Music friend 28コメント

1 蛍 id:bK1vCvx1

2011-11-19(土) 19:17:49 [削除依頼]



音楽も友達も捨てて、全てを最初からやり直したら私には一体何が残るのだろうか。
  • 9 蛍 id:wJPHGbu1

    2011-11-20(日) 20:00:15 [削除依頼]


    背負っていた小さめのチェック柄のリュックから、ヘッドフォンを取り出して耳に掛ける。このリュックはユイカと買い物に行ったときに、似合うんちゃうと彼女が選んでくれたものだった。別にリュックなんて何でもええんやけど、なんて嬉しそうに選んでくれる彼女に向って言える筈がなかったので何も言わず黙ってこれを購入した。実際前使っていたものも古くなって、丁度新しいのが欲しいなと思っていたところだったので良かった訳だが。しかしもうそんな日はけえへんのかー、とふと思って馴染みのない感情が胸の中に込み上げてくる。街中をヘッドフォンをしたまんま歩くんはやめいよ、危ないんやし、という母親の忠告を無視して何度か怒られた。反抗期も過ぎていたので、しゃあない、従ってやるかとも思ったが、やめた。音楽を聴いていないと何故だか落ち着かない。それに人がいっぱいいる街中を、音楽なしで歩くなんて、まるで世界の汚さを見せつけられているようで吐き気がする――というのは言い過ぎなのかもしれないが、少しはそう思う。店を出るが特に行くあても無かった。真っ直ぐ家に帰る気も起きないので、どこか漫喫でにもよって時間を潰すかと考えて足を動かす。お気に入りの“Weakling”というバンドの少しシックな曲を選んで再生する。せや、このバンドアカリも好き言うとったわ、とこんな時に限ってバンドメンバーの事を思い出した。今思えば本当は文化部に入るつもりだったと言っていたアカリがこのバンドに入ってくれたのは、丁度このWeaklingが好きという理由だった。アカリが学校でWeaklingの曲を口ずさんでいて、あれ? 何でその曲しっとるん? と私が聞いて、そこから話が盛り上がった訳だ。「へえ、このバンド好きなんや! あたしもむっちゃ好きやねん。せや、一緒にバンド組まへん?」私がそう唐突に言っても彼女は少しも不機嫌な表情は見せず、「んー、あたし文化部入りたいねん」と少し戸惑った様子を見せていた。「なんで? せっかくそんなに歌上手いのに」「え、全然やよ、上手ないよ」「むっちゃ上手いわ! バンド組んで、アカリちゃんにボーカルやって貰いたいんやけど」そう何度もせがむと諦めたのか、私がしつこすぎたのか彼女はしぶしぶバンドに入ってくれた。せっかくだったのであの時彼女が口ずさんでいた曲に切り替えた。シックな世界からいっぺんに明るい世界へと変わる。
    少し歩いて行くと信号機にぶつかって、渡ろうとする瞬間に赤へと変わり動かそうとした足を止める。なんやねん、ついてへんなあ、とぼやいてヘッドフォンを耳から首に降ろし視線を前へとやると、丁度向かい側で私と同じように信号待ちをしていた顔見知りがいるのに気がついた。クラスメイトのタクミという男子だ。ジーパンに黒色のシャツで身長も特別高い方ではないので、あまり目立ってはいなかった。学校では全くではないがあまり喋らないし面識もない。またまた私と同じようにヘッドフォンを首にかけて何やら携帯をいじっているよう。こっち向け、あほ、と念を送ってガン見するが、私の念が足りないのか彼が鈍感すぎるのか此方には中々向かない。信号が青へと変わり、信号待ちの止まっていた人間と車が一斉に動き出した。視線を変えず携帯をいじりながら歩き出した彼に、横断歩道のど真ん中で声をかけてみた
  • 10 蛍 id:wJPHGbu1

    2011-11-20(日) 23:28:30 [削除依頼]



