純粋無垢な彼女の視界には亡霊が映る、11コメント

1 疑心暗鬼 id:OS4o./u0

2011-11-28(月) 17:16:14 [削除依頼]

「先生、この人殺してもいいですか?」

彼女がそう発した瞬間、教室は静寂に包まれた。
  • 2 ゆうき id:EKjX.G00

    2011-11-28(月) 19:42:21 [削除依頼]



    がんばってください\(^o^)/
  • 3 ゆうき id:EKjX.G00

    2011-11-28(月) 19:42:29 [削除依頼]



    がんばってください\(^o^)/
  • 4 疑心暗鬼 id:AksrfDr/

    2011-11-29(火) 00:05:40 [削除依頼]

    「……」

    俺が数分後、彼女を生徒指導室まで連行したことは言うまでもない。
    彼女はなんでこんなところに連れ込まれたのかが理解不能らしく、訝しげな表情で(とあえて表現してみるものの、実際の彼女の表情はわずかに歪んだだけで事実上は無表情そのままだったのだが)俺が差し出した椅子に静かに腰掛けてみせる。

    あの後、この人という彼女の目線の先にいたメガネ少年はおどおどとした表情で蒼白していたのでこれはまずいと思った俺は自分が掛け持っている授業をわざわざ自習にしてまで今に至るというわけなのだが……彼女はいたって反省の色をひとつとして見せていない。着実に言われたことをこなす人形のごとく、俺に呼び出されると何も文句ひとつ言わずについてきた。

    彼女の名前は不知火陽炎。
    成績はいつもトップでこれといって中のいい人物はクラスないにはいないらしく、いつも一人で過ごしている様子がうかがえる。誰かに話しかければ答えはするもののそれ以上は興味がないのか、自分の方から他人の方へと踏み込もうという考えは彼女にはないらしい。眉目秀麗という言葉がお似合いな彼女はどこかの国の血が流れているらしく、黒髪なのに青い瞳という出で立ちであるために告白されることもあるらしいが、ご存知のとおりこのような性格ということもあり、未だに恋が実ったやつはいないのだという。……それが嘘なのかまことなのか俺にはしったことではないんだがな。

    「……どうやら、なんでこんなことに連れ込まれたのかが理解できていないようだな」
    「先生と生徒の危ない関係を演じたいのかと把握していたのですが違うのですか?」
    「誰がそんなこと考えるかッ! そもそもとして俺は年下の女には興味ない、彼女にするのなら年上のナイスバディなお姉さんタイプがいいんだってのッ!」
    「……ふむふむ。櫟(あららぎ)先生の好みのタイプはナイスバディなお姉さん……と」
    「なんでわざわざそんなことをメモするんだッ!」
    「いつか役に立つときが来るかなと思いまして。あ、私のことは気になさらずに話を進めてくださって結構ですよ」
    「お前の話をしているんだよ今の俺はああああああああああああああああッ!」

    まったくもって話がかみ合わない。
    こんなことでちゃんと彼女と話が進められるのだろうか。不安を胸に抱きながらも、俺は今思っていることをただ純粋に述べることにするのだった。
  • 5 疑心暗鬼 id:AksrfDr/

    2011-11-29(火) 19:23:14 [削除依頼]
    ゆうきさん

    まさかのオワタの応援メッセージですか(笑)
    応援コメ、ありがとうございます。地道に小説更新、頑張らせていただきますね
  • 6 ゆぅにゃ id:n6qTHxk.

    2011-11-29(火) 19:27:15 [削除依頼]
    題名かっこいいですねっ!!
    内容も面白い〜っ☆
    更新頑張ってください♪
  • 7 疑心暗鬼 id:AksrfDr/

    2011-11-29(火) 22:44:44 [削除依頼]
    ゆうにゃさん

    お褒めの言葉、ありがとうございます
    小説更新、頑張らせていただきますね
  • 8 疑心暗鬼 id:j5pemsP.

