シリタガリ。20コメント

1 Haru id:/dtC16N0

2011-11-08(火) 17:43:11 [削除依頼]
彼女は知らない。

世間も、人間も、友達も、恋も…。

小さい頃、読んだ本には書いていなかった。

大きくなって読んだ本にも何も書いてなかった。

彼女は『お嬢様』。

世間知らずのお嬢様。


『シリタガリ。』
  • 2 Haru id:/dtC16N0

    2011-11-08(火) 17:45:12 [削除依頼]
    初めまして。
    Haruと申します。

    今回、2回目の投稿となります!
    …と言っても、1作目もまだ書いているのですが。(笑)
    『その日、彼は狙われた』
    も宜しくお願いします。

    皆様、どうぞ宜しくお願いします。

    Haru
  • 3 Haru id:/dtC16N0

    2011-11-08(火) 17:59:42 [削除依頼]
    001*


    『三谷財閥』。
    日本でも、いや、世界でも有名な財閥だ。
    社長の名前は『三谷 大蔵』。
    彼は若くしてこの会社を建て、
    若くしてこれ程まで育て上げた有名な人だ。
    彼らの庭園は東京ドーム10個分。
    彼らの庭はディズニーランドが2つ出来る。
    薔薇園だけでもショッピングモール3つ分だ。

    そろそろ、彼の大事な愛娘『三谷 優衣』を紹介しよう。
    大蔵には息子が居らず、子供は優衣ただ一人なのだ。
    それはもう大事に大事に育てられ、
    彼女は今や立派な『お嬢様』となったのだ。
    しかし彼女にとって、今やそれが仇となっているのだった…。

    「ねえ、お父様?」
    「何だね、優衣?」
    「犬って何?」
    「…はい?」

    そう、彼女は『世間知らず』。
    犬も知らないような女の子になってしまったのだ。
    彼女は高校2年生だが、学校に行っておらず、
    屋敷に家庭教師を雇っているのだ。
    その為、友達も居らず、ましてや好きな人など居る訳が無い。
    彼女の『世間知らず』は尋常なものでは無い。
  • 4 Haru id:l/Se4qb.

    2011-11-09(水) 13:45:07 [削除依頼]
    002*


    皆様、初めまして。
    『三谷 優衣』です。
    高校2年生です。

    此処は私の部屋。
    そして、私は窓辺のソファの上にいます。
    私は籠の中です…。
    お父様は私を外へ出してくれません。
    お庭は許されていますが、お屋敷の外には…。
    とても危険な方たちがいるそうなのです。
    だから、私はいつもこの窓の外を眺めています。
    そんな私がいつも楽しみにしている、たった一つのことは…。

    「おい、駿ッ!!」
    「おう!」

    彼を此処から見ることです。
    いつも学校へと歩いていく彼を、私は静かに見ています。
    お友達といつも一緒にいます。
    楽しそうにお喋りをしています。
    とても素敵な笑顔を持っています。
    彼は私に無い物を沢山持っています。

    「私も外へ行きたいな…。」

    私は窓を閉め、小さく呟きました。
    誰にも聞こえないように。
    でも…。

    「お嬢様はお外へ来たいのでございますか?」
    「きゃっ!!」

    後ろから聞こえた声に、私は大声を出してしまいました。
    後ろにいたのは私の専属メイド『綾瀬 恭子』さん。

    「ごめんなさい、お嬢様!
     驚かせる気は無かったのですが…。」
    「い、いいの…。」

    彼女は何やら『影が薄い』という人らしいでのす。
    私にはよく分かりませんが…。
    そして彼女は私のたった一人のお話し相手です。
  • 5 Haru id:l/Se4qb.

    2011-11-09(水) 14:53:46 [削除依頼]
    003#


    私は恭子さんと一緒に、午後のティータイムを楽しんでおります。
    目の前にはティーカップと角砂糖の山。
    そして小さいケーキバイキングがあります。

    「はぁ〜。
     やっぱりコーヒーは美味しいですね!」

    コーヒー…?
    これは紅茶では…。
    言い忘れていました。
    恭子さんは『天然』という人らしいです。
    こちらも私には分かりません…。
    天然素材とか天然温泉とは意味が違うそうです。

    「恭子さん、これは…「お嬢様。」

    私が言いかけたところに、誰かが口を挟みました。
    声のする方見てみると、そこにいたのは執事の『谷原 庄司』さん。
    谷原さんはお父様の執事なのです。

    「こんにちは、谷原さん。」

    谷原さんは深々と礼をしました。
    …実を言うと、私これが少し苦手なんです。
    小さい頃からずっと『お嬢様』扱い。
    偉いのはお父様だけなのに、
    どうして私までそんな扱いを受けるのでしょうか?