    「危ないで、あほ」
    その一言で彼の目線が携帯から外れた。声の発信地を見ると表情が変わる。ああお前か、といういたずらが見つかった幼い子供ような顔をした。
    「なんやねんその顔」
    「いや、別に」
    「あ、そう」
    はよ行ってくれやと言いたそうだった彼に私は無理に話しかける。
    「何しとったん?」
    「漫喫行っとった、暇やから。自分は?」
    「あー…、バンドの、練習」
    一応な、と心の中で付け足し。
    「え、カナバンドなんかしとったん?」
    「…知らんかったん? 一応同じクラスやのに」
    「知らんかった、興味あらへんし」
    そんなに直球で言うことあらへんやろ、と苦笑すると信号機の青が点滅する。あかん、赤なるわっ、と彼を引っ張って丁度私が向かう方面に走った。横断歩道を渡り終えると、タクミは小さく不機嫌そうな顔をする。
    「俺、あっちなんやけど」
    と、反対側を指差して呟く。
    「まーまー、ええやん。どーせ暇やろ?」
    「暇ちゃう。これから家帰って寝んねん」
    「色気ないなあ、ちゅーか、それ暇っちゅうことやん。せっかくやしお茶せえへん?」
    「…奢りならな」
    「う。…まあ、ええわ。今日だけやで。奢ったるから付き合え」
    まだ納得がいかないような彼を無理矢理に引き連れまわして、どこ行く? と尋ねると人の話なんて聞いて無さそうな様子でどこでもええと彼はぼそっと呟いた。どこでもええのが一番困るねん、と心の中で愚痴りながら行くあても無かったので近くのファミレスに入る。お昼時というせいなのか、人は結構多くて唯一空いていた窓際の席にちょこんと2人で座った。あれ、あたしらカップルに見られへんやろか、等と余計な心配をして独りでに顔が赤くなる。何照れとんの? と痛いところを突かれて、いや別になんもー、と誤魔化してはとりあえずコーラを2つ頼んだ。丁寧なウエイトレスさんがぺこっと頭を下げて厨房の方へと行く後姿をじいっと見ていたら、変態か、とタクミに突っ込まれた。


    .
  • 11 蛍 id:wJPHGbu1

    2011-11-20(日) 23:30:36 [削除依頼]



    「なんでよ、ただ見てただけやんか」
    「尻見とったやろ、太ももとか」
    「…タクミの方が変態やんか」
    「お前にだけは言われたないわ」
    言われたないわ、の、「わ」という言葉を発すると同時に真っ黒な携帯を堂々と彼は開く。
    「…あんたさあ、人とおる時は携帯開くんやめいよ」
    私がそういうとタクミはちらっと此方を向いて、少しだけ口を開き
    「俺の勝手や」
    と呟く。少々いらっと来たので、テーブルの上にある氷の入った水をぶっ掛けてやろうかと思ったがやめておいた。そんな事したら即刻退場だ。
    「…せやなくて、失礼や言うとんねん、あほ」
    これ以上言っても効果が無さそうだったので、私もあほの「ほ」という字と共に携帯を開いた。メールをチェックすると新着メールが1件ある。アカリから? ユイカか? ハルカかもしれへん。多少期待するが母親からだった。開く気にもなれないので小さくため息をついてから携帯を閉じた。と、同時に先程とは違うウエイトレスさんが、お盆に大量の氷とコーラが注がれたグラスを2つ持ってきて机の上にコトと置いた。丁寧な言葉遣いで、以上で宜しいですか? と尋ねてくるので、ええです、と言い掛けてから、いいです、と標準語に戻してにっこり微笑んだ。その間にも私の目の前にいる彼は携帯から目を逸らなかった。ウエイトレスさんが行った後、彼の目の前に乱暴にコーラが入ったグラスを無理矢理、ごと、と音が出るように置いた。
    「…乱暴な奴やなあ」
    私の態度の変化に気付いたのか、頬を引き攣らせながら携帯を閉じる。ぎろっと睨み付けると、それから逸れるようにグラスに手を伸ばしコーラに少しだけ口をつけた。私はその行動とは裏腹に先程まで山盛りだったコーラを一気飲みして、口を開く。
    「…歌う」
    「は?」
    唐突の言葉で理解できない、というようにタクミが片眉をあげた。
    「今からカラオケ行くで! もうあかん、すっきりせえへん! とにかくこの苛々を発散せえへんと、あたしは爆発しそうや」
    「…もう爆発しとるやんけ」
    「うっさい、誰がやねん! ええから行くで、ほら、さっさと飲みい」


    .
  • 12 蛍 id:wJPHGbu1

    2011-11-20(日) 23:36:05 [削除依頼]



    改行とか苦手な自分(´`)←
    さてテスト週間だというのに、全く勉強してない(
  • 13 蛍 id:m7yrDYa/

    2011-11-21(月) 17:49:19 [削除依頼]



    あげとかないと見失っちゃいますね...