    2011-11-30(水) 16:59:49 [削除依頼]

    「とりあえず、本題に戻そう」

    このままぐだぐだとこいつと話したところで本題にたどり着けないのは目に見えている。だとしたらいっそのこと、自分から切り出した方が早いというものだ。というわけで半ば強引に俺は本題へと戻すことにした。

    「お前は……何だ、そんなにも山田に不快感でも持っているのか?」
    「不快感?」

    なんのことだ?と言わんばかりの表情で首を愛らしくかしげる不知火陽炎。

    「あー……だからその、あれだろ?お前は山田に不満を持っているからこそ、さっきみたいなことを口走ってしまったんだろ?」
    「櫟先生がどのような考えを持っておられているのか私には到底理解しがたいものですが少なくとも先生が考えているようなことではないのは確かですね。彼は彼であっても私の隣の席におられる山田ではございません。それに名前があるのかも怪しいところですので」
    「……どういう意味だ?」

    さっきからこいつは一体、なんの話をしている?
    間違いなく不知火の隣の席にいるのは山田という生徒、ただ一人だ。それだけは変えようのない真実。それだというのに当の本人は彼の存在を全否定している。それほどまでに彼のことを毛嫌いしているのか、それとも……。

    「……」
    「……少し質問をしてもいいか?」
    「どうぞお好きなように」
    「じゃあ遠慮なく」
    「お前が言っていた『殺してもいいですか?』といった人物は少なくとも山田ではない……それは合っているか?」
    「正解ですね」
    「それじゃあ外で授業をしていた生徒の中にも含まれていないか?」
    「何を言っておられるんですか、先生。彼には『足』というものは存在していません。そもそもとして運動をすることもままならないですよ」
  • 9 疑心暗鬼 id:j5pemsP.

    2011-11-30(水) 17:16:11 [削除依頼]

    「……ケガでもしているのか?」
    「怪我ではありません、ああ……私の言い方が悪かったようですね。彼の足は『消えています』。私は彼にそんな体では不便ではないか?とといたところ、彼によると「案外、足のない生活も楽なもんだよ」と返されました。」
    「消え……ッ?」

    ちょっと待て……不知火陽炎は一体、『なんの話をしている』?
    少なくとも俺の生徒ではないことは確かなのだが、彼女の言い方だとまるで彼があれだと言わんばかりのような……。
    いつまでも悩んでいる俺にしびれを切らしたのか、ふぅ、と表情を歪ませずにため息をこぼす不知火陽炎。

    俺が彼女に与えられた「殺したい人物」という情報は限りなく少ない。
    隣の席の山田ではないこと、外で体育をしている生徒の中にも含まれていないこと……そして一番重要なのが彼の足は『消えている』ということ。山田以外にも自分のクラスメイト全員の名前を上げてみたものの、彼女は頭をたてに振ることは決してなかった。それでもその場にいない人物をわざわざ『彼』と二人称で呼ぶ必要はあるのだろうか。それに彼女は確かに見ていた。左隣を尻目に。
    俺の推測が間違えていなければその人物は恐らく……『あの場所には存在していなかった人間』ということになるのだが。

    「博識な先生ならそろそろ、察しがついておられるのではないですか?」
    「博識かどうかは疑わしいところだが、ただ何となく思いついた気はするな……あくまでも俺の推理だけどな」
    「私はそんな先生のお答えが知りたいですね。ここまでヒントを与えたんです、そろそろ気づいてください。私も気が長いほうじゃないんですよ」
    「そんな無表情で言われても説得力がないけどな。とはいうものの、いつまでもこんなことで話を止めていちゃ意味がないからな……」

    正直な話、俺は『その人間の存在を信じてはいない』。あくまでもああいうのはメディアとかが作り出した架空の存在だと思っていたし、俺自身、そういうのに『疎い』ということもあって信じようと思ったことは一度もなかった。それでも俺は彼女が嘘をついているようにも思えない。それはさっきから一心に見つめてくる目から読み取ることができる。
  • 10 疑心暗鬼 id:j5pemsP.

