだい!?」

    「その三人は別として、この教室にいる奴らと学びたくないんで」
  • 7 K2 id:P0YFCoL/

    2011-12-03(土) 17:46:01 [削除依頼]
    ガラッ  ピシャン

    「はぁ。参ったなぁ」

    「あの、先生あの子は…?」

    「あぁ、松葉沙奈(まつばさな)さんと言って、ちょっと馴染めてないんだ。松葉さんを探してくるから、私が帰ってくるまで自習していてください」

    ガラガラ  ピシャッ

     先生がいなくなるなり、みんなはドッと三人を取り囲んだ。

    「私、宮上(みやがみ)鈴(すず)花(か)って言うのぉ。この町の呉服店の娘なのぉ」

    「おっ俺は倉無五(くらなしご)右(え)衛門(もん)!寺の息子です!ふっ藤さん!」

    「? 何?」

    「おっ俺と友達にっゴフッ」

    「「ふ〜じさんっ俺らと友達になろーよ」」

    「うんっ!いいよ」

    ニコッ

    澪の笑顔に五衛門以外の男子は「「ありがとうございます!」」と言って倒れていった。

    「えっ?えっ?」

    「澪。ほっとけ。こいつら単純なだけだから」

    「椿さっ椿君!烈君って呼んでもいい?」

    「…勝手にすれば」

    キャ〜ッ!
  • 8 ミレナ id:CJ2AYCj0

    2011-12-03(土) 18:07:12 [削除依頼]
    がんばっ
  • 9 K2 id:P0YFCoL/

    2011-12-03(土) 18:44:52 [削除依頼]
    ありがとうございます。
  • 10 K2 id:FMeJs/k0

    2011-12-05(月) 14:03:35 [削除依頼]
     烈の周りの女子達が叫びながら戻っていった。

    「ねぇねぇ。柳君。拓馬君って呼んでもいい?」

    「うん。え〜っと君達は何て呼べばい」ドンッ ドサッ

    「あっあたしぃ、鈴花って呼んで!」

    「痛ぁい。ちょっと宮上さん!急に割り込まないでよ!」

    「あらぁ。ごめんなさぁい。ジャマだったからぁ」

    「ジャマってなによ!?ジャマって!」

    「そーよ!気持ち悪い喋り方して。女の子ぶって!!」

    「キッキモ!?誰が女の子ぶってるですって!?元々私は女の子よ!あんた達だって大差ないでしょ!?」

    「何ですってぇ!?」

    「何よぅ!?」

    バチバチッ

    「えっ。えっと…」

    ボソッ
    「お前が『そういうケンカしてる女子ってどうかと思う』つったらこいつらやめんじゃねーの?」

    「? 何で僕が言ったらやめるの?烈」

    「…お前…正真証明の天然だな…」

    「??」

    「いーから早く言え。面倒臭くなってくるぞ」

    ギャーギャーギャーギャー

    「えっと、そっそうゆうケンカしてる女子ってどうかと思うよ」

    「!!」

     ショック状態で自分の席に戻っていく鈴花と女子達。
  • 11 K2 id:FMeJs/k0

    2011-12-05(月) 14:04:42 [削除依頼]
    「はぁ。やっと静かになったな、澪…って、あ?」

    「あれ?澪いないよ?どこ行ったんだろ」

    ス〜〜ッ

    「あの…」

    「「うわっ!」」

    「あっごめんなさい…。あの私宇和島(うわじま) 菊(きく)と言います」」

    「あぁ!?今それどころじゃねーんだよ!」

    「ごめんね。ちょっと今は」

    「あの…私藤さん見ましたよ…。二人が女子に囲まれている間に外に…」

    「はぁ?あいつ俺達に声もかけずに行ったのかよ!?」

    「烈、とりあえず澪を探しに行こう。宇和島さんありがとう」

     烈は文句を言いながら、拓馬はそんな烈をなだめながら外へ向かった。

    …クスッ

    「ん?」

    「どうしたの?烈」

    「…いや。何でもない。気のせいか」

     三人がいなくなり、みんな普通におしゃべりを始めた時

    「……無意識な陰陽師に振り回されているみたいね…。フフフッこれからどうなるのか、先が楽しみだわ…」

     はっきりとした声。だが、誰も聞いてはいない、聞いていたのは本人だけ…。
  • 12 K2 id:1gTOCjz0

    2011-12-06(火) 18:19:35 [削除依頼]
    「あっ、先生」

    「藤さんか。どうにも松葉さんが見つからなくてね。藤さんも教室に入って下さい」

    「…」

    チラッ

     澪は先生を下から見上げたら、すぐ後ろの高い檜(ひのき)の木に沙奈が隠れているのが見えた。

    「!…」

    「そっそんな顔で見ないで下さいよ…。私だって松葉さんにはほとほと困っているんです」

     先生は澪が責めている顔をしている様に見えたのか、オロオロしながら寺子屋に戻っていった。

    「ふぅ。やっとあいつ行ったか」

    「あっ、あのっ」

    「ちょっと待って。今降りるから」

     澪は猫のように降りてくる沙奈をポカンとして見ていた。

    「あんたが先生に言うかと思ったよ。真面目ちゃんっぽいじゃん」

    「……」

    「あっ、別に悪い意味じゃないよ」

    「うん」

    「あたし口悪いんだよね」

    「ううん。そんなことないよ。ただ思ってることそのまま言っちゃうだけじゃない?」

    「…あんたも結構はっきり言ってるよ」

    「え?」

    「まぁいいや」

    沙奈は服や髪についた枝葉をはらいはじめた。澪達のことを“顔が整っている”と言った沙奈自身も十分綺麗である。澪はそのことに気づき、同時に疑問が浮かんだ。
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