    テストまであと3日しかないのに、
    勝手にあと3日もあると頭の中で書き換えてる自分←
    誰かこんな私を殴ってください!!(Д )ぁ
    勉強とか...する気しませんし...


    .
  • 14 ゆい id:ppVYGh91

    2011-11-23(水) 08:16:28 [削除依頼]


    うわぁあ、更新されてるっ
    テスト頑張ってください!

    テスト明けの更新楽しみにしています(ω)
  • 15 蛍 id:hL2Fhs.0

    2011-11-25(金) 20:24:14 [削除依頼]
    >14 ゆい 様 2度目のコメントですね、ありがとうございます!!← テストやっと終わり更新できることを嬉しく思います(∀) 本当にありがとうです、待っててくれ…たのかな?(( 本当にありがとうございますっ! .
  • 16 蛍 id:hL2Fhs.0

    2011-11-25(金) 20:25:38 [削除依頼]



    私が鞄を持ち勢いよく立ち上がると、タクミは焦ったようにコーラを飲み干した。レジで支払う際、割り勘やで? と行ってしまう瞬間のタクミを捕まえると、せこいやっちゃなあとため息を疲れてむっときたので小さく彼の足を蹴ってやった。そのシーンを保育園児だと思われる子に「おかーさん、あの人ボーリョク振るってるー」と指をさされて、すぐさま母親が「見ちゃいけませんっ」とその子供を連れてどこかへ去ってしまったので、隣にいたタクミが大爆笑して更に気に障りさっきより何倍もの力で蹴ってやった。
    「どこ行くん?」
    ありがとうございましたーっ、という言葉と共にファミレスを出る。歩幅を広げて、いわゆる早歩き、というものでスタスタと歩き出すと彼は慌てるように私の後をついてくる。苦笑をしながらそう私に訪ねてきたので睨みつけてやった。
    「あんなあ! 人の話聞いとったんか、自分! カラオケ行く言うたやんかっ」
    歩くスピードは落とさずに、むしろどんどん早くしていくと、背後でタクミがぶつぶつ何やら文句を言っているのが街中の雑音と一緒に耳に入ってくる。カラオケ店につくまではずっとこんな様な感じで、仲良く肩並んでお喋りしながら…、なんていうのとは正反対だった。
    常連のカラオケ店につくと、え、ここなん? とタクミが首を捻る。
    「おん、…あ、なんか希望あった? ここの店がええ、とか」
    「いや、別にあらへんけど…、ここあんま、つーか全然けぇへんし」
    「そなん? ここあたしのお勧めやで。なんか好きやねん、雰囲気とかが」
    ふうん…、と、ドアを開け店に入るあたしの背中を追ってくる。フロントで3時間で1部屋借りて、指定された部屋へと入る。空気が一気に変わった。大きなテレビ。防音室。マイク。物全てが私を受け入れてくれているようで気持ちが良い。明るさは少し暗めだが、感じとしてはその正反対で明るい感じ、と言えよう。この防音室はユイカ達とバンド練習をした時の防音室とは違うのだ。あっちはピリピリと張り詰めてる感じで、こっちはゆったりとリラックスできる感じ…、等と思うのは私だけだろうか。多数友人に話してみても、今のところ共感者は舞い降りてこない。うーん、と伸びをしていると、カラオケで伸び何かする奴初めて見たわ、とぼそっとタクミに呟かれ、2つ並んでいるソファーのど真ん中にぼぶ、と彼は座った。


    .
  • 17 蛍 id:4Es27cu1

    2011-11-26(土) 13:58:06 [削除依頼]