    「あら、谷原さん!
     どうしたんですか?」

    恭子さんが口にケーキを頬張りながら言いました。
    口の周りにクリームが沢山付いています。
    谷原さんは一つ咳払いをしながら言いました。

    「お嬢様にお手紙が届いております。」
    「私にお手紙…?」

    谷原さんはポケットから、真っ白な手紙を私に渡してくれました。
    そこには『三谷 優衣様』と宛名が書いてありました。

    「ありがとうございます。」

    谷原さんはまた深くお辞儀をして、何処かへと消えてゆきました。
    残ったのは私と恭子さんとクリームたちだけ…。
  • 6 ピカクター1号 id:.cempjF.

    2011-11-09(水) 15:12:04 [削除依頼]
    面白いです!
    頑張ってください!
  • 7 Haru id:l/Se4qb.

    2011-11-09(水) 22:11:20 [削除依頼]
    ピカクター1号 様へ。

    コメントありがとうございました!
    初のコメ、とっても嬉しいです。

    面白いなんてそんな…!
    お褒めの言葉ありがとうございます!

    もしかして、小説を書いていらっしゃいますか?
    前に見たことがあるかもしれません…。
    もし良かったら教えてください。

    これからも
    『シリタガリ。』
    を宜しくお願いします。

    Haru
  • 8 Haru id:QTz3.HW1

    2011-11-10(木) 12:53:25 [削除依頼]
    004#


    私は書斎に行き、ナイフで手紙の口を開けました。
    中から出て来たのは封筒と同じ真っ白な紙。
    染み一つ無い紙は、まるで純白のドレスのように輝いていました。
    宛先は…。

    「お父様…?」

    そう、お父様でした。
    お父様は今、海外へ出張中です。
    海外で大切な会議があるそうです。
    忙しい間でも私に手紙を書いてくれるのです。
    とても優しい自慢のお父様です。

    「え〜っと…。」

    私は手紙の中身に目を通しました。
    はい、何時も通りです。
    内容は他愛も無いお話ばかり…。
    そ、それでも私は嬉しいのです!
    面倒くさいから後で見よう、なんて思ったりは決してありません!
    頭を横に振りながら黒い想いを消していると、
    ふと時計の針が見えました。
    時間を見てみると、『17:45』で止まっていました。

    「いけない…!!」

    私は手紙を握りしめ、自分のお部屋へと走っていきました。
    お父様、ごめんなさい!
    もうすぐあの人が来るのです!
    私のたった一つの楽しみがやって来るのです!
  • 9 Haru id:QTz3.HW1

    2011-11-10(木) 13:01:13 [削除依頼]
    005#


    私はお部屋へと走っていきました。
    お屋敷内では決して走ってはいけません。
    でも走りました。
    全力で走りました。

    ガチャッ!!

    「はぁ…はぁ…ッ!
     ま、間に合ったかな…?」

    私は窓辺へともう一度走りました。
    すると其処へ丁度、彼が通り掛かりました。
    私は嬉しさのあまり声を出しそうになりました。
    でもそれを懸命に堪えようと、口を手で塞ぎました。
    今日も彼はお友達と帰っています。
    楽しそうに笑っています。

    「いいな…。」

    私はそれを切なく眺めることしか出来ません。
    彼は段々と見えなくなっていきます。
    そして遂に彼の姿は暗闇へと消えていきました。
    私はしばらく彼が消えて場所を眺め、静かに窓を閉めました。
    そして手紙を取りに書斎へと戻りました。
  • 10 Haru id:QTz3.HW1

    2011-11-10(木) 14:20:44 [削除依頼]
    006#


    書斎へ入ると、真っ白な開封済みの手紙が机の上にのっていました。
    カーテンから入ってきた光が、更に光を増しました。
    私が手紙を手に取った途端、誰かがドアを叩きました。
    入ってきたのはメイドさん。

    「お嬢様、お食事の用意が出来ました。」
    「あっはい。
     すぐに行きます…!」

    メイドさんは深くお辞儀をし、部屋を出ていきました。
    またあのお辞儀です…。
    私は気の重いまま部屋を後にしました。
  • 11 Haru id:QTz3.HW1