    2011-11-30(水) 17:36:20 [削除依頼]

    「幽霊」

    馴染みのない言葉を出す。
    それと同時に(恐らくは彼女なりに笑っているつもりなのだろう)ふ、と嬉しそうに口元を歪ませる不知火陽炎。

    「先生ならきっと、気づいてくれると思いましたよ」
    「マジか……それはマジなのか?」
    「本気と書いてマジです。……ふふ、私が言うと少し違和感がありますかね?あまりにも彼がうるさいあまり言い出さずに入られなかったんですよ」
    「……はあ、」
    「どうしたんですか、先生。そんなに大きなため息を漏らすと幸せが逃げるという言葉をご存知ないのですか?仕事に没頭するあまり、妻に見捨てられてナイーブになる気持ちも分からなくもないのですが今はその話はさて置き、私の話を聞いてください」
    「突っ込みどころは満載だが……それはあえてほっておくことにしよう。……それで?その幽霊さんとやらはどんな感じのひとなんだ?」
    「そうですねえ……ふわふわとした猫っぽい毛並みの茶髪で、小顔で長身、格好はラフで今どきの格好といったような感じでしょうか。正確的には落ち着いているように見えて案外、子供っぽい一面を持っている男性ですね。先生よりは少し、上ぐらいの外見年齢をしておられますね」
    「なるほど……」

    ということは少なくとも、20代後半ということか。

    「その人とか顔見知り……というわけではなさそうだな」
    「顔見知りでしたらこんなこと言い出しませんよ。名前は思い出せないらしいですが一つ、彼は覚えていることがあるそうです」
    「それは是非とも教えてもらいたいところだな」
    「……と先生はおっしゃっておりますが、教えてもよろしいですか?」

    はたから見たら今の光景はきっと、壁に話しかけている怪しい人物だろう。でもその前に先程の説明があったので辛うじて俺はその空間に、『ほかの何か』がいるということを脳内補正することができた。

    「……本人から許可がおりましたのでお教えしますね」
  • 11 疑心暗鬼 id:JsJD7uZ0

    2011-12-02(金) 00:06:09 [削除依頼]

    「彼は生きています」
    「生き霊……ということか?」
    「先生は察しが早くて助かります」
    「どこで記憶を失ったのかはわかりませんが、彼は自分自身を探しているのだそうです。だからこそ唯一、彼の姿の見える私の助けが必要なのだとか。本当に面倒な話ですよね……」
    「俺がこんなこと言えた口じゃないが……そういうのは思っていたとしても心のうちにとどめておいたほうがいいと思うぞ?」
    「私、嘘をつけないたちなんですよ」

    ふふ、と苦笑を浮かべる不知火陽炎。

    「そういう問題じゃないと思うんだが……」
    「どういう問題があるんですか?」
    「ああ、もういい。お前に説教をしようとした俺が馬鹿だった……」
    「……何か妙に鼻につくような言い方をされますね」

    年齢相応に感じさせられるふくれっ面を浮かべる彼女を尻目に、俺は席から立ち上がりつつ「じゃあ、」と行ってまるで最初から何事もなかったのようにその場から立ち去ろうとした途端、目にもとまらないようななめらかな動きで羽交い締めにされた為、身動きひとつ取れずにいたのだった。
    ……くッ!こいつ、貧弱そうな体つきしているくせに案外、強力じゃねえか……!

    「お前……何か習っているのか?」
    「いいえ、ただ教養程度に嗜んでいるだけですよ。もとはか弱い女子高校生です。高校生には危険は付きものですからね、こういうことも必要なのですよ」
    「いででででででで!爪を立てるな、いてえだろうがッ!話はちゃんと聞いたし、俺はもう用無しだろうが!まだ何か俺に用があるのかよッ!」
    「何を言っておられるのですか、先生。私を呼び出したのは先生の方でしょう?」
    「うッ……」

    たしかにそれを指摘されてしまっては、返す言葉も見つからないというものだ。
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