    「歌わへんの?」
    彼の行動に疑問を感じて、机の上にあったマイクを手に取り彼に差し出した。きょとん、と心の中で効果音をつけて首を傾げる。するとタクミは無表情のままマイクを受け取り、台の上にある曲名、歌手、No.などが書いてある厚い本を手に取って開いた。その動作の際も、また無表情だった。…んま、別にええか、と心の中でぼやいて私もリモコンを手に取りお気に入りの曲をバンバン入れた。まずWeaklingのバンドを検索して、好きな曲を5つ入れる。他人から見たら、ちっとは遠慮しいよと言われるくらいだったと思うのだが、気にしなかった。男子の前だから、等というのも何故かちっぽけな事に見えてきた。この隣にいる男子がタクミじゃなかったら、もっと格好いいイケメンさんだったら違うのか、と言われるとそうでもない。とにかく歌いたかったのだ。その一心で少々焦り、操作ミスなどで望んでいないページに飛んでしまった際は多少苛々した。
    テレビに1曲目の曲が表示される。少し経って画面が変わり、最大音量かと疑う程の大きさの音楽が部屋中に流れた。すぅうと息を吸い、マイクを握り締め、字幕に合わせて言葉と共に息を吐いた。それに驚いたのかタクミの表情が変わったのが眼の端に入ってきたが、気に留めることはなく、歌い続けた。真っ白、とまではいかないのだが、頭の中は白に近かった。少し色のある、灰色とでもいっておこうか、頭の中は灰色だった。更にこの世界には私1人だけしかいない、という変な感覚にさえ溺れて、身体の芯から熱くなっていくのが分かる。これ熱出てるんちゃうかな、と自分でも疑う程に身体が熱くなっていく。頬の火照りが増した。私のテンションも最大値にまで達した。脳の中心部が音楽を求めているようで、とにかく目の前のテレビしか視界に入らず、私の口が閉じることはなかった。
    この曲は約2分という短めの明るい曲で、英語のところが難しいのである。特別私は滑舌が悪い訳ではないが、リズムに出遅れるときがたまにあった。丁度その英語のところがきて、出遅れることなく歌えれたので、ガッツポーズをしたくなったのがやめた。字幕が消えて、間奏に入った。マイクを口から遠ざけ手を降ろす。現実に引き戻されたような気がして、名残惜しい、という言葉はここで使っていいのかわからないが、そんなような感じだった。少しすると再び字幕が現れた。待っていた、我が恋人、字幕よ。歌おうとしてマイクを口に近づけて唇を開くと、彼が口を開いた。


    .
  • 18 蛍 id:4Es27cu1

    2011-11-26(土) 14:28:50 [削除依頼]



    「…気持ち良さそーやな」
    「へ?」
    あ、我が恋人、字幕、先に行ってしまわれた。
    「何か、カナ、歌っとんのむっちゃ気持ち良さそーや」
    「…なんよ、きしょいんならきしょいてハッキリ言えばええやん」
    画面の中の字幕は、私の声を無視してどんどん青色に染まっていく。今更再開して歌うことなんて出来ずに、私はマイクを口から離した。歌声無しの音楽が部屋中に流れて多少の違和感を覚える。タクミの口元はいつの間にか緩んでいた。ソファに座ったまま私を見ている彼、私は立ったまま彼の顔を見つめている。その際にも音楽はどんどん進む。ああ、もうすぐ終わってしまう。
    「きしょいなんて誰も言うてへんやろ」
    少し不機嫌そうな身振りを見せてタクミは言うのだが、眼は確かに笑っていたと思う。なんよ、何が言いたいねん、と返すと、さーな、と返ってくる。
    「…訳わからん」
    それだけ吐いて再度歌おうとすると、彼はそれを遮るように、羨ましいねん、と言った。
    「は?」
    「人の目気にせんと、そうやって堂々と歌えるのって、なかなか無いで」
    「あたしが鈍感や言いたいんか」
    「鈍感とは少しちゃうけどなあ…、せやけど、かっこええ」
    「…あたし女やし、かっこええ言われても嬉しないし」
    ツン。ツンデレの、ツンを再現するようにそっぽを向くと、タクミは少し意地悪そうに笑う。
    「はいはい、ほな、かわええ?」
    「えっ」
    どくん、と胸が大きく震えた。なんや、酒でも飲んでんのかこいつ、と彼を見つめる。
    「はは、嘘やって。そない吃驚せんでも」
    「吃驚するわあほ! お願いやから、本間、…悪質な嘘はやめーよ」
    あかん、あたし今、顔赤ないかな、はずい。
    「はいはい。カナ、バンドやっとるんやろ、何専門?」
    「ベース」
    「ボーカル誰?」
    「みんな」
    「全員で歌うん? 割り振って。それもええな」
    なんなん? この感情、と自分の心に尋ねても返事はわからへん、だった。バンドの事を話されただけでこれだ。馴染みのない感情。きゅっと唇を噛み締めていないと耐え切れないようだったので、唇を噛み締めた。切ない、と言うのかよくわからない。まだ私には知らない感情が沢山あるんだな、とも思った。悲しいのか? やっぱり切ないのか? それとも苦しいのか? 全く計り知れなくて、とにかくこのモヤモヤしたような感じが嫌だったので、それを飛ばすように大声で叫んだ。
    「せやけど、もうバンドはお開きやねん!」
    そう叫んでも何かが変わる様子もなく、反対に、この悲しいような切ないような、苦しいような感情は私の中で渦を巻き始めた。