    2011-11-10(木) 14:36:31 [削除依頼]
    続き。


    テーブルに着くと、メイドさんが料理を運んできてくれました。
    今日は鴨肉のディナーです。
    赤いパプリカが綺麗に盛り付けられています。

    「お嬢様、今夜のディナーは如何でしょうか?」

    突然、執事の谷原さんが現れました。
    私は驚いて飲んでいたグラスを落としそうになりました。
    彼はいつも突然現れ、突然消えるのです。
    いつも心臓が壊れそうになります…。

    「とっても美味しいです!
     料理長さんにお伝えください。」
    「かしこまりました。」

    谷原さんはあのお辞儀をすると、私に何かを渡しました。
    白い折り曲げられた紙でした。

    「これは…?」
    「見てみれば分かりますよ。」

    谷原さんはそう言うと、部屋を出て行きました。
    私はそっと髪を開いて見てみました。
    そこに書いてあったのは…。
  • 12 Haru id:QTz3.HW1

    2011-11-10(木) 15:09:39 [削除依頼]
    間違い訂正。


    私はそっと髪を開いて見てみました。 …誤
    私はそっと紙を開いて見てみました。 …正
  • 13 Haru id:QTz3.HW1

    2011-11-10(木) 15:35:34 [削除依頼]
    007#


    「…え?」

    そこに書いてあったのは…。
    う〜ん。
    皆様にお見せするような物ではないのですが…。

    『今日は私の叔父の、親友の、ゴルフ仲間の、
     はす向かいに住んでいる鈴木の誕生日でございます。』

    …遠いです。
    完全に知らない方では…?
    全く分かりません、谷原さん。

    「ほ〜んと変な人ですねぇ。」
    「きゃあっ!!」

    横から恭子さんが顔を出しました。
    この方も突然現れて、突然き…。
    突然ものを申す方です。

    「お嬢様、お食事は終わられましたか?」
    「は、はい。」
    「それではお部屋に戻りましょうか!」

    恭子さんは私の座っている椅子を引き、
    一緒にお部屋へついて来てくれました。
  • 14 Haru id:QTz3.HW1

    2011-11-10(木) 20:15:02 [削除依頼]
    008#


    真っ暗な廊下の中、怪しく光るシャンデリア。
    私と恭子さんは静かに歩いています。
    でも部屋が近づいた時、私は恭子さんの方を向き…。

    「ありがとう、恭子さん。
     もう大丈夫です。」
    「そうでございますか?」

    恭子さんは深くお辞儀をし、私に背を向け何処かへ歩いていきました。
    はぁ〜…。
    またあのお辞儀です。
    もう嫌になります…。

    「何処かへ逃げてしまいたいなぁ…。」

    そのことの愚かさは自分が一番知っていました。
    逃げる…?
    絶対に無理です。
    もう何度逃げようとしたことか…。

    あれは7歳の頃…。
    私は屋敷から逃げた。
    ドレスをボロボロにし、壁をよじ登り、『街』という所に行ってみた。
    でも何を見ても、何を触っても切なくなるだけ。
    だって何も知らないから。
    私は屋敷の外の物は何も知らない。
    私は屋敷の世界以外では生きられない…。
  • 15 Haru id:QTz3.HW1

    2011-11-10(木) 20:39:00 [削除依頼]
    009#


    私は切ない想いを抱えながら部屋に戻り、
    ベットに横になりました。
    そのまま夢の中へ…。

    その頃、ある一室では小さな会議が開かれていました。
    メイドと執事の小さな会議。

    「だって、谷原さぁ〜ん!
     切なそうに窓の外を眺めているお嬢様の姿を見ると…。」
    「駄目です、駄目ー。
     お嬢様を外に出すなんて絶対駄目です!」
    「そんなぁ!!」

    恭子さんは私を外へ出してくれようと、
    一生懸命、谷原さんに抗議してくれています。
    でも谷原さんは簡単には許そうとはしません。
    無論、執事ですから。

    「『そんなぁ!!』じゃありません!
     貴方もメイドですよね?
     ならば、お嬢様の安全が第一でしょう?」
    「もちろんそうですッ!!」

    恭子さんはバンッと答えました。

    「でも安全よりも幸せが第一ですッ!!」
    「…幸せ…。」

    谷原さんは小さく呟きました。
    恭子さんは谷原さんに近づくと、ニカッと笑いました。

    「私に考えがありますッ!」
  • 16 ぷ〜サン id:sTMxaS8.

    2011-11-10(木) 20:47:58 [削除依頼]

    とても、面白いです☆☆

    続き気になるウ〜〜(*^^*)
  • 17 Haru id:S3A/YWx.

