憂鬱少年と“視える”少女11コメント

1 夜空 id:s86joVz0

2011-11-04(金) 13:05:13 [削除依頼]
「……三咲君なんか、死.ねば良いのに」
  • 2 夜空 id:s86joVz0

    2011-11-04(金) 13:14:27 [削除依頼]
    第1章 忘却クラスメイト
    柳林高等学校1年7組教室。
    騒ぐクラスメイト達を素通りし、俺は自分の席に座る。
    すると、俺に気付いた隣の席の萱島藍名が下げていた頭を上げた。

    「おはよ、三咲君」

    「ああ」

    「今日は宮坂さんと一緒じゃないのね。幼馴染じゃなかったの?」

    「アイツ、今日は休みなんだよ。何でも、家の用事だとか」

    「くす」

    萱島は小さく笑い、

    「夜逃げ、かしら」

    と呟いた。

    「夜じゃねぇよ」

    「じゃあ、昼逃げ、ね」

    萱島藍名はクラスから異常に浮いた存在だった。
    整え過ぎている顔や、喋り方、雰囲気が同級生とは思えないからだろうけど。
    恐らく、クラスで彼女とまともに喋っているのは俺くらいだ。
  • 3 夜空 id:0GXKy2S1

    2011-11-04(金) 17:16:59 [削除依頼]
    幾らクラスで一番、萱島と話している回数が多いと言っても、話す場面は朝と、
    放課後だけだ。
    6時間目終了のチャイムが鳴ると、一斉に教室にいる生徒の大半がそそくさと出て行く。
    帰宅部らしい萱島はその部活行きラッシュを避けて、教室を出る。
    それは同じく帰宅部の俺にも言える事だ。

    「じゃ、また明日ね。三咲君」

    ラッシュが終わり、教室にいるのが数人になった時、萱島が何時もの定番のセリフを言った。

    「ああ、さよなら」

    俺が返事して、萱島が教室を出て行く、何時もはそうだった。
    だが、今日は違った。

    「そう言えば、三咲君って、帰宅部だったわよね?」

    「え、あ、そうだけど」

    「じゃあ、お願いがあるんだけど」

    萱島が何処か焦っている様に見えた。
    嫌、寧ろ、緊張している感じ、だろうか。

    「途中まで、一緒に帰らない?」

    3秒、間が空いて、萱島は切り出した。

    「萱島って、どっち方向?」

    「駅の方だけど」

    「え、あ、そう」

    同じく、俺も駅の方向だった。
    分かってて言って来たのか。
    ってか、何処でそれが分かったんだ。

    「三咲君、何時も、宮坂さんと帰ってるから、あまり言い出せなかったのよ。だから、今日は一緒に帰れるなって」

    嬉しそうに萱島は微笑む。
  • 4 燈香 id:.tlOOw.1

    2011-11-04(金) 19:02:31 [削除依頼]

     どうも初めまして。燈香と申します_(._.)_

     題名に惹きつけられてフラフラとやってきたら
     まあ、藍名ちゃんの可愛いこと←

     3レスだけでもほんと夜空さんの文才が伝わってきました。

     更新楽しみにしています、

     
  • 5 夜空 id:Gzv6taD.

    2011-11-05(土) 20:19:18 [削除依頼]
    燈香さん
    コメントありがとうございます。
    そう言って頂けると嬉しいです。
  • 6 夜空 id:8nTZAxm.

    2011-11-06(日) 12:11:33 [削除依頼]
    そんなわけで、俺は萱島と駅まで歩いていた。

    「三咲君は彼女いるの?」

    信号に引っ掛かり、青になるのを待っていた時だ。
    ずっと黙っていた萱島が話し掛けて来た。

    「嫌、いないけど」

    「そう。わたしもいないわよ。彼氏募集中の所」

    全然、募集している様には見えないのだが。

    「って言っても、今、誰かが告白して来ても、絶対に断るけどね」

    「だろうな」

    「三咲君は?誰かが告白して来たら、付き合うの?」

    「人に寄るだろ。それに俺なんかに告白して来る奴とか、絶対にいねぇからな」

    「くす」

    いきなり、萱島は笑う。

    「三咲君って、自分を過小評価し過ぎでしょ」

    「普通だろ」

    「さあ?」

    信号が青に変わる。
    萱島はいち早く道路を歩いて行った。
  • 7 夜空 id:8nTZAxm.

    2011-11-06(日) 12:24:20 [削除依頼]
    駅に着く。
    学校からだと、10分掛かるが、萱島の歩く速度に合わせていたら7分で着いた。

    「そう言えば、三咲君はどっち方面?」

    改札口に差し掛かった時、萱島が聞いて来た。
    俺は割と都会な方面を指差すと、萱島は嬉しそうに、

    「じゃあ、一緒ね」

    そう言って、定期をスライドさせ、改札口をスキップに近い歩きで歩いて行った。
    何を彼女にそうさせているのかが分からない。
    渋々、俺はその後に続いて歩く。