    .
  • 19 ゆい id:4Es27cu1

    2011-11-26(土) 20:11:26 [削除依頼]


    関西弁ってなんか好きです、
    カナちゃん可愛いですね*←

    更新ガンバです!!
  • 20 蛍 id:YtjmNji0

    2011-11-27(日) 12:41:17 [削除依頼]
    うあー、部活終わったー…( >19 ゆい 様 いつもコメ感謝です!!← 自分関西弁大好きなんですよね、関西に生まれたかtt(黙 可愛いですかwwありがとうございますwww 更新頑張ります、いつもありですっ!( …後々更新!
  • 21 ジョバンニ id:bdYghlR1

    2011-12-01(木) 00:41:29 [削除依頼]
    評価に来たジョバンニです。どうぞよろしく。

    遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。未熟者ゆえ至らない点があると思いますが、どうか温かい目で見てくださると嬉しいです。

    それでは始めますね。
    辛口を意識した上で、とても面白い小説でした。音楽という軸と、主人公の心情が、見事に表現されております。特に、一人称らしい心理描写から主人公のちょっと複雑な心が読み取れ、甘酸っぱいような切ない雰囲気が伝わりました。また、客観的な長所をあげると、無駄のない情景描写でしょうか。必要な情景だけを写すというのは、小説の最大の武器なわけで、それが出来ていると思います。前述で言った心理描写を含め、小説の土台である二つの描写がお上手、という結論に達しました。だからこそ、文章にも安定感があるのでしょう。これからも頑張ってくださいね。
    <アドバイス>
    未熟者ながらアドバイスさせていただきます。
    まずは改行について。自身も改行が苦手と仰っていましたが、その通り、あなたは改行が苦手のようです。しかし改行さえ上手くできれば飛躍的に文体は美しくなりますよ。
    主に、改行をやるタイミングは基本、三つだと思います。
    一つ目は「主題が変わる時」主題とは、まあ難しく考えず、一文一文のタイトルと考えてくださればいいです。例えば、花の描写をしていて、次に家の描写を書くとします。これだけで改行は少なくとも一回は出来ますよね。花の描写が終わって、改行。そして家の描写をする。これだけで読みやすい文章になるかと思います。主題の切り替えで改行をすることは基本中の基本なので、これは自然とみんなが使っています。しかし、意識する人と無意識でやる人の違いは絶大なので、一度だけでもいいですからチャレンジしてみてほしいです。
    二つ目は「時間の流れ」小説とは、無駄を省くというポイントが特徴であり長所です。ですが、改行もないままいきなり文章の途中で「そして朝になり〜」みたいなことを書いては混乱しますよね。このように、時間の経過を短い文で描写するには、改行が必要不可欠です。また、昼から夜みたいな長い時間だけでなく「しばらくすると」みたいな、短時間経過した際に改行しても問題はないでしょう。
    三つ目は「アングルが変わる時」一人称においても、三人称においても、アングルはいつも変わるものです。例えば教室で黒板を見ていたとして、それから窓の景色を見る。これだけで黒板→景色へアングルが移っていることになります。まさにこういった“アングルが変わった時”に改行をすれば滑らかな文体になるでしょう。
    また、短い文章を目立たせるために「一文抜き」をしても効果絶大ですね。長文でじらした後に「そういうのが恋かもしれない」みたいな謎めいた短文が唐突に出現すれば、読者は嫌でも印象に残ります。このように、改行は分かりやすさだけでなく、「文章のテンポ」さえも操る魔力を持っている、ということですね。

    長文失礼しました。基本は全てですので、改行をまずは意識してみてはどうでしょうか。
    <総合評価:B>
    これで評価終了です。
    質問などがありましたら遠慮なく準備版にて。では失礼しました。
  • 22 蛍 id:lr6eHog.