    2011-11-11(金) 17:22:28 [削除依頼]
    ぷ〜サン 様へ。

    コメントありがとうございます!
    可愛いお名前です〜。

    面白いですか!?
    よ、良かったです…!!(涙)

    更新頑張ります!
    これからも
    『シリタガリ。』
    を宜しくお願いします!

    Haru
  • 18 Haru id:S3A/YWx.

    2011-11-11(金) 17:38:51 [削除依頼]
    010#


    「ふにゅ〜…。」

    只今、6:17。
    『三谷 優衣』起床いたしました。
    朝が苦手な私…。
    休日はいつも9:00くらいに起きます。
    でも平日は早く起きなければいけないのです。

    「窓…窓…。」

    窓を求め、部屋の中をさまよいました。
    どうしても見なければいけないものがあるからです。
    私が窓を開けたと同時に、お屋敷の前を歩く人影が…。

    「あ、来ました…。」

    彼が来ました。
    朝早くから学校というところへ行くのです。
    青いワイシャツにグレーのニットベスト。
    淡い紅色のネクタイが首に巻かれています。
    女の子はとても短いスカート。
    男の子はズボンを穿くようです。

    「はよッ!」

    後ろからお友達が走ってきました。

    「おはよ。」

    彼はとても嬉しそうに笑いました。
    とても嬉しそうに…。
    しばらくすると、彼は見えなくなりました。
    お屋敷の前には坂があります。
    その坂のせいで彼はいつも見えなくなります。
    私はその度に、あの坂をどんなに恨んだことか…。
    その時…。

    ドンッ!!

    扉が勢いよく開きました。
    その音と共に現れたのは…。

    「お、お嬢様ーーッ!!!!」

    恭子さんでした。
    何時もは気配無く表れる恭子さんでしたが、
    今日はとても賑やかに入ってこられました。

    「ど、どうしたんですか?」

    恭子さんは私の方へ走ってこられました。
    そして私に何かを渡しになりました。

    「これは…?」
    「『制服』という物です!
     急いで着てみてくださいッ!!」
    「は、はい…。」

    私は恐る恐る服を広げてみました。
    何とそれは…。
  • 19 Haru id:S3A/YWx.

    2011-11-11(金) 17:54:16 [削除依頼]
    011#


    「これって…!」

    私は恭子さんの顔を見ました。
    恭子さんは何もかも分かっているように笑われました。
    その制服と言う物は、
    いつもお屋敷の前を通って行く女の子と同じ物でした。
    これのことを制服と言うのですね。

    「急いで着替えてくださいね?
     今日は学校へ行きますので!」

    私の頭は一瞬停止しました。
    がっこう…?
    ガッコウ…?
    学…校…?
    が、学校!?

    「学校って、あの学校ですか!?」
    「はい、あの学校です!」

    私は喜びで胸がいっぱいになりました。
    でもそれと同時に、あることに気が付きました。

    「でも学校に行くってことは、お屋敷を出るといことに…。」
    「…。」

    恭子さんの顔は暗くなりました。
    その理由は分かります。
    私を屋敷から出した者は皆、解雇されるのです。
    もし私を外に出したことが分かれば、恭子さんも…。
    でも恭子さんの顔はすぐに元へと戻りました。

    「大丈夫でございますッ!!
     全ての責任は私にありますので!
     お嬢様は気にせずに、外の世界をお楽しみくださいッ!!」
    「恭子さん…。」

    私は視界が涙で霞むのが分かりました。
    でもそんなことをしている時間はありません。
    私は恭子さんに頭を下げると、すぐに着替えをしにいきました。
  • 20 Haru id:Hpxez280

    2011-11-12(土) 10:40:53 [削除依頼]
    012#


    「どうですか!?」

    私は制服姿を恭子さんに披露しました。

    「きゃああああーッ!!
     素敵です、お嬢様!」
    「あ、ありがとうございます…。」

    そ、そんなに褒められると…。
    私は顔を真っ赤にして下を向きました。
    恭子さんはそんな私を放って、
    着々と準備をしてくれています。

    「これをお持ちください!」
    「これは…?」

    渡されたのは鞄でした。
    四角くて茶色で、革で出来たものでした。
    何の革でしょうか?
    ワニ??
    蛇??
    …にしては少し違いますね。

    「スクールバックという物です!」
    「スクールバック…?」

    スクールバック…。
    何の動物でしょうか?
    私が考えていると、恭子さんは私の手を掴んで言いました。

    「お嬢様!
     考えている暇はありません!!
     急がないと遅刻いたしますッ!!」
    「は、はいッ!」

    私たちは玄関に向かって走っていきました。
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