    「ねえ、どうせだし聞くけど、この駅から、3つ目で降りたりするのかしら?」

    発車直前に何とか滑り込み、俺等が乗ると電車のドアは閉まる。

    「降りたり、するな」

    「そう。同じ駅から通っていたのね。でも、三咲君は中学もずっとこの市だったんでしょ?」

    「ああ」

    「わたしは春休みに引っ越して来たから」

    通りでクラスの誰一人、萱島の知り合いがいないわけだ。
    同じ中学だったとか、そう言う奴、いないし。

    「ところで、宮坂さん、明日からは来るのかしら?」

    「来るんじゃねぇの?家の用事って言っても……」

    言い掛けて止める。
    一応、個人情報だからだ。

    「なんだ。三咲君、宮坂さんの欠席理由、ちゃんと知ってるのね」

    「一応、登下校一緒に行ってるからな」

    「夜逃げでも、昼逃げでも、ないのね」

    「マジでそう思ってたのかよ」

    ちょっと雪乃に失礼だ。

    「ま、お前に言っても別に良いか」

    「何か失礼な言い草ね。ま、良いけど」

    「雪乃は兄貴の看病で休んでんだよ」

    「宮坂さん、お兄さんがいるのね」

    電車の窓を見ると、1駅目に着いた。

    「ああ。高3だった気がする」

    「でも、そう言うのって、普通、親がする物じゃないの?」

    「アイツの親、仕事で留守ってるからな」

    「なるほどね」

    萱島は頷く。
  • 8 夜空 id:8nTZAxm.

    2011-11-06(日) 12:29:08 [削除依頼]
    最寄の駅に着き、改札口を出る。

    「さて、流石に此処でさよならね。わたし、こっちだから」

    俺の家とは反対方向を萱島は指差す。

    「ああ。じゃあな」

    「ええ。また、宮坂さんが休んだら、一緒に帰りましょ」

    「な、なあ、何でそんなに雪乃を避けるんだよ?」

    すると、萱島は何故か呆れた様な顔をする。

    「避けてないわよ。ただ、わたしが邪魔だと思うだけ」

    「邪魔?」

    「三咲君って、意外と天然な性格なのかしら。幼馴染の中に只のクラスメイトがいたら、邪魔でしょ?」

    別にそんな風には思えないが。
    雪乃も、思わないだろうし。

    「じゃ、また明日ね」

    軽く手を振って、萱島は行った。
  • 9 夜空 id:8nTZAxm.

    2011-11-06(日) 12:41:51 [削除依頼]
    次の日の朝。
    学校に行く支度をしていると、家のインターホンが鳴った。
    一々、出なくても誰か分かる。

    ガチャ

    「昨日はごめんね。ちゃんと1人で帰れた?」

    家の門の前には雪乃が立っていた。
    ある意味、コイツは萱島と正反対な立ち位置にいる気がする。
    何せ、学校でのコイツはクラスの人気者だからだ。
    ま、そう言ってしまうと俺も萱島と同じ事が言えるが。

    「お前な、俺を何歳目線で物事を言ってるんだよ」

    「だって、三咲、私がいないと何も出来ないじゃん」

    「それは絶対にないな」

    否定しつつ、俺は家の門を閉める。

    「三咲、ちゃんと学校でやってるよね?如何も、友達がいない様に見えてしまうんだけど。友達、いるよね?」

    「いるいる」

    嘘だが。

    「何なら、友達、紹介して上げようか?」

    屈辱的なセリフだ。
    こんな事言ってて、本人に全然、悪意がないのは最早、雪乃の特性なのか。

    「良いです。結構です」

    「そう?」

    「ほら、もう行かないと遅刻するからな」

    俺は雪乃を放って歩き出す。
    正直な所、雪乃とあまり関わりたくない。
    昔からずっとコイツは何でも出来て、俺は何も出来ない。
    只の負け惜しみだが、雪乃の事はずっと嫌いだった。
  • 10 夜空 id:8nTZAxm.

    2011-11-06(日) 12:49:48 [削除依頼]
    教室に行くと、何時も通りクラスメイト達が騒いでいた。
    勿論、雪乃もこの中の1人だ。
    俺と一緒に入って来たのにクラスメイト達が話し掛けるのは雪乃だけだ。
    自分でも、何がいけなかったのかが分からない。
    何処で道を間違ったんだろうか。
    俺は溜め息を吐きながら、席に着く。

    「宮坂さん、来たのね」

    「ああ。来なかったら良かったのにな」

    って、凄い本音を言ってしまったが。

    「分かる分かる。あんな奴、いなくなれば良いのにね」

    驚いて萱島を見ると、萱島は微笑んでいた。
    何でコイツとこんなに意見が合うんだろう。

    「リア充の存在が鬱陶しくて仕方ないのよ。何であんなにあからさまに見せ付けているのかが分からない」

    「萱島?」

    「嫌、何もないわ。忘れて」

    「わ、分かった」

    妙に萱島が怖く感じたが、気のせいだと思う。
    ってか、そう思いたい。

    「でもね、三咲君。今日の彼女は不幸なのよ」

    「は?」

    「宮坂雪乃の今日のルート、教えてあげましょうか?」
  • 11 夜空 id:8nTZAxm.

    2011-11-06(日) 12:58:11 [削除依頼]
    「1、4時間目、宮坂さんは授業で当てられる。そして、昼休み、中庭で友達と話している時、3階の開いた窓から植木鉢が落下。宮坂さんは保健室に行き、午後の授業は出ない。要するに早退するって事」

    「な、何だよ、それ」

    「“視える”のよ。三咲君」

    萱島が冗談を言っている様には思えなかった。
    口調、顔の表情が真剣だったからだ。

    「わたしは予言が出来る。何なら、三咲君の未来も言って上げるけど」

    「嫌、冗談、だろ」

    「そっか。信じないのね」

    そりゃそうだろう。

    「じゃあ、今日、宮坂さんが早退したら、信じてくれる?」

    「そ、そうだな。信じてやる」

    どうせ、そんな事起きるわけがない。
    その時の俺はそう思っていた。
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