    2011-12-01(木) 21:20:03 [削除依頼]


    「お開き…って、なんで?」
    タクミの言葉に効果音を付けるのなら、きょとん、がピッタリだった。怪訝そうに首を傾げて私の返答を待っているのか、こちらの顔を見つめている。気まずくなったのか、恥ずかしくなったのか目のやりどころがなくなったのか、自分でもよく分からないのだが、ふい、と目を逸らしてしまった。唯一今の私を支えてくれているのは、歌声無しの違和感がある曲だけだった。
    2分が経った。私が選んだ1曲目の曲が終わり、次の曲に入る。ああ、全然歌えへんかった、後でもっかい入れよ、と時間を待つ暇潰しのように心の中で呟く。次に選んだ曲は5分という長めの曲で、少し静かな曲である。失恋ソングだった。また歌声無しの曲が、頭の中に流れてくる。助けてくれ、溺れる者藁を掴むとはこのことを言うのだろうか、SOSを求めれる相手が誰もいなくて曲にさえ援助を求めた。うわあ、助けてくれえ!
    「なんでお開きなん?」
    もう一度、と念を押すように訪ねた。なあ、なんで? はい2度目。
    「あたしが知りたいわ!」
    キレた、のではないが何故か叫んでしまった。自分の事なのによく分からない。タクミのどんどん押し寄せてくる質問に多少イラついていたのだ。苛々と一緒に涙も込み上げてくる。ちょ、それだけは、勘弁、泣きたない、と涙に断っても無視をされる。瞳はいつの間にか涙でいっぱいになっていた。それと同時に心の中も、真っ黒い雲のようなもので埋め尽くされる。もやもやするのだ。もやもや、もやもや。
    「…なんで泣いとん?」
    もやもや、もやもや、もやもや。雲は更に大きくなる。あかん、何か余計な事言うたかなあ、と心配でもするように私の顔を伺ってきた。ハッとし、首をぶんぶん横に振って涙を腕で拭った。その仕草をタクミは心配そうに見つめていた。
    「…嫌やわ、お開きなんか」
    涙を拭った腕を降ろさずに、顔を隠したまま小さく呟いた。
    「…え?」
    「あたしまだ続けたいよ! あのメンバーで、まだバンドやっとりたいわ!」
    反響した。私の叫び声が防音室に響いた。私の頭の中にも響いて、ああ、あたしあのバンド好きなんやなあと実感した。
    「…続ければええやんか?」
    いかにも不思議そうに彼が問う。更に苛々した。続けれるんなら続けとるわ。
    「続けれるんなら続けとるわ!」
    思った事に少しボリュームを足して叫ぶと、また響く。と、同時に少し不思議に思った。何であたし、こんな、こんな奴に本音喋れてんのやろ?


    .
  • 23 蛍 id:HIAkJUz0

    2011-12-03(土) 15:26:44 [削除依頼]
    >21 ジョバンニ 様 意外です。総合評価B。心の底から嬉しいでs、ありがとうございました!← 改行を主にアドバイスを頂いたので、そこらを中心的に頑張ろうと思います。 詳しい事は貴方様のスレに書かせて貰いましたので、そちらで宜しくお願い致します。 分かりやすく要点をまとめて下さったようなので、とても助かります。 評価ありがとうございました。
  • 24 蛍 id:Z2lL6je1

    2011-12-15(木) 16:46:09 [削除依頼]



