キライの反対。9コメント

1 ここあ id:k3PzI2j/

2011-11-19(土) 14:18:52 [削除依頼]


「付き合って」

彼はあたしの目をまっすぐに見つめて言った。


「いいけど…どこに?」
「……バカ」


彼はあたしを抱きしめる。
  • 2 ここあ id:k3PzI2j/

    2011-11-19(土) 14:29:15 [削除依頼]


    星野 朱里。16歳。
    普通の高校1年生。

    …と言いたいところだけど
    あたしにはレッテルが貼られている。


    「…り!しゅりっ!」
    「わ!びっくりした…いきなり飛びついてこないでよ」

    だって呼んでも気づかないんだもん、と、彩はあたしの前の椅子に座った。

    「で?何か用?」
    「何か用?って…それが親友に言う台詞!?」
    彩はほっぺをこれでもか、と言うくらい膨らませてあたしを笑わせた。
    「ごめんごめん。10年の仲だもんな」
    「そゆこと!」
    あたしと彩は保育園のときからの友達で、小中高、いつでも一緒だった。
    「なんか放課後にカラオケ行かないかって、男子たちに誘われちゃったんだー。朱里も、行くでしょ?」

    …げ。
    男子。それは、あたしが大嫌いな存在。
  • 3 ここあ id:k3PzI2j/

    2011-11-19(土) 14:38:44 [削除依頼]



    あたしが貼られているレッテルっていうのが、「彼氏いない歴16年」だった。
    高校に入ってから言われるようになったこの言葉は、もはやあたしの代名詞。
    あたしに彼氏ができるはずないと思っている周りの皆が言い始めたのが、いつの間にか広まってしまった。

    「いや…行かないでしょ普通に」
    あたしは時間割を見ながら教科書を出す。
    「えーっなんでー?そりゃさ、男キライなのは分かるけどさ、そのままじゃ一生彼氏なんてできないんだよ?」
    彩は可愛く飾られた長い爪で携帯をいじりながら、そう言い放った。
    「彼氏なんていらないもん…てか、あんたこそ彼氏いるのに他の男子と遊んだりして言いわけ?」
    「ああ、啓太のこと?あいつなら昨日別れましたから!」
    ケタケタと笑う彼女にため息を差し上げた。
    「またフッたの?次の彼氏はいったいあと何分でできるんでしょうね!」
    嫌味で言ったつもりが彩には効かなかった。
    「だから、カラオケ行く男子に狙ってる奴がいるんだってば!」

    失笑。
    彩のチャラさにはついていけない。

    「とにかくカラオケなんてあたし、行かないから!」
  • 4 ここあ id:k3PzI2j/

    2011-11-19(土) 14:46:31 [削除依頼]

    確かに。確かに彩は可愛い。
    長い猫っ毛はふわふわにパーマがかけられていて、大きな目はぱっちりとメイクが施されている。
    小さな身長にキシャな体。童顔ながらもそれでいて色気はムンムンとしている。

    彩はイケメンに弱く、見ればすぐに好きになってしまう傾向にある。
    惚れさせて付き合って、結局は飽きて捨ててしまうのがいつものパターン。
    今回の啓太くんだってその例だ。
    そんな彩なのにモテるのは、やっぱ外見なの?


    なんだろうこの、可愛ければ不自由ない感じ…。

    それに比べてあたしは…
    彩よりも10センチは高い無駄にある身長、昔「目つきが怖い」って言われてからオシャレには関心がなくなったし、髪の毛はのばしっぱ。
    女である気なんてしない!


    それなのに…なんで…?

    「盛り上がっていこー!」「イエーイ!」


    カラオケ…来ちゃったよぉぉぉ。
  • 5 ここあ id:k3PzI2j/

    2011-11-19(土) 14:55:25 [削除依頼]

    「うん。なんで彼氏いない歴16年がいんの?」

    皆が盛り上がって歌を歌っている合間に、クラスのはっちゃけリーダー吉田があたしに言った。
    「なんでって…」
    「ああもういいでしょ?朱里はあたしの親友なんだから!いじめちゃイヤー!」
    抱きつき魔・彩があたしをかばってくれた。
    っていうか、コイツのせいです。
    コイツにせがまれせがまれ最後には泣かせそうになったので、仕方なく付いてきちゃいました。

    「あ…彩ちゃんがそう言うならいいよ!さ、歌えば、星野サン」
    吉田がマイクをあたしに突き出す。
    「えっ…あの…や…」
    ちょっとまって、男子もいるんだよ!?人前で歌う!?そそそっそんなの…無理!

    「ごっごめんなさい!」

    あたしは急に恥ずかしくなって部屋から飛び出した。
    男子が5人もいるあの雰囲気には勝てない。
    無理。キライ。恥ずかしい。
    どうせ…また皆、あたしを悪く言うんだ。
    やっぱりカラオケなんて来るんじゃなかった―――
  • 6 あも id:uFcMXn6/

    2011-11-19(土) 14:58:57 [削除依頼]
    おもしろい*
    頑張ってください∀
  • 7 ここあ id:k3PzI2j/

    2011-11-19(土) 15:03:09 [削除依頼]


    男子と仲良くして最後に痛い目にあうのはきっとあたし。
    今までもそうだったじゃん。あたしバカだ。


    「ちょっと待てよ!」

    痛っ…?
    あたしの腕が誰かにガッシリとつかまれた。
    「は、離してよ!」

    「なんでいきなり出て行くの?」
    「知らない!キライ!男なんかキライだ…」
    やだ。自然と涙が出てきた。恥ずかしい…
    「キライだからそんなことになんの?…お前、おもしろ」

    彼は笑った。
    あたしの腕はそっと離され、次の瞬間あたしは抱きしめられた。
    「!?や、やめろ!おい、放せ!」
    もがいてももがいてもびくともしない。
    男の力ってすごいな…じゃなくて!
    誰だよこいつ!
    「俺、理人。お前のこと気に入ったわ」


    あたしを追っかけてきた理人という男は、クスッと笑った。

    「は…放せってば変態!」
    バチッとほっぺをはたいてしまった…。
  • 8 ここあ id:k3PzI2j/

    2011-11-19(土) 15:04:39 [削除依頼]

    〒:あもさん

    ありがとうございます(*´д`*)
  • 9 ここあ id:V5Trjci1

    2011-11-20(日) 18:59:50 [削除依頼]

    あたしは、り…理人から逃げ、そのままカラオケを後にした。


    『大丈夫だった?突然いなくなるからびっくりしたよ』

    彩からそんなメールが送られてくるまでベッドにもぐっていた。
    男の子があんな近くに見えたことなんて、初めてだった。
    「ご、め、ん、ね…っと」
    メールの返信を終え、夕飯の香りがただよってくるのを感じて起き上がった。
    頭がポーッとする。てか、恥ずかしい!
    てかだれ!あの男は!
    いきなり抱きしめるなんてそんな…

    思い出して一人もだえるのだった。
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