    「…何があったん? とりあえず落ちつき?」
    いかにも心配してる、ような顔を彼はする。それに対して微動だにしない私は、激しく首を横に振った。
    「何もないっ」
    「何も無かったらそないな顔してへんやろ」
    あんたに言われる筋合いあらへん、うっとおしい! そう言いたいのに声が出ない。いや、心配してもらっているのに反抗するのは駄目だろうという気が自分の中に少しでもあるからだろうか。その気が自分の中の黒い悪魔と闘っているのだろうか。ほら、悪魔が叫んでいる。さっさと反抗しちゃえよ、うっとおしいて言っちゃえよ!
    「……」
    「話せ」
    何で命令形なんや、こいつ。ムッとしタクミの顔を見ると、目が合い、彼がいたずらっぽく笑った。座れと言うように彼が自分の横のソファーを軽く叩く。その動作から発する、ぽんぽんと鈍い音が耳を通っていく。私は少し戸惑ったが、彼の視線負けちょこんと隣に座った。
    「……」
    しばらく続く沈黙。ああ、なんか喋りいよ! 涙は引っ込み、多少苛々さが増してくる。何故カラオケボックスにきて、2人歌わず隣同士に座っているんだ? そして何故何も喋らないんだ? なんなんだ、この沈黙。…座れっちゅったんはあんたやろ、喋りだすんはあんたやろ、なんでそこで黙ってまうん、何この沈黙、うわああ! 今度は本当にそう叫んでやろうか、なんて思ったがやめておく。
    「…ごめん」
    小さく口が動く。そこから出てきた言葉が予想外だったので、驚いて彼を見つめた。他にも何か喋るのかと思い少し黙るが、何も発しない。仕方ないので、一言。
    「…何で謝るん?」
    「…ごめん」
    「質問に答え! 何で謝っとんの?」
    「わからへん」
    「は?」
    「せやけど、なんか…、謝らんといけん、空気やったやんか、今」
    「そんなんしらへん! そんな空気しらん! やめて、謝らんといて、謝られると、あたし…っ」
    あかんあかんあかんあかんあかん! 泣いたらあかん! 
  • 25 蛍 id:Z2lL6je1

    2011-12-15(木) 16:46:25 [削除依頼]



    久し振りの更新、
  • 26 蛍 id:st6voU.0

    2011-12-17(土) 21:27:38 [削除依頼]



    「…なんで泣くんや」
    「泣いてへん! こっち見んといて!」
    苦笑しながら私の顔を覗いてくる彼に、涙を見せないようそっぽを向いた。手で濡れた目を隠すが、赤くなった鼻は隠せそうにもない。先ほど引っ込んだ涙は、また何かあったのか再度出てこようとしてくる。湧き上がってくる馴染みのない苦しみに、鼻の奥がツーンとして涙が少しずつ溢れ出てくるのだ。
    2分30秒を切ったようだった。5分にわたる長めの失恋ソングは、一言たりとも歌われずに半分を過ぎていた。どうやらこの曲も歌われへんなあと画面をじっと見つめる。周りが暗いせいもあるのか、見つめすぎたら目がチカチカしてきた。その間も彼は何も発しない。どんな表情をしているのか確かめたくもなるのだが、無償に怖い。見たらいけないものがあるように、今の彼もそれに分類されてようだった。仕方ないので下を向いて黙っておく。床を見つめ自分の履いているブーツが視界に入る。…もう汚れとる、このブーツ、買ったばっかりやのになあ。
    ふと、何かが私の頭に触れた。一瞬ビクっとしたが、すぐさまそれが何だか分かった。手だ。タクミが私の頭を撫でている。驚いて彼の顔を見ると、冗談が一切混じっていない真剣な顔で見つめられていた。驚いた、の一言で表すことができる。むしろそれ以外、どんな言葉で表わしたら良いのか分からなかった。目を逸らすことなんて出来ずに、ただ呆然と彼の顔を見つめ返していた。吸い込まれそうで、真っ黒で、不安と悲しみと優しさが入り混じった瞳。
    「…バンド、やめんなよ」
    「え?」
    真剣な眼差しのまま彼が一言呟く。私の頭を撫でていた手は、いつの間にか下へと降りていた。…なんや、もう少し撫でてもろても良かったのになあ、と独りでに思い独りでに照れ恥ずかしくなる。もう少しってなんやねん、あほか、あたしは!
    「やめるなよ、バンド。せっかく夢中になれるもん見つけたんに、それ止めてもーたら勿体ないやん。また探すん結構難しいで?」
    「…ふーん」
    「簡単には見つからへんよ」
    「…うん」
    分かっとる、と言いかけて口を紡いだ。そう続けた彼は少し視線を周囲に泳がせて、それからまた私を見つめてくる。目のやり場に困り、しぶしぶ彼の顔へと視線を移す。
  • 27 蛍 id:wctYosS0

    2011-12-19(月) 20:57:20 [削除依頼]



    「…あのっ、で、でもな! 大丈夫やねん、今はちょっと空気がアレなだけやし。きっと明日になったらいつも通り練習できるで、心配することあらへんって。みんな気ー立ってるだけやから、時間たてばすぐ戻んねんから! …多分」
    だんだん苦しくなる。語尾につけた言葉は、最後の方は消え入ってしまいそうなボリュームになってしまった。ちゃんと笑えていただろうか。

    タクミに心配されるのだけは避けたくて、笑おうとしたが頬が何故か緩まない。私の顔が表しているのは、苦笑、という2文字だけになってしまった。
    彼は顔色一つ変えずに私の顔を見つめる。
    「きっとみんな…落ち着いたらすぐ戻るって、また何事もなくバンド出来るはずやから!」
    大丈夫やって、と付け加えた。それだけじゃまだ足りないような気がして、全然問題あらへんから、と笑った。でも、タクミは笑い返さずにつづけた。
    「大丈夫ちゃうやろ。…何あったんか、少しずつ、話せ」
    怒っているのか苛立っているのか。彼の感情が全く読み取れず、ただ私はタクミの言葉に耳を傾けていた。まっすぐ此方を見つめる瞳から目を逸らす事なんて出来ない。負けたのだ。それか、私の中に少しでも話したいという気があったのか。不思議と今まで誰にも話していなかった相談事を彼に話すことに、抵抗心は生まれなかった。
    私は少し黙ってからこくんと浅く頷き、息を吸う、そして小さく口を開いた。


    あれはいつだったか。随分と前なので忘れてしまった。どんなに記憶を巡らせても、その時期だけすっぽりと頭から抜けてしまっているのだ。私が高校に入学し、クラスメイトをひっ捕らえてバンドをようやく結成したのが、7月。蝉の鳴き声が耳の中でこだまし続け、とてつもなく苛々していた季節にバンドは結成した。その、約2,3ヶ月後くらいだった筈である。10月の出来事だった。
    最初は他愛もない喧嘩がきっかけだった。気の強いユイカとアカリの喧嘩。中3の時から交際をしているユイカの彼氏が、最近冷たいんよ、と相談したことから始まった。
    「自分で言うのもなんやけど、むっちゃ優しいねんで、あたしの彼氏。誕生日と記念日は絶対忘れへんの。プレゼントだってクリスマスの時もくれんねん」
    「ノロけかいな」
    「ちゃうわ! …付き合ってないとき、ただのクラスメイトとしての彼は、別に、ふーんって感じやったわけよ。せやけど、付き合うて、なんか…、彼の本当の優しさを見つけたみたいな。むっちゃ嬉しいの。わかる?」
    当時4人の中で彼氏がいたのはユイカとリオだけだった。私とアカリは、わからへん、と口を揃えて返す。目線はリオへと注がれる。リオは、え? という表情をし、頬を真っ赤に染めてわからへん! と激しく首を左右に振った。その時のリオがとてつもなく可愛かった事を覚えている。
    「バイトで忙しくても、休みもろた時はちゃんと会ってぎゅーしてくれんねん。メールだってちゃんと返してくれるんやで! ああ、あたして愛されてるんやなあて実感できんねん」
    「…結果何が言いたいねんな」
    「ノロけか? ノロけなんか? 彼氏おらんあたし達に対しての自慢話か? そんなんなら聞かへんで」
    「ちゃうねんて。…なんやけど、あたし愛されとる筈なんやけど…、冷たいねん、最近、彼が」
    「ただ忙しいだけなんとちゃうの」
    「ちゃうの! バイト休みやねん! …多分」
  • 28 蛍 id:qxVZKyk/

    2011-12-23(金) 13:05:40 [削除依頼]



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